137 / 393
モスクワからの視察官。
これは、どうすれば・・・
しおりを挟む
シベリア鉄道で、郵便が届いた。 もちろん、毎日ではない。
なんせ、辺境の地のシベリアである。 週に1回である。 モスクワから郵便を出すと、だいたい5日前後に届くのだ。 冬の季節なら、長くて7日ぐらいかかるんだが・・・
「う、う、ううううむ。」と、シベリア基地のイワン司令が通信文を読んで・・・口から泡を吹いている。
副官のイワノビッチが、「我が、同士の司令官。」「・・・・」「なんか、イヤな知らせですか。」と、思い切って聞いてみる。
イワン司令は、通信文を副官へ渡した。
それは、正規の軍の通信ではない。 イワン司令官の数すくない同士からの密書であったのだ。
内容は、カンタンなモノだ。 リンジカンサツと記入があるだけだ。
ん、リンジ カンサツ 臨時、観察 いや、ここは臨時 監察だ。
「まさか、モスクワから、抜き打ちの監察が・・・」と、これも絶句するイワノビッチだ。
とうとう、きたのだ。 いつかは、とは思っていたが、来るべきものがきた!!!!
季節は冬が終わり、マイナスの氷点下は夜間だけである。
2機の戦闘機が墜とされてから、季節が冬になり・・・ダラダラと時間だけが、過ぎたのだ・・・
「2機の戦闘機が足りないが・・・」と、イワノビッチが・
監察官は、戦闘機が2機少ないことに気が付かないわけは無いのだ。 (2機堕とされて、4機があるだけだ。)
「まさか、黄色い猿に墜とされました、なんて死んでも言えんわ。」と、叫ぶイワン司令だ。
収容所送りが、収容所が・・・・
「どうすんですか?」「しらんわ。」「あんたが司令官だ。」「・・・・・」「なんか、案はないか。」と、イワン司令が副官へ・・・
「無いことも、無いが・・・」と、苦しい言い訳のイワノビッチ副官だ。
「それで、いつ臨時の監察官は・・・」と、副官だ。
「わからん、密書には書いてない。」 そりゃそうだ、万一にでもバレたら・・・だから、リンジカンサツとだけ書いてあるのだ。
おそらく、近いうちであろう・・・
「だぶん、早くて半月後かな・・・」と、安易な予想の司令官だ。
「うむ、なら、司令は操縦士の員数を確保してください。」「わたしが、2機の戦闘機をなんとか・・・」と、部屋を飛び出すイワノビッチであった。
2機の戦闘機なぞ、シベリアにあるわけが無いのだ。 では、どうするか・・・
それは、部品が、戦闘機の修理の部品が最近になり届いたのである。
もちろん、貨車でバラバラに届いたのだ。 木箱に入っているので、まだ開けてもいないのだが。
「しまった、整備員がいない。」と、気が付くイワノビッチだ。
まだ、派遣されていないのだ。 部品だけ、先に届いたのである。
まあ、そんなことは平常運転のシベリアなのである。
「まてよ、確か戦闘機はバラバラの状態で貨車で送られてきたはずだ。「なら、誰が組み立てたのだ。」と、疑問が湧くイワノビッチである。
あわてて、庶務係へ問いただす・・・「あ、あ、確か収容所に左遷されてきた整備の工兵を使ったんですよ。」と、庶務だ。
粛清の嵐のときに、流されてきたようだ。 あわてて、収容所へ・・・
しかし、すでにお寿司であった。 この冬の寒さで凍死していた。 なんせ、暖炉の薪なぞ無いんだから・・・
しかし、ここであきらめるイワノビッチ副官ではない。 収容者の名簿(生きてるヤツ)を見る。
だが、女神さまは、ほほ笑まなかったのだった・・・・そんな都合がいいヤツなんていないのだから。
「まてよ、整備の工兵、整備なら戦車の整備員がいるじゃないか。」と、顔が輝く副官だ。
シベリア基地の戦車の車庫の隣にある整備工場へ・・・
数人の整備工兵を前に、「ん、ん、同士諸君。」と、戦闘機の組み立てを指示するイワノビッチである。
「あのう、我らは戦車の整備兵ですが・・・」と、「やったことが無いんで。」と、だんだん下がる整備兵らである。 そりゃあ、失敗したら収容所である。
いくら、これから春だといっても、五体満足に出た者は皆無なのだ。 たいてい、棺桶の中身になるだけなのだ。
収容所の裏庭の墓地は広大なのだ。 埋めるところは、いくらでもあるのだ。(シベリアは無駄に土地がある。)
最近は個別ではなく、集めて穴へ放り込むだけなのだ・・・
「組み立てだけなら、でも飛べるかどうだか。」と、言い訳だ。
「いや、飛べなくてもいいんだ、戦闘機と見てわかればいいんだ。」と、しつこく迫る副官である。
「外見だけなら、完成したヤツはあるんでしょ。」と、聞く整備兵らである。
「うむ、4機は飛べるヤツがある。」と、副官だ。 命令してもいいんだが、それでは後で痛い目にあう恐れがあることを知ってる副官である。(あまり強制すると、夜逃げされかねない。)
そして、2名の戦闘機乗りの確保の司令官だ。 シベリアの辺境の地に、操縦士なぞ皆無である。
そこで、戦車隊の兵らから、見繕って・・・それらしいヤツを2名、引きはがして操縦士ぽく・・・もちろん、外見だけだが・・・ こうして、監察官への準備が揃いつつあるのである。
なんとか員数合わせを苦労して・・・戦争をやってるのか、言い訳を取り繕ってるのか、わからないのだが。
それほど、シベリアはモスクワから遠方ということである。
まさに、辺境の左遷の地であるのだ。 ここは、地の果てアルジェリア~~~と、歌の歌詞が出そうである・・・
なんせ、辺境の地のシベリアである。 週に1回である。 モスクワから郵便を出すと、だいたい5日前後に届くのだ。 冬の季節なら、長くて7日ぐらいかかるんだが・・・
「う、う、ううううむ。」と、シベリア基地のイワン司令が通信文を読んで・・・口から泡を吹いている。
副官のイワノビッチが、「我が、同士の司令官。」「・・・・」「なんか、イヤな知らせですか。」と、思い切って聞いてみる。
イワン司令は、通信文を副官へ渡した。
それは、正規の軍の通信ではない。 イワン司令官の数すくない同士からの密書であったのだ。
内容は、カンタンなモノだ。 リンジカンサツと記入があるだけだ。
ん、リンジ カンサツ 臨時、観察 いや、ここは臨時 監察だ。
「まさか、モスクワから、抜き打ちの監察が・・・」と、これも絶句するイワノビッチだ。
とうとう、きたのだ。 いつかは、とは思っていたが、来るべきものがきた!!!!
季節は冬が終わり、マイナスの氷点下は夜間だけである。
2機の戦闘機が墜とされてから、季節が冬になり・・・ダラダラと時間だけが、過ぎたのだ・・・
「2機の戦闘機が足りないが・・・」と、イワノビッチが・
監察官は、戦闘機が2機少ないことに気が付かないわけは無いのだ。 (2機堕とされて、4機があるだけだ。)
「まさか、黄色い猿に墜とされました、なんて死んでも言えんわ。」と、叫ぶイワン司令だ。
収容所送りが、収容所が・・・・
「どうすんですか?」「しらんわ。」「あんたが司令官だ。」「・・・・・」「なんか、案はないか。」と、イワン司令が副官へ・・・
「無いことも、無いが・・・」と、苦しい言い訳のイワノビッチ副官だ。
「それで、いつ臨時の監察官は・・・」と、副官だ。
「わからん、密書には書いてない。」 そりゃそうだ、万一にでもバレたら・・・だから、リンジカンサツとだけ書いてあるのだ。
おそらく、近いうちであろう・・・
「だぶん、早くて半月後かな・・・」と、安易な予想の司令官だ。
「うむ、なら、司令は操縦士の員数を確保してください。」「わたしが、2機の戦闘機をなんとか・・・」と、部屋を飛び出すイワノビッチであった。
2機の戦闘機なぞ、シベリアにあるわけが無いのだ。 では、どうするか・・・
それは、部品が、戦闘機の修理の部品が最近になり届いたのである。
もちろん、貨車でバラバラに届いたのだ。 木箱に入っているので、まだ開けてもいないのだが。
「しまった、整備員がいない。」と、気が付くイワノビッチだ。
まだ、派遣されていないのだ。 部品だけ、先に届いたのである。
まあ、そんなことは平常運転のシベリアなのである。
「まてよ、確か戦闘機はバラバラの状態で貨車で送られてきたはずだ。「なら、誰が組み立てたのだ。」と、疑問が湧くイワノビッチである。
あわてて、庶務係へ問いただす・・・「あ、あ、確か収容所に左遷されてきた整備の工兵を使ったんですよ。」と、庶務だ。
粛清の嵐のときに、流されてきたようだ。 あわてて、収容所へ・・・
しかし、すでにお寿司であった。 この冬の寒さで凍死していた。 なんせ、暖炉の薪なぞ無いんだから・・・
しかし、ここであきらめるイワノビッチ副官ではない。 収容者の名簿(生きてるヤツ)を見る。
だが、女神さまは、ほほ笑まなかったのだった・・・・そんな都合がいいヤツなんていないのだから。
「まてよ、整備の工兵、整備なら戦車の整備員がいるじゃないか。」と、顔が輝く副官だ。
シベリア基地の戦車の車庫の隣にある整備工場へ・・・
数人の整備工兵を前に、「ん、ん、同士諸君。」と、戦闘機の組み立てを指示するイワノビッチである。
「あのう、我らは戦車の整備兵ですが・・・」と、「やったことが無いんで。」と、だんだん下がる整備兵らである。 そりゃあ、失敗したら収容所である。
いくら、これから春だといっても、五体満足に出た者は皆無なのだ。 たいてい、棺桶の中身になるだけなのだ。
収容所の裏庭の墓地は広大なのだ。 埋めるところは、いくらでもあるのだ。(シベリアは無駄に土地がある。)
最近は個別ではなく、集めて穴へ放り込むだけなのだ・・・
「組み立てだけなら、でも飛べるかどうだか。」と、言い訳だ。
「いや、飛べなくてもいいんだ、戦闘機と見てわかればいいんだ。」と、しつこく迫る副官である。
「外見だけなら、完成したヤツはあるんでしょ。」と、聞く整備兵らである。
「うむ、4機は飛べるヤツがある。」と、副官だ。 命令してもいいんだが、それでは後で痛い目にあう恐れがあることを知ってる副官である。(あまり強制すると、夜逃げされかねない。)
そして、2名の戦闘機乗りの確保の司令官だ。 シベリアの辺境の地に、操縦士なぞ皆無である。
そこで、戦車隊の兵らから、見繕って・・・それらしいヤツを2名、引きはがして操縦士ぽく・・・もちろん、外見だけだが・・・ こうして、監察官への準備が揃いつつあるのである。
なんとか員数合わせを苦労して・・・戦争をやってるのか、言い訳を取り繕ってるのか、わからないのだが。
それほど、シベリアはモスクワから遠方ということである。
まさに、辺境の左遷の地であるのだ。 ここは、地の果てアルジェリア~~~と、歌の歌詞が出そうである・・・
2
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記
糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。
それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。
かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。
ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。
※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる