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結納
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92-040
門田はその日の晩、順子に自宅のリホームの話を伝えた。
順子は驚いて「何の為にリホームするのよ!」
「お孫さんが生まれるのでしょう?」
「確かに秋には産まれる予定だけれど、翔子が実家に行く話は聞いてないわ!それに自宅に行っても風呂には入れないでしょう?」
「お孫さん生まれるのは本当なのですね」
「孫が生まれると言ったの?」
「建築屋さんが挨拶に来られた時、その様に聞きましたよ!」
「そう、一度娘に聞いて見るわ」とは言ったが、自分に内緒で俊三に会いに行くとは思えなかった。
早速翔子に連絡すると、その様な話をする筈ないでしょう!と強く言って「誰かに貸すのでは?」と話した。
確かに一人で住むには大きな家だから、賃貸に出す可能性は有ると思う。
「自分はどうするの?」
「東京でひとり住むかも知れないわ!東京文化大学の仕事を引き受けているのでしょう?」
「成る程ね!往復の旅費も馬鹿に成らないわね!探偵の話では数年分の仕事を貰ったと聞いたわ」
取り敢えずは二人の疑念はそれで決着した。
凛子は病院で二度目の診察を受けて、医者に再婚した事と相手の年齢を話した。
「よく考えられたと思いますが、もし気が変わって中絶と成った場合時間がそれ程有りませんので、忘れずにして下さい!今の処子供は順調ですよ」と気にして話した。
「高齢出産は大丈夫ですか?それが一番の心配点です」
「森田さん、間違えました!青木さんでしたね!二人過去に出産されているので多分問題は有りません!唯普通分娩で難しい場合でも帝王切開なら大丈夫でしょう」
「切腹ですか?」
「可能性は低いと思いますよ!」
そう言われて安心顔で「絶対に産みます!三人も子供を殺せません!」と言った。
驚く医者にお辞儀をして診察室を出る凛子。
俊三の自宅では工事が始まっても入居者らしい人の訪問も無く、門田は目を光らせていたが何事も無く過ぎ去った。
リホームが終わる頃、俊三は凛子を呼ぶ予定にしていたが、まどかと学長の再婚話が進展して形式を重んじる望月学長が、金沢の実家に結納の品を届けて欲しいと二人に頼んだのだ。
「久々に二人で温泉旅行でもして、楽しんで欲しいと半ばプレゼントの様なお願いだった」
安定期に入っている凛子は喜んで引き受けた。
「子供が産まれたら当分は旅行に行けないから、行きましょうよ!」強引に誘う凛子。
子供が産まれたら、子育てに忙しく成って旅行には行けないから今の内に行きたい。
結局凛子と一緒に金沢のまどかの実家に行く事に成った。
金沢の湯桶温泉に宿を準備してくれたまどか。
金沢駅から車で約30分。緑豊かな山々に抱かれた湯涌温泉は、古くから金沢市民に愛されてきた、金沢の奥座敷です。
開湯1300年の歴史を誇る古湯へは、金沢駅や兼六園からもバスや車で容易にアクセスでき、金沢観光で温泉にゆっくりと浸りたい方におすすめです。
温泉街には、それぞれに趣の異なる8軒の温泉旅館が在ります。
前日から東京に来て北陸新幹線で金沢行、学長の自宅で結納の品を受け取った俊三と凛子はまどかの実家に向けて出発した。
「結構ハードね!大丈夫?」
「凛子は大丈夫か?子供の事が有るから心配だよ!」
「5か月に成ったから大丈夫よ!経験者だからね」笑顔の凛子。
「それより自宅のリホーム終わったのだけど、いつ見に来る?」
「住む時で良い様な!それよりお父さんに報告に行きたいのよ!」
「結婚を?」
「私が離婚してアメリカに行ってしまった!帰って来て冬に会ったけれど、再婚の話はしてないからね!」
「私も一緒に行こうか?」
「このお腹を見れば安心するわ!」
凛子は俊三と一緒に会いに行くと父は逆に心配すると思っていた。
年齢の事で心配させると身体に悪いと考えている。
「私が挨拶しなくても良いのか?」
「電話をかけるから挨拶して貰えば充分よ」
「そんな簡単な事で良いのか?」俊三は気を使う。
学長の自宅に行くと「無理を頼んで申し訳ないね!」
「いつも学長にお世話に成っていますので、お安い御用です」
「まどかが温泉を予約してくれただろう?子供が産まれたら中々温泉にも行けないだろう?楽しんで来てくれ!」
「お気遣いありがとうございます」
「君達のお陰で私も再婚出来た!それも理想の美人とね!私は三度目だが彼女は初婚だ!だから細やかだが結婚式を6月に予定している!またご足労願うよ!」
「喜んで!」
既にまどかは実家に帰って居て、東京には居ない。
仕事も5月で退職予定に成っている様だ。
まどかには理想の辞め方だと、先日凛子は聞かされていた。
新幹線の中でモーニング姿の俊三と凛子は「今回の旅行が最後だな!もうお腹が大きく成って来るし、子供が産まれると簡単には旅行に行けないからな!」
「そうよ!節約しなければ駄目よ!この子が20歳に成るまでもの凄くお金が必要なのよ!」
「産休、育休で秋から来年一杯休みだね!」
「でも忙しいと思うわよ!関西の生活に慣れるまで時間掛かるしね」
「東京と違うか?」
「お店の場所も判らないからね!」
「早く引っ越しておいでよ!」
仕事の関係で中々神戸に引っ越す事が出来ない凛子。
それが順子の耳に入らなかった原因に成っていたのだ。
門田はその日の晩、順子に自宅のリホームの話を伝えた。
順子は驚いて「何の為にリホームするのよ!」
「お孫さんが生まれるのでしょう?」
「確かに秋には産まれる予定だけれど、翔子が実家に行く話は聞いてないわ!それに自宅に行っても風呂には入れないでしょう?」
「お孫さん生まれるのは本当なのですね」
「孫が生まれると言ったの?」
「建築屋さんが挨拶に来られた時、その様に聞きましたよ!」
「そう、一度娘に聞いて見るわ」とは言ったが、自分に内緒で俊三に会いに行くとは思えなかった。
早速翔子に連絡すると、その様な話をする筈ないでしょう!と強く言って「誰かに貸すのでは?」と話した。
確かに一人で住むには大きな家だから、賃貸に出す可能性は有ると思う。
「自分はどうするの?」
「東京でひとり住むかも知れないわ!東京文化大学の仕事を引き受けているのでしょう?」
「成る程ね!往復の旅費も馬鹿に成らないわね!探偵の話では数年分の仕事を貰ったと聞いたわ」
取り敢えずは二人の疑念はそれで決着した。
凛子は病院で二度目の診察を受けて、医者に再婚した事と相手の年齢を話した。
「よく考えられたと思いますが、もし気が変わって中絶と成った場合時間がそれ程有りませんので、忘れずにして下さい!今の処子供は順調ですよ」と気にして話した。
「高齢出産は大丈夫ですか?それが一番の心配点です」
「森田さん、間違えました!青木さんでしたね!二人過去に出産されているので多分問題は有りません!唯普通分娩で難しい場合でも帝王切開なら大丈夫でしょう」
「切腹ですか?」
「可能性は低いと思いますよ!」
そう言われて安心顔で「絶対に産みます!三人も子供を殺せません!」と言った。
驚く医者にお辞儀をして診察室を出る凛子。
俊三の自宅では工事が始まっても入居者らしい人の訪問も無く、門田は目を光らせていたが何事も無く過ぎ去った。
リホームが終わる頃、俊三は凛子を呼ぶ予定にしていたが、まどかと学長の再婚話が進展して形式を重んじる望月学長が、金沢の実家に結納の品を届けて欲しいと二人に頼んだのだ。
「久々に二人で温泉旅行でもして、楽しんで欲しいと半ばプレゼントの様なお願いだった」
安定期に入っている凛子は喜んで引き受けた。
「子供が産まれたら当分は旅行に行けないから、行きましょうよ!」強引に誘う凛子。
子供が産まれたら、子育てに忙しく成って旅行には行けないから今の内に行きたい。
結局凛子と一緒に金沢のまどかの実家に行く事に成った。
金沢の湯桶温泉に宿を準備してくれたまどか。
金沢駅から車で約30分。緑豊かな山々に抱かれた湯涌温泉は、古くから金沢市民に愛されてきた、金沢の奥座敷です。
開湯1300年の歴史を誇る古湯へは、金沢駅や兼六園からもバスや車で容易にアクセスでき、金沢観光で温泉にゆっくりと浸りたい方におすすめです。
温泉街には、それぞれに趣の異なる8軒の温泉旅館が在ります。
前日から東京に来て北陸新幹線で金沢行、学長の自宅で結納の品を受け取った俊三と凛子はまどかの実家に向けて出発した。
「結構ハードね!大丈夫?」
「凛子は大丈夫か?子供の事が有るから心配だよ!」
「5か月に成ったから大丈夫よ!経験者だからね」笑顔の凛子。
「それより自宅のリホーム終わったのだけど、いつ見に来る?」
「住む時で良い様な!それよりお父さんに報告に行きたいのよ!」
「結婚を?」
「私が離婚してアメリカに行ってしまった!帰って来て冬に会ったけれど、再婚の話はしてないからね!」
「私も一緒に行こうか?」
「このお腹を見れば安心するわ!」
凛子は俊三と一緒に会いに行くと父は逆に心配すると思っていた。
年齢の事で心配させると身体に悪いと考えている。
「私が挨拶しなくても良いのか?」
「電話をかけるから挨拶して貰えば充分よ」
「そんな簡単な事で良いのか?」俊三は気を使う。
学長の自宅に行くと「無理を頼んで申し訳ないね!」
「いつも学長にお世話に成っていますので、お安い御用です」
「まどかが温泉を予約してくれただろう?子供が産まれたら中々温泉にも行けないだろう?楽しんで来てくれ!」
「お気遣いありがとうございます」
「君達のお陰で私も再婚出来た!それも理想の美人とね!私は三度目だが彼女は初婚だ!だから細やかだが結婚式を6月に予定している!またご足労願うよ!」
「喜んで!」
既にまどかは実家に帰って居て、東京には居ない。
仕事も5月で退職予定に成っている様だ。
まどかには理想の辞め方だと、先日凛子は聞かされていた。
新幹線の中でモーニング姿の俊三と凛子は「今回の旅行が最後だな!もうお腹が大きく成って来るし、子供が産まれると簡単には旅行に行けないからな!」
「そうよ!節約しなければ駄目よ!この子が20歳に成るまでもの凄くお金が必要なのよ!」
「産休、育休で秋から来年一杯休みだね!」
「でも忙しいと思うわよ!関西の生活に慣れるまで時間掛かるしね」
「東京と違うか?」
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