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本編 第1章

はい余裕。

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スタントマン採用テスト、1500メートル走がスタートした。

生は陸上部だった事もあり、トップを走っている。2位ともだいぶ差がついている。

「これなら余裕で1位だっ!」
その後も順位は変わる事なく生は見事1位でゴールイン。

「よし。じゃあ…残念だが最後にゴールした君は帰ってくれ。次のテストは高いところから飛び、受け身をとって着地してもらう。君達の度胸を試すテストだ。」
とぼとぼ帰る支度をする男を除いた4人が遠藤の案内の下、倉庫へ向かう。

倉庫の中はスタント用の車や、工事現場のような足場や筋トレ用具が沢山ある。

「ではあそこの足場から下に見えるマットへ飛び降りて貰い、その安定性と度胸をみようと思う。点数はこちらでつける。」
遠藤が説明すると1人の受験者が早速、地上8メートルくらいにある足場へはしごで登り始めた。
「よーーし、俺が見本ってのを見せてやるよぉ!」
男は跳躍、そして落下。

着地して前転で負荷を軽減…する筈が、着地の時に足を捻ってしまった。
「いてぇえええ!」
遠藤は呆れたように手で頭をおさえる。
「あーあ気の毒だが、君は0点だ。冷やすから待ってて。」
「ちくしょお…こんなはずじゃあ…っておい!次のお前さん、随分と細い体だけど俺より酷くて折れちゃったりな!はっはっは!」
生は男の煽り言葉を無視して足場に登った。

そして跳躍。

「あーあ眠たい。」
空中であくびをする余裕も見せながら落下。

スタッ。

華麗に両足で軽く着地。

それを見て唖然とする受験者3人と遠藤。
「8メートルの高さからジャンプして受け身無しで両足着地…!?」
「普通なら折れちまうだろ!!」
「細いのにあいつの骨は鉄なのか?」
受験者は驚愕を隠しきれないでいる。

「10点だ。あんな綺麗に両足着地なんて前代未聞だよ!」
遠藤は希望が現れたかのような目で生を見ている。

「ま、60階ビルに比べたら朝飯前だな。」
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