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連載
王子と王女の罪
しおりを挟む 騒ぎはそれから三日後に起こりました。なんと、ユリウス王子が収容されていた貴族牢から火の手が上がったのです。監視していた騎士が焦げ臭いと直ぐに気が付いて消火にあたったのですが、その騒ぎの間にユリウス王子は逃げ出したそうです。
しかし、ラルセンの騎士は獣人が殆どで、腕力だけでなく嗅覚や聴力、視力も人族よりずっと上です。その為、その足取りは直ぐにわかって発見されたのですが…ユリウス王子がいたのは、なんとカミラが収容されていた貴族牢だったのです。
「一体どうして王子が、カミラの部屋に…」
「それはこれから調べる事になるだろう。だが、あの二人が通じていた証拠が上がっているんだ」
「そんな…」
ジーク様から聞かされた話は、私の想定のかなり上をいっていました。あのカミラがユリウス王子と通じていたなんて意外過ぎです。確かにマルダーンとルーズベールは昔から人族の王族という事で交流があり、昔から王族同士で婚姻を結んできましたし、ユリウス王子の婚約者候補の中には、カミラの名前もあったと聞きます。でも…
「カミラ王女が披露パーティーに出て来られたのも、ユリウス王子が絡んでいたんだ。王子は部屋に一人残っていた王女を連れ出して、自分のパートナーとして会場に入ったらしい。さすがに他国の王族のパートナーだと言われれば、こちらとしては何も言えないから」
「でも、マリーア様という婚約者がいらしたのに…」
「マリーアはエーギルと共に参加していたし、婚約してはいても決して仲がいいとは言えなかった。一方でユリウス王子は、異例な事に今回はパートナーを伴って来なかった。だからこちらも連れだと言われればそれ以上は追及出来なかったんだ」
カミラがどうして会場に出てこられたのか不思議でしたが…それもユリウス王子が絡んでいたとなれば納得です。でも、どうやって連絡を取り合っていたのでしょうか…
「二人ともこの国に来たのは早い方だったし、ユリウス王子は一時期マルダーンに留学していたから、マルダーンの王太子とも顔見知りだったんだ。多分、カミラ王女とも面識があったのだろうな。式までの間、連絡を取り合っていても不思議ではない」
「そうですか…」
私は王宮に近づく事も滅多になかったので知りませんでしたが、ユリウス王子はマルダーンに留学している時期もあったのですね。それなら、王子が私の元に押しかけて来たのも納得です。きっとカミラから私の事を聞いて、どんな奴かと見に来たのでしょう。そして私を下に見て、御しやすいと思っていたのでしょう。もしかしたら利用しようと考えていたのかもしれませんね。
ジーク様のお話では、ユリウス王子はあれから結婚式当日の火矢の件も含めて事情聴取されたそうです。その調査も昨日にはほぼ終わり、あの件にユリウス王子が絡んでいた事が明らかになりました。王子の目的はベルタさんも言っていた通り、ラルセンとマルダーンの同盟阻止でした。
しかし、火矢を放っても私が傷つくことはなく、結婚式も滞りなく終わりました。ユリウス王子は式でもその後の披露パーティーでも色々と企んでいたそうですが、それらは厳重な警備の中では実行する事が出来ず、私が私室に戻る時の襲撃も失敗に終わりました。
その時に捕えられた者達は自死したため、証拠を残していないとユリウス王子は高を括っていたそうですが、その者達が身に着けていた物の中に、ルーズベールでしか使われていない物が複数あり、それらは王子の従者たちも持っている物だったのです。
一方のカミラの持ち物から、ユリウス王子からの手紙がいくつも見つかったそうです。その中には私を害し、カミラを代わりにするという計画を記すものもあったのだとか。ただそれはジーク様だけでなく異母兄や父王によって拒否されたため、実現しなかったそうです。
また、火矢を放つ事を言い出したのはカミラで、ジーク様の正妃になるために私を確実に殺そうとしていたそうです。カミラは自分が嫁ぐ事が両国の同盟を強化させると信じていたそうです。
でも、ユリウス王子の方は花嫁の交換などあり得ないと最初から考え、私を害して同盟破棄に持って行きたかったのだとか。ただ、我が国の警備が想像以上に厳しく、思い通りに事が進まなかったため、最終的には直接私を害しようと部屋に押しかけたそうです。
「ユリウス王子もカミラ王女も、今のところ罪を認めてはいないが、周りの者達は白状している上、証拠も揃った。言い逃れは出来ないだろう」
「そう、ですか…」
あの二人が罪を認めるとは全く思えませんが…それでも有罪に出来るだけの材料がある事に私はホッとしました。カミラの性格からしても、こうなっては実力行使で突撃してくるか、想像を超える事をしでかしそうな気がしたからです。有罪と確定して牢に居れば、一先ずは安全でしょう。
父王もカミラのした事を見過ごす事はしないと言っていましたし、こうなってはもう、父王も庇い切れないでしょう。事は他国との関係にも影響し、ここで実子だからと甘い顔をすれば、他国の不信を招いて国としての信用が著しく損なわれるからです。先日話をした父王や異母兄の様子からも、そんな事を良しとする事はないように思います。
「それで…カミラ達はどうなるのです?」
「他国の、既に王妃でもあるエリサを害しようとしたのだ。十分不敬罪に問えるだろう。ユリウス王子も同様だ。あとは、マルダーンやルーズベールがどう出るかによるだろう」
「不敬罪ですか……」
「マルダーン国王は致し方ないとのお考えだ」
「父が?」
「王妃の実家の力を削ぐためにも、この件は厳しく対応すると仰っている。我が国で裁く事も容認なさっているが、一方でそうすればマルダーンの民意が反ラルセンになるのではと危惧されている」
「民意ですか…」
「ああ。マルダーンは獣人差別が強い国だから、ラルセンへの心情は決して良くない。そこに自国の王女が処刑されたとなれば、あまりいい結果にはならないだろう」
「そう、ですわね。確かに…」
「カミラ王女に関しては、自国に戻ってからマルダーン国王が処罰される方がラルセンにも益がある。仮に罰が軽くとも、それはマルダーンへの不信感が強まるだけで、我が国に害はない。貴女は納得できないかもしれないが…私としては我が国が不利になる事は避けたいと考えている」
なるほど、ジーク様はラルセンの王ですから、自国の利益を最大限にお考えになるのは当然の事でしょう。カミラの事は腹立たしいですが、だからと言ってこの国で裁けば、禍根が残るのは間違いありません。そして、両国間の民意の悪化も避けたいところです。それでなくても両国間の感情は決してよくはないのですから。
それに、王妃とその実家を追い詰めるのであれば、母国で裁いた方がずっと効果的なのでしょうね。だとすれば、カミラは母国で裁いて貰った方が何かと都合がよさそうです。
「ジーク様の仰る通りですわ。私も、ラルセンに不利になる事は避けたいですし、出来れば両国民の感情を大事にしたいと思います。ですから、ジーク様の良い様にお取り計らい下さい」
「…すまない」
ジーク様が謝られましたが…私もラルセンの王妃なのです。カミラの事は確かに嫌いですし、厳しい修道院で一生過ごせばいいと思いますが、命を奪うほどかと言われれば…一応半分は血の繋がった姉ですし、そこまでは…との思いもあります。それに、処刑した後の後味の悪さは何とも言い難いです。
一方で、無罪放免はあり得ませんし、他国の王妃殺害未遂となれば、死罪が一般的でしょう。それを父王が認めるのなら、仕方ないとも思います。どちらにしても、ラルセンで裁くのは避けたいですわね。私の逃げかもしれませんが…こうなっては父王や異母兄のやろうとしている事に役立ててくれれば、と思ってしまいます。
「ユリウス王子はどうなのですか?」
「王子も全く反省の色が見えないが、既に側近や従者は罪を認めている。何度諫めても聞き入れられなかったと嘆いているし、自国でもそうだったらしい。まぁ、話をしていると何と言うか…独特の感性を持っている様で、話が噛み合わなくてな…」
どうやらジーク様もユリウス王子の独特の物差しと言いますか、持論が理解出来ないご様子です。でも、私も同感ですわ。あの方は何を言っても自分の都合のいい事しか聞き入れない耳をお持ちのようですから、自分が悪い事をしたと思っていないような気もします。むしろ自国のためにやったのだから評価されて当然と言いそうな気がします。それってラルセン側からしたら迷惑でしかないのですが、そんな事は気にされないのでしょうね。
「ルーズベールには使者を送ったところだ。王子をどうするかは彼の国の判断にもよるだろう」
なるほど、確かに他国の王子の事ですから、ラルセン側の主張だけで事を進める訳にもいきませんわね。出来れば国外追放にして二度とラルセンには来ないで欲しいですが…ついでにマリーア様との婚約も解消にならないでしょうか。あんな方が夫になるなんて、不幸になるとしか思えませんから。
しかし、ラルセンの騎士は獣人が殆どで、腕力だけでなく嗅覚や聴力、視力も人族よりずっと上です。その為、その足取りは直ぐにわかって発見されたのですが…ユリウス王子がいたのは、なんとカミラが収容されていた貴族牢だったのです。
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「でも、マリーア様という婚約者がいらしたのに…」
「マリーアはエーギルと共に参加していたし、婚約してはいても決して仲がいいとは言えなかった。一方でユリウス王子は、異例な事に今回はパートナーを伴って来なかった。だからこちらも連れだと言われればそれ以上は追及出来なかったんだ」
カミラがどうして会場に出てこられたのか不思議でしたが…それもユリウス王子が絡んでいたとなれば納得です。でも、どうやって連絡を取り合っていたのでしょうか…
「二人ともこの国に来たのは早い方だったし、ユリウス王子は一時期マルダーンに留学していたから、マルダーンの王太子とも顔見知りだったんだ。多分、カミラ王女とも面識があったのだろうな。式までの間、連絡を取り合っていても不思議ではない」
「そうですか…」
私は王宮に近づく事も滅多になかったので知りませんでしたが、ユリウス王子はマルダーンに留学している時期もあったのですね。それなら、王子が私の元に押しかけて来たのも納得です。きっとカミラから私の事を聞いて、どんな奴かと見に来たのでしょう。そして私を下に見て、御しやすいと思っていたのでしょう。もしかしたら利用しようと考えていたのかもしれませんね。
ジーク様のお話では、ユリウス王子はあれから結婚式当日の火矢の件も含めて事情聴取されたそうです。その調査も昨日にはほぼ終わり、あの件にユリウス王子が絡んでいた事が明らかになりました。王子の目的はベルタさんも言っていた通り、ラルセンとマルダーンの同盟阻止でした。
しかし、火矢を放っても私が傷つくことはなく、結婚式も滞りなく終わりました。ユリウス王子は式でもその後の披露パーティーでも色々と企んでいたそうですが、それらは厳重な警備の中では実行する事が出来ず、私が私室に戻る時の襲撃も失敗に終わりました。
その時に捕えられた者達は自死したため、証拠を残していないとユリウス王子は高を括っていたそうですが、その者達が身に着けていた物の中に、ルーズベールでしか使われていない物が複数あり、それらは王子の従者たちも持っている物だったのです。
一方のカミラの持ち物から、ユリウス王子からの手紙がいくつも見つかったそうです。その中には私を害し、カミラを代わりにするという計画を記すものもあったのだとか。ただそれはジーク様だけでなく異母兄や父王によって拒否されたため、実現しなかったそうです。
また、火矢を放つ事を言い出したのはカミラで、ジーク様の正妃になるために私を確実に殺そうとしていたそうです。カミラは自分が嫁ぐ事が両国の同盟を強化させると信じていたそうです。
でも、ユリウス王子の方は花嫁の交換などあり得ないと最初から考え、私を害して同盟破棄に持って行きたかったのだとか。ただ、我が国の警備が想像以上に厳しく、思い通りに事が進まなかったため、最終的には直接私を害しようと部屋に押しかけたそうです。
「ユリウス王子もカミラ王女も、今のところ罪を認めてはいないが、周りの者達は白状している上、証拠も揃った。言い逃れは出来ないだろう」
「そう、ですか…」
あの二人が罪を認めるとは全く思えませんが…それでも有罪に出来るだけの材料がある事に私はホッとしました。カミラの性格からしても、こうなっては実力行使で突撃してくるか、想像を超える事をしでかしそうな気がしたからです。有罪と確定して牢に居れば、一先ずは安全でしょう。
父王もカミラのした事を見過ごす事はしないと言っていましたし、こうなってはもう、父王も庇い切れないでしょう。事は他国との関係にも影響し、ここで実子だからと甘い顔をすれば、他国の不信を招いて国としての信用が著しく損なわれるからです。先日話をした父王や異母兄の様子からも、そんな事を良しとする事はないように思います。
「それで…カミラ達はどうなるのです?」
「他国の、既に王妃でもあるエリサを害しようとしたのだ。十分不敬罪に問えるだろう。ユリウス王子も同様だ。あとは、マルダーンやルーズベールがどう出るかによるだろう」
「不敬罪ですか……」
「マルダーン国王は致し方ないとのお考えだ」
「父が?」
「王妃の実家の力を削ぐためにも、この件は厳しく対応すると仰っている。我が国で裁く事も容認なさっているが、一方でそうすればマルダーンの民意が反ラルセンになるのではと危惧されている」
「民意ですか…」
「ああ。マルダーンは獣人差別が強い国だから、ラルセンへの心情は決して良くない。そこに自国の王女が処刑されたとなれば、あまりいい結果にはならないだろう」
「そう、ですわね。確かに…」
「カミラ王女に関しては、自国に戻ってからマルダーン国王が処罰される方がラルセンにも益がある。仮に罰が軽くとも、それはマルダーンへの不信感が強まるだけで、我が国に害はない。貴女は納得できないかもしれないが…私としては我が国が不利になる事は避けたいと考えている」
なるほど、ジーク様はラルセンの王ですから、自国の利益を最大限にお考えになるのは当然の事でしょう。カミラの事は腹立たしいですが、だからと言ってこの国で裁けば、禍根が残るのは間違いありません。そして、両国間の民意の悪化も避けたいところです。それでなくても両国間の感情は決してよくはないのですから。
それに、王妃とその実家を追い詰めるのであれば、母国で裁いた方がずっと効果的なのでしょうね。だとすれば、カミラは母国で裁いて貰った方が何かと都合がよさそうです。
「ジーク様の仰る通りですわ。私も、ラルセンに不利になる事は避けたいですし、出来れば両国民の感情を大事にしたいと思います。ですから、ジーク様の良い様にお取り計らい下さい」
「…すまない」
ジーク様が謝られましたが…私もラルセンの王妃なのです。カミラの事は確かに嫌いですし、厳しい修道院で一生過ごせばいいと思いますが、命を奪うほどかと言われれば…一応半分は血の繋がった姉ですし、そこまでは…との思いもあります。それに、処刑した後の後味の悪さは何とも言い難いです。
一方で、無罪放免はあり得ませんし、他国の王妃殺害未遂となれば、死罪が一般的でしょう。それを父王が認めるのなら、仕方ないとも思います。どちらにしても、ラルセンで裁くのは避けたいですわね。私の逃げかもしれませんが…こうなっては父王や異母兄のやろうとしている事に役立ててくれれば、と思ってしまいます。
「ユリウス王子はどうなのですか?」
「王子も全く反省の色が見えないが、既に側近や従者は罪を認めている。何度諫めても聞き入れられなかったと嘆いているし、自国でもそうだったらしい。まぁ、話をしていると何と言うか…独特の感性を持っている様で、話が噛み合わなくてな…」
どうやらジーク様もユリウス王子の独特の物差しと言いますか、持論が理解出来ないご様子です。でも、私も同感ですわ。あの方は何を言っても自分の都合のいい事しか聞き入れない耳をお持ちのようですから、自分が悪い事をしたと思っていないような気もします。むしろ自国のためにやったのだから評価されて当然と言いそうな気がします。それってラルセン側からしたら迷惑でしかないのですが、そんな事は気にされないのでしょうね。
「ルーズベールには使者を送ったところだ。王子をどうするかは彼の国の判断にもよるだろう」
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