異世界で家族と新たな生活?!〜ドラゴンの無敵執事も加わり、ニューライフを楽しみます〜

藤*鳳

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第四章 新しい国誕生!〜国の設立と同盟〜

4-35 特別編 リンとアキラのプチ冒険

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 今回のお話は特別編になります。
ある日の私(リン)が体験した、内緒のお話です。

この事は、お父さんもお母さんも、もちろんドラしゃんも知らない事なの。
あっ!お兄ちゃんは知ってるよ。
なんせ、一緒に体験したので。

だから、今からお話しする事は、内緒ですよ?良いですね!!

よし!なら、お話ししてあげます。

私とお兄ちゃんに、沢山のお友達ができたのは、皆さんも知ってますよね?

お友達ですよ。
ふわふわのしたお友達。

そうそう、契約した【聖獣】や【大聖霊】のこです。
たくさん増えて、何かしたいなぁ~と、思っていた矢先の出来事なんですよ。

ふふふっ。じゃあ~お話しするね。

 この世界に来て、突然だったり、必然だったりと、出会い方は様々だったけど、あっという間に【大聖霊】や【聖獣】とも契約をする事ができ、お友達になった。

それは、この世界の同じ年頃の子よりも早い出会いだったの。

彼らは、この世界に以前から居る者だったり、新たに産まれた者もいるんだけど、皆いい子ばかりなの。

まぁ~、細かいことはさておき、一気に私やお兄ちゃんの周りが、賑やかになったは、間違いなかったんだ。

皆個性豊かで、可愛くて...ペットや友達みたい、時にはお兄ちゃんやお姉ちゃんみたいに、私とお兄ちゃんに接してくれる。

お父さんやお母さん、ムキじぃーちゃんやドラしゃん達とは、また違った関係性が私達の間でできあがっていたの。

その関係性もあったのかは分からないんだけど、私達と彼らの"絆"みたいたものは、特別なもののように構築されていったの。

その"絆"を強くする出来事が今回あったんだ。

それはね...私の何気ない言葉がきっかけだったの。

「ねぇ~お兄ちゃん。」

「どうしたリン。」

「あのね、ここにいる子たちをつれてピクニックにいきたいね。」

「良いね。ドラしゃんに聞いてみる?」

「うんうん。私とお兄ちゃんとこの子たちとだけでいってみたいの。」

「えっ?!それは...大丈夫なのか?」

「やっぱりダメかなぁ?」

「うーーん。まず、ドラしゃんはダメって言うよ。」

「ぶーーーっ。」

『なら、黙って行けば良いではないのか?』

「あっ!オリジン!」

「えっ?!そんなのダメだよ。バレた時が大変だよ!」

『バレずにすめば、良いのだろう?』

「えっ?!そんな事できるの?」

『できるさ。どうする?』

「いく!!」

『よし!なら今から行くぞ!』

「えーー!」

お兄ちゃんは最後まで反対していたけど、他の子達はオリジンの意見に大賛成だったので、ドラしゃん達に内緒で私達だけでお出かけをすることになったの。

飲み物とかは、現地調達をするとオリジンが言うので、特にこれと言って準備せずにお出かけすること。

他の【大聖霊】や【聖獣】達も止めるどころか、どこに行くかを話し合ってたからお兄ちゃんの味方は誰もいなかったの。

ただ1人、お兄ちゃんだけせめてお母さんかお父さんにだけでも話した方がいいのでは?と、進言していたが...却下された。

不服があるなら、居残りをすれば?とオリジンに言われたが、私だけ行かすのは不安があるので、お兄ちゃんも付いて行くことにしたんだ。

大人達が、仕事で出払っている隙を突いて行くことになったが...。
常に側にいるドラしゃんをどうするかが問題だった。

並大抵の事では、私の側を離れないのは、皆も承知の事実...。
言い方が悪いが、ストーカーの如く側に居るので、どうするかが難問。
そこで活躍したのが、神様だった。

こっそりいつもの様に、私達の様子を見聞きしていた神様が、手助けをしてくれることになったの。

たいした用もないのに、わざわざドラしゃんを呼びよせて、私の側から離れる様に仕向けてくれたの。

【大聖霊】達が絶対に側を離れないからと、ドラしゃんと約束して渋々側を離れて神様の所へ。

そのおかげで、私達の側には監視の目がなくなった。
こんなチャンスはないと言わんばかりに、こっそり皆んなでお出かけをする事に。

私はフェンリルの背中に乗って。
お兄ちゃんは、自力で移動してこっそりと街の外へ...と、思いきや...?!!

オリジンの時の魔法にて、別空間へのお出かけとなったのだった。

『下手に街の外へでると、奴の結界を刺激しかねないからね。
 なら、別空間を移動して出かけるのが1番だよ。さぁー、どこへ行く?
過去?未来?それとも、別の世界に?
あっ、君達がいた世界へはいけないよ。
ごめんね。それだけは、どうしてもできないんだ。』

そう話す、オリジン。

私とお兄ちゃんは、どうしたものかと悩んでいると...。

『過去にいってみるのはどうかのう?』

『面白そう。僕たちの親や仲間とか居るのかなぁ?』

『えー、過去かぁ~...。過去でも行く時代によっては...』

そう話す【聖獣】たち。
確かに、この世界の過去は良いものばかりではなかった。

すると...。

「なら、別の世界に行ってみたい。」

お兄ちゃんがそう言った。

『ほぉ~。あれだけ渋っていたのに...。
良いだろう。
そうだなぁー...。あっ、あの世界に行ってみようか?』

そう言うと、オリジンは腰にぶら下げている時計を動かし出す。

動きた出した時計の針は、物凄いスピードで動き出したと思ったら眩しい光を放った。

『目を瞑っておれ。皆、主人の側から離れるでないぞ。【大聖霊】どもは、主人の腕輪に戻れ。では、移動するぞ。』

そうオリジンが、言うと側にいた【大聖霊】達は腕輪の中に。
【聖獣】達は、側にべったりとくっついてきた。

それを確認すると、オリジンは魔法を発動させた。



 眩しい光に包まれて、次に目を開けた時は、見知らぬ草原の中にいた。

そこにはオリジンも姿がなく、居たのは私とお兄ちゃんと【聖獣】達だけだった。

「えっ?ここどこ?」

「えっ??誰か居ます?」

私とお兄ちゃんの言葉に返事をする人は居なかった。
代わりに...。

『主人、我々は腕輪の中にいますので、大丈夫ですよ。』

『何かあれば、助けます。』

と安心できる心強い【大聖霊】達の声が聞こえてきた。
見知った声がしたので、ホッすることができたのでとりあえずこの場から動く事にした。

周りを警戒しながら動いていると、急に私達の周りが真っ暗になった。
雨でも降るのかと上を見上げようたのだが、それをする必要がなかった。
"それ"は雲とかではなく、物凄く大きなモノが私達の上に居ることがわかった。

なぜなら、真っ暗になった原因と思われる"影"が私達の足元に映っていたからだ。

私もお兄ちゃんも上を向く勇気がなかったので、そんな私達の代わりに、フウちゃんとスカイが確認をしてくれた。

なんと、私達の真上にいるモノの正体は...。

『主人...フレア殿に似ているが、...違うドラゴンが居ますのう。』

『敵意は内容ですが...こちらをじっと見ています。』

そう言われて、とりあえず動くのを辞めて、その場に留まる事にしたら...足元の影が段々と濃くなり風も強くなってきた。

「えっ。どうしよう...。」

「やっぱり、ドラしゃんに話してくれば良かったよ...。」

私とお兄ちゃんは、涙目になりかけたその時だった。

"あーー、リンだ!!リンだよね!!
おーい!リーーン!"

なぜか私を呼ぶ声が聞こえてきたのだ。
私はえっ?と思いながらも、声をする方へ顔を向ける。

すると...そこには、真っ白なドラゴンが2匹。 
大きな真っ白なドラゴンと、小さな真っ白なドラゴンがいたのだ。

「えっ??」

"やっぱりリンだ!お母さん!あの子だよ。私を助けてくれた子。もう1人の私の友達!"

そう言いながら、小さなドラゴンが私達の元へ飛んでくる。
聞き覚えがあるはずで、見覚えもあった。なぜなら、以前私達の街に来たお客さんで、友達になったスノーだからだ。

「あっ!あの時の!スノー!」

私は、思い出しフェンリルの背中から降りてスノーに駆け寄ると、スノーは、嬉しそうに周りを飛び回る。

"えっ?どうしたの?いつ来たの?"

嬉しいな声に私も笑顔で答える。

「今さっきたの。あっ、あのねこっち私のお兄ちゃん。」

私は、お兄ちゃんの側に戻りスノーにお兄ちゃんを紹介すると、お兄ちゃんは驚きのあまりに固まっていた。

スノーは、我関せずと固まっているお兄ちゃんにと声をかける。

"初めましてかな?私スノー。前、リンに助けられたドラゴンです。よろしく!"

スノーの言葉に、お兄ちゃんは目をパチクリさせる。
【聖獣】達は、見知った気配に警戒を少し緩めるが、完全には警戒を解かない。

なぜなら、まだ知らないドラゴンの気配がするから完全に警戒を緩める訳にはいかなかったからだ。

それに気付いたのだろう、大きな真っ白なドラゴンが声をかけてきた。

"スノー。お母さんにも紹介してくれるかしら?"

スノーは、そう言われて慌てて私達にそのドラゴンを紹介してくれた。

"あっ!ごめんなさい。お母さん、こちら以前別世界に迷子になった時、助けてくれたリン。
 リン。こちは、私のお母さん。リン達のおかげで、私またお母さん達と再会できたの。ありがとうね。"

スノーがそう言うと、大きなドラゴンが私達にゆっくりと近づいて来くる。

そして。

"どうも。初めまして、スノーの母です。
いつぞやは、うちの娘がお世話になりまして、ありがとうございます。
 あっ、こんな姿でごめんなさいね。
よっと。こっちの方が話しやすいかしら。"

そう言うと、ドラゴンの姿から人間の姿になる。

「はめまして。リンです。ドラゴンをみるのは、はじめてじゃないのでだいじょうぶです。」

「は、初めまして。リンの兄のアキラです。よろしくお願いします。」

私とお兄ちゃんは、そう言って挨拶を返す。
彼らに敵意がないのを理解した【聖獣】達は、完全に警戒を緩めた。

"しかし、そなた達は珍しい者達を連れているのね。
 【聖獣】に...まぁー、【大聖霊】まで。それも、どれも位の高い者ばかり。
そなた達も、かなりの魔力持ちみたいね。ふふふっ。
これまた素敵なお友達ね。スノー。"

スノーのお母さんは一目見て、私達の情報を読み取ったのだ。

『これはこれは。そちらもかなり位の高いドラゴン殿とお見受けしますのう。
 我らは、こことは別世界の住人ですのう。
別に、こちらの世界に危害を加えたりはする気はないのう。
 ただ、散歩に来ただけだのう。』

『そうそう。主人と散歩に来ただけ。』

『ただ、この世界は我らも未知だ。』

『そちらが良ければ、我らとご一緒して頂けるか?』

【聖獣】達がそう話しかける。
お兄ちゃんは、もう驚きすぎて何も言えなかった。
私は、それ良いね!と、呑気に話す。

目の前のドラゴンの親子は、そんな私達を見て笑っていた。

"いいでしょう。娘がお世話になったのだし、お礼も兼ねて、我らが案内しましょうか。"

そう言って、私達は新たな仲間を加えて、お散歩を開始した。

しかし、それはお散歩にしては贅沢なものだった。
スノーのお母さんの背中に乗せてもらい、空中散歩をしているからだ。

スノーやその家族がよくお出かけする場所を案内してくれた。

雪の降り積もる山。
花が咲き乱れる丘。
不思議な実なる樹々が生える森。
大きな魚が住む湖。
色とりどりの鳥が棲む森。
珍しい鉱石が取れる山。

それは、私達の世界にない風景や場所ばかりだった。

途中からは、【大聖霊】達も出てきて大騒ぎもにもなったが、スノーもスノーのお母さんも嫌な顔一つせずに案内してくれた。

あと、この世界の【聖霊】や【聖獣】にも出会うことができた。
この世界の【聖霊】や【聖獣】は私やお兄ちゃんの側にいてくれる子達とはまた違った姿や能力をもっていて、異世界から来た私達に興味津々の様子で、終始和やかに交流がとれた。

もちろん、この世界での食べ物もご馳走してくれたし、スノーの他の家族にも合わせてもらえた。

本当は、ささやかなお出かけを予定していたのに...蓋を開けてみたら、とんだおでかけとなってしまった。

楽しい時間というものは、あっという間に終わるものだと痛感した。
気付いたら、あたりは日が暮れ出していたのだ。

「どうしよう...。そろそろかえらないとあぶないよね?」

「絶対に危ない!」

"あらどうして?"

私とお兄ちゃんの言葉に、スノーは不思議なそうに質問してくる。

「僕達、お父さんやお母さん。それに、ドラしゃんに内緒にして出かけてきたんです。」

お兄ちゃんがそう答えると、スノーも含め、スノーの家族も驚いていた。

"えっ?!それは、駄目じゃないか!"

"今頃、親御さん心配しているわよ?"

"帰り方わかるの?"

スノー達は、そう言って声をかけるが、私とお兄ちゃんは首を横に振るしかなかった。
だって、ここに連れ来た本人が居ないからだ。

呼びかけても応答はないし、他の【大聖霊】達に頼んで呼びかけても返事がないのだ。

皆で、困り果てていた時だった。

『もう~。こな所まで移動していたんですか?探しましたよ。』

なんと、返事がなかった相手、私達をこの世界に連れて来た相手が、急に現れたのだ。

"あっ!あの時のおじさん!"

スノーがそう言うと、オリジンはムスッとした表情を浮かべる。

『おやおや?これは、この間狭間に飛び込んできた"トカゲさん"では、ないですか?』

そう言ってオリジンは、スノーに嫌味を言い放つ。
すると側にいた保護者から異様な圧が...。

『これは、失礼。おたくらも、子供に目上の者に対する言葉遣いを教えといて貰えるとありがたいですね。
 主人どの。お待たせ致しました。
いやいや。神がしくりましてね。
フレアにあなた方がいない事がバレまして、少し細工をしていたら遅くなりました。
 もう戻らないと、色々と不味いので帰りましょうか?』

オリジンはそう言うと、時の狭間への入り口を開けてくれた。

それを見て、スノー達は私達に別れの挨拶をしてくれた。

"気をつけてな。次は親御さんも一緒に来るといい。"

"子供だけで、遠出はダメよ。また、いらっしゃい。"

"今度は私も家族で、そっちに行くから...。リンと、アキラもまた来てね!!"

ありがたい言葉をもらい、私達は約束した。

「うん、またくるね!」

「今度は、皆で来ます!ありがとうございました!」

私達がそう言い終え彼らとの別れを惜しんだ後、私達は時の狭間にのまれていった。

『では、主人殿。フレアにバレる前の時に戻りますからね。』

そう言って、オリジンは時計を動かす。
すると...来た時と同じ様に光に包まれた。

  
 次に目を開けると、見慣れた景色が視界一面に広がっていた。そこは家の裏庭の風景。

なんとか無事に戻って来た私達。
ホッとしていると...。

『お嬢様!坊っちゃま!!どこですか?!』

私達のストーカーもといい、保護者のドラしゃんの声が聞こえてきたのだ。

私達は、裏庭の畑で遊んでいた装いをする為、急いで実っていた野菜をそれぞれ収穫して返事を返す。


 その頃、別の世界では...。

"あーあ。いっちゃった。また、来てくれるかなぁー?"

"また、来てくれるさ。約束しただろう?"

"それにしても、不思議な兄妹ね。気配もオーラも、スノーによく似ていたわ。
 初めて見た時、驚いたのよ。
まるで、スノーが人間に生まれ変わったのか?ってぐらいにね。"

"アキラってやつも、良いやつだったなぁー"

"側にいた生き物も凄いし"

"また、一緒に遊びたいね"

ドラゴン一家がそう話しながら、私達が消えた場所をしばらく眺めていたのだった。







えへっ。どうだった?
面白かった??

ふふふっ。あのあとね、ドラしゃんに色々質問攻めにあったけどね、内緒にしたんだ。

最後までバレなかったよ。

次は、どこに行こうかって皆で話したぐらいなんだ。

また、機会があったら他の冒険話もするね。


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