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校外学習
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長期休暇が終わって、校外学習の時になった。2学年全員で中級ダンジョンにいく。Sクラスから出発となる。
ダンジョンの前で開始の合図を待ってると後ろから甘ったるしい声が聞こえてくる。
「ちょっとぉ、前に通してよぉ」
「お前ら不敬だぞ!!」
マリー・ヤクトン男爵令嬢とクラーク殿下だ。後ろを確認するとこちらに来ようとしていた。わたくしに何か用事でもあるのかしら? あの2人と関わっていいことはないので知らないふりをする。
「アレクシアに話があるのぉ」
わたくしは何もありせんわ。そもそもわたくしの名前を呼び捨てにするなんて無礼ですわ。
2人は何とかしてこちらに来ようとするが、教師が防いでくれてる。
「バートン嬢も大変だね」
「ええ。やっかいなのに目をつけられてしまいましたわ」
諦めない2人を放置して、開始の合図がなった。
「あの方たちが来ないうちに参りましょう」
「シェラミリア様、そうですね。参りましょう」
わたくしちはダンジョンにはいる。獣魔OKなのでセインとダークを呼び出した。
「セインとダークがいればわたくしたちは戦闘しなくても済むのですがどうします?」
「獣魔も私たちの戦力です。存分にお使いください」
今回リーダーする公爵子息に言われ、2体に討伐をお願いする。わたくしたちは走り抜けた。
「はぁはぁ……」
「シェラミリア様、大丈夫ですか?」
「きついですわ。はぁ……。アレクシア嬢は平気ですの?」
「わたくしは素材集めのために幼い頃からダンジョンに潜ってますから慣れていますの」
普通の令嬢は運動しないからキツいのかもしれないわ。
「シェラミリア様、獣魔に乗ってはいかがですか?」
「獣魔に?」
シェラミリア様の獣魔は大きな狼。乗ることは可能ですわ。シェラミリア様は恐る恐る獣魔に乗りしがみつく。
「俺たちも獣魔に乗ればもっと早くいけるな」
「そうですわね」
戦闘はダークに任せてセインを呼び戻す。皆が獣魔に跨り、スピードを上げていく。
1日で50層まで来れた。ここで1泊する。
「皆様、お食事にいたしましょう」
アイテムボックスからテーブルと椅子を取り出して、料理を並べていく。
「バートン嬢、携帯食ではないのか?」
「あれは味気がありませんもの。わたくしアイテムボックスの魔道具がありますの。温かいですし皆で食べましょう」
携帯食はパサパサで堅くて美味しくない。
「バートン嬢がいて助かったよ」
「携帯食はマズイからな」
「まさかここで料理が出てくるとは思わなかったけどな」
「流石ですわ!アレクシア様」
皆に喜んでもらえてわたくしも嬉しいわ。皆でわいわい話しながらの食事は楽しかった。これからもたまには皆で食べようとなった。
食事が終わり寝るためのテントを2つ出した。
「そちらは殿方たちで使ってくださいませ」
「これだと狭いよ」
「空間魔道具で中は広くなっていますわ」
「まさか、これも作ったの?」
「ええ」
「錬金術師って最高だな」
「俺も錬金術のスキル欲しかったな」
明日の朝の待ち合わせをして、わたくしとシェラミリア様とで同じテントにはいる。
「まぁ! 屋敷にいるようですわ」
「シェラミリア様はあちらのお部屋をお使いください。お風呂も中にありますので使ってくださいませね」
「お風呂もあるのですか?」
「勿論です。女性はいかなる時も美しくなくてはなりませんもの」
シェラミリア様と別れ、自分の部屋に行く。着替えて寛ぐ。
◆
朝、皆が揃ってから朝食にする。男性陣もテントにお風呂があったことに感激していた。
「ベッドがあったから疲れも取れたよ」
「それは良かったですわ」
「このテント欲しいんだけど売ってくれない?」
「非売品ですの」
「それは残念だな。今後、売ることになったら教えてくれな。絶対に買うから!」
「分かりましたわ」
売るかどうかはお父様の判断次第ですわ。
2日目も獣魔に乗って進んで行った。わたくしちは100層まで辿り着けた。ここまで来たということを専用の魔石に読み込ませて帰還の魔法陣で1層まで戻る。1層の入口にいる教師に専用の魔石を渡した。結果は後日、知らされる。各棟に全員の結果が張り出される。
1週間後、張り出された結果はわたくしたちSクラスが断トツの1位だった。2位はAクラスの人で36層だった。クラーク殿下とマリー・ヤクトン男爵令嬢は下から3番目で6層になっていた。
ダンジョンの前で開始の合図を待ってると後ろから甘ったるしい声が聞こえてくる。
「ちょっとぉ、前に通してよぉ」
「お前ら不敬だぞ!!」
マリー・ヤクトン男爵令嬢とクラーク殿下だ。後ろを確認するとこちらに来ようとしていた。わたくしに何か用事でもあるのかしら? あの2人と関わっていいことはないので知らないふりをする。
「アレクシアに話があるのぉ」
わたくしは何もありせんわ。そもそもわたくしの名前を呼び捨てにするなんて無礼ですわ。
2人は何とかしてこちらに来ようとするが、教師が防いでくれてる。
「バートン嬢も大変だね」
「ええ。やっかいなのに目をつけられてしまいましたわ」
諦めない2人を放置して、開始の合図がなった。
「あの方たちが来ないうちに参りましょう」
「シェラミリア様、そうですね。参りましょう」
わたくしちはダンジョンにはいる。獣魔OKなのでセインとダークを呼び出した。
「セインとダークがいればわたくしたちは戦闘しなくても済むのですがどうします?」
「獣魔も私たちの戦力です。存分にお使いください」
今回リーダーする公爵子息に言われ、2体に討伐をお願いする。わたくしたちは走り抜けた。
「はぁはぁ……」
「シェラミリア様、大丈夫ですか?」
「きついですわ。はぁ……。アレクシア嬢は平気ですの?」
「わたくしは素材集めのために幼い頃からダンジョンに潜ってますから慣れていますの」
普通の令嬢は運動しないからキツいのかもしれないわ。
「シェラミリア様、獣魔に乗ってはいかがですか?」
「獣魔に?」
シェラミリア様の獣魔は大きな狼。乗ることは可能ですわ。シェラミリア様は恐る恐る獣魔に乗りしがみつく。
「俺たちも獣魔に乗ればもっと早くいけるな」
「そうですわね」
戦闘はダークに任せてセインを呼び戻す。皆が獣魔に跨り、スピードを上げていく。
1日で50層まで来れた。ここで1泊する。
「皆様、お食事にいたしましょう」
アイテムボックスからテーブルと椅子を取り出して、料理を並べていく。
「バートン嬢、携帯食ではないのか?」
「あれは味気がありませんもの。わたくしアイテムボックスの魔道具がありますの。温かいですし皆で食べましょう」
携帯食はパサパサで堅くて美味しくない。
「バートン嬢がいて助かったよ」
「携帯食はマズイからな」
「まさかここで料理が出てくるとは思わなかったけどな」
「流石ですわ!アレクシア様」
皆に喜んでもらえてわたくしも嬉しいわ。皆でわいわい話しながらの食事は楽しかった。これからもたまには皆で食べようとなった。
食事が終わり寝るためのテントを2つ出した。
「そちらは殿方たちで使ってくださいませ」
「これだと狭いよ」
「空間魔道具で中は広くなっていますわ」
「まさか、これも作ったの?」
「ええ」
「錬金術師って最高だな」
「俺も錬金術のスキル欲しかったな」
明日の朝の待ち合わせをして、わたくしとシェラミリア様とで同じテントにはいる。
「まぁ! 屋敷にいるようですわ」
「シェラミリア様はあちらのお部屋をお使いください。お風呂も中にありますので使ってくださいませね」
「お風呂もあるのですか?」
「勿論です。女性はいかなる時も美しくなくてはなりませんもの」
シェラミリア様と別れ、自分の部屋に行く。着替えて寛ぐ。
◆
朝、皆が揃ってから朝食にする。男性陣もテントにお風呂があったことに感激していた。
「ベッドがあったから疲れも取れたよ」
「それは良かったですわ」
「このテント欲しいんだけど売ってくれない?」
「非売品ですの」
「それは残念だな。今後、売ることになったら教えてくれな。絶対に買うから!」
「分かりましたわ」
売るかどうかはお父様の判断次第ですわ。
2日目も獣魔に乗って進んで行った。わたくしちは100層まで辿り着けた。ここまで来たということを専用の魔石に読み込ませて帰還の魔法陣で1層まで戻る。1層の入口にいる教師に専用の魔石を渡した。結果は後日、知らされる。各棟に全員の結果が張り出される。
1週間後、張り出された結果はわたくしたちSクラスが断トツの1位だった。2位はAクラスの人で36層だった。クラーク殿下とマリー・ヤクトン男爵令嬢は下から3番目で6層になっていた。
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