14 / 86
同僚として
しおりを挟む
お茶を入れるべきかと一瞬迷ったけれど、そうなると話が長くなりそうだったのでやめた。何を言われても私の答えは決まっている。だったら僅かでも期待を持たせる真似は避けるべきだろう。
「それで、お話とは?」
期待を持たせないよう、冷静に問いかけた。固い空気に採用試験の時の面接を思い出した。そういえばミオット室長との出会いはそれだったなと思い出して心が少し温かくなった。あの時、こんな穏やかな人が上司ならいいなと思ったっけ。
「その前に、この前のことを謝りたい」
「この前の事?」
眉を下げて力なくこちらを伺う様子が、昔オリアーヌが飼っていた大きな犬のようだ。
「その、王宮の側で飛び留めて、復縁を願ったことだ。あんな場所であんな話をするべきじゃなかった。申し訳なかった」
そう言って深く頭を下げられて驚いた。室長の忠告を理解したのかと心配していたけれど、わかってくれたのか。それでも、ここに異動してきたことを思えば本当の意味で理解したのかまだ疑わしかった。
「……わかって頂けたのなら……いえ、二度とあんなことをなさらないのでしたらもういいです」
「ああ、もう復縁を迫ったりはしない」
見たこともない真剣な目は、嘘をついているようには見えなかった。急な変化に戸惑いながらも、縋りつかれなくてよかったとホッとした。
「あの時ミオット侯爵に諭されて、いかに自分が自分勝手だったかを思い知ったよ。あの方の言葉は穏やかだったけれど、酷く心に染み入るものだった」
目を閉じたのはあの時のことを思い出しているからだろうか。確かに室長はブルレック様が相手でも声を荒げたことはない。それでも室長の言葉は心に残り、言い返せない不思議な力があると思う。
「あの時まで、私は自分のことしか考えていなかった。二年前も。今にして思えばなんて浅はかで身勝手なことをしたのかと、今でも後悔している」
「そう、ですか」
そんなことを言われても今更だけど、それでも気付けただけマシだろうか。
「二年前のことも、本当にすまなかった。誓って二度と復縁を求めたりはしない」
先ほどよりも深く長く頭を下げた。彼のつむじを眺めながら、その言葉がどこまで信じられるのかと疑わしいと思ったけれど、突っぱねるわけにもいかない。謝罪を受け入れないとずっと謝ってきそうだ。それは避けたい。
「そうして頂けると助かります」
復縁を断る言葉しか考えていなかったから、ありきたりな言葉しか返せなかった。それでも、もう一度やり直したいと言われるよりはマシだろう。
「これからは同僚としてよろしく頼む」
困ったように眉を下げる表情は相変わらずだった。そんな姿に懐かしさと消えた筈の想いが疼く。それでも、復縁を望まないと言われれば肩の力が抜けた。
「わかりました。それではこれからは同僚として宜しくお願いします」
「ああ、これから色々教えて欲しい、シャリエ先輩」
「な!」
思いがけないいい方に、思わず変な声が出てしまった。悪戯っぽい笑みは昔のままだ。
「ルドン様、お戯れが過ぎます」
「ああ、すまない。でも、ここでは私が一番新人だからね。先輩なのは変わらないだろう?」
「それは、そうですけれど」
「これを最後に、仕事以外の会話は控えるよ」
だからよろしく頼むと告げた笑顔は、寂しそうに見えた。
それからのフィルマン様は、言葉通り同僚としての態度に一貫していた。呆気ないくらいに必要最低限の会話しかなく、寂しく感じるほどだた。
(婚約者だった頃の気分が残っていたのは、私の方かも……)
新人の指導役は本来なら私だけど、今回はカバネル様がやって下さった。陽気なカバネル様に真面目なフィルマン様の組み合わせは一方的にフィルマン様が揶揄われているようにも見えたけれど、次第に打ち解けていって、その様子に何だか複雑な気分になることもあった。
「まだ気持ちが残っていたとは、思わなかったわ……」
フィルマン様が異動してきたことを心配したオリアーヌからカフェに誘われた私だったけれど、お気に入りのチーズタルトを味わいながら、そんな言葉が思わず漏れた。
「未練というか……情じゃない? それも家族愛に近い感じ?」
「家族愛……」
なるほど、そう言われてみるとしっくりくるような気がした。あの頃は確かに恋心があったけれど、もうあんな風にドキドキすることはない。別の意味でドキドキすることはあるけれど。
「出来の悪い兄か弟みたいな? 私にとってはルイゾンがそんな感じよ。年下のいとこと同類。弟がいたらこんな感じなのかしらと思うわ」
「なるほど」
いつも冷めた目をしているエドモンを思い出した。ミレーヌのせいで割を食っているのは私よりも彼だ。そのせいかエドモンは現実主義で冷めた考えの持ち主になっていた。
「エドモンの、弟……」
エドモンとフィルマン様を比べてみた。兄……ではないわね。エドモンの方が現実的だししっかりしている。
「あ~うん、そうね。兄じゃ、ないわねぇ……」
苦笑いを浮かべながらオリアーヌも同意した。フィルマン様はやっぱり弟だろう。
「まぁ、もう復縁は望まないっていうのならいいんじゃない? それに上司もいるんでしょう? 出世に響くから馬鹿なことはしないわよ」
確かにここで問題を起こせば出世コースから外れるだろう。隣国で苦労して手にした実績を捨てるほど彼は考えなしではないと思う。
「あ、そうそう、この前気にしていたあなたの上司だけど」
「え?」
急にミオット様の話になって心臓が跳ねた。その事をカバネル様に聞いてみようと思っていたけれど、フィルマン様が来てそれどころじゃなかったのだ。フィルマン様の指導役がカバネル様になったのもある。いつも一緒にいるからカバネル様に話しかけるタイミングがなかったのだ。
「この前のお茶会で情報通の夫人に聞いてみたのよ」
「そう。何かわかったの?」
「それがね。侯爵様はずっとお若い頃にご結婚なさったんですって」
「結婚……」
奥様がいると思っていたけれど、その言葉は思った以上に重く響いた。
「ただ……」
「ただ?」
「結婚して数年もしないうちに亡くなられたそうよ」
「亡くなった?」
「ええ。でも、亡くなったことはあまり公にされず、知り合いにだけ知らせたのだとか。奥様は身体が弱かったらしくて、二十歳まで生きられないと言われていたそうよ」
「じゃあ……」
「そう、奥様の最期の願いを叶えるためだったと。侯爵様は奥様を思って再婚しないのだろうって」
それほどまでに一途に思う方がいらしたのか。どんな時も穏やかで、それでいて感じる強さはその経験からなのだろうか。
「亡くなった方には勝てないって言うものね」
胸の底にじんわりと痛みが広がった。
「それで、お話とは?」
期待を持たせないよう、冷静に問いかけた。固い空気に採用試験の時の面接を思い出した。そういえばミオット室長との出会いはそれだったなと思い出して心が少し温かくなった。あの時、こんな穏やかな人が上司ならいいなと思ったっけ。
「その前に、この前のことを謝りたい」
「この前の事?」
眉を下げて力なくこちらを伺う様子が、昔オリアーヌが飼っていた大きな犬のようだ。
「その、王宮の側で飛び留めて、復縁を願ったことだ。あんな場所であんな話をするべきじゃなかった。申し訳なかった」
そう言って深く頭を下げられて驚いた。室長の忠告を理解したのかと心配していたけれど、わかってくれたのか。それでも、ここに異動してきたことを思えば本当の意味で理解したのかまだ疑わしかった。
「……わかって頂けたのなら……いえ、二度とあんなことをなさらないのでしたらもういいです」
「ああ、もう復縁を迫ったりはしない」
見たこともない真剣な目は、嘘をついているようには見えなかった。急な変化に戸惑いながらも、縋りつかれなくてよかったとホッとした。
「あの時ミオット侯爵に諭されて、いかに自分が自分勝手だったかを思い知ったよ。あの方の言葉は穏やかだったけれど、酷く心に染み入るものだった」
目を閉じたのはあの時のことを思い出しているからだろうか。確かに室長はブルレック様が相手でも声を荒げたことはない。それでも室長の言葉は心に残り、言い返せない不思議な力があると思う。
「あの時まで、私は自分のことしか考えていなかった。二年前も。今にして思えばなんて浅はかで身勝手なことをしたのかと、今でも後悔している」
「そう、ですか」
そんなことを言われても今更だけど、それでも気付けただけマシだろうか。
「二年前のことも、本当にすまなかった。誓って二度と復縁を求めたりはしない」
先ほどよりも深く長く頭を下げた。彼のつむじを眺めながら、その言葉がどこまで信じられるのかと疑わしいと思ったけれど、突っぱねるわけにもいかない。謝罪を受け入れないとずっと謝ってきそうだ。それは避けたい。
「そうして頂けると助かります」
復縁を断る言葉しか考えていなかったから、ありきたりな言葉しか返せなかった。それでも、もう一度やり直したいと言われるよりはマシだろう。
「これからは同僚としてよろしく頼む」
困ったように眉を下げる表情は相変わらずだった。そんな姿に懐かしさと消えた筈の想いが疼く。それでも、復縁を望まないと言われれば肩の力が抜けた。
「わかりました。それではこれからは同僚として宜しくお願いします」
「ああ、これから色々教えて欲しい、シャリエ先輩」
「な!」
思いがけないいい方に、思わず変な声が出てしまった。悪戯っぽい笑みは昔のままだ。
「ルドン様、お戯れが過ぎます」
「ああ、すまない。でも、ここでは私が一番新人だからね。先輩なのは変わらないだろう?」
「それは、そうですけれど」
「これを最後に、仕事以外の会話は控えるよ」
だからよろしく頼むと告げた笑顔は、寂しそうに見えた。
それからのフィルマン様は、言葉通り同僚としての態度に一貫していた。呆気ないくらいに必要最低限の会話しかなく、寂しく感じるほどだた。
(婚約者だった頃の気分が残っていたのは、私の方かも……)
新人の指導役は本来なら私だけど、今回はカバネル様がやって下さった。陽気なカバネル様に真面目なフィルマン様の組み合わせは一方的にフィルマン様が揶揄われているようにも見えたけれど、次第に打ち解けていって、その様子に何だか複雑な気分になることもあった。
「まだ気持ちが残っていたとは、思わなかったわ……」
フィルマン様が異動してきたことを心配したオリアーヌからカフェに誘われた私だったけれど、お気に入りのチーズタルトを味わいながら、そんな言葉が思わず漏れた。
「未練というか……情じゃない? それも家族愛に近い感じ?」
「家族愛……」
なるほど、そう言われてみるとしっくりくるような気がした。あの頃は確かに恋心があったけれど、もうあんな風にドキドキすることはない。別の意味でドキドキすることはあるけれど。
「出来の悪い兄か弟みたいな? 私にとってはルイゾンがそんな感じよ。年下のいとこと同類。弟がいたらこんな感じなのかしらと思うわ」
「なるほど」
いつも冷めた目をしているエドモンを思い出した。ミレーヌのせいで割を食っているのは私よりも彼だ。そのせいかエドモンは現実主義で冷めた考えの持ち主になっていた。
「エドモンの、弟……」
エドモンとフィルマン様を比べてみた。兄……ではないわね。エドモンの方が現実的だししっかりしている。
「あ~うん、そうね。兄じゃ、ないわねぇ……」
苦笑いを浮かべながらオリアーヌも同意した。フィルマン様はやっぱり弟だろう。
「まぁ、もう復縁は望まないっていうのならいいんじゃない? それに上司もいるんでしょう? 出世に響くから馬鹿なことはしないわよ」
確かにここで問題を起こせば出世コースから外れるだろう。隣国で苦労して手にした実績を捨てるほど彼は考えなしではないと思う。
「あ、そうそう、この前気にしていたあなたの上司だけど」
「え?」
急にミオット様の話になって心臓が跳ねた。その事をカバネル様に聞いてみようと思っていたけれど、フィルマン様が来てそれどころじゃなかったのだ。フィルマン様の指導役がカバネル様になったのもある。いつも一緒にいるからカバネル様に話しかけるタイミングがなかったのだ。
「この前のお茶会で情報通の夫人に聞いてみたのよ」
「そう。何かわかったの?」
「それがね。侯爵様はずっとお若い頃にご結婚なさったんですって」
「結婚……」
奥様がいると思っていたけれど、その言葉は思った以上に重く響いた。
「ただ……」
「ただ?」
「結婚して数年もしないうちに亡くなられたそうよ」
「亡くなった?」
「ええ。でも、亡くなったことはあまり公にされず、知り合いにだけ知らせたのだとか。奥様は身体が弱かったらしくて、二十歳まで生きられないと言われていたそうよ」
「じゃあ……」
「そう、奥様の最期の願いを叶えるためだったと。侯爵様は奥様を思って再婚しないのだろうって」
それほどまでに一途に思う方がいらしたのか。どんな時も穏やかで、それでいて感じる強さはその経験からなのだろうか。
「亡くなった方には勝てないって言うものね」
胸の底にじんわりと痛みが広がった。
504
あなたにおすすめの小説
【完結】殿下、自由にさせていただきます。
なか
恋愛
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」
その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。
アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。
髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。
見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。
私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。
初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?
恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。
しかし、正騎士団は女人禁制。
故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。
晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。
身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。
そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。
これは、私の初恋が終わり。
僕として新たな人生を歩みだした話。
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。
【完結】私の望み通り婚約を解消しようと言うけど、そもそも半年間も嫌だと言い続けたのは貴方でしょう?〜初恋は終わりました。
るんた
恋愛
「君の望み通り、君との婚約解消を受け入れるよ」
色とりどりの春の花が咲き誇る我が伯爵家の庭園で、沈痛な面持ちで目の前に座る男の言葉を、私は内心冷ややかに受け止める。
……ほんとに屑だわ。
結果はうまくいかないけど、初恋と学園生活をそれなりに真面目にがんばる主人公のお話です。
彼はイケメンだけど、あれ?何か残念だな……。という感じを目指してます。そう思っていただけたら嬉しいです。
彼女視点(side A)と彼視点(side J)を交互にあげていきます。
はじめまして、旦那様。離婚はいつになさいます?
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
「はじめてお目にかかります。……旦那様」
「……あぁ、君がアグリア、か」
「それで……、離縁はいつになさいます?」
領地の未来を守るため、同じく子爵家の次男で軍人のシオンと期間限定の契約婚をした貧乏貴族令嬢アグリア。
両家の顔合わせなし、婚礼なし、一切の付き合いもなし。それどころかシオン本人とすら一度も顔を合わせることなく結婚したアグリアだったが、長らく戦地へと行っていたシオンと初対面することになった。
帰ってきたその日、アグリアは約束通り離縁を申し出たのだが――。
形だけの結婚をしたはずのふたりは、愛で結ばれた本物の夫婦になれるのか。
★HOTランキング最高2位をいただきました! ありがとうございます!
※書き上げ済みなので完結保証。他サイトでも掲載中です。
婚約者から「君のことを好きになれなかった」と婚約解消されました。えっ、あなたから告白してきたのに?
四折 柊
恋愛
結婚式を三か月後に控えたある日、婚約者である侯爵子息スコットに「セシル……君のことを好きになれなかった」と言われた。私は驚きそして耳を疑った。(だってあなたが私に告白をして婚約を申し込んだのですよ?)
スコットに理由を問えば告白は人違いだったらしい。ショックを受けながらも新しい婚約者を探そうと気持ちを切り替えたセシルに、美貌の公爵子息から縁談の申し込みが来た。引く手数多な人がなぜ私にと思いながら会ってみると、どうやら彼はシスコンのようだ。でも嫌な感じはしない。セシルは彼と婚約することにした――。全40話。
あなたの愛が正しいわ
来須みかん
恋愛
旧題:あなたの愛が正しいわ~夫が私の悪口を言っていたので理想の妻になってあげたのに、どうしてそんな顔をするの?~
夫と一緒に訪れた夜会で、夫が男友達に私の悪口を言っているのを聞いてしまった。そのことをきっかけに、私は夫の理想の妻になることを決める。それまで夫を心の底から愛して尽くしていたけど、それがうっとうしかったそうだ。夫に付きまとうのをやめた私は、生まれ変わったように清々しい気分になっていた。
一方、夫は妻の変化に戸惑い、誤解があったことに気がつき、自分の今までの酷い態度を謝ったが、妻は美しい笑みを浮かべてこういった。
「いいえ、間違っていたのは私のほう。あなたの愛が正しいわ」
全てを捨てて、わたしらしく生きていきます。
彩華(あやはな)
恋愛
3年前にリゼッタお姉様が風邪で死んだ後、お姉様の婚約者であるバルト様と結婚したわたし、サリーナ。バルト様はお姉様の事を愛していたため、わたしに愛情を向けることはなかった。じっと耐えた3年間。でも、人との出会いはわたしを変えていく。自由になるために全てを捨てる覚悟を決め、わたしはわたしらしく生きる事を決意する。
【完結】長い眠りのその後で
maruko
恋愛
伯爵令嬢のアディルは王宮魔術師団の副団長サンディル・メイナードと結婚しました。
でも婚約してから婚姻まで一度も会えず、婚姻式でも、新居に向かう馬車の中でも目も合わせない旦那様。
いくら政略結婚でも幸せになりたいって思ってもいいでしょう?
このまま幸せになれるのかしらと思ってたら⋯⋯アレッ?旦那様が2人!!
どうして旦那様はずっと眠ってるの?
唖然としたけど強制的に旦那様の為に動かないと行けないみたい。
しょうがないアディル頑張りまーす!!
複雑な家庭環境で育って、醒めた目で世間を見ているアディルが幸せになるまでの物語です
全50話(2話分は登場人物と時系列の整理含む)
※他サイトでも投稿しております
ご都合主義、誤字脱字、未熟者ですが優しい目線で読んで頂けますと幸いです
※表紙 AIアプリ作成
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる