科学×魔法で世界最強! 〜高校生科学者は異世界魔法を科学で進化させるようです〜

難波一

文字の大きさ
128 / 151

第129話 蠢く影、囁く闇

しおりを挟む
 ノーザリア王宮の地下深く、ひんやりとした空気が重く淀んでいた。

壁に並ぶ古びた燭台の灯火が、揺らめきながら幽かな光を投げかける。
ここは“霊安室”——本来ならば、王族や英雄たちが静かに眠るべき場所。

だが、今夜は違った。

部屋の中央、粗雑な布をかけられた巨躯が横たわっている。
その遺体は、なおも圧倒的な威圧感を残していた。

鉄の如き皮膚。
獣のような筋肉。
死してなお、“力”の余韻を纏う男の亡骸——。

それを見下ろしながら、一人の青年がゆったりと微笑む。

ルクレウス・ノーザリア。

ノーザリア第一王子にして、霧のように掴みどころのない微笑を常に湛える男。
彼は冷たい石の床に足を組み、頬杖をつきながら、台座の上の遺体を眺めていた。

まるで、珍しい玩具を眺める子供のように。

「……随分と荒々しく戦ったんだねぇ。骨まで砕けちゃってるじゃないか」

薄暗い空間に、ルクレウスの楽しげな声が響く。

遺体の周囲には、数名の魔法士たちが控えていた。
彼らは王宮直属の研究者であり、ルクレウスに忠誠を誓う者たちだった。

そのうちの一人が、おずおずと報告する。

「……殿下、他の二体の遺骸は損傷が激しく、回収できませんでした。しかし……"これ"は、何とか摘出する事が出来ました。」

そう言いながら、男は慎重な手つきで、遺体の中心部に埋め込まれていた“何か”を持ち上げた。

それは、鈍い光沢を帯びた球体。
まるで金属の塊のようでありながら、生き物の臓器のような不気味な質感をしている。

死してなお、そこには”名残”があった。
宿っていた力の残滓——。

ルクレウスは、それをじっと見つめる。

「ふぅん……」

彼は座ったまま、ゆっくりと手を伸ばした。

金属球は、彼の手の中で冷たく、けれどどこか生温かかった。

そして——

それは、彼の掌の上で小さく光を放った。

「……ほら、ね?」

ルクレウスは、指をゆっくりと滑らせながら、心底楽しそうに笑う。

「やっぱりさ。強大な力《ちから》っていうのは、主《あるじ》となるべき人間を選ぶものなんだよ。」

彼の魔力に反応したのだ。

つまり——

「……僕は間違っていない」

ルクレウスは小さく呟いた。

何もかも、導かれるように進んでいる。
“手に入れるべきもの”は、自然と僕のもとへ流れ込んでくる。
だからこそ、それを拒む理由なんてない。

彼は目を細め、まるで手のひらの”それ”を愛おしむかのように指先で撫でる。

そして、軽く息を吐きながら、ゆっくりと立ち上がった。

「さて……」

ルクレウスは、側近の魔法士たちを見渡す。

「僕の手の中にあるべき力を……“適切な形”で扱えるように、準備を進めようか?」

静かに、だが確実に——彼の”何か”が動き出そうとしていた。

暗闇の中、燭台の火が揺らめく。
その炎の影が、ルクレウスの薄い笑みをより不吉に映し出した。

(——さあ、これからもっと面白くなるよ。)

彼の胸の内で、冷たい愉悦が広がっていく。


 ◇◆◇


ノーザリア王都にある冒険者ギルドは、いつもなら活気に満ちている。
酒場のような騒がしさに包まれ、あちこちで情報交換や依頼の相談が交わされる。

だが——今日のギルドは、どこか違った。

ざわ……ざわ……

ひそひそとした声が飛び交い、冒険者たちの間には明らかな動揺が広がっていた。

「おい、聞いたか……?」

「“銀嶺の誓い”が、魔王軍の幹部に負けたらしいぞ……!」

「しかも、隣国アルセイアの勇者一行に助けられたんだとよ……」

「マジか……ノーザリア最強のパーティが負けるなんて……」

「魔王軍の幹部ってのは、そんなにヤバいのか……?」

誰もが、声を潜めながらも、明らかに不安を募らせていた。
彼らにとって“銀嶺の誓い”は誇りであり、希望の象徴だった。

その”最強”が、敗北——。

それが、どれほどの衝撃をもたらしたか。

エリナ・ヴァイスハルトは、ギルドの中央でその様子を静かに見つめていた。

そして——静かに、歩を進める。

その場の空気が、一瞬で変わる。

彼女の凛とした姿勢、堂々とした立ち居振る舞い。
一つ一つの仕草が、周囲の者たちを無言のうちに引き寄せた。

やがて、エリナが前に立ち——静かに口を開く。

「——確かに、私たちは魔王軍の未知の兵器に敗れそうになりました」

その言葉に、冒険者たちは思わず息を呑む。
だが、エリナの表情には、後悔や恥の色はない。

「けれど、隣国の勇者様たちの助けを借り、私たちは立ち上がり、最後には魔王軍の幹部を退けることができました。」

彼女の声は、まっすぐにギルド内に響いた。

「皆さん。魔王軍の侵攻は、これからますます激しくなるでしょう。彼らは、私たちがまだ知らぬ兵器や力を持っているかもしれません。今までのような戦い方では、勝てない相手もいるかもしれない。でも、それでも——私たちは前に進まなければならないのです!」

エリナの瞳が、強い意志を宿す。

「私たちは、勇者様たちに頼るだけでいいのでしょうか?」

「……!」

ざわめきが、一瞬止まる。

「勇者様たちは確かに強い方々です。しかし、彼らは隣国の人間。私たちノーザリアの地を守るのは、私たち自身のはずです!」

言葉に力を込めながら、エリナはギルド内を見渡す。

「——もっと力をつけましょう!」

「……!」

「私たち一人一人が、できることを増やし、より強くなるべきです!“銀嶺の誓い”も、さらに鍛え直します!」

——ギルド内の熱が、僅かに冷えた。

エリナの訴えかける言葉に、多くの冒険者たちが静かに耳を傾けていた。

確かに、敗北の事実はあった。しかし、戦いはまだ終わっていない。

“銀嶺の誓い”は、ただ負けたわけではない。彼らはさらに強くなるのだ。

そんな意識が広がりつつあった、まさにその時——。


「お高い理想だな、エリナ様よ」


不遜な声が、その流れを断ち切った。

場の視線が一斉に向けられる。

ギルドの中央に立っていたのは、二人の男。

ノーザリア冒険者ギルドのNo.4、No.5に位置する白銀級冒険者の双子。

青みがかったグレーの髪を持つ兄・グリフと、赤みがかったグレーの髪を持つ弟・グラム。
彼らは瓜二つの端整な顔立ちをしているが、鋭い目つきがどこか獣じみた印象を与える。

動きやすさを重視した軽鎧を身にまとい、それぞれの得意武器を手にしていた。

グリフは、長身の身体に合わせた長槍を肩に担ぎ、不敵な笑みを浮かべている。
その姿はまるで獲物を見つけた猛禽のようだった。

一方のグラムは、背中に魔力を帯びた長弓を背負い、腕を組みながら静かに周囲を見渡していた。
兄とは対照的に、冷静沈着な佇まいを見せているが、その目は狩人特有の研ぎ澄まされた鋭さを持っていた。

双子の息はぴたりと合っており、二人の連携が彼らの最大の武器であることを、一目見ただけで理解できるほどだった。

——そんな彼らが、今、ギルドの中心で”銀嶺の誓い”へと視線を向けていた。

彼らは揃って薄笑いを浮かべていた。

「他国の勇者に助けられるなんて、“銀嶺の誓い”も地に落ちたもんだぜ?」

グラムが鼻で笑うように言うと、周囲の冒険者たちがざわつく。

「……っ!」

エリナが何かを言いかけた、その瞬間——。

「……あぁ?」

低く、鋭い声が響いた。

ギルド内に張り詰めた空気。
双子の前に、ゆっくりと歩み出る影が一つ——。

「王選クエストに声もかからなかった奴らが、知りもしねぇで偉そうなこと言ってんじゃねぇよ!」

ミィシャだった。

彼女は肩を大きく回し、ゴキリと鳴らす。
その動作だけで、双子は一瞬だけたじろいだ。

「お、おい、ミィシャ……そんな言い方……」

グラムが苦笑しながら言葉を濁す。

「言われて当然のことだろ?」

ミィシャは目を細めたまま、一歩前へ。

「お前ら、俺たちがどんな敵と戦ったのか、何も知らねぇだろ?」

双子は無言。

「他国の勇者に助けられた? ……違ぇよ」

ミィシャの拳が、ぎゅっと握られる。

「アイツらとは共に戦ったんだ! “銀嶺の誓い”が弱ぇなんて言わせねぇ!!」

その言葉に、双子は明らかに押される。

「……よせ、ミィシャ」

静かな声。

ライネルが、ミィシャの肩に軽く手を置いた。

「言っても分からない奴に、拘《かかずら》うだけ時間の無駄だ」

その言葉は、ミィシャを宥《なだ》めるように聞こえたが——。

「……女の影に隠れなきゃ戦えないお前みたいな奴に言われたくねぇよ、ライネル!」

グリフが、鋭い言葉を放つ。

その瞬間——。

ギルド内の空気が、凍りついた。

「────っ!」

エリナが、瞬間的に身を乗り出しかける。

だが——ライネルは、それを片手で制した。

彼は、まっすぐにグリフを見据え——静かに眼鏡を押し上げた。

「……以前の僕なら、その安い挑発に乗ってしまったかもしれない」

静かな声だった。

だが、その言葉の裏にある確固たる自信が、グリフ&グラムの表情を歪める。

「けれど——」

ライネルの瞳が、微かに鋭さを増す。

「僕はすでに”高み”を見てしまった。」

双子の表情が、僅かに引き攣る。

「……"あの領域"に追いつく為には、君たちの戯言《ざれごと》に、心を動かしている時間などない」

冷静でありながら、圧倒的な"決意"の宿った言葉だった。

グリフの喉が、ひくりと動く。

グラムも、目を細めたまま押し黙る。

「……な……っ!」

二人とも、悔しさを滲ませながらも、言葉を返せなかった。

それが、何よりの”答え”だった。

——ギルド内の空気が、ゆっくりと“銀嶺の誓い”の側へと傾いていく。

『“銀嶺の誓い”は、決して負けたわけではない。
彼らはさらなる高みへと進もうとしている——。』

誰もが、そう悟り始めていた。

双子は、苛立ちを隠せないまま、その場を後にする。

その後ろ姿を見送りながら、エリナは静かに予感していた。

(……嫌な風が吹いていますわね。)

それは、嵐の前触れ。

“銀嶺の誓い”の戦いは、まだ終わらない——


 ◇◆◇


夜のノーザリア王都。

ギルドを出たグリフとグラムは、夜の街を歩いていた。
昼間の喧騒は消え、道を行き交う人影もまばらだ。

石畳に響く二人の足音だけが、静寂を切り裂く。

「……チッ、ムカつくぜ」

グリフが苛立たしげに舌打ちをした。
槍を背に担ぎ、肩を怒らせたまま歩き続ける。

「アイツら、あんな偉そうにしやがって……」

「……気にするな、グリフ」

グラムは落ち着いた声で言ったが、その目は鋭く光っていた。
彼もまた、苛立ちを抱えているのは明白だった。

「“高みを見た”だ? あの皮肉屋が、何を大物ぶってんだよ……」

「ちょっと勇者と組んだだけで、ノーザリア最強のつもりか? 馬鹿馬鹿しい」

グリフが槍を肩に乗せ、笑うように吐き捨てる。

「まぁ……確かに、今回の件で“銀嶺の誓い”は一歩先に進んだのかもしれねぇ。だけど、俺たちは俺たちのやり方で強くなる」

グラムが低く呟く。

「勇者のチカラなんかに頼るつもりはない」

「——それには、同感だな」

互いに目を合わせ、双子は不敵に笑った。

——その時だった。

「……なかなか、面白い考えをお持ちですね」

冷たい声が、闇の中から響いた。

瞬間、二人の表情が険しくなる。

「……誰だ?」

グリフが槍を構え、鋭い目で声の主を探す。

暗がりから、黒いローブを纏った男がゆっくりと歩み出る。
フードを深く被り、表情はほとんど見えない。

「焦ることはありません」

男は、淡々とした口調で言った。

「私は、王宮よりの使者」

「王宮……?」

グラムが低く呟く。

「はい。第一王子、ルクレウス殿下がお二人をお呼びです」

フードの奥の目が、冷たく光る。

「……王子が、俺たちを?」

グリフが眉をひそめる。

「何の用だ?」

グラムも警戒を解かずに問う。

男は、微動だにしない。

「詳細は、殿下自らが直接お伝えになるかと」

淡々とした声。

「ですが、ひとつだけお伝えしておきましょう」

男はゆっくりと手を広げた。

「……お二人が望むもの。それを、殿下はお与えになれると」

グリフとグラムの目が、一瞬だけ揺れた。

「俺たちが、望むもの?」

「何を知っている?」

グリフが低く問いかけるが、男の声は揺るがない。

「……それは、殿下の前でお確かめください」

静寂が広がる。

夜の風が、ざわりと吹き抜けた。

「……どうする、グラム?」

「……話だけでも聞いてみるか」

二人は目を合わせ、そしてゆっくりと頷いた。

男は、それを確認すると、ゆっくりと背を向けた。

「では、ご案内いたします」

無機質な声が、静かに夜の闇に溶けていった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~

あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。 彼は気づいたら異世界にいた。 その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。 科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜

あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」 貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。 しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった! 失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する! 辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。 これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!

間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。 間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。 多分不具合だとおもう。 召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。 そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます ◇ 四巻が販売されました! 今日から四巻の範囲がレンタルとなります 書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます 追加場面もあります よろしくお願いします! 一応191話で終わりとなります 最後まで見ていただきありがとうございました コミカライズもスタートしています 毎月最初の金曜日に更新です お楽しみください!

スキル『レベル1固定』は最強チートだけど、俺はステータスウィンドウで無双する

うーぱー
ファンタジー
アーサーはハズレスキル『レベル1固定』を授かったため、家を追放されてしまう。 そして、ショック死してしまう。 その体に転成した主人公は、とりあえず、目の前にいた弟を腹パンざまぁ。 屋敷を逃げ出すのであった――。 ハズレスキル扱いされるが『レベル1固定』は他人のレベルを1に落とせるから、ツヨツヨだった。 スキルを活かしてアーサーは大活躍する……はず。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

【村スキル】で始まる異世界ファンタジー 目指せスローライフ!

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は村田 歩(ムラタアユム) 目を覚ますとそこは石畳の町だった 異世界の中世ヨーロッパの街並み 僕はすぐにステータスを確認できるか声を上げた 案の定この世界はステータスのある世界 村スキルというもの以外は平凡なステータス 終わったと思ったら村スキルがスタートする

異世界に転移した僕、外れスキルだと思っていた【互換】と【HP100】の組み合わせで最強になる

名無し
ファンタジー
突如、異世界へと召喚された来栖海翔。自分以外にも転移してきた者たちが数百人おり、神父と召喚士から並ぶように指示されてスキルを付与されるが、それはいずれもパッとしなさそうな【互換】と【HP100】という二つのスキルだった。召喚士から外れ認定され、当たりスキル持ちの右列ではなく、外れスキル持ちの左列のほうに並ばされる来栖。だが、それらは組み合わせることによって最強のスキルとなるものであり、来栖は何もない状態から見る見る成り上がっていくことになる。

処理中です...