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本編
学校と容態
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二日目とかはもうあと何もなかったから省くか。
あぁいや、一応魔獣とか何回か襲ってきたんだけど、ファルナだっけ?英雄の。あの人ひとりで全部片付けちゃってた。
ちなみに彼女はどこからともなく弓を出して、一方的に仕留めてたね。戦技を使う素振りすらなかった。
嫌いだけど、流石英雄って言ったところか。
…ここらで一応、疑問に思っているであろう、地味に細かいところを説明しとくか。
まず、大量の食料と、七つもある馬車はどこから出てきたのか、という事。
これ、どうやらもう一人の英雄のスキルらしい。
ちょっと聞きかじった話だと、本人は『アイテムボックス』とか訳の分からん名前をつけてるそうな。
効果は、袋の中に自由に物とかを出し入れ出来るらしい。
ただ、その物よりも大きい口の袋が必要なようで、常に大きな袋…というかマントにしているらしいが、それを持ってるらしい。
ちなみにそのセリム(だったよな?)って英雄、全然見なかった。姿形がさっぱり分からん…。
あ、馬車の御者はおらず、ファルナが歩き回ってた理由の一つが、馬の進路を微調整することだったりする。
つまりこの馬、ほぼ自分で行動してるわけだ。頭いいな、オイ。
あと、地味に排泄物か。
これは最新の魔道具の力で、大体大人の男の腕一本ぐらいのサイズの革袋みたいなアイテムに用をたしてる。
すると、中で何が起きてるかわからんが、口を結ぶとゴトゴトと揺れ、十秒としないうちに収まる。
で、あとは親指よりも小さくなった排泄物を窓から放り投げればおしまい。
余談だが、食事は質素だが、そこそこ手の込んだ物ならファルナが、大雑把なら先生が作るものって事もわかった。
他は…特にないかな?ちなみに今の日時というか経過日数というかは、森を出て三日目の朝。
先生の話だと、朝起きたら遠くに見えるって話だが…?
ひょいと顔を出すと、おぉ、ホントに見えた。
遠くに、荒野のド真ん中にも関わらず、馬鹿でかい真っ白な建物が。
とは言え、あと三十分ほどかかるか。
そう思って学校を見ていると、前の馬車から赤い頭がひょいと出てきた。
アーネだ。
昨日の内に重傷者残り二人もしっかりと回復し、まだ戦えはしないが、日常生活に支障がない程度にはなったらしい。
が、問題なのはそっちじゃなくてクアイちゃんの方。
どうも、彼女は直に死にたてホヤホヤ(と言っていいのかわからないが)のナタリさんを見てしまったらしい。
一度様子を見てみたが、なんというか、虚ろというのがしっくり来るか。
ひたすらボーッとしていて、食事も最低限、水もほとんど取らないような状態らしい。
先生が、「この状態が続くのなら、学校から除名、すぐに家に送り返し、『余生』を楽に過ごさせた方がいいかもしれません」って言ってた。
近いうちに、どうにかしてクアイちゃんを立ち直らせないといけないな…。
そう思っていると、アーネがこちらに気づいたらしく、全力で俺を睨んでピュッ、と言う擬音が似合いそうな勢いでテントに消えた。
さて、思った以上に戻ってくるのが遅くなったな。
あぁいや、一応魔獣とか何回か襲ってきたんだけど、ファルナだっけ?英雄の。あの人ひとりで全部片付けちゃってた。
ちなみに彼女はどこからともなく弓を出して、一方的に仕留めてたね。戦技を使う素振りすらなかった。
嫌いだけど、流石英雄って言ったところか。
…ここらで一応、疑問に思っているであろう、地味に細かいところを説明しとくか。
まず、大量の食料と、七つもある馬車はどこから出てきたのか、という事。
これ、どうやらもう一人の英雄のスキルらしい。
ちょっと聞きかじった話だと、本人は『アイテムボックス』とか訳の分からん名前をつけてるそうな。
効果は、袋の中に自由に物とかを出し入れ出来るらしい。
ただ、その物よりも大きい口の袋が必要なようで、常に大きな袋…というかマントにしているらしいが、それを持ってるらしい。
ちなみにそのセリム(だったよな?)って英雄、全然見なかった。姿形がさっぱり分からん…。
あ、馬車の御者はおらず、ファルナが歩き回ってた理由の一つが、馬の進路を微調整することだったりする。
つまりこの馬、ほぼ自分で行動してるわけだ。頭いいな、オイ。
あと、地味に排泄物か。
これは最新の魔道具の力で、大体大人の男の腕一本ぐらいのサイズの革袋みたいなアイテムに用をたしてる。
すると、中で何が起きてるかわからんが、口を結ぶとゴトゴトと揺れ、十秒としないうちに収まる。
で、あとは親指よりも小さくなった排泄物を窓から放り投げればおしまい。
余談だが、食事は質素だが、そこそこ手の込んだ物ならファルナが、大雑把なら先生が作るものって事もわかった。
他は…特にないかな?ちなみに今の日時というか経過日数というかは、森を出て三日目の朝。
先生の話だと、朝起きたら遠くに見えるって話だが…?
ひょいと顔を出すと、おぉ、ホントに見えた。
遠くに、荒野のド真ん中にも関わらず、馬鹿でかい真っ白な建物が。
とは言え、あと三十分ほどかかるか。
そう思って学校を見ていると、前の馬車から赤い頭がひょいと出てきた。
アーネだ。
昨日の内に重傷者残り二人もしっかりと回復し、まだ戦えはしないが、日常生活に支障がない程度にはなったらしい。
が、問題なのはそっちじゃなくてクアイちゃんの方。
どうも、彼女は直に死にたてホヤホヤ(と言っていいのかわからないが)のナタリさんを見てしまったらしい。
一度様子を見てみたが、なんというか、虚ろというのがしっくり来るか。
ひたすらボーッとしていて、食事も最低限、水もほとんど取らないような状態らしい。
先生が、「この状態が続くのなら、学校から除名、すぐに家に送り返し、『余生』を楽に過ごさせた方がいいかもしれません」って言ってた。
近いうちに、どうにかしてクアイちゃんを立ち直らせないといけないな…。
そう思っていると、アーネがこちらに気づいたらしく、全力で俺を睨んでピュッ、と言う擬音が似合いそうな勢いでテントに消えた。
さて、思った以上に戻ってくるのが遅くなったな。
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