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CoC『東亰臨死クラブ』
導入シーン
しおりを挟む「こんにちは。寒い中すみません。臨死体験に、興味はありませんか?」
とある平日の昼下がり。
吹く風が、まだ冷たい1月の終わり頃。
どんよりと曇る空と、人気の少ない街の中。
私たちは、美しい女性に声をかけられた。
「「……臨死、体験?」」
無論、口を揃えて聞き返した。
私 ─ 黒空 紫亜 ─ は、知り合いの探偵に買い物を頼まれていた。特別なものでは無い。ただの日用品だ。しかし量が多いためか、私一人ではなく、その場にいたもう1人の探偵 ─ 片桐 恭 ─ と共に行くこととなった。片桐さんとの中は、別に悪いわけではない。しかし彼は、息をするように憎まれ口をたたいてくる。それがもう絶妙に私の神経を逆撫でするため、毎度小さな口喧嘩を繰り広げているのだ。落ち着いて考えれば子供のような話だが、それが彼との日常だ。傍から見れば、仲が良さそうに見えるのだろうか。
「ええ、臨死体験です。……あ、申し遅れました。私、相良 小百合と申します。私たちは臨死体験クラブというところで活動しております。本来、人の死とは冷たいものです。しかし臨死……つまり死の淵を体験することで、── 。」
相良と名乗った彼女はそう言って、私たちにビラを手渡し、説明を始めた。ビラには短めの文章が綴られている。
内容を掻い摘んで分かりやすく言うなら、まずは『死を体験してみないか』ということなのだろう。しかも彼女の言い方的に、まるで変な宗教勧誘のようだ。胡散臭いにも程がある。私はすぐさま断ろうとしたが、隣から聞こえた声に遮られてしまった。
「へえ。いいじゃないですか。」
この人は本気で言っているのか。
そんな思いで隣の片桐さんを見る。彼は、貼り付けたような爽やかな笑顔で女性と話していた。
……どうやら乗り気らしい。
行くことが決定したのだと察し、白いため息をひとつついて、私も渋々着いていくことにした。
「……いいんですか、着いてって。」
「まあ、大丈夫だろ。興味はあるし、美人だったし?」
「……そうですか。」
そう言って片眉を上げ、いつもの意地悪な顔をして彼が言う。
……本当に、何も起こらなければ良いのだが。
また、私の口から白い息が漏れた。
──── 導入シーン 完 ────
出演キャラクター
・黒空 紫亜 (作者PC)
・片桐 恭 (シエン様PC)
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