歩く死者

夏枯 つきひ

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6 モフマール Ⅰ

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  私の見つけた文書は、報告書の下書きのようなもので、
  残っていた事が奇跡だった。缶に密封してあった。

  これは、読める文字ね。
  これは私より前にココに来た人がいたという事だろうか?

  『もっと詳しい事は、何らかの呪文が必要だ。
  そして、それは羊皮紙等に書いてあるようなものではないらしい
   仕掛けがあるのは分っている、どんな形状の鍵でどこにあるかも分からない』


  缶にはコインが数枚入っていた。
  銀ではない。プラチナに似ていたが違うようだ。とても軽い。
  メダルをポケットに入れる。

  もっと探索したかったが、体力を失う訳にはいかない。
  立て直してまた来るしかないだろう。
  私は見つけた文献を書き写した。
  脆くて動かせないと思ったからだ。

  次の日、あの樹にできるだけ離れて館を出た。
  一斉に葉がこちらを向いたが、それだけだった。

  どうして?肩すかしを喰らったわ。杖を抱きしめて私は呟いた。

  失ったものは大きかった。収穫はなまくら刀と銀より軽いメダルが数個だ。
  失意で動く気が湧かない。

                       トリアの回顧録     



            ◆ ◆ ◆





            モフマール 


  
  
 モフマールは退屈だ。憂鬱だ。
 微かな花の香りでウットリする甘やかな空気は、確かに都会にはないものだ。
 療養する時間はゆっくり流れる。
  
 だが、3日で飽きた。たしかに外の景色は素晴らしい、澄んだ空も湿気をおびる風も心地いい。
 ただ、面白くもないし、刺激もない。賭博の興奮や酒場の女との戯れとは対極にいる。
  
 のんびりは悪くないが、田舎すぎて、飽きるな。
  
 退屈なのもあって、モフマールはいつも外の景色を見ていた。毎日のように馬車がやってきた。
 夕方に来て朝に出て行く。
 乗っている人数は大体5人から6人
 降りるときは、余裕のない雰囲気だ。すぐに宿に入って行く。
  
 よく見るのは娘のサリアンと若い男と、声から察するに中年の女だ。
 三人とも目ただない服装で、のんびりと余裕がある。
 娘と楽しそうに話している所を見ると宿屋の人間だ。
 もう一人の男が若いことを考えれば、あの女がここの経営者だろう。
  
 女の経営してる宿屋か?
 驚いたな、いい女かな?
 元ハンターだと開いたが、彼の印象だと、ハンターは海千山千のスジ肉みたいな奴らだ。
  
 いつもたっぷりとしたマントで二階からは顔を見られない
 娘のサリアンに宿屋のことを聞いても、そんな心配よりこれを飲んで。と
 煎じ薬を飲まされる。エグい味でいつまでも口の中に残る薬は嫌いだ。
  
 薬を飲むと痛みは引くが、考えるのが億劫になる。
 
 自分が何をしようとしていたか、どうでもいい気分で、怠くなる。
 何かしようとする気持ちも無くなりベッドにもぐりこむ事になる。
 楽しかったことばかりが思い出されて不安は消える。それはとても良いことだ。
  
「サリー、この薬はマズイな。効き目は良いんだから、もっと味をよくしてくれよ」

 サリアンは笑った。
「本当は味は無いらしいの。でも美味しいのに混ぜると、病みつきになっちゃうんですって」
「なんだ?病み付きなったら、悪いのか?」
「もちろんよ。みんな虜になって、毎日薬で酔っ払って、働かなくなっちゃうわ」
「酒、みたいなものなのか?」
「そう。傷に効くお酒よ」
「そりゃ良いな。うまい薬で売り出せば、けが人が押し寄せて来るぞ」
「バカ言わないで」
  
 薬が切れて、顔中が熱を持って、痛みが忍び寄って来ると窓を見る。
 今日は珍しいことに女がフードを下ろしていた。
 日に焼けた肌に長い髪を一本に編み、大きな耳飾り。
 コメカミに傷がある。ラピスラズリの瞳
  
 モフマールはあんぐりと口を開けた。
 見知った顔だったからだ。
  
 あれは、あの女だ。昔と、まんま変わってない…兄貴を作り変えちまった女だ。
 彼は軽く頭を振った。イヤイヤ、そんなはずはない…あの女は死んだはずだ。俺は確かに祝杯をあげた。
 …いや、アイツには赤ん坊がいたな。名前は…そう、トリアだ。
  
 彼は窓を開けて声をかけた。
  
「おい、そこの、アンタ。…トリアだろ?違うか?
 父親の名はトブラールだろ?…俺を覚えてるか?トブラールの弟のモフマールだ」
「覚えていましたか?叔父さん、お久しぶり。お元気?…な訳はないわね」
  
 ほほ笑んでいるぞ、あの憎たらしい女が。
  
  
「こいつは驚きだぜ」
  
  
  
 モフマールにとって一番楽しかった頃は10代だ。
 家に帰れば、母親と他愛ない口げんかで言い負かし、
 近所の友達と面白そうな路地裏やバザーを冷やかし、ついでにちょっとした悪戯を仕掛けたりした。
 猫を水売りのツボに閉じ込めたり、といったような。
 大きくなってくると学校に行かされた。しかし、字を追ったり、数字で計算するより、
 窓から見える町の景色を眺める方が良かった。
 兄は早く亡くなった父親の跡をついで商売をしていたので、
 モフマールにはせめていい暮らしをさせたいと言っていた。
  
 父親を知らないのは可哀そうだから。といってお菓子やおもちゃをよく買ってくれた。
 父さんは船主で商談をいくつも決めたものだ。王様にお目どうりしたこともある。
  
 モフマールは死んでしまった父親のことを考える。
 もう少し長く生きてくれたら、又はもっと兄と年が離れてなかったら父親といられたのに。
  
 兄が変わってしまったのは結婚してからだ。
 兄嫁になった女は、モフマールが遊んでばかりでまともに本も理解しないし、
 難しい計算ができないと兄に言いつけた。
 自分だって同じことだろう。とモフマールは言い返したが、
 母と兄は困り顔を浮かべた。
 家に帰ると兄嫁が家事をして、モフマールの居場所が狭くなった。
 兄嫁はやがて妊娠し兄は子供に夢中になった。
  
 母親もモフマールより小さな赤ん坊に気を取られるようになった。
 モフマールはバザーで知り合った綺麗な娘と遊び歩くようになった。家に居るのは窮屈で面白くなかった。
 悪い仲間と一緒にこっそり酒も楽しんだ。
 どうせ兄も母もあの泣きわめくだけの赤ん坊にかかりっきりだ。
  
  
  
 痛み止めの薬の量が減って、頭の霧が晴れてくると、
 もっぱら、モフマールは毎日やってくるお客の値踏みと素性を想像して楽しむようになった。

 大きな商体が来ないのは荷馬車が入らないからだろうか。同じ意味で羊飼いもこない。
 小さな商人とは、身軽で実入りが大きい商品を扱う者、…スパイス、金、宝石、薬、そして情報だ。

 役人が意外に多かった。身なりが良くて、尊大な雰囲気の貴族たちも居た。
 中々上客が来るな。飯が美味いのも当然か。
  
  
 顔の包帯は取れたが、毎日軟膏と称した緑の臭いノリを厚く傷口に塗られる。
  
「これを塗ると、傷跡が目立たなくなるから。」サリアンは渋る彼を説得した。
「跡が残ったら、嫌でしょ?今は、顔中に歯型があるのよ。
 我慢しなくちゃ。辺鄙なところで幸いよ。街だったら、伝染病と間違えられて石を投げられるトコよ」
  
「その辺鄙なところに来たせいで、こんな目にあったんだ。そもそもお前が引越しなんかしたからだ」
 サリアンにすれば言いがかりだが、彼には正当な感情だ。
 モフマールは娘に愚痴をこぼした。
  
  
 昔なら怒鳴りつけたところだが、そこまではできない。
  
 今は我慢だ。我慢してやり返してやると彼は鏡を見るたびに思った。
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
 モフマールの顔が大分、人間の顔になってきた頃、 かっちりした身なりの二人の旅人が来た。
 帽子を深くかぶり、濃い茶色のケープをまとっていた。
 落ち着きのある様相で、埃と泥が付いた靴だけがそぐわなかった。
 お堅い職業らしく物腰もやわらかで、明らかに上客だ、
 慇懃無礼で勿体ぶった言い回しにモフマールは、彼らは役人だ、とふんだ。
  
  
 役人にもいろいろあるが、国境警備だった場合は、マズい。
 だが、ここから逃げられるとも思えない。

 ここに来る道中のあれやこれやを思い出して、絶望のあまりモフマールは頭をかきむしりたくなった。
 彼は慌てて、引っ込むと自分の部屋に向かった。

 目立たないよう窺ったつもりだが、彼の軟膏で塗りたくられた顔は、否応なしに目立った。
 あいつは町で偉そうに巡回してる護民官の小役人じゃないか?
 モフマールは緊張で暑くなったり、寒くなったりした。
 護民官はちらりとモフマールを見たが嫌悪の表情を浮かべると足早になって素通りしていった。
 なんだ?向こうで咳払いをしている。

 ははあ、モフマールは自分の顔に厚く塗られている軟膏の事を思い出した。
  
 確かに人相は分からないし、いい香りじゃないからな。
 うん、…こうなってみると、顔が傷だらけになったのは神様の思し召しだな。
  
  
「あの男は、なんだ?病気ではないのか?」
  
 トリアは、チラリと、自室に戻るモフマールを見て答えた。
  
「睡魔の木の犠牲者です。
 此処で働いている娘に会いに来る道中、木の香りで眠ってしまい、ヒルに集られたようです。
 今は療養中であのように」
  
「そうか」
  
 一応納得した態度だが表情は、懐疑的だ。
  
「あまり近くにならぬよう部屋割りを頼む」
 トリアは了解の印にお辞儀をした。
  
  
 今日は、役人、商人風、夫婦、最後に駆け込みで吟遊詩人。多彩な面々だ。
 役人以外はトリアと親しいような話しぶりだった。
 末席でも良い、モフマールは、一杯やりたくて堪らなくなった。
  
「後で食事を運びますから、ちゃんと休んで、父さん」
  
 陶器のカップとチリチリと魅惑的な音を発てる料理の数々を肴にして飲む酒は…
 だめだ、抵抗できそうもない。
  
  
「サリー、頼むよ。一杯やりたいんだ。
 此処で一杯、飲む訳にはいかないかな?今日は本当に調子がいいんだ。頼む。内緒で持ってきてくれよ」
  
 サリアンはため息をついた
「わかった、トリアに聞いてみるわ。お酒と薬は喧嘩することがあるから、勝手に飲んではダメって言われたの。
 …ねえ、父さん、聞いてる?」
  
  
  
 またあの女のいいなりだ。サリアンは俺の娘なのに、あっというまにたぶらかしやがって。
  
 だが、あの女には当分の間大人しく媚び売っとかなけりゃな。
 あの女に顔も声もソックリ…気分悪いぜ。
  
 アイツをどこかに追っ払えないかな。
 沼の魔物がヤツだけ上手いことパックリ食べてくれないかな。
  
 目立たない階段付近で、吟遊詩人の歌声に拍子をとる。
 客の女が踊っている。男の方は苦笑いで付き合っているようだ。
  
 女はまあまあ、男はてんで下手だな。
 モフマールは笑った。
 この外見じゃなきゃあそこで踊ってるのは俺だったろうに。
 もう一人の小太りの男は商人風だが、なかなかの金持ちに見える。
 何とか知り合いになって、人脈を広げられば…
 それにしてもサリーは何をやってるんだ。早く酒を持ってこいってんだ。
  
「君はここの人間か?」
  
 ホールに気を取られたいたモフマールは突然後ろから声を掛けられて、飛び上がった。
 彼を胡散臭そうに眺めていた役人風の男だ。早々に部屋に引っ込んだと安心していたのに、嫌な奴がきたもんだ。
  
「いえ、私はちょっと世話になってるだけでして…」
 口を濁しながらその場を切り抜けようと辺りを見回した。サリーは当てにならない。
 もう一人の給仕も忙しそうだ。
  
 役人は薄く微笑んだ。
「馬車に、忘れた物があるんだが。
 君、何とか馬屋の鍵が手に入らないか?宿屋の使用人が、代わりに取ってくるから、出るな。
 と言われたが、他人に、荷物を触られたくない」
  
「あー、そういうことでしたら…」
 モフマールは、愛想笑いをした。役人に強く出たらどうなるかわからない。今はお尋ね者なのだ。
 最も、今は緑色軟膏でまだらな顔では、素性もわからないだろう。
 彼の精一杯の愛想笑も相手には気味が悪くなっただけだ。
  
「実はここの宿屋の主人は、私の姪なんでさぁ。娘があとを継ぐ事になってましてね。
 そういう事なら、任せてください。私が、姪に頼めば大丈夫でしょう。
 ただ、姪を説得するのは少々懐がさみしいんでさ。
 今、私は、ここの者に世話になりっぱなしなんでね。
 少しお時間を頂けませんかね?旦那」
  
「ふむ、そう言う事なら、ほれ」
  
 役人は銅貨を投げてよこした。
「チップだ。鍵を持ってきたら、上乗せしてやろう」
「こりゃ、有難い事で。失礼します、ダンナ」

 卑屈にぺこぺこと頭を下げながら、モフマールは後ずさりした。
  
  
  
  
  
  
  
  
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