文明トカゲ

ペン牛

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七 怨讐の皹

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「それで、そろそろ脱いでもいいかな? この服。なんていうか、息苦しいんだ」
 僕がそう聞くと、真奈さんは難しそうな顔で、
「……もうちょっと、駄目?」
 と言ってきた。
(同じやり取りをもう六回はしてるはずなんだけどなぁ)
 服を着替えるだけとはいえ、流石にこれだけ繰り返すと気が滅入ってくる。そろそろ満足してくれないだろうか、と溜め息をつくと、
「――やっぱり、つまんないよね、せんせー」
 真奈さんが、表情を凍らせていた。
「あ――いや」
「私が楽しいだけだったんだよね。せんせー、ずっと上の空だし。せんせーは優しいから、怒らずにずっと私のワガママにつきあってくれてたんだよね」
 真奈さんの潤んでいく目を見た瞬間、絶対にデートで相手を泣かせてはならない、と脳が全身に指令を下す。
「――じゃあ、僕のワガママも聞いてもらおうかな」
 真奈さんが驚いたように僕の顔を見上げる。涙が止まってくれたのはいいが、問題はワガママなんて何一つ考えていないことだ。
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