日本戦車を改造する。

ゆみすけ

文字の大きさ
158 / 393
T34型戦車。

ドイツ軍がパクるほどのヤツだぞ。

しおりを挟む
 「うむ、さすがT34は違うな。」と、プーチンコ少尉は砲塔から河岸を見る。 いままでの、ソ連軍戦車とは別物なのである。 最大の違いは傾斜装甲である。 ドイツ戦車とは、あきらかに違いがあるのだ。
 そして、幅が広い履帯だ。 そして、75ミリ戦車砲だが、長砲身で、薬莢の火薬が増えたのだ。 つまり、敵戦車の装甲を抜けるのだ。 欠点は、照準器が甘いところか・・・運転も農耕トラクターより簡単なのだ。
 エンジンもデーゼルエンジンで燃費も悪くない。 ウワサでは、ドイツ軍までもが注目しているらしい。
 あの、戦車王国がである。 そして、ソ連はロシアのころから鋳造技術は、それなりに優秀だったのだ。
それで、砲塔は型抜きで鋳造なのである。 リベット打ちではないのだ。 敵の砲弾が当たり、リベットが抜けて、中の戦車兵が傷つく恐れが無いのだ。
 「隊長、まだエテ公らは、いませんね。」「そのようだな、なら前進あるのみだな。」「よし、いくぞ。」「おお。」 兵士らの士気も旺盛だ。 ちなみに、歩兵はいない。 ソ連軍も、この侵攻は様子見なのである。
 敵の出方論というやつだ。 敵の様子で、次回の作戦が・・・10両の新型T34戦車は満州平原を領土侵犯して進んでいく。

 「偵察からです。」「おう。」通信文見る、今野少尉だ。 「なに、なに、敵は新型が10両、河を渡って・・」
「直進してくるぞ。」「よほど、新型に自信があるらしいな。」 欧州の紛争では、ドイツ軍が悲鳴をあげた・・・とか。
 「敵は新型、だが我が軍も新型装甲だ。」「どちらの新型が勝つか、勝負だ。」と、正面撃破の構えの今野少尉である。 
 もう、下手な小細工は通用しないのである。 兵の練度といい、戦車を使いまわす練度は我が軍が上である。 満州平原で、連日の訓練は伊達ではないのだ。 
 今野少尉は連携に特に重点を置いて訓練を重ねてきた。 戦車は1両では、能力は取説以上にはならない。 しかし、しかしである。 数が1両が2両、3両となると、取説以上の能力を出すことができるのだ。
 戦車には、動力部がある後部が致命的な弱点だ。 背後からの攻撃には、ドイツ軍も苦戦すると聞いている今野だ。
 陸軍国家、戦車王国として君臨しているドイツ陸軍だ。 当時、世界最強の陸軍はドイツなのは万人が認めるところである。

 それで、今野少尉は満州ながらドイツの情報を聞けるだけ集めていたのだ。
それで結論は、連携である。 互いに弱点をカバーしながらの、複数の戦車による作戦が陸軍国家ドイツのドイツたる所以なのである。
 それ以来、3両1小隊から2小隊6両の連携作戦に重点を置いた訓練に明け暮れたのである。
戦車戦は敵味方がわかれていれば、それなりの性能が優秀な戦車が勝つ。 しかしだ。 しかし、互いに連戦となり、入り乱れての戦闘になると戦車の性能ではなく、連携した戦車が必ず勝つのだ。
 ある程度の性能差は、カバーできるのである。
その連携作戦で、敵の新型に勝利するしか方法は無いのだ。 そう、確信する今野少尉であった。

 「いいか、敵の戦車列へ、斜めの連携攻撃をかけるぞ。」「陣形は突撃の菱形だ。」「新型前面装甲だが、敵の砲が未知数だ。」「ここは、砂袋を重ねるぞ。」「了解です。」
 菱形戦車列をとり、前面装甲へ砂袋を足す。 砂袋の上から網で砂袋がずれない様に留める。
「たがいに、無線での連携を忘れるなよ。」と、無線で連絡の少尉だ。
 「いいか、訓練どうりにいくぞ。」「おう。」と、士気も旺盛な日本陸軍戦車隊である。

 「プーチンコ少尉、隊形は?」「そうだな、とりあえず敵の動きがわからんから、現状でいいぞ。」と、余裕のプーチンコだ。
 現状はプーチンコの隊長車が先頭の1列縦隊だ。 T34の優秀さの自信が行軍と同じ縦列隊形なのである。
「なあに、ヤツらエテ公の戦車砲は装甲を抜けはしないさ。」と、自信が満々なのである。
 ドイツ軍が悲鳴を上げて逃げ出したほどの伝説の戦車だ。 プーチンコならずとも、そうなるのである。
「この、T34は無敵だ。」と、断言するプーチンコである。

 敵を侮るべからず、という言葉が無い、プーチンコの辞書である。
「そろそろ、ヤツらが居そうな戦域だが・・・」「おい、無線で戦闘機の応援を・・・」と、プーチンコが指令する間もなく・・・「隊長、ヤツらです。」「なんだと、どこだ。」「16時方向です。」「16時というと、斜め後方・・・しまった、旋回だ。」と、プーチンコが叫んだ。

 「最大戦速だ。「「突撃だ。」と、日本陸軍の得意中の作戦、突撃だ。
いままでの凸型の突撃では、背後からの逆襲が・・・それで、菱型なのだ。 
 背後からの逆襲も防ぐことができるのだ。 日本陸軍の攻撃型戦車は最大戦速の40キロ毎時で、突撃をかますのだ。 40キロでも、いろいろの40キロがある。 ギリ最大の40キロと、余裕の40キロである。
 40キロで、どれだけ40キロを維持できるかが肝心なのだ。 瞬時の40キロなぞ、誰でもできる。
しかしである。 戦闘隊形を維持しながらの40キロは、余裕が動力にないと無理であるのだ。 
 ドイツ軍を苦しめた新型T34型戦車は日本陸軍へ通用するのか、まだ戦闘は始まったばかりだ・・・・・
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記

糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。 それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。 かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。 ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。 ※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

熟女教師に何度も迫られて…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
二度と味わえない体験をした実話中心のショート・ショート集です

処理中です...