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飛ぶことができる・・・
速度は200も出ない。
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「しかし、まあ、仕方がないんでしょうな。」と、駐屯地を見ていうのだ。 日本も軍事費が余っているわけではない。 内地の防衛があるのだ。 「しかし、陸軍も現実的になったものだな。」と、感じる今野だ。 「まあ、無い袖は振れないですからね。」と、佐藤主任である。 ここは、前線では無いのだ。 シナ軍もソ連軍も、ここまでは・・・ せいぜい、国境紛争止まりである。 つまり、小競り合いで、様子見なのだ。 行けると、なったら侵攻してくるだろう。 日本軍が引き揚げればである。 しかし、そうなると、日本も本土が危ない。 マジ、でヤバイのだ。 それで、満州国への派遣なのである。 満州国支配なぞ、考えてもいないのだ。 植民地なぞ、日本は欲していない。 神武建国2600年あまりだ。 しばらくして、係官と操縦士と思われる空中勤務員が姿を見せた。 「はじめまして、総務部の辰野です。」「空中勤務の林野です。」と、挨拶だ。 「戦車隊の今野です。」「整備主任の佐藤です。」と、返答する。 「話は聞いてますが、なんせ、速度が遅いので、あまり訓練にはならないかと。」と、操縦士の林野だ。 三式連絡機は速度が150キロでればいいほうなのだ。 旧式の複葉機である。 エンジンは40馬力の古いヤツなのだ。 佐藤主任の飛行機のエンジンを見る目でわかるのだ。 完全にバカにしている目である。 しかし、この連絡機も長所はあるのだ。 荒れ地に離着陸できるし、整備が簡単だから運用に金がかからない。 武装も無いから弾もイラネーのだ。 では、どうしてこれがあるのか? 「満州国民へ飛行機というものを見せるためですよ。」と、辰野がいう。 つまり、広報らしいのだ。 まあ、広報に陸軍は金は出さない。 それでである・・・ 今野少尉は、「飛行機に吹き流しを付けて、それを射撃する試験をやりたいんですが。」と、林野へである。 林野は辰野を見る。 「それくらいなら、いいんじゃないかな。」と、総務部の許可がでたのだ。 「ところで、佐藤主任へお願いですが。」と、林野だ。 「この連絡機なんですが、まだ整備の係が内地から来てないんですよ。」「一度、エンジンを見てもらいたいんですが。」と、林野だ。 まあ、整備員は船便だ。 いくら鈍足の飛行機でも、飛行機が早く着くのだ。 「いいですよ。」と、佐藤主任は、いつも持ってる工具箱を持って機体へむかった。 「ありがたいですよ、調子がイマイチなので。」と、林野がゴマをスル。 普通、飛行機の整備は機体ごとに整備取り扱いを学んだ整備員しかできないんだが。 これは、骨董品といってもいいくらいなのでOKである。 「しかし、サイドバルブの40馬力の星形6気筒ですか。」と、プラグの点検をはじめる。 「あれ、プラグが濡れてる。」「デスビを見ても?」と、林野へ聞く。「お任せしますよ。」と、了解を得る。 デスビとは、デストリビュターのことで、各気筒へプラグの電流を流す装置だ。 プラグがまとまっていることこである。 その電気信号を送るローターを磨く佐藤主任だ。 どうやら、火花でカーボンが溜まっていたらしい。 時間がかかりそうだ。 「酒保で、お茶でも。」と、佐藤君が時間がかかりそうなので、辰野が誘う。 酒保とは、軍の飲み屋のことだ。 お姉さんも居るのだ。 清楚で可憐な満州娘だと・・・・
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