B29を撃墜する方法。

ゆみすけ

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ドイツの作戦。

英国以上に、転んでもタダでは起きないドイツ帝国。

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 「いいか、ハインツ。」 「こちら、ハインツです、準備できました。」 と拡声器がしゃべる。 見ると、ドイツ軍のドラ焼き型戦闘機が英軍の爆撃機の後方の位置についている。 今回は、ロケットの実験だ、互いに機銃の撃ちあいは無い。 「英軍司令だ、スミス聞こえるか。」 「よく、聞こえます。」 「ドイツ軍は把握してるか。」 「え、え、バッチリです。」 「では、妨害装置の操作は任せる。」 「了解しました。」 英軍も指示が終わったようだ。 もちろん、この音声は拡声器で会場へ流れている。 模擬ロケットとはいえ、空戦の実演である。 観客は手に汗を握るのだ。 ドイツは国の威信がかかっているから、大応援団を派遣している。 そして、それに対してフランスが数では負けじと、これもまた大応援団である。 少ないのが、日本からの応援団である。 もう、観るも無残な数なのだ。 まあ、渡航費用が安くないからだが・・・ ドイツやフランスはドーバーを渡ればいいんだからね。 、しかし、ここは日本製の機器対ドイツのロケットである。 日本政府も、すこしは渡航費用を助けてもとは・・・ そして、その装置を製作した会社の技師はメンテのために派遣されていた。 そう、この飛行場にである。 英軍の格納庫の横の倉庫を借り切っての出張である。 費用は、もちろん英軍がもつ。 今回の模擬実演での事前の試験は良好であった。 装置から妨害電波は、まちがいなく発振されていた。 「しかし、この装置はロケットの誘導電波を混乱させる装置だ。」 「だから、爆撃機に命中したのが不思議だな。」 と悩んでいた。 爆撃機のお尻に穴を開けたロケットは、突き刺さったままだ。 本来なら、弾頭から赤い液体が命中した証拠に流れるんだが・・・ それが、今回は流れなかった。 それで、不発だカウントできないと英軍は抗議したのである。 ドイツ側は数にはいらないと負けだ。 それは、抗議するに決まってる。 本来なら妨害装置で、爆撃機に当たらないで、あらぬ方向へ飛んでいくのだが・・・ まだ、妨害装置は試作段階なのが本当なのだった。 手違いで英軍へ渡ってしまったのが本音の日本軍である。 まあ、電波探信儀に混ざって、政府が混同したからなんだが・・・ 「それで、豆粒真空管は交換したんだな。」 「え、え、まあ点検時に交換しましたから、あれが機器の故障につながることは、もうありませんよ。」 主任技師が部下に確認している。 「まあ、これで電波妨害装置は安定するから、実験は大丈夫だろうが・・」「しかし、その事実は軍事機密ですから英国にも言えませんよ。」 「そうだな、いくら軍事同盟があっても最高軍事機密だからな。」 豆粒真空管は日本の技術の結晶であり、他国がマネできない軍事技術であった。 「あっ、ドイツ軍がロケットを発射しました。」と拡声器が叫んだ。 空の上の、ドラ焼き型戦闘機から噴煙を上げてロケットが1発飛び出し行く・・・・・・
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