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初夜
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軽く夕食を取り、初夜の準備をしてもらう。
実際にお会いするまではどうにかして情けを貰おうとしていたが、まさか初日で召されるとは思ってもいなかった。
全身を磨きあげられマッサージされ、髪にも香油を揺られる。着せされたネグリジェは長さは足首まであるがスケスケのもので恥ずかしかった。
「本当にコレでお出迎えするの?」
「殿下もお悦びになりますよ」
侍女に言われてそうなのかしら?と思う。
そわそわしながら待ってるとディー様がやってきた。ディー様はわたくしを見て暫く固まったあと、足早にわたくしのところにきて抱きしめた。
「シア」
「ディー様」
そのままディー様に身を任せる。途中痛くて泣いてしまったらディー様が驚いていた。だけど、その後は宝物を抱くかのように扱ってくれたわ。
「シア、ありがとうね」
何のお礼なのかしら?
「私が初めてで嬉しかったよ。大事にするね」
変なことをおっしゃるわ。初めてなのは当然でしょう?貴族令嬢たるもの婚姻して初めて体験するのよ。
余りにも当然なことを言うディー様におかしくなって笑ってしまったわ。
翌朝、起きると体のあちこちが痛い。
こういう時こそ回復魔法だわ。回復魔法のおかげで疲れも吹き飛ぶ。ディー様にも掛けた。
「シア、おはよう」
「おはようございます、ディー様」
チュッと額にキスされて、頬が熱くなる。これが新婚なのね。
「ディー様、今日から執務のお手伝いいたしますわ」
「体は大丈夫?」
「回復魔法を掛けたので問題ありませんわ」
ベッドから出て着替える。ドレスは1人では着れないので侍女に手伝ってもらう。
朝食をとってディー様と執務室に行く。執務室は書類の山が出来ていたわ。これを1人でこなすなんて無理よ。わたくしは空いてる席に座り、書類の整理から始めた。
「シア、ありがとうね」
「役に立ててるなら何よりですわ」
「少し休憩しようか」
侍女に紅茶をいれてもらい休憩にする。
「最初からシアが婚約者だったら良かったな」
「セレスティア・ランナフ公爵夫人はお気に召しませんでしたの?」
「私がじゃなく彼女がね」
え? セレスティア・ランナフ公爵夫人がディー様に一目惚れして無理矢理、婚約者になったと聞いてるわ。そうでなければ今の王家は我が家に白銀色に銀眼の娘が出来る可能性を待っただろうし、現にわたくしとディー様は6つしか離れていない。
「恥ずかしい話だが、私は気に入られてなくてね。ドレスや装飾品を色々とプレゼントしたが、1度も身につけてくれたことはなく、パーティーとかでエスコートしてもすぐに他に行ってたんだ」
「まぁ……」
セレスティア・ランナフ公爵夫人は王太子の婚約者を何だと思ってるのかしら? 自分から望んでおきながらそのような真似するなんて信じられませんわ。
「穏便に婚約解消は考えませんでしたの?」
「勿論、考えたし実行しようと父上にも相談したけど無理だと言われてしまってね」
「それで、強引に婚約破棄なさったのですね」
「方法は悪かったと思ってるよ。でもあのまま婚姻しても世継ぎは望めなかったと思うよ。私に手を握られるのも嫌がっていたからね」
それならば初夜も無理ですわね。
その後も執務の手伝いをして1日が終わった。
「ディー様、今日は王太子妃殿下のところに行ってくださいませ」
「マリアのところに?」
「はい。昨日はわたくしのところにお泊まりでしたので」
ディー様は寂しそうに王太子妃殿下のところに行った。
わたくしは部屋に戻るとわたくし付きの影を呼び出した。
「セレスティア・ランナフ公爵夫人、ランナフ公爵、ハーべ公爵のことを調べて頂戴」
ハーべ公爵はセレスティア・ランナフ公爵夫人の生家だ。ディー様と婚約破棄してすぐに今のランナフ公爵と婚姻した。
実際にお会いするまではどうにかして情けを貰おうとしていたが、まさか初日で召されるとは思ってもいなかった。
全身を磨きあげられマッサージされ、髪にも香油を揺られる。着せされたネグリジェは長さは足首まであるがスケスケのもので恥ずかしかった。
「本当にコレでお出迎えするの?」
「殿下もお悦びになりますよ」
侍女に言われてそうなのかしら?と思う。
そわそわしながら待ってるとディー様がやってきた。ディー様はわたくしを見て暫く固まったあと、足早にわたくしのところにきて抱きしめた。
「シア」
「ディー様」
そのままディー様に身を任せる。途中痛くて泣いてしまったらディー様が驚いていた。だけど、その後は宝物を抱くかのように扱ってくれたわ。
「シア、ありがとうね」
何のお礼なのかしら?
「私が初めてで嬉しかったよ。大事にするね」
変なことをおっしゃるわ。初めてなのは当然でしょう?貴族令嬢たるもの婚姻して初めて体験するのよ。
余りにも当然なことを言うディー様におかしくなって笑ってしまったわ。
翌朝、起きると体のあちこちが痛い。
こういう時こそ回復魔法だわ。回復魔法のおかげで疲れも吹き飛ぶ。ディー様にも掛けた。
「シア、おはよう」
「おはようございます、ディー様」
チュッと額にキスされて、頬が熱くなる。これが新婚なのね。
「ディー様、今日から執務のお手伝いいたしますわ」
「体は大丈夫?」
「回復魔法を掛けたので問題ありませんわ」
ベッドから出て着替える。ドレスは1人では着れないので侍女に手伝ってもらう。
朝食をとってディー様と執務室に行く。執務室は書類の山が出来ていたわ。これを1人でこなすなんて無理よ。わたくしは空いてる席に座り、書類の整理から始めた。
「シア、ありがとうね」
「役に立ててるなら何よりですわ」
「少し休憩しようか」
侍女に紅茶をいれてもらい休憩にする。
「最初からシアが婚約者だったら良かったな」
「セレスティア・ランナフ公爵夫人はお気に召しませんでしたの?」
「私がじゃなく彼女がね」
え? セレスティア・ランナフ公爵夫人がディー様に一目惚れして無理矢理、婚約者になったと聞いてるわ。そうでなければ今の王家は我が家に白銀色に銀眼の娘が出来る可能性を待っただろうし、現にわたくしとディー様は6つしか離れていない。
「恥ずかしい話だが、私は気に入られてなくてね。ドレスや装飾品を色々とプレゼントしたが、1度も身につけてくれたことはなく、パーティーとかでエスコートしてもすぐに他に行ってたんだ」
「まぁ……」
セレスティア・ランナフ公爵夫人は王太子の婚約者を何だと思ってるのかしら? 自分から望んでおきながらそのような真似するなんて信じられませんわ。
「穏便に婚約解消は考えませんでしたの?」
「勿論、考えたし実行しようと父上にも相談したけど無理だと言われてしまってね」
「それで、強引に婚約破棄なさったのですね」
「方法は悪かったと思ってるよ。でもあのまま婚姻しても世継ぎは望めなかったと思うよ。私に手を握られるのも嫌がっていたからね」
それならば初夜も無理ですわね。
その後も執務の手伝いをして1日が終わった。
「ディー様、今日は王太子妃殿下のところに行ってくださいませ」
「マリアのところに?」
「はい。昨日はわたくしのところにお泊まりでしたので」
ディー様は寂しそうに王太子妃殿下のところに行った。
わたくしは部屋に戻るとわたくし付きの影を呼び出した。
「セレスティア・ランナフ公爵夫人、ランナフ公爵、ハーべ公爵のことを調べて頂戴」
ハーべ公爵はセレスティア・ランナフ公爵夫人の生家だ。ディー様と婚約破棄してすぐに今のランナフ公爵と婚姻した。
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