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自分にチャンスがあるとお思いで?
声をかけてきたのは、バルト公爵家のラザール様でした。建国祭であれだけリシャール様と仲のいいところをお見せしましたのに、まだ声をかけてくるとは驚きです。ベルティーユ様が眉をしかめているのが見えて、私の感覚が間違っていないのだと確信出来ました。
面倒ですし、断ろうかとも思ったのですが、今回はベルティーユ様も一緒にとの事ですし、彼女にも異論はなかったのでお受けする事にしました。リシャール様の誘拐に彼や彼の家が絡んでいるのでは…との疑念もありますし。しつこく私を妻にと望み、こうもはっきりと絡んでくるのは彼だけですから。
「さすが、カロン侯爵令嬢は本当に博識でいらっしゃる」
「まぁ、お上手ですこと」
半ばあきれ顔のベルティーユ様でしたが、さすがに嫌な感情の欠片も見せずにラザール様の相手をしています。まぁ、そうでなくては侯爵令嬢などやっていられませんが。一方のラザール様はいつも以上にテンションが高いと言うか大袈裟な感じで、底の浅さが見えるようです。
「そう言えばラフォン侯爵家に、エストレ国の王女殿下が訪問していると伺いましたが…」
さりげない風を装ってラザール様がそれに言及しました。まぁ、あれだけ騒ぎになっているのでそうなるでしょうね。
「ええ、恐れ多くも兄に求婚頂いておりますの」
「では!」
「でも兄はエストレ国の王女殿下は苦手だと申して、その件はお断り一択ですわ」
きっぱりと、受け入れる余地はないと告げると、表情を明るくしたラザール様の表情が陰りました。彼としては兄が王女殿下を妻に迎えればラフォン侯爵家は安泰、私を娶るのに何の問題もなく、更に私の実家を通じてエストレ国の王家との繋がりも出来ると踏んでいるのでしょうね。
「そんな、勿体ない…王女殿下をお迎えすれば侯爵家も安泰でしょうに」
「そうでしょうか?」
「ええ、大変名誉な事で羨ましい限りです。私なら二つ返事でお受けしますよ」
「まぁ、それでしたら立候補されては?王女殿下は大変愛らしい方ですから、お二人が並ぶととてもお似合いですわよ」
「そ、それは…」
お二人とも諦めの悪いところはそっくりですし、家柄も見た目的にも釣り合っていて、確かにお似合いですわね。羨ましいと思っていらっしゃるのなら、二つ返事で何なら熨斗も付けてお譲りしますわ。
「ふふ、兄がどなたを選ぶかは兄次第ですわ」
「しかし、貴族であればより上位の妻を娶るのは重要でしょう。その逆も然りです」
「まぁ、そうかしら?」
「そうです。家のため、家格に相応しい相手と縁を結ぶ、それが貴族というものです」
ラザール様、必死ですわね。でも、そう言う意味ではお兄様がセレスティーヌ様を選ぶのは貴族として理に適っていますわね。そして貴方が我が家に相応しいなんて、我が家の誰も思っていませんわよ。
「ふふっ、そう言う意味ではレティシア様はお目が高いですわね」
「な…そうでしょうか?」
急にベルティーユ様がそう言うと、その横でラザール様が面食らっています。
「ええ、だって家に相応しい相手をご自身で見つけていらっしゃいましたもの」
「え?」
「ファリエール伯爵令息の事ですわ。姉だけでなく第二王子殿下の覚えもめでたくおなりで。ああ、先日は王太子妃殿下からも色々と尋ねられましたのよ。商才も申し分なく、これでファリエール伯爵は安泰ですわね」
「まぁ、王太子妃殿下にも興味を持って頂けたなんて、光栄で嬉しいですわ」
そんな私達の会話を前に、忌々しい思いを隠し切れないラザール様でしたが…残念ながらあれでは我が家の一員になる日が来るのは無理そうですわね。彼と別れた後、私は影に彼の監視を命じたのでした。
面倒ですし、断ろうかとも思ったのですが、今回はベルティーユ様も一緒にとの事ですし、彼女にも異論はなかったのでお受けする事にしました。リシャール様の誘拐に彼や彼の家が絡んでいるのでは…との疑念もありますし。しつこく私を妻にと望み、こうもはっきりと絡んでくるのは彼だけですから。
「さすが、カロン侯爵令嬢は本当に博識でいらっしゃる」
「まぁ、お上手ですこと」
半ばあきれ顔のベルティーユ様でしたが、さすがに嫌な感情の欠片も見せずにラザール様の相手をしています。まぁ、そうでなくては侯爵令嬢などやっていられませんが。一方のラザール様はいつも以上にテンションが高いと言うか大袈裟な感じで、底の浅さが見えるようです。
「そう言えばラフォン侯爵家に、エストレ国の王女殿下が訪問していると伺いましたが…」
さりげない風を装ってラザール様がそれに言及しました。まぁ、あれだけ騒ぎになっているのでそうなるでしょうね。
「ええ、恐れ多くも兄に求婚頂いておりますの」
「では!」
「でも兄はエストレ国の王女殿下は苦手だと申して、その件はお断り一択ですわ」
きっぱりと、受け入れる余地はないと告げると、表情を明るくしたラザール様の表情が陰りました。彼としては兄が王女殿下を妻に迎えればラフォン侯爵家は安泰、私を娶るのに何の問題もなく、更に私の実家を通じてエストレ国の王家との繋がりも出来ると踏んでいるのでしょうね。
「そんな、勿体ない…王女殿下をお迎えすれば侯爵家も安泰でしょうに」
「そうでしょうか?」
「ええ、大変名誉な事で羨ましい限りです。私なら二つ返事でお受けしますよ」
「まぁ、それでしたら立候補されては?王女殿下は大変愛らしい方ですから、お二人が並ぶととてもお似合いですわよ」
「そ、それは…」
お二人とも諦めの悪いところはそっくりですし、家柄も見た目的にも釣り合っていて、確かにお似合いですわね。羨ましいと思っていらっしゃるのなら、二つ返事で何なら熨斗も付けてお譲りしますわ。
「ふふ、兄がどなたを選ぶかは兄次第ですわ」
「しかし、貴族であればより上位の妻を娶るのは重要でしょう。その逆も然りです」
「まぁ、そうかしら?」
「そうです。家のため、家格に相応しい相手と縁を結ぶ、それが貴族というものです」
ラザール様、必死ですわね。でも、そう言う意味ではお兄様がセレスティーヌ様を選ぶのは貴族として理に適っていますわね。そして貴方が我が家に相応しいなんて、我が家の誰も思っていませんわよ。
「ふふっ、そう言う意味ではレティシア様はお目が高いですわね」
「な…そうでしょうか?」
急にベルティーユ様がそう言うと、その横でラザール様が面食らっています。
「ええ、だって家に相応しい相手をご自身で見つけていらっしゃいましたもの」
「え?」
「ファリエール伯爵令息の事ですわ。姉だけでなく第二王子殿下の覚えもめでたくおなりで。ああ、先日は王太子妃殿下からも色々と尋ねられましたのよ。商才も申し分なく、これでファリエール伯爵は安泰ですわね」
「まぁ、王太子妃殿下にも興味を持って頂けたなんて、光栄で嬉しいですわ」
そんな私達の会話を前に、忌々しい思いを隠し切れないラザール様でしたが…残念ながらあれでは我が家の一員になる日が来るのは無理そうですわね。彼と別れた後、私は影に彼の監視を命じたのでした。
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