2人のあなたに愛されて ~歪んだ溺愛と密かな溺愛~

けいこ

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クリスマス・イブの夜に

2

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おまけに真奈は性格もいいから言うことないし、良介君は幸せだ。


もしかして、真奈、良介君にプロポーズされたりするのかな?
クリスマスイブだし、サプライズがあるかも知れない。だとしたらすごく嬉しいな……
だって、良介君は真奈のことだけを見て大切にしてくれてるから、2人が結婚したら真奈はきっと幸せになれる。


女性にとっては、それが1番幸せなこと。


私も、今日は嫌なこと全部忘れたい。
ほんのひとときでも楽しく過ごせたら……


だけど、コートにマフラーに手袋、カイロまで用意して、ちょっとハリキリ過ぎだって思われないかな?
恋人同士でもない人とのお出かけって久しぶりだからかなり戸惑う。


ふと、ガラスの向こう側にいる樹さん、そして、柊君に目がいった。
柊君は今夜、誰と過ごすんだろう?
もちろん、私にはもう……関係ないけど……


夕方5時の終業時間。
「クリスマス・イブだから今日は残業なし。早く大切な人に会いに行って」と、柊君がみんなに言った。


「社長、今日は予定ありますか?」


柊君は、数人の女子社員に声をかけられてる。


「予定は特にないよ。今夜は1人で寂しいクリスマス・イブを過ごすよ」


「だったら、一緒に飲みましょうよ。1人なんて寂し過ぎますよ~」


「飲みましょ、飲みましょ。他の女と飲むなって、怒る人もいないですよね?」


チラッとこっちを見る派手目の女子社員。
私を哀れんでる、意地悪そうな目付きだ。


きっと、みんなは私がフラれたって思ってるだろう。噂は歪んで広がるものだから。
結婚式を取りやめるくらいズタズタにフラれた……って、言われてるのかも。
だからといって、もちろん、本当のことを言うつもりはないけど……


言えないよ、柊君のことは誰にも。


女子社員達は、今がチャンスとばかりに自分を猛アピールしてる。
みんな、自分に自信があるんだ。
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