零式輸送機、満州の空を飛ぶ。

ゆみすけ

文字の大きさ
67 / 105
日本海再戦?

これを、紛争で終わらせられるのか?

しおりを挟む
 日本海は海図で観ると・・・大洋ではない。
しかし、海だ・・・かなりの広さがあり、波が高いことでも知られている。
 かつての、遣隋使や遣唐使は・・・無事に往復なんて・・・かなりが波浪で沈没してるのだ。
もちろん、あきつ丸をはじめ軍艦奉天は日本海の荒波なぞ・・・蚊が刺すようなものだ。
 大連港を出港して・・・一路、横浜の陸軍専用波止場を目指すのだ。
航海士は・・・間違って海軍の軍港へ入港したら・・・銃殺ものだから・・・
 先ほどから、必死に天測やら海図とにらめっこである。
あきつ丸が先導してはいないからだ。
 軍艦が貨物船である、あきつ丸の後続では・・・満州海軍の沽券に関わるからだ。
堂々と豪快に航海しなければならない。
 軍艦とは、ある意味・気を使うのである。

 「まだ、現れないか。」と、ロシア海軍の軍艦サドリツクの艦長ドルゲーネフが・・・
「おや、艦長殿。」「なんだ。」
 「日本海軍が貨物船を連れて、やってきましたよ。」
「どれ、見せてみろ。」「ホクホクセイからです。」
 そのころ、軍艦奉天艦橋上の見張り台から・・・
「ナンナントウに艦影発見。」
 「なんだって?」「国籍は?」
「まだ、わかりません。」
 「おかしいぞ、海軍野郎が出迎えるなんて・・・」「そうですね、絶対に無いですからね。」
「では、どこだ?」
 「まさか、とは思いますがロシア海軍かも・・・」
「えーーーーーーっ、撃ちあいになるぞ。」
 「まだ、宣戦布告もしてないのにだ。」
「政府の許可もないし・・・どうしよう?」と、困ってしまってワンワンワンのイイダ臨時艦長代行だ。
 「まあ、相手の出方次第ですね。」「うむ。」
「とりあえず、配置へ就け。」と、定番の指示を出すイイダ君である。
 艦内に戦闘配置のブザーが・・・・不穏な響きを・・・・(あまり、聞きたい音ではない。)
「しかし、乗員が最低限しか・・・」と、臨時副長代行だ。
 「仕方ないが・・・ここは、なんとか本部へ指示を・・・」と、無線の指示だ。
「すでに、打っています。」 まあ、当然だな。
 しかし、しかしだ。
日本海軍へは・・・間違っても応援要請は無い。 絶対に無い。 
 たとえ、西から太陽が昇ってたとしてもだ。
・・・・「何だって、ロシア海軍が・・・」「輸送機のエンジンを暖気運転しろ!」
「空挺隊員へ招集だ。」「戦闘機隊も、だ!」
 奉天飛行場は・・・ハチの巣を突いたような・・・大騒動である。
ロシア海軍に軍艦を奪還されては・・・日本海軍から笑いものに・・・
 それだけは、地球が滅びようとも・・・絶対に、あってはならないことなのだ。
海軍から笑いモノになるくらいなら・・・米軍へ降伏するほうが、まだマシなのである。

 「まわせー、まわせー。」と、日本陸軍の空中勤務員が自慢の愛機へ・・・
整備連中がエンジンを廻して・・・
 九七式改戦闘機が飛行許可も執る暇もなく・・・轟音をたてて飛び立っていく。
零式輸送機2機が暖気運転を・・・やっと始めたところだ。
 落下傘を背負いながら・・・点検は機内でヤルのだ。
飛行場の管制塔からは・・・「軍艦奉天の現在地位は北緯〇×度・・・」と、位置情報が送られる。
 そのころ・・・ロシア海軍から・・・「停船しろ。」と、国際信号で・・・軍艦奉天へ停船命令が・・・
「くそっ、多勢に無勢だ。」「こちらは、貨物船と2隻だ。」
 「ロシアは軍艦が4隻かよ・・・」「ウラジオの全部じゃないかっ!」
ソ連軍のロシア艦隊はウラジオストク軍港に4隻なのだ。(以前は5隻だったんだが・・・)
 その4隻が・・・奪還作戦に参加と、きている。
ソ連軍としては・・・余程、取り返したいんだろう・・・
 どうなる軍艦奉天、日本海は天気晴朗なれど・・・波はいっそう高く・・・
 

 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら

俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。 赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。 史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。 もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。

異聞第二次世界大戦     大東亜の華と散れ

みにみ
歴史・時代
1939年に世界大戦が起きなかった世界で 1946年12月、日独伊枢軸国が突如宣戦布告! ジェット機と進化した電子機器が飛び交う大戦が開幕。 真珠湾奇襲、仏独占領。史実の計画兵器が猛威を振るう中、世界は新たな戦争の局面を迎える。

対ソ戦、準備せよ!

湖灯
歴史・時代
1940年、遂に欧州で第二次世界大戦がはじまります。 前作『対米戦、準備せよ!』で、中国での戦いを避けることができ、米国とも良好な経済関係を築くことに成功した日本にもやがて暗い影が押し寄せてきます。 未来の日本から来たという柳生、結城の2人によって1944年のサイパン戦後から1934年の日本に戻った大本営の特例を受けた柏原少佐は再びこの日本の危機を回避させることができるのでしょうか!? 小説家になろうでは、前作『対米戦、準備せよ!』のタイトルのまま先行配信中です!

裏長屋の若殿、限られた自由を満喫する

克全
歴史・時代
貧乏人が肩を寄せ合って暮らす聖天長屋に徳田新之丞と名乗る人品卑しからぬ若侍がいた。月のうち数日しか長屋にいないのだが、いる時には自ら竈で米を炊き七輪で魚を焼く小まめな男だった。

対米戦、準備せよ!

湖灯
歴史・時代
大本営から特命を受けてサイパン島に視察に訪れた柏原総一郎大尉は、絶体絶命の危機に過去に移動する。 そして21世紀からタイムリーㇷ゚して過去の世界にやって来た、柳生義正と結城薫出会う。 3人は協力して悲惨な負け方をした太平洋戦争に勝つために様々な施策を試みる。 小説家になろうで、先行配信中!

幻の十一代将軍・徳川家基、死せず。長谷川平蔵、田沼意知、蝦夷へ往く。

克全
歴史・時代
 西欧列強に不平等条約を強要され、内乱を誘発させられ、多くの富を収奪されたのが悔しい。  幕末の仮想戦記も考えましたが、徳川家基が健在で、田沼親子が権力を維持していれば、もっと余裕を持って、開国準備ができたと思う。  北海道・樺太・千島も日本の領地のままだっただろうし、多くの金銀が国外に流出することもなかったと思う。  清国と手を組むことも出来たかもしれないし、清国がロシアに強奪された、シベリアと沿海州を日本が手に入れる事が出来たかもしれない。  色々真剣に検討して、仮想の日本史を書いてみたい。 一橋治済の陰謀で毒を盛られた徳川家基であったが、奇跡的に一命をとりとめた。だが家基も父親の十代将軍:徳川家治も誰が毒を盛ったのかは分からなかった。家基は田沼意次を疑い、家治は疑心暗鬼に陥り田沼意次以外の家臣が信じられなくなった。そして歴史は大きく動くことになる。 印旛沼開拓は成功するのか? 蝦夷開拓は成功するのか? オロシャとは戦争になるのか? 蝦夷・千島・樺太の領有は徳川家になるのか? それともオロシャになるのか? 西洋帆船は導入されるのか? 幕府は開国に踏み切れるのか? アイヌとの関係はどうなるのか? 幕府を裏切り異国と手を結ぶ藩は現れるのか?

If太平洋戦争        日本が懸命な判断をしていたら

みにみ
歴史・時代
もし、あの戦争で日本が異なる選択をしていたら? 国力の差を直視し、無謀な拡大を避け、戦略と外交で活路を開く。 真珠湾、ミッドウェー、ガダルカナル…そして終戦工作 分水嶺で下された「if」の決断。 破滅回避し、国家存続をかけたもう一つの終戦を描く架空戦記。

処理中です...