【完結】悪役令嬢だって真実の愛を手に入れたい~本来の私に戻って初恋の君を射止めます!

灰銀猫

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事情を話しました

「それで、どうなっているの?」

 ラザール様の相手を早々の切り上げた後、私達はいつもの個室に向かいました。部屋に入るなりベルティーユ様ったら、直ぐにそう声をかけてきました。まずはお茶を淹れて…と思いましたのに、どうやら好奇心が抑えられないようですわね。でも、仕方ありませんわ。隣国の、それも色んな意味で有名な王女が突撃中となれば、色々と気になって仕方ないでしょう。ここは好奇心を持たすまで開放して貰えなさそうです。

「…それは…大変だったわね」

 内密でとの条件で、私はこれまでのお兄様とアドリエンヌ様の経緯を話しました。お兄様があの王女に求婚されている話は有名ですが、媚薬を盛られた云々…の詳細までは知られていないので、彼女としてもそこまでの事をしていたのかと驚きが隠せないようです。私だって最初に聞いた時には耳を疑ったので、その気持ちは十分にわかるつもりです。ただ…家族と言う当事者になると、驚きだけでは済まないのが困ったところですが…

「それで、兄君は…」
「実は兄は、リスナール国の王太子殿下から王配にとのお話を頂いていますの」
「はぁっ?王配?」
「ええ、まぁ、即位した後の話ですけれど」
「でも…それじゃ…」
「国王陛下はリスナール国の要請を受けるおつもりですわ。もう使者も送りましたから、正式な書簡がいずれ届くと思います」

 そう、陛下はあの奇天烈王女よりも聡明でいずれは女王になる王太子殿下を選びました。エストレ国としては相手がリスナール国となると文句も言えないでしょう。エストレ国はリスナール国から援助を受けているとの話ですし、国力の差もありますから。

「なるほどね…それなら兄君も安心ね。あの奇天烈姫じゃ、苦労する人生しか見えないもの」

 一通りの話をしたところで、ベルティーユ様は気が済んだようです。その後は学園の最近の様子などを聞かせて貰いました。

「そう言えば…バルト公爵令息だけど、最近ファリエール伯爵令嬢と一緒に居るみたいよ」
「ジネットが、ラザール様と?」
「ええ、元々そんなに親しかったわけじゃないわよね」
「ええ、そんな話は一度も…」
「他の生徒から聞いた話だけど、王都のカフェで一緒に居るのを見たって人もいるのよね」

 それは意外な話でした。ジネットからラザール様の名を聞いた事もありませんし、その逆も然りです。そもそもジネットには婚約者がいるので、婚約者以外の男性と二人で会うなんて不貞を疑われてもおかしくないのです。ジネットは身内ですし何かするとは思わず、気にしていませんでしたが…

「それに…婚約者殿はどうしたの?ここ数日所在不明みたいだけど?」

 やっぱりベルティーユ様は気付いていましたのね。彼女の実家も影を持っていますし、我が家が最大の政敵なので知られている可能性は高いと思っていましたが…

「ああ、我が家は無関係よ。そこは誓ってもいいわ」
「そんな心配はしていませんわ」

 知られているなら隠す方が悪手です。場合によっては有力な情報が得られるかもしれないので、私は当り障りのない範囲で事情を話しました。



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