【完結】アダルトビデオの様な真実の愛

ガネーシャ

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アダルトビデオの様な真実の愛

4.ご挨拶

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今日はアルバイト先に挨拶に行く日、何となく緊張するもんだ。

アルバイト先はマンション近くのお弁当屋さんとアダルDVDショップ。
両方時給の高さで決めた。

まず行くのはお弁当屋さん、ご夫婦で経営されている。
何人かパートの女性がアルバイトされてるみたいだが、まだ会ったことはない。

「こんにちは、来月からアルバイトでお世話になります林です」

「あーこんにちは、宜しくお願いします」

本当に優しそうなご夫婦だ。

「彼女は武田さんです。主に朝から夕方まで入ってもらってます」

「林です、宜しくお願いします」
「こちらこそ、宜しくお願いします」

「林くんは主に夕方から夜の勤務になりますね」

「はい、宜しくお願いします」

「来月1日から入れますか?」

「はい、大丈夫です」

「基本は月水金の夕方からラストまでと、土日は入れる時を教えてくださいね」

「わかりました。みなさん宜しくお願いします」

みなさんいい人ばかりで良かった。
次はアダルトDVDショップ。
何となくこっちが心配だ。

「こんにちは、来月からお世話になりますアルバイトの林です」

「あー林くん、来月から宜しくお願いします」

「基本僕とこの柴田くんと林くんでまわして行くことになります」

営業時間は夕方5時から翌朝の5時まで、基本夜中の仕事なので時給はいい。
僕は金曜日オールナイトと火曜、木曜の夕方5時から夜中1時まで。
働く気満々のシフトだ。

「夜中は基本一人の勤務になるんで、明日からでも仕事を教えたいですが、大丈夫ですか?」

「はい、大丈夫です」

「じゃあ、明日から3日、17時から僕と入ってもらえますか?宜しくお願いします」

「わかりました、宜しくお願いします」

確かにDVDはアダルトばっかりでちょっと抵抗あったが、店長も柴田さんも気さくでいい人だった。

ホッとしたからかお腹がすいた。
今日はお弁当を買って帰ろう。

「すみません、唐揚げ弁当をひとつお願いします」

「あー林くん、ありがとうございます、500円になります」

折角だからバイト先で買って帰ることにした。

「お疲れ様でした」

「武田さんお疲れ様でした。唐揚げ多めに揚げたからヒロちゃんと食べてください」

「ありがとうございます、いただきます」

「はい、林くんお待たせ。唐揚げ多め、コロッケ付き、大盛りにしといたよ」

「わー、ありがとうございます」

これはめちゃくちゃありがたい。
今日は良い日だ。

「あっ、武田さんお疲れ様でした」

「あーこんばんは」

「いっぱいサービスしてもらってありがたいです」

「いつもそうなのよ。うちもね、息子とふたりだからありがたいの」

「そうなんですね」

仕事は土日以外。毎日入ってるらしい。
仕事終わりに息子さんを迎えに行くのだそうだ。

「じゃあね、林くん」

「はい、来月から宜しくお願いします」

「ママー」

「あっ、ヒロくんですね」

帰り準備万全に待っていたようだ。

「お帰り、ヒロ」

「こんばんはヒロくん」

「ママとお仕事してるお兄ちゃん」

「こんばんは」

「宜しくね」

何となく一緒に帰っているが、家は同じ方向らしい。

「林くん、今度こそじゃあね」

「えっ?このあたりなんですか?僕このマンションなんです」

「えー、同じ?」

何と同じマンションなんだそうだ。
下がコンビニだと少々どんどんしても大丈夫ってことで2階の部屋なのだそうだ。

「こんなことあるのね」

「ほんとですね、宜しくお願いします。僕は601です、じゃあまた」

エレベーターの中に唐揚げのいい香りが広がる。
部屋に戻ると早速弁当を食べることにした。

「あー、うまい!ありがたやー」

昨日は5階のお姉さんに満たされ、今日は美味しいお弁当で満たされ、毎日幸せだ!
まさに一人暮らし万歳だ。

明日もいい事ありますように。



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