日本戦車を改造する。

ゆみすけ

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対空戦車の1号。

試してみる。

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 「これが、対空戦車か。」と、皆が戦車を囲んだ。 無限軌道の動力部は満州型戦車と同じである。 そして、その上に機銃座が乗っている。 機銃は2連装である。 自動装填装置が見える。 機銃より、大きい装填装置である。 無線機のアンテナは無い。 無線機が無いようである。 砲塔が無いからかな・・・ 「これは、人員が3人ですかね。」と、整備隊員が聞く。 「そのようだな、運転操作と、機銃の操作と車長かな・・」「この機銃は、どこかで見たような。」「あ、あ、なんでも駆逐艦の7,7ミリだそうだ。」「あの、詰まるヤツですか。」「知ってるのか。」「え、え、弟が海軍で・・」 どうやら、7,7ミリ機銃の詰まりは有名なようだ。 「これは、だいじょうぶですかね?」と、不安が湧いてくる。 「なら、試験運用だな。」と、今野が結論だ。 そして、司令が、「陸軍の偵察隊へ、1機の偵察機が内地からくるそうだから。」「えっ、本当ですか。」と、皆が司令を見る。 「まあ、なんとか頼んでみるさ。」と、司令だ。 司令は最近着任された、近藤中佐である。 本土で戦車隊の指揮経験もあると聞いている。 満州国へ派遣されると、階級が上がるのだ。 (でないと、誰も満州の辺境へは行きたくないからだ。) 「やっと、偵察機が偵察隊へくるそうだからな。」と、近藤中佐だ。 「では、飛行場が整備されたんですか。」と、今野が聞く。 「いや、荒れ地でも運用できるヤツらしいぞ。」「それは、ぜひ見たいものです。」「では、依頼がてら行ってくれるか。」と、司令だ。 「ハイ、おねがいします。」と、敬礼する今野少尉である。 「自分も、ぜひお願いします。」と、佐藤主任が・・ 「では、二人に頼むぞ。」・・・ 偵察隊は陸軍の本隊の側である。 ここは、ソ連との国境付近だ。 トラックで、二日かかるのだ。 旅費が出たので、それなりにリッチな旅となった。(オナゴを買う金までは出ない。) 満州国は、それなりに安定してきたので、日本軍への抵抗は無い。 それより、シナの軍閥やソ連が脅威なのだ。 まあ、日本軍はPKO部隊なのである。  やがて、一面の野原が見えてきた。 日の丸が見える。 陸軍の本隊といっても満州国を占領しているわけではない。 満州国から宿舎を与えられているのだ。 それで、満州風の建物である。 平屋ばかりである。 そして、日本軍が簡易宿舎を建てているのだ。 まあ、組み立ての建築現場にある事務所風である。 テントまであった。 問題の偵察機が陸軍本隊の隅に駐機している。 「あれか、やけに古そうだな。」と、感想を述べる今野だ。 「いや~ぁ、これを見るのは・・・」と、佐藤主任だ。 「知ってるのか。」と、今野が聞く。「え、え、三式連絡機ですよ。」「もはや、骨董ですよ。」「墜ちてもいいからですかね。」と、酷いいいようである。 佐藤主任は古参だ。 今野は上官だが、年は佐藤が上だ。 佐藤主任が見習いの頃、観たそうだ。 「まあ、偵察機だから・・・」と、納得する今野少尉である。 
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