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大地のための旅
第57話 ルッソ国のダンジョンマスター
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「順調だな」
ソルはダンジョンを拡張し、大地のエネルギーを増幅する部屋、通称「生産部屋」から増幅したエネルギーをマナ結晶という形で取り出していた。
お金に換えればかなりの額になるが、一行は人が2人にドラゴン2体にケンタウロス2体、人狼1体という大御所となると食料や水の確保だけでも結構な額がかかる。
いくらお金があっても「もうお金は十分あるのでこれ以上は要らない」とはならないのが世の常だ。
「マナ結晶もお金も結構な量になるんじゃないんですか?」
「カネはいくらあっても足らんから、補給できる時には限界を超える勢いで補給しないとな。昔遠慮して痛い目に遭ったから同じ『しくじり』はしないさ」
そう言えば結婚したのに、先生は過去の話を積極的にはしたがらない。今度の夜にはちょっと聞き出してみようか。
レナは先生に対してちょっとだけ不満に思いつつも、これからは女だからといって待ってるだけではだめだ、と決めていた。
ソル一行がルッソ国に滞在するようになって10日。情報収集は進み全体像は見えてきた。
この国はダンジョンマスターを雇って大地の力を高めて作物の収量を高めているらしい。
もう少し調べればさらに精度の良い情報が得られそうだが、とりあえず酒場で引き続き情報収集をすることにした。その時だ。
酒場で偶然ソルのテーブルと相席になったその男は、この国に雇われているダンジョンマスターで、ソル達が調べたとおりの姿だった。
「その顔……ダンジョンマスター、ソル=デイブレイクさんですね! 確か魔王デイブレイクを討った、勇者となってもおかしくない戦歴があるとお聞きしていますが」
「魔王デイブレイクか……その噂がもう広まっているとはな。いかにも、そのソル=デイブレイクだが何の用だ?」
「この国ではあなたの出番はありません。私だけで間に合ってますから」
「ん? って事は大地のエネルギーを活性化しているのはお前なのか?」
「ええまぁ。国王陛下に雇われてこの地で民が飢えないよう働いているんですよ」
ソルは話をしている中でその動きがどこかぎこちないのを見抜いていた。多分、ウソをついている。
それをごまかすために、悟られないようにするために不自然な動きをしていて、それが「ぎこちない」というイメージになっているのだろう。
「だから正直ソルさんみたいな大物の出番は無いかと思います。この国にいてもメリットは無いと思いますので旅だったらどうですか?」
「ふーむそうか。考えとくよ」
その日の相席はそれで終わった。彼の配下のラタトスクといい、彼本人といい、ソルをこの国から出したいらしい。そこが大きく引っかかる。
「怪しいな」
「え? 怪しいって?」
「アイツは何かを隠してる。調査するぞ」
ソルは自分のダンジョンに戻ってくると肉の塊と魔法陣が縫われた布をテーブルに置いて儀式を行った。肉がうごめきアルフレッドがダンジョン配信に使っていた人工使い魔が現れた。
「これ、もしかしてアルフレッドさんの?」
「ああ。旅立つ際に『せんべつ』としてもらったのさ」
ソルは使い魔を放ち、探りを入れる。
しばらくして……牢獄につながれた女と子供を捉えていた。そこへあのダンジョンマスターがやってくる。
「あなた!」
「お父さん!」
「リンファ! シャオパイ! 無事だったか!」
牢獄に繋がれていたのは、ダンジョンマスターの妻らしき女のリンファと、明らか数歳程度の幼い娘のシャオパイだった。
どうやらこの国の王はダンジョンマスターの身内を捕らえて、無理やり働かせているらしい。
話が見えてきた……ソルは行動を開始した。
ソルはダンジョンを拡張し、大地のエネルギーを増幅する部屋、通称「生産部屋」から増幅したエネルギーをマナ結晶という形で取り出していた。
お金に換えればかなりの額になるが、一行は人が2人にドラゴン2体にケンタウロス2体、人狼1体という大御所となると食料や水の確保だけでも結構な額がかかる。
いくらお金があっても「もうお金は十分あるのでこれ以上は要らない」とはならないのが世の常だ。
「マナ結晶もお金も結構な量になるんじゃないんですか?」
「カネはいくらあっても足らんから、補給できる時には限界を超える勢いで補給しないとな。昔遠慮して痛い目に遭ったから同じ『しくじり』はしないさ」
そう言えば結婚したのに、先生は過去の話を積極的にはしたがらない。今度の夜にはちょっと聞き出してみようか。
レナは先生に対してちょっとだけ不満に思いつつも、これからは女だからといって待ってるだけではだめだ、と決めていた。
ソル一行がルッソ国に滞在するようになって10日。情報収集は進み全体像は見えてきた。
この国はダンジョンマスターを雇って大地の力を高めて作物の収量を高めているらしい。
もう少し調べればさらに精度の良い情報が得られそうだが、とりあえず酒場で引き続き情報収集をすることにした。その時だ。
酒場で偶然ソルのテーブルと相席になったその男は、この国に雇われているダンジョンマスターで、ソル達が調べたとおりの姿だった。
「その顔……ダンジョンマスター、ソル=デイブレイクさんですね! 確か魔王デイブレイクを討った、勇者となってもおかしくない戦歴があるとお聞きしていますが」
「魔王デイブレイクか……その噂がもう広まっているとはな。いかにも、そのソル=デイブレイクだが何の用だ?」
「この国ではあなたの出番はありません。私だけで間に合ってますから」
「ん? って事は大地のエネルギーを活性化しているのはお前なのか?」
「ええまぁ。国王陛下に雇われてこの地で民が飢えないよう働いているんですよ」
ソルは話をしている中でその動きがどこかぎこちないのを見抜いていた。多分、ウソをついている。
それをごまかすために、悟られないようにするために不自然な動きをしていて、それが「ぎこちない」というイメージになっているのだろう。
「だから正直ソルさんみたいな大物の出番は無いかと思います。この国にいてもメリットは無いと思いますので旅だったらどうですか?」
「ふーむそうか。考えとくよ」
その日の相席はそれで終わった。彼の配下のラタトスクといい、彼本人といい、ソルをこの国から出したいらしい。そこが大きく引っかかる。
「怪しいな」
「え? 怪しいって?」
「アイツは何かを隠してる。調査するぞ」
ソルは自分のダンジョンに戻ってくると肉の塊と魔法陣が縫われた布をテーブルに置いて儀式を行った。肉がうごめきアルフレッドがダンジョン配信に使っていた人工使い魔が現れた。
「これ、もしかしてアルフレッドさんの?」
「ああ。旅立つ際に『せんべつ』としてもらったのさ」
ソルは使い魔を放ち、探りを入れる。
しばらくして……牢獄につながれた女と子供を捉えていた。そこへあのダンジョンマスターがやってくる。
「あなた!」
「お父さん!」
「リンファ! シャオパイ! 無事だったか!」
牢獄に繋がれていたのは、ダンジョンマスターの妻らしき女のリンファと、明らか数歳程度の幼い娘のシャオパイだった。
どうやらこの国の王はダンジョンマスターの身内を捕らえて、無理やり働かせているらしい。
話が見えてきた……ソルは行動を開始した。
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