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脳筋には脳筋の躾け方があるようです
私と婚約し、ルシアをリット子爵家の養女にするべく協力してくれたアイザック様に対して、我が異母兄は挨拶一つもしていなかった。
いやまぁ、アイザック様がルシアを養女にしたのは私を逃がさないためだったんだけど、どっちにしてもアイザック様の尽力で異母兄たちは憂いなく結婚出来る環境を得たのだ。感謝しても足りない事はないだろうし、むしろ恩人と崇めてもいいレベルの筈だ……
この二人は他にも色々と礼を欠いていたので、見かねたアイザック様やレイトン侯爵達が話し合った結果、異母兄に対しては、騎士団を辞め、ハットン子爵領で領主としての教育を受ける事で落ち着いた。
それに対して異母兄は、納得がいかなそうにアイザック様を見上げていた。
「貴殿はハットン子爵の後継者だろう?元々騎士団に入れる立場ではなかった筈だ」
「そ、それは…」
「クリフォード卿の話では、結婚したら騎士団を辞めて領主としての務めを果たすと約束したそうだな」
アイザック様の指摘に、異母兄は驚きを顔一面に浮かべていたが、否定しないところを見るとそうだったのだろう。
「今後は子爵領で領主としての教育を受けて貰う」
「領主としての、教育…」
「現在、領地にはクリフォード卿の弟であるハロルド卿がいらっしゃる。かの御仁に教えて頂く事になった」
「な…!」
「ハロルド卿は昔騎士団にいらっしゃって、実に優秀な御仁だった。騎士団にいた者同士、貴殿とは話も合うだろう」
「そんな…」
そう言えば、子爵なのにどうしてクリフォードさんがずっと王都にいるのかと、私も不思議に思っていたのだ。聞けばクリフォードさんはレイトン侯爵の幼馴染で、前侯爵様から是非息子の側近に…と頼み込まれたのだそうだ。
でもこうなると子爵領の運営が出来ないため、弟のハロルドさんが代わりに領主の仕事をしているそうだ。
「そ、そんな…お、叔父上に…」
「ああ、今回の事を耳にされたハロルド殿が、是非自分に任せて欲しいと申されたそうだ」
「な…そ、そんな…」
「騎士団の方も気にする事はない。私が手続きをしておこう。ルシアもこちらで面倒を見る。貴殿は心置きなく領主教育に励みたまえ」
「な…でも、ルシアは…」
「ルシアは今、悪阻が酷い上に医者からは安静を命じられている。それに…結婚式の準備は何も出来ていないのだろう?今から準備をするにしても、今の体調では難しかろう。式などは後でいい。まずは無事に出産を終えるのが最優先だ」
「で、でも…夫婦になるのなら一緒に…」
「出産後はルシアにも領地に向かって貰う事になる。領主夫人の仕事も簡単ではないからな。向こうでハロルド殿の細君が色々教えて下さる予定だ」
「叔母上が…」
異母兄は私の目の前で呆然としていた。益々顔色が悪くなって、今にも倒れそうに見えるけど…大丈夫か、この人?それともそのハロルドさんとやらが怖いの?それとも叔母さん?もしかして…両方?
そしてルシアは、そんな異母兄の様子に益々不安そうな表情を浮かべていた。これからは育児をしながら領主夫人としての役目も果たして貰わなきゃいけないのだけど…理解しているのやら…
「ハロルド殿のご夫婦は名領主と名高いご夫婦だ。きっといいお手本となられるだろう。貴殿も父親になるのだ。立派な領主となれるよう励むといい」
珍しくアイザック様がにっこりと、とてもいい笑顔をなさったけれど…それは顔の傷のせいもあってか、優しさとは程遠いものに見えた。
そして異母兄は…青を通り越して真っ白に見える顔色で、魂が抜け始めているようにも見えたけど…自業自得だよね、うん。
今回はアイザック様が私の実家の事だからと、穏便かつ内密に処理して下さったけれど…本来なら廃嫡されても文句が言えないくらい浅はかな行動なのだ。そうならなかっただけでも有難いと思って貰わないと。
まぁ、廃嫡されて平民になった方が楽だろうとアイザック様は言っていたけど、そんな事は許しませんよ、私は。
こうして、異母兄はそのまま騎士団を辞め、ハットン領に向かう事となった。護衛が付けられたけれど…これはどう見ても逃走防止の監視にしか思えなかった。
ちなみに…ハットン子爵家に戻った異母兄は、クリフォードさんから鉄拳制裁を受けたという。普段は声を荒げる事なく、むしろ冷たくすら感じさせる冷静なクリフォードさんだけど…怒ると別人のように恐ろしい、らしい。異母兄を恐怖に染めるには十分すぎて、泣きながらクリフォードさんに許しを請うたと、後からエレンに教えて貰った。
一方の王子だけど…アイザック様の話では、王子としてマクニール侯爵家に婿入りした方が楽だったろうに…との事だった。
マクニール侯爵家は裕福な上に序列も上だから、社交界で侮られる事はほぼないし、何と言っても優秀なクローディアがいる。それに家令も優秀な者揃いで、指示を出せば後は周りが勝手に動いてくれる。クローディアは、王子にさほど領主としての役目を期待していたわけではなかったので、悠々自適な生活が送れたらしい。
でも、子爵家の夫人ともなれば、そうはいかない。使用人の数も限られているから、何をするにも自身が動く必要がある。下位貴族には下位貴族の交流があるし、主家へのご機嫌伺いなどもあるため、かなり神経を使うらしい。また、領民とも近いので、彼らの苦情などにも耳を傾け、問題を解決しなければいけないのだ。
要するに、王子で居た時の方がずっと楽だった、という事だ。しかもクローディアというこれ以上ない優秀で出来る妻が得られたのに、これからは主家にも礼を失するような脳筋で使えない夫を支えていかなければならない。
(うん、どう考えても貧乏くじを自ら引きに行った…って事よね)
そうは思ったけれど、私は何も言わなかった。わざわざ教えてあげる必要もないし、これからせいぜい苦労すればいい。これからの苦労が彼らへの罰だ。メンタル豆腐な王子にはこれ以上ない罰になるだろう。
でも、その前にまずは無事な出産が先だけど。
(まぁ、ちょっとはすっきりしたかな?)
異母兄とルシアへの真の断罪は、始まったばかりだった。
いやまぁ、アイザック様がルシアを養女にしたのは私を逃がさないためだったんだけど、どっちにしてもアイザック様の尽力で異母兄たちは憂いなく結婚出来る環境を得たのだ。感謝しても足りない事はないだろうし、むしろ恩人と崇めてもいいレベルの筈だ……
この二人は他にも色々と礼を欠いていたので、見かねたアイザック様やレイトン侯爵達が話し合った結果、異母兄に対しては、騎士団を辞め、ハットン子爵領で領主としての教育を受ける事で落ち着いた。
それに対して異母兄は、納得がいかなそうにアイザック様を見上げていた。
「貴殿はハットン子爵の後継者だろう?元々騎士団に入れる立場ではなかった筈だ」
「そ、それは…」
「クリフォード卿の話では、結婚したら騎士団を辞めて領主としての務めを果たすと約束したそうだな」
アイザック様の指摘に、異母兄は驚きを顔一面に浮かべていたが、否定しないところを見るとそうだったのだろう。
「今後は子爵領で領主としての教育を受けて貰う」
「領主としての、教育…」
「現在、領地にはクリフォード卿の弟であるハロルド卿がいらっしゃる。かの御仁に教えて頂く事になった」
「な…!」
「ハロルド卿は昔騎士団にいらっしゃって、実に優秀な御仁だった。騎士団にいた者同士、貴殿とは話も合うだろう」
「そんな…」
そう言えば、子爵なのにどうしてクリフォードさんがずっと王都にいるのかと、私も不思議に思っていたのだ。聞けばクリフォードさんはレイトン侯爵の幼馴染で、前侯爵様から是非息子の側近に…と頼み込まれたのだそうだ。
でもこうなると子爵領の運営が出来ないため、弟のハロルドさんが代わりに領主の仕事をしているそうだ。
「そ、そんな…お、叔父上に…」
「ああ、今回の事を耳にされたハロルド殿が、是非自分に任せて欲しいと申されたそうだ」
「な…そ、そんな…」
「騎士団の方も気にする事はない。私が手続きをしておこう。ルシアもこちらで面倒を見る。貴殿は心置きなく領主教育に励みたまえ」
「な…でも、ルシアは…」
「ルシアは今、悪阻が酷い上に医者からは安静を命じられている。それに…結婚式の準備は何も出来ていないのだろう?今から準備をするにしても、今の体調では難しかろう。式などは後でいい。まずは無事に出産を終えるのが最優先だ」
「で、でも…夫婦になるのなら一緒に…」
「出産後はルシアにも領地に向かって貰う事になる。領主夫人の仕事も簡単ではないからな。向こうでハロルド殿の細君が色々教えて下さる予定だ」
「叔母上が…」
異母兄は私の目の前で呆然としていた。益々顔色が悪くなって、今にも倒れそうに見えるけど…大丈夫か、この人?それともそのハロルドさんとやらが怖いの?それとも叔母さん?もしかして…両方?
そしてルシアは、そんな異母兄の様子に益々不安そうな表情を浮かべていた。これからは育児をしながら領主夫人としての役目も果たして貰わなきゃいけないのだけど…理解しているのやら…
「ハロルド殿のご夫婦は名領主と名高いご夫婦だ。きっといいお手本となられるだろう。貴殿も父親になるのだ。立派な領主となれるよう励むといい」
珍しくアイザック様がにっこりと、とてもいい笑顔をなさったけれど…それは顔の傷のせいもあってか、優しさとは程遠いものに見えた。
そして異母兄は…青を通り越して真っ白に見える顔色で、魂が抜け始めているようにも見えたけど…自業自得だよね、うん。
今回はアイザック様が私の実家の事だからと、穏便かつ内密に処理して下さったけれど…本来なら廃嫡されても文句が言えないくらい浅はかな行動なのだ。そうならなかっただけでも有難いと思って貰わないと。
まぁ、廃嫡されて平民になった方が楽だろうとアイザック様は言っていたけど、そんな事は許しませんよ、私は。
こうして、異母兄はそのまま騎士団を辞め、ハットン領に向かう事となった。護衛が付けられたけれど…これはどう見ても逃走防止の監視にしか思えなかった。
ちなみに…ハットン子爵家に戻った異母兄は、クリフォードさんから鉄拳制裁を受けたという。普段は声を荒げる事なく、むしろ冷たくすら感じさせる冷静なクリフォードさんだけど…怒ると別人のように恐ろしい、らしい。異母兄を恐怖に染めるには十分すぎて、泣きながらクリフォードさんに許しを請うたと、後からエレンに教えて貰った。
一方の王子だけど…アイザック様の話では、王子としてマクニール侯爵家に婿入りした方が楽だったろうに…との事だった。
マクニール侯爵家は裕福な上に序列も上だから、社交界で侮られる事はほぼないし、何と言っても優秀なクローディアがいる。それに家令も優秀な者揃いで、指示を出せば後は周りが勝手に動いてくれる。クローディアは、王子にさほど領主としての役目を期待していたわけではなかったので、悠々自適な生活が送れたらしい。
でも、子爵家の夫人ともなれば、そうはいかない。使用人の数も限られているから、何をするにも自身が動く必要がある。下位貴族には下位貴族の交流があるし、主家へのご機嫌伺いなどもあるため、かなり神経を使うらしい。また、領民とも近いので、彼らの苦情などにも耳を傾け、問題を解決しなければいけないのだ。
要するに、王子で居た時の方がずっと楽だった、という事だ。しかもクローディアというこれ以上ない優秀で出来る妻が得られたのに、これからは主家にも礼を失するような脳筋で使えない夫を支えていかなければならない。
(うん、どう考えても貧乏くじを自ら引きに行った…って事よね)
そうは思ったけれど、私は何も言わなかった。わざわざ教えてあげる必要もないし、これからせいぜい苦労すればいい。これからの苦労が彼らへの罰だ。メンタル豆腐な王子にはこれ以上ない罰になるだろう。
でも、その前にまずは無事な出産が先だけど。
(まぁ、ちょっとはすっきりしたかな?)
異母兄とルシアへの真の断罪は、始まったばかりだった。
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