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海底から引き吊り出すのだ。
アクテブソナーの音波攻撃だ~
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「ピキーーーーーン。」 「ピキーーーーーン。」 と駆逐艦がアクテブソナーを打った。 ソナー員は丸い反射画面を見つめる。 真ん中が駆逐艦である。 反射音波が画面に出るのだ。 その反射音波の波形から、敵の潜水艦を予測するのである。 電波探信儀のような点だ、はっきりわかるモノでもないのだ。 そこは、訓練とカンなのである。 「ん、この反射音波の波形はあきらかに違うぞ。」 画面の一部からの反射音波の波形が乱れているのだ。 「海底に居ます。」とシナー員が報告だ。 「位置は?」 と副官が。 「ううむ、待ってください。」 とソナー員である。 ここが訓練や経験が生かされるところである。 しかし、ソナー員は訓練生である。 つまり、素人に毛が生えている程度なのだ。 「ううむ・・・」 と悩むのだ。 間違っては、敵の攻撃を・・・ 下手すると夕食に罰ゲームかもしれない。 あの、不味い緑の飲み物を・・・ イヤなのである。 飲みたくはないのである。 この波形は潜水艦か海底の沈没船か・・・ 迷うソナー員である。 海図を確認する。 駆逐艦の海図は駆逐艦用である。 これまでに調査で判明した海底の地形など、できるだけ描いてあるのだ。 「ここには、沈没船は描いてないな。」 「ううむ、おそらくは潜水艦に違いない。」 と判断したのだ。 「たぶん、潜水艦と思われます、この先400の海底です。」とソナー員が伝える。 副官が艦長に、「真下でソナーを打ちましょう。」 「そうだな、位置がばれたら潜水艦の負けだからな。」 とヨコイ艦長代理が答えた。 「前進微速、400で停止だ。」 と副官が操舵員へ伝えた。 ・・・ こちらは、Uボートだ。 独逸帝国海軍の生き残りの勇士達である。 独逸帝国海軍で唯一の、ショボクない軍隊であった。 Uボートのソナー員が、「感づかれたようです。」 「そうか、では海底から動くぞ。」 「深度80まで浮上するぞ。」 古参のルーデッツ艦長が指示を出した。 「駆逐艦が近づいてきます。」 とソナー員だ。 「なに、もう居場所がわかったのか。」と艦長だ。 海底に鎮座していると判断されて、居場所まで感づかれた・・・ 「なかなか、やるな。」 「では、これはどうだ。」 「浮遊機雷、放出だ。」 Uボートから数個の浮遊機雷が海上めがけて浮かんでいく。 「ん、なんか泡のような音が・・」 と駆逐艦のソナー員がいう。 「まて、機関停止、いや逆進だ。」とヨコイ艦長が叫んだ。 さらに、「磁気探知装置の反応はどうか。」と艦長が叫んだ。 磁気探知装置は海中の浮遊物の探知をするものである。 腐っても日本製の駆逐艦である。 旧式とはいえ、それなりの装備はあるのである。 「艦長、海中から磁気探知装置に反応あり、近くです。」 「偵察員は海上を見張れ。」 と次々と指示を出す。 「右舷に浮遊機雷です、1個いや3個浮かんでいます。」 「艦は?」 「停止しました。」 「ふう、とりあえず・・」 「いかん、あまり停船してると攻撃される。」 「機関後進いっぱいだ。」 機関員が、「後進いっぱい、了解。」と、暗車(スクリュー)の回転をギアで逆転させた。 しかし、フネは前進を重点に作ってあるのだ。 なかなか後進は、うろうろなのである。 それが、日本製の駆逐艦でも旧式なので・・・ 最新型はスクリューは無い。 磁気推進だ。 「くそっ、なかなか機雷から離れなられないぞ。」 と艦長だ。 それは、機雷に磁石が仕込まれていて、金属でできた駆逐艦に近づきつつあるからだ。 それで、後進いっぱいなのである。 機銃で爆発処理は艦に近すぎて無理なのである。 「しまった、うかうかしていたら魚雷攻撃されかねん。」 とヨコイ艦長が冷や汗である。 そこに、「魚雷だ、向かってくるぞ。」 とソナー員が叫んだ。 やはりだ、さすが歴戦のUボートである。 どうするヨコイ艦長、どうする訓練生・・・・・・
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