【完結】悪役令嬢だって真実の愛を手に入れたい~本来の私に戻って初恋の君を射止めます!

灰銀猫

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厄介事が重なるのはお約束でしょうか

 リシャール様の居場所が判明した私は直ぐにでも救出を…と願いましたが、それはお父様に止められてしまいました。お父様の仰りたい事はわかりますが…私としては、大義名分よりもリシャール様の安全の方が大切で、気を揉むばかりでした。影が近くにいるのが唯一の安心材料ですが、いつ何時事態が急変するかわかりません。相手の正体も目的も、現時点ではわからないからです。

 そんな中でも、我が家の前では連日騒ぎが起きていました。

「レアンドルを出しなさいったら!」
「兄は帰ってきておりません。お引き取り下さい」
「嘘をおっしゃい!だったら家の中を案内しなさいよ!」
「お断りします」
「王女殿下、非常識ですぞ。お引き取りを」
「何ですってぇ?!」
「国王陛下のご命令をお忘れですか?ラフォン侯爵家には近づくなと何度も…」
「煩いわねぇ!」

 久しぶりに学園に向かおうとした私は、運悪く門でアドリエンヌ様に捕まってしまいました。面倒ですわね、今日はまだ姿が見えないと思って油断しましたわ。
 お父様が厳重に抗議し、国王陛下からも帰国するようにと言われたのに、あの王女はまだ我が国に居座っていました。エストレ国に厳重抗議の上、早く迎えに来るようにと使者を出しているので、そのうち迎えが来るとは思うのですが…お迎えはまだ少しかかりそうですわね。
 幸いにも国王陛下が派遣してくれた騎士が対応してくれるので、家の中にまで突撃はしてきませんが…こちらも外出を妨げられる事もあるので迷惑なのは変わりません。訪ねてきた他家の夫人に絡んだ事もあったので、お母様も危険だから当面は我が家に来ないようにとお願いしています。

「また来たのですね、あの王女殿下は」
「全く、懲りないのね」

 何とか王女を追い払い、学園に向かった私は、ほっと溜息をつきました。日に二度はやってきて、ああして門の前の騎士とやり合っているのですからご苦労様な事です。あの王女の後ろには王妃様がいるので、騒ぐ度に王家に対しての貸しが積み立てられていくのは悪い話ではないのですが。
 モラン様の言っていた計画通りにリスナール国が動いていれば、そろそろお兄様は王太子殿下と合流出来る頃でしょう。それまでは安心出来ないので、王女にはまだ我が家に目を向けて貰わないと困るのですが…さすがにあのやり取りも飽きましたわ。



「まぁ、お久しぶりね、レティシア様」
「ごきげんよう、ベルティーユ様」

 久しぶりに学園に着くと、ベルティーユ様が苦笑いしながら出迎えてくれました。もう授業はありませんが補習を受けている生徒もいますが、その必要がない生徒にとっては社交の場です。カフェテリアや個室では各々にお茶や会話を楽しんでいます。

「暫く休んでいたけれど…どうしましたの?」
「ええ、ちょっと色々あって…」

 予定では登校する予定だと告げていたので、ベルティーユ様は心配して下さったようです。さすがに理由が理由のため廊下で話をする訳にもいかず、いつもの個室に移動する事にしました。

「レティシア様!」

 そんな私達に声をかける人物がいました。



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