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第四部
変わった視点
「イルーゼ様、ご機嫌よう」
次々とやってくる人々との会話を楽しんでいると声をかけられた。振り返った先にいたのは……
「まぁ、ギーゼラ様、ご機嫌よう」
同じ五侯爵家の一翼ランベルツ侯爵家のギーゼラ様で、マルレーネ様の母君だった。ちょうどいいわ、マルレーネ様の婚約者のことが気になっていたから。あの二人のことはご存じなのかしら。
「ふふ、イルーゼ様にお会いするのは昨秋の豊潤祭以来ですわね。お会いしたかったわ」
「私もですわ」
優しいお声に疲れも癒されるわ。五侯爵家は反目しあって仲が悪いと思われているけれど、夫人同士の仲はいいと思う。ギーゼラ様はおっとりとしていて穏やかだけど芯もおありで、何かと相談に乗っていただいている。
「ふふ、ご令嬢方から睨まれていらっしゃいましたわね。あの王太子殿下からダンスを誘われるなんて、イルーゼ様はお若い方にも人気ですのね」
「まぁ、そんなことありませんわ。それに私からお誘いしたわけでもありませんのに。睨まれるなんて悲しいわ」
私はヴォルフ様一筋だから、王太子殿下といえども変な噂が立つのは困るわ。義理とはいえ甥に当たられる方だし。
「そうですわね。殿下はエスコートやダンスをするお相手がいらっしゃいませんから」
「候補だったエルフリーナ様はハンス様と婚約されるようですしね」
あのお二人の仲の良さを思えば、今からリカード様との話にはならないでしょうね。陛下もコルネリア様もお子様の意思を優先されると仰っているし。
「殿下は多くのご令嬢に慕われていらっしゃるのね」
「娘たちの話では、冷たいところも素敵だそうですわ」
「まぁ」
恋に憧れるご令嬢にとっては冷たいところも魅力になるのね。懐かしいわ、学園にいた頃はそんな話に花を咲かせたこともあったから。そんな甘酸っぱい憧れもハリマン様と婚約した後は無縁になったけれど。
「ふふ、殿下に憧れるのはお嬢様たちもですの?」
「そうですわね。下の娘はリカード様に憧れているようで毎日のように話題に上がりますわ。でも、上の娘は婚約者もおりますからあまり……」
「そうですわね。婚約者がいては口に出すのも憚れますわね」
相手が王族とはいえ口にすればお相手はいい気持ちはしないでしょうね。それが単なる憧れでも。
「そういえば、マルレーネ様の婚約者はリカード様と同じ年でしたわね」
ギーゼラ様はあの令息のことをご存じなのかしら? 他の令嬢と噂になるほど親密にされているなんて、五侯爵家を蔑ろにしているも同然だから看過し難いのだけど。
「ヘンリックですか。そうですわね」
ギーゼラ様は未来の義息子の名を呼ぶと表情を曇らせた。
「先ほど、見知らぬご令嬢とご一緒でしたわ」
「ああ、子爵家のご令嬢ね。子どものころからの付き合いで、妹のような存在だと聞いておりますわ」
それって……どう考えてもお邪魔虫じゃない? ヘンリックも何を考えているのかしら? 婚約者を放って他のご令嬢と一緒だなんて。
「どうされますの?」
「直ぐにでも婚約の白紙をと思っていますわ。その準備も進めています」
「そうでしたか。でも、早いほうがよろしいわね」
「ええ。婚姻前でよかったのでしょうね。それだけが幸いですわ」
離婚するくらいなら婚約の白紙の方がいいわ。それに今回は相手有責の白紙だし。破棄でもいいと思うけれど、同じ家門の令息となると悩ましいわよね。
「ふふ、どなたかいい方がいらっしゃったらお願いしますわ」
「ええ」
そうね、ヴォルフ様に聞いてみようかしら? 伯爵家以上の令息で優秀な方が最低条件かしら? でも、有望な方は既に婚約者がいるのよね。グレシウスのマルティナ様の下に婿入りしたランドルフ様のような気骨のある方がいるといいのだけど。
「ギーゼラ様は今度のアマーリエ様のお茶会にはいらっしゃるの?」
「ええ。娘も一緒にお伺いするつもりよ。うちの子たち、イルーゼ様とお会いできるのを楽しみにしていますわ」
「え? 私を?」
思いがけないことを言われたわ。どういうこと?
「貴族女性としてお手本になると憧れているんですの。貴族に生まれた以上、政略結婚は避けられませんでしょう? イルーゼ様は侯爵様とよい関係を築かれていらっしゃるから、政略でも努力次第で幸せになれると考える令嬢が増えているのですって」
「そ、そうですか」
意外だわ、そんなことになっていたの? いえ、ヴォルフ様は愛妻家だって世間では言われているけれど。
でも、「真実の愛」だと主張して強引に婚約を破棄した後婚姻したご夫婦で、今も仲睦まじく幸せにしている方っていないのよね。エルマ様の姉のミリセント様もそうだし、あのハリマン様も。クラリッサ様とは恋愛結婚したことになっているけれど、昨年クラリッサ様は一方的に離婚を宣言してアーレントに帰ってしまったのよね。そんな彼らの末路に、一時の恋情に振り回されても幸せになれないと考える人が増えたのは確かね。
ランベルツ侯爵がギーゼラ様を探しにいらっしゃったので、ギーゼラ様とはそこでお別れした。
「イルーゼ様」
待っていたかのように声をかけられた。さっきから視線を感じていたわよ。
「お義姉様、ごめんなさい。お待たせしましたわ」
「ふふ、構いませんわ。さすがに五侯爵家のご夫人とのお話に入り込むわけにはいきませんから」
今日は柔らかい薄黄緑色のドレスをお召しね。お義姉様は優しい顔立ちだからこのような色がよく似合う。私には似合わないから羨ましいわ。
「エドゼルは元気?」
「ええ、とっても。やんちゃすぎるんじゃないかと心配になるほどよ」
エドゼルを思ってかお義姉様の表情が緩んだ。エドゼルはアンゼルの二つ上で今年六つになる。お義姉様がしっかり育てているけれど、なかなかにやんちゃで手を焼いていると聞くわ。身体を動かすのが大好きで、庭を走り回っているとも。
「将来は騎士になるんだって張り切っているのよ」
「まぁ、勇ましいわね。鍛錬したいならうちにいらっしゃる? アンゼルも身体を動かすのが好きなの」
あの子も身体を動かすのが好きで、毎日ミーナと一緒に庭を走り回っているわ。最近では走るのが早くなって追いつけないとヴィムがぼやいていたわ。年も近いしいとこなのだから今から親しくしてもいいわね。
「まぁ、それは有難いわ。アンゼル様とも仲良く出来たら。あの子は一人っ子だから兄弟のような存在が欲しいと思っていたの」
私の兄の子とは年が離れているからとお義姉様が笑ったけれど、お義姉様の実家は男女の格差が大きくてお義姉様は兄弟に下に見られている。そんな中では頼みにくいわよね。
「ふふ、うちにはロアルドもいるわ。あの子たちも遊び相手が増えたらきっと喜ぶわ」
あの子たちには出来るだけ友人を作ってほしい。もちろん当主になったら一線を引かなければならなくなるけれど、それでも損得なしに接してくれる存在が出来たらそれはとても心強いように思う。
「近々遊びに来てください」
「そうね、ぜひ」
お義姉様が花のような笑みを浮かべた。実家の事業も堅調で失った財産は少しずつ取り戻しているわ。ヴォルフ様も褒めてくださるほどお義姉様は商才がおありで、希少酒は固定客もついて順番待ちになるほど人気だとか。
「ルタ国から侯爵様が取り寄せてくださった新しい品種の葡萄も成長してきたわ。来年からは酒造出来るくらいの収穫が望めそうなのよ」
「さすがはお義姉様ね」
「ふふ、実を言うとお義父様のおかげよ。領地の畑をよく見て回ってくださっているの」
「まぁ、意外ですわ。あの父が……」
父が領地に行ってからは一度も出ていないと聞くわ。カリーナと穏やかに暮らしているようだけど、少しでもお義姉様の力になってくれているならいい。毒杯を考えた時期もあったけれど、このまま静かにしていてほしい。親しみを感じていなくても家族相手に決断するのは避けたいもの。
「お義母様も健やかにお暮しのようよ」
「まぁ、そうでしたか。元気にしているのならよかったですわ」
「もしかして、イルーゼ様のところには何も?」
「ええ、手紙を出しても返事がないので……もう放っておいてほしいのかと思ってやめましたわ。姉もですが」
お義姉様の表情を陰らせてしまったわ。だけど母や姉に対して何も思わないのよね。今更会いたいとも思わないし。
「イルーゼ、ここにいたのか」
突然かけられた懐かしすぎる声に思わず耳を疑ったわ。
♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢
いつも本作を呼んでくださってありがとうございます。
近況ボードでもお知らせしましたが、来月11月28日に3巻が刊行されます。
イラストは1巻2巻と同じシースー様です。
書影はまだですが、とっても素敵な二人なのでお楽しみに!!
書影が公表されましたらまたお知らせしますね。
https://regina.alphapolis.co.jp/recently/tankou
ここまで来れたのもいつも励ましてくださる皆様のおかげです。
この場をお借りして心よりお礼申し上げます。
次々とやってくる人々との会話を楽しんでいると声をかけられた。振り返った先にいたのは……
「まぁ、ギーゼラ様、ご機嫌よう」
同じ五侯爵家の一翼ランベルツ侯爵家のギーゼラ様で、マルレーネ様の母君だった。ちょうどいいわ、マルレーネ様の婚約者のことが気になっていたから。あの二人のことはご存じなのかしら。
「ふふ、イルーゼ様にお会いするのは昨秋の豊潤祭以来ですわね。お会いしたかったわ」
「私もですわ」
優しいお声に疲れも癒されるわ。五侯爵家は反目しあって仲が悪いと思われているけれど、夫人同士の仲はいいと思う。ギーゼラ様はおっとりとしていて穏やかだけど芯もおありで、何かと相談に乗っていただいている。
「ふふ、ご令嬢方から睨まれていらっしゃいましたわね。あの王太子殿下からダンスを誘われるなんて、イルーゼ様はお若い方にも人気ですのね」
「まぁ、そんなことありませんわ。それに私からお誘いしたわけでもありませんのに。睨まれるなんて悲しいわ」
私はヴォルフ様一筋だから、王太子殿下といえども変な噂が立つのは困るわ。義理とはいえ甥に当たられる方だし。
「そうですわね。殿下はエスコートやダンスをするお相手がいらっしゃいませんから」
「候補だったエルフリーナ様はハンス様と婚約されるようですしね」
あのお二人の仲の良さを思えば、今からリカード様との話にはならないでしょうね。陛下もコルネリア様もお子様の意思を優先されると仰っているし。
「殿下は多くのご令嬢に慕われていらっしゃるのね」
「娘たちの話では、冷たいところも素敵だそうですわ」
「まぁ」
恋に憧れるご令嬢にとっては冷たいところも魅力になるのね。懐かしいわ、学園にいた頃はそんな話に花を咲かせたこともあったから。そんな甘酸っぱい憧れもハリマン様と婚約した後は無縁になったけれど。
「ふふ、殿下に憧れるのはお嬢様たちもですの?」
「そうですわね。下の娘はリカード様に憧れているようで毎日のように話題に上がりますわ。でも、上の娘は婚約者もおりますからあまり……」
「そうですわね。婚約者がいては口に出すのも憚れますわね」
相手が王族とはいえ口にすればお相手はいい気持ちはしないでしょうね。それが単なる憧れでも。
「そういえば、マルレーネ様の婚約者はリカード様と同じ年でしたわね」
ギーゼラ様はあの令息のことをご存じなのかしら? 他の令嬢と噂になるほど親密にされているなんて、五侯爵家を蔑ろにしているも同然だから看過し難いのだけど。
「ヘンリックですか。そうですわね」
ギーゼラ様は未来の義息子の名を呼ぶと表情を曇らせた。
「先ほど、見知らぬご令嬢とご一緒でしたわ」
「ああ、子爵家のご令嬢ね。子どものころからの付き合いで、妹のような存在だと聞いておりますわ」
それって……どう考えてもお邪魔虫じゃない? ヘンリックも何を考えているのかしら? 婚約者を放って他のご令嬢と一緒だなんて。
「どうされますの?」
「直ぐにでも婚約の白紙をと思っていますわ。その準備も進めています」
「そうでしたか。でも、早いほうがよろしいわね」
「ええ。婚姻前でよかったのでしょうね。それだけが幸いですわ」
離婚するくらいなら婚約の白紙の方がいいわ。それに今回は相手有責の白紙だし。破棄でもいいと思うけれど、同じ家門の令息となると悩ましいわよね。
「ふふ、どなたかいい方がいらっしゃったらお願いしますわ」
「ええ」
そうね、ヴォルフ様に聞いてみようかしら? 伯爵家以上の令息で優秀な方が最低条件かしら? でも、有望な方は既に婚約者がいるのよね。グレシウスのマルティナ様の下に婿入りしたランドルフ様のような気骨のある方がいるといいのだけど。
「ギーゼラ様は今度のアマーリエ様のお茶会にはいらっしゃるの?」
「ええ。娘も一緒にお伺いするつもりよ。うちの子たち、イルーゼ様とお会いできるのを楽しみにしていますわ」
「え? 私を?」
思いがけないことを言われたわ。どういうこと?
「貴族女性としてお手本になると憧れているんですの。貴族に生まれた以上、政略結婚は避けられませんでしょう? イルーゼ様は侯爵様とよい関係を築かれていらっしゃるから、政略でも努力次第で幸せになれると考える令嬢が増えているのですって」
「そ、そうですか」
意外だわ、そんなことになっていたの? いえ、ヴォルフ様は愛妻家だって世間では言われているけれど。
でも、「真実の愛」だと主張して強引に婚約を破棄した後婚姻したご夫婦で、今も仲睦まじく幸せにしている方っていないのよね。エルマ様の姉のミリセント様もそうだし、あのハリマン様も。クラリッサ様とは恋愛結婚したことになっているけれど、昨年クラリッサ様は一方的に離婚を宣言してアーレントに帰ってしまったのよね。そんな彼らの末路に、一時の恋情に振り回されても幸せになれないと考える人が増えたのは確かね。
ランベルツ侯爵がギーゼラ様を探しにいらっしゃったので、ギーゼラ様とはそこでお別れした。
「イルーゼ様」
待っていたかのように声をかけられた。さっきから視線を感じていたわよ。
「お義姉様、ごめんなさい。お待たせしましたわ」
「ふふ、構いませんわ。さすがに五侯爵家のご夫人とのお話に入り込むわけにはいきませんから」
今日は柔らかい薄黄緑色のドレスをお召しね。お義姉様は優しい顔立ちだからこのような色がよく似合う。私には似合わないから羨ましいわ。
「エドゼルは元気?」
「ええ、とっても。やんちゃすぎるんじゃないかと心配になるほどよ」
エドゼルを思ってかお義姉様の表情が緩んだ。エドゼルはアンゼルの二つ上で今年六つになる。お義姉様がしっかり育てているけれど、なかなかにやんちゃで手を焼いていると聞くわ。身体を動かすのが大好きで、庭を走り回っているとも。
「将来は騎士になるんだって張り切っているのよ」
「まぁ、勇ましいわね。鍛錬したいならうちにいらっしゃる? アンゼルも身体を動かすのが好きなの」
あの子も身体を動かすのが好きで、毎日ミーナと一緒に庭を走り回っているわ。最近では走るのが早くなって追いつけないとヴィムがぼやいていたわ。年も近いしいとこなのだから今から親しくしてもいいわね。
「まぁ、それは有難いわ。アンゼル様とも仲良く出来たら。あの子は一人っ子だから兄弟のような存在が欲しいと思っていたの」
私の兄の子とは年が離れているからとお義姉様が笑ったけれど、お義姉様の実家は男女の格差が大きくてお義姉様は兄弟に下に見られている。そんな中では頼みにくいわよね。
「ふふ、うちにはロアルドもいるわ。あの子たちも遊び相手が増えたらきっと喜ぶわ」
あの子たちには出来るだけ友人を作ってほしい。もちろん当主になったら一線を引かなければならなくなるけれど、それでも損得なしに接してくれる存在が出来たらそれはとても心強いように思う。
「近々遊びに来てください」
「そうね、ぜひ」
お義姉様が花のような笑みを浮かべた。実家の事業も堅調で失った財産は少しずつ取り戻しているわ。ヴォルフ様も褒めてくださるほどお義姉様は商才がおありで、希少酒は固定客もついて順番待ちになるほど人気だとか。
「ルタ国から侯爵様が取り寄せてくださった新しい品種の葡萄も成長してきたわ。来年からは酒造出来るくらいの収穫が望めそうなのよ」
「さすがはお義姉様ね」
「ふふ、実を言うとお義父様のおかげよ。領地の畑をよく見て回ってくださっているの」
「まぁ、意外ですわ。あの父が……」
父が領地に行ってからは一度も出ていないと聞くわ。カリーナと穏やかに暮らしているようだけど、少しでもお義姉様の力になってくれているならいい。毒杯を考えた時期もあったけれど、このまま静かにしていてほしい。親しみを感じていなくても家族相手に決断するのは避けたいもの。
「お義母様も健やかにお暮しのようよ」
「まぁ、そうでしたか。元気にしているのならよかったですわ」
「もしかして、イルーゼ様のところには何も?」
「ええ、手紙を出しても返事がないので……もう放っておいてほしいのかと思ってやめましたわ。姉もですが」
お義姉様の表情を陰らせてしまったわ。だけど母や姉に対して何も思わないのよね。今更会いたいとも思わないし。
「イルーゼ、ここにいたのか」
突然かけられた懐かしすぎる声に思わず耳を疑ったわ。
♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢ ♦︎ ♢
いつも本作を呼んでくださってありがとうございます。
近況ボードでもお知らせしましたが、来月11月28日に3巻が刊行されます。
イラストは1巻2巻と同じシースー様です。
書影はまだですが、とっても素敵な二人なのでお楽しみに!!
書影が公表されましたらまたお知らせしますね。
https://regina.alphapolis.co.jp/recently/tankou
ここまで来れたのもいつも励ましてくださる皆様のおかげです。
この場をお借りして心よりお礼申し上げます。
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レジーナのサイトで番外編が読めますので、そちらものぞいていただけると嬉しいです。
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