日本戦車を改造する。

ゆみすけ

文字の大きさ
299 / 393
日本軍は・・・いつ襲撃してくるんだ?

待ちくたびれた、ソ連軍だ。

しおりを挟む
 「きょうもヤツらは、来ませんですなね。」と、副官がイワン隊長へ・・・
「くそっ、いったい、いつヤツラは来やがるんだ。」と、吐き捨てる。
 「ヤツらが奇襲してくると踏んで、網を張って・・・もう、7日ですよ。」
「下手に動けば、ヤツらの思うつぼだ、我慢しろ。」
 「でも、兵たちに与えるオナゴも・・・」
「そうだな、ババァは・・・もう、飽きたしな・・・」
 ハルピンの街を急襲して、食料とオナゴは確保したソ連軍だったが・・・
逃げ遅れた満州のババさんしか・・・確保できなかったのだ。
 そのバアさんを飽きるほど廻したんだが・・・
さすがに、もうソ連軍でもイラネーのである。
 食料庫は、カラに、なりつつある。
持ってきた、ウオッカも残りが・・・少なくなってきた。
 「もう、ウオッカが。」と、副官が・・・
「補給物資で来るはずだぞ。」と、イワン司令が・・・
 まあ、ウオッカは中抜きが・・・
シベリア基地でも数が少ない、そこから侵攻軍へは・・・さらに少なくなるのである。
 「いいか、ウオッカだけは、絶やすなよ。」と、イワン隊長だ。
「・・・・」そんなこと、言われないでも、わかってらぁという顔の副官だ。
 しかし、20両の戦車に戦車隊員が80名ほどだ。
いくら、あっても足りないのである。

 ソ連軍には、作戦があった。
それは、日本軍を殲滅したからの奉天への侵攻だ。
 イワン戦車隊は日本軍戦車隊を殲滅するのが目的なのである。
「ところで、司令。」「なんだ?」
 「そろそろ訓練を・・・」
「砲弾を使いたくない。」「それは、わかりますが。」
 「いいか、副官。」「ハァ。」
「ヤツらの弾数がわからんのだ。」
 「オレたちより多いとは思わんが、少なかったら。」
「わかりました。」
 「もし、ヤツらが52発以上だったら・・・」と、憂慮するイワン司令だ。
この時点でソ連軍は・・・負けてるんだが・・・情報が無いから・・・
 日本軍は鹵獲したT26B型で52発と、わかっていたのである。
ソ連軍は欧州での紛争でのドイツ戦車も参考にして52発積んでるのだ。
 まあ、どこの国も、そんなモノである。
燃料や食料はソ連邦からのトラック輸送で・・・なんとかなってるが・・・
 砲弾となると、その辺には、積んでおけないからだ。
暴発の危険は少ないが・・・無いことはないのだ。
 
 こちらは、日本軍戦車隊である。
「いいかっ、ソ連軍は奇襲に用心してるようだ。」
 「よって、今回は正攻法で正面突破しか無い。」
「ソ連軍と撃ちあいになる。」
 「砲手は装填手との連携の訓練を繰り返すこと。」
「おう。」と、隊員らが叫んだ。
 士気は旺盛だ。
バルチック艦隊を迎え撃つ、連合艦隊の気分なのである。
 「いいかっ、いままでの榴弾ではないからな。」
「徹甲弾は重いから、取り落さないように。」
 「了解です。」
「かならず、砲手の肩を叩いて合図を忘れるなよ。」
 「遊底が砲身から戻るから、そのことを忘れるなよ。」
戦車の砲塔内は狭いのだ。
 うかうかしてると、砲撃で戻る遊底に叩かれて・・・骨折では終わらないくらいのケガだ。
そのために、後退する範囲を金属棒で囲ってあるんだが・・・
 用心にこしたことはないからだ。
「各戦車の潜望鏡のガラスの点検も忘れるなよ。」
 「替えは1個しかないからな。」
操縦手は前面装甲のスリットから外部を覗く。
 車長は砲塔の潜望鏡を使って外部を観察する。
砲手は照準器のレンズから射撃をするのだ。
 360度の外周を観察できるのは車長くらいだ。
まだ、車内は通話装置はなかった。(無線機は車長が使うのだ。)
 たがいの連絡は肩を叩いてか、手信号だ。
なぜなら、戦闘中はエンジン音や砲撃音で互いの声なぞ聞こえないからである。
 新型の九七式改はイヤフォンとマイクで通話ができるのだが・・・

 元馬賊の斥候が・・・
「隊長さん、敵は酒盛りしてるアルヨ。」と・・・
 「見張りは、どうだ。」
「いや、ハルピンの入り口で20両連ねているアルヨ。」
 「全員が見張り兼、酒盛りかよ・・・」
ある意味、考えた作戦だ。
 満州平原は遮るモノが無い・・・
「これは、やはり正面突破しかないようだな。」と、覚悟を決めた少尉だった。

 
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記

糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。 それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。 かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。 ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。 ※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

熟女教師に何度も迫られて…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
二度と味わえない体験をした実話中心のショート・ショート集です

処理中です...