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ダンジョンマスターと魔王
第37話 大立ち回り
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「英雄の名を騙る愚か者は斬って捨てろ!」
ラズー子爵の怒号と共に精鋭兵が襲い掛かって来る!
『虚無の構え』
ソルは構えると同時に彼の気配が戦場から消えた。
一方、ディラスが左手の剣で相手の攻撃を弾く……その斬撃も随分と「ひ弱」だ。あっさり弾かれ隙を見せた相手の胸に右手の剣で一突きを入れる。
「ぐえっ!」
剣は鎧をあっけなく貫通し、刃が心臓まで届く突きが入る……当然即死だ。
「ぎゃあ!」
別の兵士は首にドラによる噛みつきを受けていた。鉄の鎧さえ貫通する鋭い牙と強靭なアゴの力の前では、例え鉄製の防具だったとしても全く意味を成さない。
致命傷を受けた相手は床に倒れ、動かなくなる。
「ギア゛ア゛ア゛!!」
さらに別の兵士はゴンの吐く炎のブレスを顔面に食らってしまう。鉄すら溶かすと言われるほどの超高温のブレスは顔面に食らったら瞬時に焼けただれるものだ。
刺すようなヤケドの痛みが顔面に響き、戦うどころではない。武器を落として両手で顔面を押さえ、床をのたうち回っている。
「や、野郎! ライトニング……」
魔術師が魔法を唱え、ディラス達を攻撃しようとした、その瞬間!
「!?」
魔術師の首が飛んだ……『虚無の構え』で気配を消したソルが相手の首をはね飛ばしたのだ。
そこから流れるような無駄の一切ない動きで、同じように魔法で援護しようとしていた僧侶の胸を斬り、もう片方の同じ職業な相手の首をも切断する。
3人とも「うめき声を上げる暇」すら、無かった。
(さすがだな、ソル)
ディラスは一度刃を交えただけあって、彼の強さを見抜いていた。仮に『虚無の構え』が無かったとしてもそれなりに戦える腕は持っていると思っていた。
(地方領主となるとこの程度か)
一方、領主様直属の親衛隊と言えど地方領主となるとここまで弱いとは、と肩透かしを食らっていた。
確かに王都を守る一般兵よりかは強かった。が「多少は」強い程度。勇者であるディラスから見たら「ドングリの背比べ」程度の差だ。
この領地を含めた王国には鉄鉱山は無くて鉄は輸入に頼っている。防具に鉄を使えないとなると国王が押さえているのだろう。その結果がこれだ。
「あ、ああ……」
ラズー子爵は自分を守る精鋭兵たちが次々と倒れていくのを、最後尾から呆然と見る事しか出来なかった。
3分もかからずに9名が戦死。残り3名は恐怖を覚えて敵前逃亡あるいはケガによる戦意の喪失。
敵は傷らしい傷が一切ない、完璧にしてぐうの音も出ない程の完全敗北であった。
精鋭兵がまるで雑兵の如く蹴散らされる様を見て、自分は最悪の判断を下してしまったことにガタガタと震えていた。
なぜ「殺してしまえばOK」等と言うとんでもない事をしでかしてしまったんだ? 数分前の自分がいたら首を締めあげたいほどの後悔の念が一気に彼の全身を駆ける。
「どうするんだ? ラズーさんよ? 例え爵位持ちだとしても俺たちは容赦しねえからな」
「ラズー子爵殿、返答によってはあなたの命にかかわることになりかねませんから、賢明な判断をお願いできますかな?」
ソルとディラスに詰め寄られ、もう後が無い事を悟った領主は、ついに折れた。
「分かった。レナは町の牢屋にいる。そこまで案内するよ」
「良いだろう。言っとくが俺達をこれ以上騙したらどんな目に遭うか、分かってるよな?」
「は、はい……それは承知の上でございます」
ラズー子爵は絞り出すようにそう言って一行の道案内をすることにした。
ラズー子爵の怒号と共に精鋭兵が襲い掛かって来る!
『虚無の構え』
ソルは構えると同時に彼の気配が戦場から消えた。
一方、ディラスが左手の剣で相手の攻撃を弾く……その斬撃も随分と「ひ弱」だ。あっさり弾かれ隙を見せた相手の胸に右手の剣で一突きを入れる。
「ぐえっ!」
剣は鎧をあっけなく貫通し、刃が心臓まで届く突きが入る……当然即死だ。
「ぎゃあ!」
別の兵士は首にドラによる噛みつきを受けていた。鉄の鎧さえ貫通する鋭い牙と強靭なアゴの力の前では、例え鉄製の防具だったとしても全く意味を成さない。
致命傷を受けた相手は床に倒れ、動かなくなる。
「ギア゛ア゛ア゛!!」
さらに別の兵士はゴンの吐く炎のブレスを顔面に食らってしまう。鉄すら溶かすと言われるほどの超高温のブレスは顔面に食らったら瞬時に焼けただれるものだ。
刺すようなヤケドの痛みが顔面に響き、戦うどころではない。武器を落として両手で顔面を押さえ、床をのたうち回っている。
「や、野郎! ライトニング……」
魔術師が魔法を唱え、ディラス達を攻撃しようとした、その瞬間!
「!?」
魔術師の首が飛んだ……『虚無の構え』で気配を消したソルが相手の首をはね飛ばしたのだ。
そこから流れるような無駄の一切ない動きで、同じように魔法で援護しようとしていた僧侶の胸を斬り、もう片方の同じ職業な相手の首をも切断する。
3人とも「うめき声を上げる暇」すら、無かった。
(さすがだな、ソル)
ディラスは一度刃を交えただけあって、彼の強さを見抜いていた。仮に『虚無の構え』が無かったとしてもそれなりに戦える腕は持っていると思っていた。
(地方領主となるとこの程度か)
一方、領主様直属の親衛隊と言えど地方領主となるとここまで弱いとは、と肩透かしを食らっていた。
確かに王都を守る一般兵よりかは強かった。が「多少は」強い程度。勇者であるディラスから見たら「ドングリの背比べ」程度の差だ。
この領地を含めた王国には鉄鉱山は無くて鉄は輸入に頼っている。防具に鉄を使えないとなると国王が押さえているのだろう。その結果がこれだ。
「あ、ああ……」
ラズー子爵は自分を守る精鋭兵たちが次々と倒れていくのを、最後尾から呆然と見る事しか出来なかった。
3分もかからずに9名が戦死。残り3名は恐怖を覚えて敵前逃亡あるいはケガによる戦意の喪失。
敵は傷らしい傷が一切ない、完璧にしてぐうの音も出ない程の完全敗北であった。
精鋭兵がまるで雑兵の如く蹴散らされる様を見て、自分は最悪の判断を下してしまったことにガタガタと震えていた。
なぜ「殺してしまえばOK」等と言うとんでもない事をしでかしてしまったんだ? 数分前の自分がいたら首を締めあげたいほどの後悔の念が一気に彼の全身を駆ける。
「どうするんだ? ラズーさんよ? 例え爵位持ちだとしても俺たちは容赦しねえからな」
「ラズー子爵殿、返答によってはあなたの命にかかわることになりかねませんから、賢明な判断をお願いできますかな?」
ソルとディラスに詰め寄られ、もう後が無い事を悟った領主は、ついに折れた。
「分かった。レナは町の牢屋にいる。そこまで案内するよ」
「良いだろう。言っとくが俺達をこれ以上騙したらどんな目に遭うか、分かってるよな?」
「は、はい……それは承知の上でございます」
ラズー子爵は絞り出すようにそう言って一行の道案内をすることにした。
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