大東亜戦争を回避する方法

ゆみすけ

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こんなハズではなかった・・・

逃げるが勝だ。

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 満州国とシナの国境には高いフェンスが張ってある。 米国が満州国の要請で構築したものだ。 本当ならコンクリの壁がいいのだが、予算の都合でフェンスとなったのである。 フェンスといっても、金網の柵である。 鉄条網が上に張り巡らされている。 乗り越え防止だ。 だから、戦車で押し倒すのがシナのいつものやり方だ。 そして、金網だから、復興もはやいのだ。 例年のごとく、今年もシナの戦車が金網を押し倒して侵攻してきた。 それで、米軍戦車隊と満州国戦車隊の出動となる。 シナは、独逸帝国V型の虎戦車をシナがパクった戦車だ。 戦車は、独逸と日本が世界のシェアを2分していた。 独裁政権などは、独逸帝国製で、民主主義陣営は日本製だ。 日本国はデーハツ製だが、米国や英国はトヨスDX戦車だ。 亜細亜諸国はトヨス戦車の亜細亜型である。 トヨスDX型は1両の値段がお高いのだ。 なんせ、デラックスのDXなのだ。 聞くところでは、なんと車内で、エスプレッソ コーヒーの淹れたてがが飲めるらしいのだ。 なんてDXなんだ。 オレも、あやかりたいものだ。 乗り心地も素晴らしいものだ。 なんせ、ロールスかキャディかトヨスDXかと比べる基準になるほどだ。 まあ、亜細亜型は価格がお安い分、それなりだが・・・ しかし、防御や武器に違いはないのだ。 押さえるところは、押さえている戦車である。 シナの戦車が壊したフェンスを通過して米軍がシナ側に侵攻する。 つまり、シナ軍の虎戦車の追撃である。 米軍は侵攻してきたシナ戦車を、かならず捕獲している。 ウワサでは、シナの戦車は鉄クズとして高く売れるらしいのだ。 なんせ、独逸帝国の鋳鉄製だからだ。 溶鉱炉で、溶かして鋼板を造れば高く売れるのだ。 それで、米軍は降伏する戦車には砲弾を撃ち込まないのだ。 破壊して本当の鉄クズにしたら運ぶ手間がかかるからである。 紛争後の処理もかんがえている米軍である。 「やつら、いましたよ。」 「うむ、やっとシナ戦車隊にでくわしたか。」 「では、各車両で情報を共有しろ。」 「無駄な弾は撃つなよ。」 つまり、1両を2両で、攻撃するな、ということだ。 ・・・ 「米軍のヤツら来ましたよ。」 「やっと、来やがったか・・」 「では、待ち伏せ隊に連絡だ。」 「了解です、挟み撃ち作戦開始ですね。」 「そうだ、ちゃんと連絡しろよ。」 「了解でゲス。」 ・・「あ~、あ~、こちらチンリン戦車隊、チャンポン隊どうぞ。」 「・・・・」 「こちら。チンリン隊、チャンポンどうぞ。」 「・・・・」 「隊長、待ち伏せ隊からの応答がありませんでゲス。」 「なに、もう一度、呼べ。」 「こちら、チンリン隊、チャンポンどうぞ。」 「・・・・・」 「やはり、出ませんでゲス。」 「なんでだ、それでは待ち伏せ作戦が~。」 「米軍戦車が迫ってきました。」 「隊長、指示を・・」 ううむ、このままでは、全滅だ。 待ち伏せでないと勝機は無い。 「反転だ。」 「了解です。」 隊長車が反転する。 つまり、トンズラである。 「早くしろ、弾が飛んでくるぞ。」 と足で、運転手の頭を蹴る。  「わかってますダ、しかし、これが最高速でゲス。」 見ると、他のシナ戦車も反転逃走している。 そりゃあ隊長車がトンズラしてるのだ。 他車両もトンズラするわいな・・・ 
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