日本戦車を改造する。

ゆみすけ

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これは、速いぞ。

眼が廻る・・・

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 そして、木田上等兵は試しにクラッチを踏んでみる。 もちろん、エンジンは暖気運転中で動いている。
「うわ~っ。」と、悲鳴が・・・あまりに速き動きで、びっくりであったのだ。 
 「ふう、新兵がいなくてよかった。」と、木田君だ。
「隊員が悲鳴なんて、新兵には見せられないからな。」なのである。
 「なるほど、クラッチの踏み加減で速度が変わるのか。」と、取説を読む。 
おそる、おそる、ゆっくりと踏んでみる。 ゆっくり動く、機銃座である。
 左右のクラッチで、踏み加減の練習である。 敵機を照準する目盛りも附いてるから、車長の指示どうりの敵にクラッチを合わせるだけでよさそうだ。 敵機の角度は射撃手が調整するからだ。
 射撃手と機銃座操作員が息があってないとダメなようだ。
機銃手を探す。  いたいた。 「お~い。」と、呼ぶ。 「なんだ、木田、呼んだか。」と、内藤君だ。
 内藤上等兵は機銃手なのだ。 それも、対空機銃専門だ。 それで、対空戦車要員として配置されているのだ。
「あ、あ、新しく機銃座が変更になったから、訓練だよ。」「うむ、では。」と、機銃座へ座る。 7.7ミリ機銃の4連装を・・・ 「あれっ、装置が変わってら。」と、驚く内藤君だ。 
 機銃座の操作以外にも、かなり改良が・・・
「これは、取説を見なきゃわからんな。」と、自身の取説を取りに行く内藤君である。
 自身で取説を読んで、そして自身で試さなければ武器は使えないのだ。
これは、パソコン操作でも同じである。 この、ソフトは、ドウ使うのかヒトに聞いて教わってはダメである。 
 自身で、ググルか説明書や解説書を自身で読んで、試して失敗を経験せねば、身につかないのだ。 
 
 そして、それから数日間にわたり訓練に励んだ甲型戦車の隊員らであったのだ。 
新兵に、先輩風を吹けないからだ。 ある意味、メンツなのである。 
 こうして、満州国の日本陸軍派遣の戦車隊は、来るべきソ連軍の侵攻へ備えるのであった。

 「イワン司令、いまシベリアのダイン駅から電信です。」と、副官が司令室へ駆けこんだ。
「なんだ、まさか、とうとう。」「そうです、監察官が来ました。」「うむ、準備は?」「はい、いちおうは、員数も装備関係も。」「うむ、それなら、なんとかなりそうだな。」と、イワン司令がイワノビッチ副官へ答えた。
 やはり、マジだったんだな。 「事前にわかっていて、よかったわい。」 と、胸をなでおろすイワン司令だ。
 「さて、迎える準備だな。」と、戦闘機や戦車の隊列をつくるように準備させるイワノビッチ副官である。
「おい、戦闘機は戦車から離しておけよ。」「操縦士の代理は間違いないな。」「たぶん。」と、副官だ。
「いいか、後ろへ代理はならばせろ。」「でっち上げた戦闘機は、後列だぞ。」「はい、了解です。」と、副官は準備へ・・・
 
 「ふう、なんとも長旅だったな。」「そうですね。」「ここが極東か。」「え、え、そうです。」「左遷されたくは無いな。」「同感です。」「やはり、モスクワが一番だな。」と、わかりきったことを言う監察官である。
 「では、シべリア基地へ。」「はい。」と、監察官のシコルシキー大佐と監察助手のイルーシュン中尉である。
抜き打ちであるから、2名だけの行動である。 多人数だと、どうしても目立つからである。
 二人とも、抜き打ちがバレてるとは夢にも思わなかったのである。
こうしてみると、イワン司令は、なかなかのツテを持ってるようである。 
 現地人の馬車をやとって、監察官はシベリア基地をめざす。 まだ、シベリアの道路は自動車は無理である。 
まだ、全輪駆動のトラックは未開発のソ連軍だ。
 数時間かけて監察官はシベリア基地へ到着である。 
守衛は、いたいた。 並んで、直立敬礼である。 「あれっ、知らせてないはずだが・・」と不審に思うが・・・まあ、いい。 守衛をイジメても・・・
 「わたしは、監察官のシコルスキー大佐だ。」と、指令書と監察官の身分証を守衛に見せる。
「ハ、ハ~ッ。」と、直立不動の守衛である。 
 「おい、司令へ伝えてくれ。」と、副官が・・・ 
「ハイ。」と、守衛のひとりが走る。 しばらくして、イワン司令が、幹部連中と出迎えである。
 「うむ、抜き打ちだが、それなりに鍛錬はしてるようだな。」と、シコルスキーだ。
抜き打ち監察は、現実の前線基地の状態がわかるのだ。  まさか、抜き打ちがバレてると知らない、シコルスキーとイルーシュンのふたりだ。
 どうやら、イワン司令の首はつながったようである。

 

 
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