異世界で家族と新たな生活?!〜ドラゴンの無敵執事も加わり、ニューライフを楽しみます〜

藤*鳳

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第四章 新しい国誕生!〜国の設立と同盟〜

4-27 今度こそ新しい街が完成しました♪

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 翌朝、朝食後に皆で集まってから街をもう一度見て回ることにした。
あれからお父さんも加わって街全体の建物なのどを改装しなおしたからだ。

改装し直したあとの確認を皆でする事に決めたので、建物の中と外を細かく一つ一つ丁寧に見て回る。
改装に不備がないか、他に建てる物がないかなど意見を言い合いながら。

もちろん、一度街の外にも全員で出て外壁、門、見張り台、船着場なども確認していく。
全て見終わった頃には、昼が過ぎて夕方になりかけていた。

大人達はともかく、私やお兄ちゃん、【聖獣】達も特にお腹が空いたと文句も言わず、最後まで行動を共にした。
それには、お母さんもお父さんもかなり驚いていた。

念のために、歩きながらでも食べれる様に軽食を準備していた様だが、まったく出番が無かった。
(今回は珍しく、私のお腹もお兄ちゃんのお腹も文句を言わなかったのよねぇ~。)

街全体を全て確認し終え、特に不備も見つからず、これで正真正銘街が完成したと言える状況となった。

「うん。どこも不備はないね。大丈夫でしょう。あとは、実際に住んで生活してみないと、使い勝手とかは分からないんですけどね...今の段階ならそこまで大きな問題はないと思います。」

そう笑顔で話すお父さんの言葉を聞いて、皆はホッとした表情を浮かべる。

「しかし、ほんの数日だけど...。」

お母さんはそう言って、私とお兄ちゃんの顔を見つめる。

「ほんの数日しか、離れてなかったのに...いつのまにこんなに成長してたのかしら?お母さん、嬉しさ半分寂しさ半分って感じだわ。」

お母さんはそう言いながら私とお兄ちゃんを抱きしめた。

何故が、周りの大人達は苦笑いする人もいれば、良かったなぁー!って顔で見つめる人もいた。

「そうだな。ここ数日で、こいつらなりに、我慢を覚えたみたいだな。
前なら、少しでも疲れたら駄々をこねたり、フレアに抱っこしてもらったりしてたのによ。
 最近は、限界まで頑張ろうとするんだよなぁ~。
できたら、限界が来る前に対処出来る様にして欲しいが...でも、歳の割には十分だぜ。」

と、ムキじぃーちゃんが嬉しそうに話す。

ムキじぃーちゃんの言葉に、ドムじぃーちゃんとドラしゃんが頷く。

反対にお父さん、お母さんとセバしゃんは驚いた顔をする。

『子供の成長は早いと、以前ナナ様とロナ様からお聞きしてましたが、本当に言葉通りだと、最近しみじみ思う事があります。もう少し、子供で甘えていて欲しいのですけどね...。』

このドラしゃんの言葉に、皆はかなり驚いていた。

えっ?!十分甘やかしているぞ?!!
えっ?!これ以上甘やかす気?!!
などの言葉が、皆から聞こえて来た気が...。

その反応に対して、ドラしゃんはかなり不服そうな表情を浮かべ

『えっ?何ですか?皆さん。なぜそんなに驚いているのですか?私は、全然甘やかしてないですよ?
えっ??もしかして、あの程度で甘やかしていると思っていたのですか??嘘でしょう????!!!!
本当なら、お嬢様やアキラ様のお世話は、全てしたいのですよ?
御自分でされるのなんて、言語道断ですよ!でも、ご本人や御両親の御意向をおくみして、か・な・り抑えてますよ?』

このドラしゃんの言葉に私とお兄ちゃん以外の人はかなり引いていた。

私とお兄ちゃんは感激のあまり、目をウルウル輝かせてドラしゃんを見つめた。

ドラしゃんが、そんなに私達の事を思ってくれていたなんて...。

そんな私達の気持ちをドラしゃんは、察してくれた様で、ドラしゃんは私達をキュッと抱きしめてくれた。

お母さん達は、私達とドラしゃんの行動を見て、大きくため息をつく。

そして...。

「ドラしゃん。今まで通りでお願いね。ドラしゃんの気持ちを優先させてあげたいのだけど、そうすると、うちの子...特にリンはダメダメっ子になるから。
絶対やめてね。でないと、リンとの接近を禁じますよ?」

最終的には、悪魔の様な微笑みを浮かべて、ドラしゃんに圧をかけるお母さん。
せっかく、良い気分で抱擁していたのに....。
ドラしゃんは、渋々といった雰囲気で頷く。

私は頬を膨らませたけど、お母さんの背後から悪魔?が見えたので、諦めた...。

「本当に、フレアはリンが好きだよなぁー。」

「あんな姿を見る事ができるとは、思いもしなかったわ。」

ドムじぃーちゃんとムキじぃーちゃんの言葉に、お父さんとお母さんは驚いていた。

お父さん達の反応に気付いて、ムキじぃーちゃんがこっそり、お父さん達に耳打ちをする。

「お前達に会う前のアイツ。子供どころか、生き物全て嫌っていたからな。視界に入ろうものなら、灰にしてたんだぜ。そんな状況を見てるから、今のあんな姿のアイツを見れるなんて、奇跡なんだわ。」

意外な言葉に、お父さんとお母さんは驚きのあまり私とお兄ちゃんに頬ズリしているドラしゃんとムキじぃーちゃんの顔を何回も見比べる。

だって、私達と出会った時からドラしゃんは優しかったからそんな話は...なかなか信じられる物ではなかった。

怒る姿を見る事はもちろん、嫌がる素振りすら見た事なかった。

ムキじぃーちゃんが嘘を言うわけがないから、その言葉は本当の事なんだと疑う余地はなかった。

「お前さん達が本当に、この世界に来てくれて良かったぜ。俺たちの、人生を大きく変えてくれてありがい。
本来なら交流を持つ事がなかった連中とも、交流がもてたし、こんな街造りや国造なんかも体験できて...。
今でも、夢じゃないだろうか?って思ってしまう事があるんだぜ。」

そうドムじぃーちゃんが、笑顔で語る。
しかし、それは...その言葉は、私達も同じだった。
この世界にこれて、皆に会えて、本当に良かった。

その日の夕食は、皆でどんちゃん騒ぎをした。
街の再完成を祝して。そして、皆んなとの出会いを祝して。

無礼講騒ぎとなったが、お母さんも止めようとしなかった。
皆の気持ちが分かる...というか、お母さんも同じ気持ちだからだ。

その日は、皆で遅くまで色んな話をした。

お父さんとお母さんの馴れ初めや、ムキじぃーちゃんの子供の頃の話。
ドムじぃーちゃんの若かりし日の話。
王様のしくじり談とか。
王子達のしくじり談とか。
他の国の話など、ネタが尽きなかった。

私とお兄ちゃんもこの日は珍しく夜更かしをした。
皆の話が面白く、眠気が遠のいていたからだ。

その日の事は、きっと皆の中で新しい大切な思い出の一つとなっただろう。
この日ばかりは皆の顔からは笑顔が絶えなかった。

そんな姿を、遠くから1人羨ましそうに眺めている人がいた。
混じりたいのをグッと堪えて、見守る事にしたようだ。

『ふふふっ。良いね。彼らの存在は、この世界にいい影響をもたらしてくれてるね。
 ここまで、いい影響を与えてくれるとは...。感謝しかないね。私も混じりたいけど...今回は我慢しようかぁ~...。』

そう...本来なら胸を張って混じってもバチが当たらない存在...神様が、そう呟きながら私達の宴を見守っていたのだった。

今日に限って、誰もその存在に気付かなかった。

『この調子で、頑張ってね。』

神様はそう呟いて柔らかい笑みを浮かべながら姿を消した。


 お父さんとお母さんの協力を得て、今度こそ新しい街が完成した。
雪が降り積もっても、対応ができる様に改装し終えたので、もう安心だ。

その為、今度こそ次の街造りへと移動しないと...。
しかし、大人達はもれなく二日酔いに苦しんでいた。

セバしゃんとドラしゃん以外が...ね。

二日酔いしたまま移動するのは、色々面倒なので出発するのは、もう1日ずらす事にした。

お母さんも珍しく飲みすぎて、二日酔いに苦しんでいた。
その為、その日一日皆でのんびり過ごす事に。

食事の準備は、唯一平然としているセバしゃんとドラしゃんが協力して対応してくれた。

私とお兄ちゃんは、珍しく夜更かしをしてしまったので、【聖獣】達と丸まって寝たり起きたりを繰り返して過ごす。

そんな中、ドラしゃん、セバしゃん、お父さん、お母さん、ドムじぃーちゃん、ムキじぃーちゃんが苦渋を滲ませた表情を浮かべながらも集まって話し合いをしていた。

と言っても...まともに話ができていたのは2人だけだったけどね...。

「では、今後はどの様な予定で行動されるのですか?」

セバしゃんが、お茶を啜りながら話を始めた。

そんなセバしゃんの言葉に、同じくお茶を啜りながらドラしゃんが答えた。

『北側が終わったから、今後は西側、南側、東側の順に回って、街を建設していく予定だ。
 最後に、中心の街へ戻る様にするつもりだったが...少し予定を変更する事にした。』

そのドラしゃんの言葉に、お父さん達がえづきながらも確認する。

「ウップ...。どう...予定変更する...オェ~...。」

お父さんは、手に持っていた洗面器にキラキラと輝くものを戻しながら声なき声をあげる。

その姿を呆れ顔で見つめながら

『大丈夫ですか?はい。お水です。西側の街を完成させたら、一度中心の街へと戻ります。そして、部隊メンバーを交代しようかと思います。
 メンバー交代してから西側の街へ戻り、西側から南側へ通じる道を作成して、南側へ。南側の街を完成させたら、再度中心の街へ。その様な感じで、東側の街も対応していこうかと...。
 そうすれば、気分転換にもなりますし、旦那様や奥様も安心して過ごせるかと思いますし。』

その言葉に、酔いつぶれていたお父さんもお母さんの顔が少し明るくなる。

『街の様子も確認しに戻れますし、最初の予定よりかなり早く仕上がりそうですしね。』

「そうだな。...それ賛成だわ。」

ムキじぃーちゃんが、ドラしゃんの意見に賛同した。

「俺も...ウッ...ぷへっ...。」

ドムじぃーちゃんもお父さんから借りた洗面器にキラキラとした液体を出しながら賛同する。

「では、その予定で動かれるという事で。王達にも伝えておきます。
何かと、あの方達は皆さんの事をかなり気にかけてますし。」

セバしゃんはそう言ってえずいているお父さんとお母さんの背中を摩りながら微笑していた。

そんなセバしゃんに、ドラしゃんが鋭い一言を放つ。

『それもそうかもしれんが...本題は別だろう?
 お前までこの街に来た理由はなんだ?はっきり教えろ。旦那様や奥様の護衛と言うだけではないのはわかってるんだぞ?』

ドラしゃんの言葉に、さっきまで二日酔いでへばってたムキじぃーちゃんとドムじぃーちゃんが、しゃきっとした。

その反応を見て、セバしゃんは腹を括って話をする事にした様だ。
本当は最後まで黙って去るつもりだったようだが...それを許すメンバーではなかったからね。

私とお兄ちゃんと【聖獣】達は、お父さん達が話している場所の側で丸まって寝ていたから、意識が覚醒した時に声が耳に入って来た。

でも、睡魔の方が強かったから声も朧げにしか聞こえなかったのでまともに内容は覚えていない。

「やはり...貴方は、貴方だけは誤魔化しがききませんね。では、正直に話します。もちろん、私がこの街に来たのは、ユウダイ様とユイカ様の護衛で来たのは間違いありません。
 それとは別に、王達からの伝言を預かって来ました。」

そうセバしゃんが言うと、ますますムキじぃーちゃん達の雰囲気が張り詰めだす。
顔色は悪いまま、気迫だけで乗り切っている感じがする。

セバしゃんは、次の言葉を言う前に私達の方を見る。
私は咄嗟に目を瞑って、寝たふりをした。

セバしゃんは、私とお兄ちゃんが寝ている事を確認して、話を再開する。

「王達からの伝言です。"例の件"ですが、足取りがまだ掴めそうにないと。あれから、魔獣や夜盗の襲撃が嘘の様にピタッと止まった様です。
 気味が悪いのですが、様子観察と探りは継続で行っていく段取りです。
こちらでも、もし不審な人物やモノを見たりしたら、すぐ連絡をとの事です。」

そう言って、セバしゃんは皆の顔を見る。
お父さんとお母さんは、二日酔いで使いものになってなかった。

ムキじぃーちゃんやドムじぃーちゃんも二日酔いになってたはずが、普段と変わらない顔付きと対応をして、セバしゃんと話をしする。

「まじか?!足取りが掴めないのは...嫌だなぁ~。相手が一枚上手なのか、こちらが探るのが下手か...。」

「しかし、どちらにしても、きな臭いのう...。」

『そのまま永遠に、大人しくしてくれいるといいんですが...そうもいなかない様な気がしますね。
 もしかしたら、こちらの様子を探るために静かになりを潜めているのか...または、仲間を集めているのか...。
 どちらにしても、憶測でしかないからなんとも言えないが...こちらも警戒を緩めないのに越した事はない。』

そう話す、3人の言葉にセバしゃんは、更なる伝言を伝える。

「あと、それぞれの国から、今回の旅にと護衛として2名ずつ派遣するそうです。それなりに、腕のタツのを直ぐに派遣するそうです。準備ができたら、この国の中心の街へ連れて来る手筈です。
来たら、すぐあなた方へ連絡します。よろしいでしょうか?」

セバしゃんのこの言葉に、ドラしゃん、ムキじぃーちゃん、ドムじぃーちゃんは驚く。

「何のためにだ?十分護衛としての戦力はあるぞ?」

ムキじぃーちゃんがそう、セバしゃんに質問する。
ムキじぃーちゃんの言葉にセバしゃんは頷きながら

「ええ。それは、私も思ってます。
まず、フレアいる時点で十分戦力としてはあるのは、承知の上です。」

そう答えるセバしゃんに、今度はドムじぃーちゃんが質問する。

「だったらなんでだ?下手な連中を増やすと、邪魔になるだけだぞ?」

そんなドムじぃーちゃんの言葉に対して、セバしゃんが答えるより前に、ドラしゃんが答えた。

『どうせ、同盟国として何か対応していないと、後々困るからだろうな...。
まぁ~、せっかく同盟を結んでるんだ。
来るなら来させろ。
 邪魔だど判断したら、送り返せばいい。』

そう答えるドラしゃんに対して、呆れ顔の3人。

そんな3人の会話に、お父さんとお母さんが声をかけた。

「あのう...この旅に...やはり私達も参加させて欲しい...うっ..ぽっ。」

「不安なの...側を離れた事ないし...なんと言っても、まだ幼いから...。」

お父さんとお母さんは、真っ青な顔をしたまま、色々とキラキラした液体を洗面器に出しながら話をする。

そんな2人の言葉に、ドラしゃんは微笑みながら答えた。

『それは、かまいませんよ。その方がお嬢様もアキラ様が、安心して過ごせる様なので...。
 実は、初めての旅もあり興奮していましたが、お二人とも不安な気持ちは隠し切れてませんでした。
 ですので、一緒に行動される方が私も安心できますし、旦那様の知識は街造りには欠かせませんし、奥様のお料理は、疲れ切った私達の身体には大事な補給源ですので。』

その言葉に、二日酔いに潰れた2人は嬉しさが隠しきれてなかった。
真っ青な顔なのに、嬉しさが溢れていた。

「では、あの街の事は、残っているメンバーと私と王とで対応をしましょう。
他の同盟国は、自分達の国の事で手一杯なので...。でも、落ち着けば交代で対応していきます。
それで、よろしいでしょうか?」

セバしゃんの言葉に、皆ら頷いた。

「では、そこで嘘ねしているお嬢様は、しっかりと休んでくださいね。
私は一度、王の元へ帰ります。皆様が旅立つ前には、ここに戻って来ますので。ゆっくりと休息をとって下さい。」

ありゃ...ばれてましたかぁー。
しかし、私はホッとしてそのまま、今度こそ眠りについた。

それを確認して、セバしゃんは席を立ち、街へと戻り残った皆はゆっくり過ごす事にした。

ドラしゃんは、とりあえず二日酔いのメンバーの介抱をする事にしたのだった。












セバしゃん:
しかし、情けないですね...。
あの程度の酒で...。

ドラしゃん:
確かに。あの程度の酒で、このザマなんて...今後、酒好きと言わないで下さいね。

ムキじぃーちゃん:
お前達がおかしいんだろうが...。
ワシ達は、普通だ...~_~;

ドムじぃーちゃん:
俺らは普通だぜ...。
お前達がおかしいんだ...。
俺達の倍は飲んでたろうだ...それなのに...平然としてるのがおかしいわぁ...。

セバしゃん:
そんな事ないですよ?
あの程度、前菜にもなりませんよ?

ドラしゃん:
確かに。
あの程度の酒では、前酒にもなりませんね。
まだまだ飲めますしね。
皆さんが、潰れたので仕方がなく、飲むのをやめたんですよ?

ムキじぃーちゃん:
T^T

ドムじぃーちゃん:
T^T

ムキ・ドムじぃーちゃん:
お前らとは、二度と酒の飲み比べはせんからな...
死んじまう...。

セバ・ドラしゃん:
情けないですね~_~;














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