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困惑の初夜③
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ふたたび濃厚な口付けをしながら、クロヴィスの手がエリシアの体を撫でていく。
シルクの夜着の上からなされるその愛撫は、くすぐったさとともに甘い快感を与えた。
豊かな腰のラインを堪能するようになぞり、柔らかな二の腕を撫で上げ、やがてうなじへと移動し、そのまま頭を抱き寄せる。
口付けがより深くなっていく。
貪るように絡みつかれ、唾液が口端に溜まって、みっともなく零れそうになる。
だが、そんなことを気にする余裕はなかった。
クロヴィスの手がエリシアの胸に伸び、豊かな膨らみを包んだ。
柔らかい感触を楽しむように、掌いっぱいに転がす。
これまで誰に触れられても何も感じなかった乳房が、甘い快感を発しはじめた。
無骨な男の手だというのに気持ちいい。とくに、指と指の間に乳首を挟んで力を加えられると、体の奥まで刺激が走る。
やがて、指が夜着の上からその先端をこすった。
「――んっ……」
その瞬間、ぞくりと強い快感が背筋を走り、思わず息を呑んだ。
爪先で小刻みにひっかかれるようにされると、体の中に波が立ったかのように、背中から腰がぞわりとなる。
次第に固く大きくなって指の腹と爪で弾くようにされると、下半身がじんじんと疼きはじめて、思わず脚をすり寄せた。
「――ぁっ」
突如ぐりっと摘まれたかと思うと、指の腹で潰すように手に力を入れられる。
胸が形を変えるのに合わせて、シルク生地の光沢が波打った。
普段は当たり前に目にしていたものが、こんなふうに弄ばれるとひどく卑猥な部位に映って、顔を背けたくなる。
しかし、クロヴィスが夜着の裾をゆっくりと滑り上げたので、エリシアは動揺した。
咄嗟に両腕で胸を抱いて、これ以上まくられるのを防ぐ。
「エリシア」
無表情な顔ながらも、瞳には鋭い光を宿して、男が硬い声が言った
「強情を張りたいのならそれでいい。この婚礼は君から一方的に破棄されたとみなす」
冷ややかに言い放たれた言葉に、はっとなる。
つまり、和平が白紙となり、エルヴァランが再び侵攻対象になるということだ。
そうなれば、救えるはずの兵が死に、国民が侵略の憂き目にあう……。
母国とこの体。天秤にかけるまでもなかった。
(……そうだったわ。この体は、みんなのために捧げるつもりだった。死ぬのも弄ばれるのも大差ないわ……)
エリシアは覚悟を決めた。
顔を背けて、腕の力を緩める。
クロヴィスがその両腕を取り、ひとつにまとめ上げてベッドに縫い付けた。そして、半端にたくし上げられた夜着を首下まで押し上げる。
肌がじょじょに空気に触れるにつれて、羞恥心と絶望感が脳内を満たす。
男性の前に初めて一糸まとわぬ姿をさらした瞬間、エリシアは磔刑に処せられたような気になった。
艶やかな白い肌。肉感にあふれた脚。張りのある尻に引き締まった腰。そして豊かな胸は瑞々しく膨らみ、先端はつんと尖って、まだ誰にも染められていないことを示すかのごとく淡い桃色をしている。
神々しいまでに完璧な造形美だった。
「やはり、美しいな」
クロヴィスは眩しげに目を細めると、独り言のように呟いた。
そして、恭しくその突起に口付ける。
熱くしっとりとした感触を感じてエリシアは思わず目を閉じた。
指ほど固くなく、綿ほど柔らかくもないそれは、まるで生き物のように乳首を這う。
目を閉じているほうが、かえってありありとその動きを感じてしまいそうで薄目をあけた。
クロヴィスが胸の先端を口に含んでいる光景が目に入った。
濡れて光沢を放つ舌が、生き物のように動いている。白い肌に赤いそれが這う様子はひどく淫猥で、泣きそうになった。
そうしているうちに、もう一方の胸の先端に指先が触れた。
こりこりとくすぐられて、時折、優しく弾かれる。
さきほどの布の上から与えられる刺激は、掻痒感が混じっていてつらかったが、直接なぶられるのも、たまらない切なさがあった。
両方の乳首から体の中に線が伸び、ひとつになって、下腹部へ直結するような感覚があった。
何故だか陰部の先端の方もじんじんと熱を持ち始めて、エリシアは無意識に膝を小刻みにすり寄せていた。
クロヴィスの行為は大胆になっていく。
やわやわと唇に食まれ、指で強弱をつけてつままれると、腰が小さく跳ねるようになった。
(……体が、変になってきている……)
腹の奥底をかき乱して欲しいような強い疼きを覚える。
ふいに、とろりとした液体が胸に落ちてきた。
クロヴィスがベッドのそばに置いてあった瓶の中身を垂らしていた。
温度が中途半端にぬるくて、なぶられていた体が過敏に反応してしまう。
「……な、にを……」
花の香りがする油のようなそれは、胸から下腹部、そして陰部に伝い落ちて閨の灯をぬらぬらと照り返した。
「俺を受け入れやすくするため、きみの体をもっと淫らに変える」
卑猥に濡れそぼる乳房を撫でながら言うと、クロヴィスは塗り込めるように体の輪郭をなぞり、陰部にゆっくりと指を滑らす。
「んっ……」
ひりつくような強い刺激を感じてエリシアは脚を強張らせた。
香油には特別な成分が入っているようだった。
ひときわたくさん垂らされて、ただでさえ高まっていた熱がじんじんと上がっていく。
「っん……っ」
指が割れ目を擦りはじめると、甘い痺れが下半身に広がった。
とくに先端にある突起を弄られると、息が詰まるほどの刺激に襲われた。
普段は気にしたこともなかったのに、今は大きく腫れ上がって、微かに触れられるだけで強い快感を生み出すものに変わっている。
クロヴィスはその変化をよく解っているようだった。
なぶるように指で執拗に撫でまわしてくる。
シルクの夜着の上からなされるその愛撫は、くすぐったさとともに甘い快感を与えた。
豊かな腰のラインを堪能するようになぞり、柔らかな二の腕を撫で上げ、やがてうなじへと移動し、そのまま頭を抱き寄せる。
口付けがより深くなっていく。
貪るように絡みつかれ、唾液が口端に溜まって、みっともなく零れそうになる。
だが、そんなことを気にする余裕はなかった。
クロヴィスの手がエリシアの胸に伸び、豊かな膨らみを包んだ。
柔らかい感触を楽しむように、掌いっぱいに転がす。
これまで誰に触れられても何も感じなかった乳房が、甘い快感を発しはじめた。
無骨な男の手だというのに気持ちいい。とくに、指と指の間に乳首を挟んで力を加えられると、体の奥まで刺激が走る。
やがて、指が夜着の上からその先端をこすった。
「――んっ……」
その瞬間、ぞくりと強い快感が背筋を走り、思わず息を呑んだ。
爪先で小刻みにひっかかれるようにされると、体の中に波が立ったかのように、背中から腰がぞわりとなる。
次第に固く大きくなって指の腹と爪で弾くようにされると、下半身がじんじんと疼きはじめて、思わず脚をすり寄せた。
「――ぁっ」
突如ぐりっと摘まれたかと思うと、指の腹で潰すように手に力を入れられる。
胸が形を変えるのに合わせて、シルク生地の光沢が波打った。
普段は当たり前に目にしていたものが、こんなふうに弄ばれるとひどく卑猥な部位に映って、顔を背けたくなる。
しかし、クロヴィスが夜着の裾をゆっくりと滑り上げたので、エリシアは動揺した。
咄嗟に両腕で胸を抱いて、これ以上まくられるのを防ぐ。
「エリシア」
無表情な顔ながらも、瞳には鋭い光を宿して、男が硬い声が言った
「強情を張りたいのならそれでいい。この婚礼は君から一方的に破棄されたとみなす」
冷ややかに言い放たれた言葉に、はっとなる。
つまり、和平が白紙となり、エルヴァランが再び侵攻対象になるということだ。
そうなれば、救えるはずの兵が死に、国民が侵略の憂き目にあう……。
母国とこの体。天秤にかけるまでもなかった。
(……そうだったわ。この体は、みんなのために捧げるつもりだった。死ぬのも弄ばれるのも大差ないわ……)
エリシアは覚悟を決めた。
顔を背けて、腕の力を緩める。
クロヴィスがその両腕を取り、ひとつにまとめ上げてベッドに縫い付けた。そして、半端にたくし上げられた夜着を首下まで押し上げる。
肌がじょじょに空気に触れるにつれて、羞恥心と絶望感が脳内を満たす。
男性の前に初めて一糸まとわぬ姿をさらした瞬間、エリシアは磔刑に処せられたような気になった。
艶やかな白い肌。肉感にあふれた脚。張りのある尻に引き締まった腰。そして豊かな胸は瑞々しく膨らみ、先端はつんと尖って、まだ誰にも染められていないことを示すかのごとく淡い桃色をしている。
神々しいまでに完璧な造形美だった。
「やはり、美しいな」
クロヴィスは眩しげに目を細めると、独り言のように呟いた。
そして、恭しくその突起に口付ける。
熱くしっとりとした感触を感じてエリシアは思わず目を閉じた。
指ほど固くなく、綿ほど柔らかくもないそれは、まるで生き物のように乳首を這う。
目を閉じているほうが、かえってありありとその動きを感じてしまいそうで薄目をあけた。
クロヴィスが胸の先端を口に含んでいる光景が目に入った。
濡れて光沢を放つ舌が、生き物のように動いている。白い肌に赤いそれが這う様子はひどく淫猥で、泣きそうになった。
そうしているうちに、もう一方の胸の先端に指先が触れた。
こりこりとくすぐられて、時折、優しく弾かれる。
さきほどの布の上から与えられる刺激は、掻痒感が混じっていてつらかったが、直接なぶられるのも、たまらない切なさがあった。
両方の乳首から体の中に線が伸び、ひとつになって、下腹部へ直結するような感覚があった。
何故だか陰部の先端の方もじんじんと熱を持ち始めて、エリシアは無意識に膝を小刻みにすり寄せていた。
クロヴィスの行為は大胆になっていく。
やわやわと唇に食まれ、指で強弱をつけてつままれると、腰が小さく跳ねるようになった。
(……体が、変になってきている……)
腹の奥底をかき乱して欲しいような強い疼きを覚える。
ふいに、とろりとした液体が胸に落ちてきた。
クロヴィスがベッドのそばに置いてあった瓶の中身を垂らしていた。
温度が中途半端にぬるくて、なぶられていた体が過敏に反応してしまう。
「……な、にを……」
花の香りがする油のようなそれは、胸から下腹部、そして陰部に伝い落ちて閨の灯をぬらぬらと照り返した。
「俺を受け入れやすくするため、きみの体をもっと淫らに変える」
卑猥に濡れそぼる乳房を撫でながら言うと、クロヴィスは塗り込めるように体の輪郭をなぞり、陰部にゆっくりと指を滑らす。
「んっ……」
ひりつくような強い刺激を感じてエリシアは脚を強張らせた。
香油には特別な成分が入っているようだった。
ひときわたくさん垂らされて、ただでさえ高まっていた熱がじんじんと上がっていく。
「っん……っ」
指が割れ目を擦りはじめると、甘い痺れが下半身に広がった。
とくに先端にある突起を弄られると、息が詰まるほどの刺激に襲われた。
普段は気にしたこともなかったのに、今は大きく腫れ上がって、微かに触れられるだけで強い快感を生み出すものに変わっている。
クロヴィスはその変化をよく解っているようだった。
なぶるように指で執拗に撫でまわしてくる。
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