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突然の再会
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92-019
「昔からの知り合いで元CAをされていた森田凛子さんです!実は先日韓国へ行く時に空港で再会したので、帰ったら一緒に食事行く約束をしていたのですが二人きりでは困るとの事で今日ご一緒させて頂きました」望月学長が凛子を紹介した。
「我々の紹介をします。元大同印刷出版部部長の青木さんと、私が東京営業所の小杉でございます」
「森田さん!どうしたのですか?お座りください」望月学長が自分の横の席を指さして座る様に言ったが、凛子の身体は硬直した様に動かなかった。
「どうしたの?」の言葉に急に我に返った凛子。
「森田です、国際線ターミナルで働いています」小さく会釈をした。
俊三はその後も固まった状態で視点が定まっていなかった。
「飲み物は?」係の声に「ビール、ビールお願いします!」と云う俊三。
「どうされたのですか?青木さん!」
「すみません!」
「二人共変だぞ!知り合いなのか?」望月学長が二人の様子にそう言った。
俊三は何度も探して会えなくて、今月龍昇寺で納骨の日に漸く会える段取りに成っていたのに、急に今日目の前に現れるとは?
凛子は青木には会わない様にしていたのに、会うと自分が青木に寄りかかってしまいそうで必死に耐えていた。
ビールが運ばれて来て「乾杯!」「乾杯!」とグラスを合わすが、二人はぎこちない。
口数も極端に減っている二人だ。
しばらくして望月学長が「折角青木さんにご足労願ったのだ!我が大学の記念誌を製作して頂きたい!創立100年記念だ」
「えっ、100年?」
「そうだ前身の専門学校が丁度昭和2年に創立されたので、100年に成る!全生徒に一冊強制配布、関係各位にも祝いとして購入して頂くので、OBにも半強制で買って頂く」
「そんなに各方面に売れるのでしょうか?」
「わが校の卒業生に人気の有るアーテストが居るだろう?彼等のDVDを付録の様に付けるのだよ!」
「人気グループのキューリーンのDVDですか?」
「そうだ!今彼等は韓国のシンガーも含めた拡大ユニットを組んで活躍中だ!その交渉に韓国まで出向いたのだよ!」
「それでどうだったのですか?」
「私の顔を見れば分かるだろう!承諾だよ!我が校の為のオリジナル曲も一曲入れて貰える事に成った!売れない筈はないだろう?」
「しかし驚く様な企画ですね!よく承知しましたね!来年にはアメリカ公演も計画されている人気グループのキューリーンのDVD付きなら、学校に関係ない人も購入しますよ!」
「その制作を青木さんにお願いしたい!如何ですか?」
「驚いて言葉も出ません!」
次々運ばれて来る料理を食べながら得意げに喋る望月学長。
いつの間にか席を立っている凛子に気が付いた俊三。
注意して見ていると、凛子は戻って来ると「おしぼりを貰って来ました」そう言って各自の前に置いた。
そのおしぼりと一緒に俊三には箸入れが添えられていた。
ちらっと見ると、ポケットにしまい込む俊三。
しばらくして、俊三もトイレに行く為に席を離れた。
箸入れの紙に凛子は自分の携帯番号を書いていた。
俊三はショートメールを送る事にする。
(話がしたい!何処かで会えないか?)
(今夜は何処に?)
(貴女と初めて泊まったホテルです)と送り返すと、その後はメールが途絶えた。
戻ると望月学長が上機嫌で、凛子との思い出話を小杉に喋っていた。
「私が初めて彼女に会ったのは、12年程前だったかな?CAをしていたな!札幌から乗った時だったな!私は彼女に二度目に会った時、付き合って欲しいと懇願したのだよ!すると好きな人が居ますと断られてね!どんな男性だと尋ねると、優しくて私と年齢が変わらない男だと告白されたよ!それで諦めたらCAを辞めて地上勤務に変わって、若い男性と結婚していたのだよ!完全に私は騙されたと思ったね!その後産休や育休で休んでいたのに、急にアメリカの空港でばったり出会ったので驚いたよ!どうしたの?と尋ねると離婚したと話したのでまたまた驚いた!アメリカではニ三度食事をして口説いたが、また好きな人が居ると云うのだよ!誰だって聞くと最初と同じ人だと断られたよ!ではその人と再婚するのか?と尋ねると妻帯者だって、、、、」
聞いている凛子の瞳から大粒の涙が零れ落ちている。
「おいおい、泣かれたら私が泣かせた様に思われるよ!」
その時ハンカチを差し出したのは俊三だった。
「青木さん!良い処で素早いですね!でも森田さんが泣く様な話だったかな?」
「すみません!」凛子は席を離れた。
途中から話を聞いた俊三でも、凛子の相手の男性が自分だと判った。
凛子は金銭の関係から始まったが、俊三の事が好きだった事を告白している。
確かに月に10万以上の出費は大変だったが、凛子に会わない寂しさは俊三には耐えがたい時だった。
突然別れて数か月は足が地に就いていなかった様に思い出す。
仕事の忙しい時は忘れるが、時間が出来ると考えていた自分を思い出す。
でも判らないのは子供を周に託して離婚した事実だ。
何故アメリカに行ったのだろう?
そんな事を考えて居ると望月学長が「記念出版青木さんにお任せして大丈夫ですよね!」と強い調子で言う。
「はい!お任せ下さい!全力で取り組みます!」
「それとは別の話だが、あの森田君の気持ちを聞いて欲しいのだよ!私も妻を亡くして二年人生最後の妻として迎えたいのだよ!昔彼女と会った時も私が離婚して直ぐに出会ったので、、、、」
「はあ」困惑の俊三。
「年齢は離れているが、彼女も離婚しているので条件的には大丈夫だと思うのだよ!」
望月学長は最初の奥さんとは40代で離婚。
再婚相手は二年前癌で他界していたのだ。
困惑の表情に成る俊三の横で「お力に成ります!」嬉しそうに言う小杉だった。
「昔からの知り合いで元CAをされていた森田凛子さんです!実は先日韓国へ行く時に空港で再会したので、帰ったら一緒に食事行く約束をしていたのですが二人きりでは困るとの事で今日ご一緒させて頂きました」望月学長が凛子を紹介した。
「我々の紹介をします。元大同印刷出版部部長の青木さんと、私が東京営業所の小杉でございます」
「森田さん!どうしたのですか?お座りください」望月学長が自分の横の席を指さして座る様に言ったが、凛子の身体は硬直した様に動かなかった。
「どうしたの?」の言葉に急に我に返った凛子。
「森田です、国際線ターミナルで働いています」小さく会釈をした。
俊三はその後も固まった状態で視点が定まっていなかった。
「飲み物は?」係の声に「ビール、ビールお願いします!」と云う俊三。
「どうされたのですか?青木さん!」
「すみません!」
「二人共変だぞ!知り合いなのか?」望月学長が二人の様子にそう言った。
俊三は何度も探して会えなくて、今月龍昇寺で納骨の日に漸く会える段取りに成っていたのに、急に今日目の前に現れるとは?
凛子は青木には会わない様にしていたのに、会うと自分が青木に寄りかかってしまいそうで必死に耐えていた。
ビールが運ばれて来て「乾杯!」「乾杯!」とグラスを合わすが、二人はぎこちない。
口数も極端に減っている二人だ。
しばらくして望月学長が「折角青木さんにご足労願ったのだ!我が大学の記念誌を製作して頂きたい!創立100年記念だ」
「えっ、100年?」
「そうだ前身の専門学校が丁度昭和2年に創立されたので、100年に成る!全生徒に一冊強制配布、関係各位にも祝いとして購入して頂くので、OBにも半強制で買って頂く」
「そんなに各方面に売れるのでしょうか?」
「わが校の卒業生に人気の有るアーテストが居るだろう?彼等のDVDを付録の様に付けるのだよ!」
「人気グループのキューリーンのDVDですか?」
「そうだ!今彼等は韓国のシンガーも含めた拡大ユニットを組んで活躍中だ!その交渉に韓国まで出向いたのだよ!」
「それでどうだったのですか?」
「私の顔を見れば分かるだろう!承諾だよ!我が校の為のオリジナル曲も一曲入れて貰える事に成った!売れない筈はないだろう?」
「しかし驚く様な企画ですね!よく承知しましたね!来年にはアメリカ公演も計画されている人気グループのキューリーンのDVD付きなら、学校に関係ない人も購入しますよ!」
「その制作を青木さんにお願いしたい!如何ですか?」
「驚いて言葉も出ません!」
次々運ばれて来る料理を食べながら得意げに喋る望月学長。
いつの間にか席を立っている凛子に気が付いた俊三。
注意して見ていると、凛子は戻って来ると「おしぼりを貰って来ました」そう言って各自の前に置いた。
そのおしぼりと一緒に俊三には箸入れが添えられていた。
ちらっと見ると、ポケットにしまい込む俊三。
しばらくして、俊三もトイレに行く為に席を離れた。
箸入れの紙に凛子は自分の携帯番号を書いていた。
俊三はショートメールを送る事にする。
(話がしたい!何処かで会えないか?)
(今夜は何処に?)
(貴女と初めて泊まったホテルです)と送り返すと、その後はメールが途絶えた。
戻ると望月学長が上機嫌で、凛子との思い出話を小杉に喋っていた。
「私が初めて彼女に会ったのは、12年程前だったかな?CAをしていたな!札幌から乗った時だったな!私は彼女に二度目に会った時、付き合って欲しいと懇願したのだよ!すると好きな人が居ますと断られてね!どんな男性だと尋ねると、優しくて私と年齢が変わらない男だと告白されたよ!それで諦めたらCAを辞めて地上勤務に変わって、若い男性と結婚していたのだよ!完全に私は騙されたと思ったね!その後産休や育休で休んでいたのに、急にアメリカの空港でばったり出会ったので驚いたよ!どうしたの?と尋ねると離婚したと話したのでまたまた驚いた!アメリカではニ三度食事をして口説いたが、また好きな人が居ると云うのだよ!誰だって聞くと最初と同じ人だと断られたよ!ではその人と再婚するのか?と尋ねると妻帯者だって、、、、」
聞いている凛子の瞳から大粒の涙が零れ落ちている。
「おいおい、泣かれたら私が泣かせた様に思われるよ!」
その時ハンカチを差し出したのは俊三だった。
「青木さん!良い処で素早いですね!でも森田さんが泣く様な話だったかな?」
「すみません!」凛子は席を離れた。
途中から話を聞いた俊三でも、凛子の相手の男性が自分だと判った。
凛子は金銭の関係から始まったが、俊三の事が好きだった事を告白している。
確かに月に10万以上の出費は大変だったが、凛子に会わない寂しさは俊三には耐えがたい時だった。
突然別れて数か月は足が地に就いていなかった様に思い出す。
仕事の忙しい時は忘れるが、時間が出来ると考えていた自分を思い出す。
でも判らないのは子供を周に託して離婚した事実だ。
何故アメリカに行ったのだろう?
そんな事を考えて居ると望月学長が「記念出版青木さんにお任せして大丈夫ですよね!」と強い調子で言う。
「はい!お任せ下さい!全力で取り組みます!」
「それとは別の話だが、あの森田君の気持ちを聞いて欲しいのだよ!私も妻を亡くして二年人生最後の妻として迎えたいのだよ!昔彼女と会った時も私が離婚して直ぐに出会ったので、、、、」
「はあ」困惑の俊三。
「年齢は離れているが、彼女も離婚しているので条件的には大丈夫だと思うのだよ!」
望月学長は最初の奥さんとは40代で離婚。
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