政略カップルと切ない王子様

まび

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集団宿泊

集団宿泊1日目 午後 和樹

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………やってしまった

侑梨川たちよりかなり遅く行っていたら、分かれ道でどっちに行ったかわからない。

左か

右か





…………左か



俺は左の道へ足を進める

つーか
望と侑梨川今2人だけみたいなもんだよな

嬉しいだろーな


きっと


侑梨川でさえも


……さっき

なんで2人で見つめ合ってたんだよ…
やっぱ付き合ってんのか?

喉の下のあたりが異常にもやもやする。
さっきからずっとそうだ






すると






「あれ?」
「あっ」




なんか、桐魏たちのグループと会ったんだけど。

そうかやっぱ左か。

「侑梨川は?」「愛梨は?」


え……なんで同時に同じこと言ってんだ?

侑梨川は先にこっちに来たんじゃないのか?



まさか…………















右に行ったのか?





ダッ

俺は走り出した



さっきの分かれ道であいつら右行ったんだ!





俺はさっきの分かれ道までくると
迷わず右に曲がり。

首筋から汗が流れていくのも気にせず走った

どこだどこだ……




そしてずっと走っていると茂みに侑梨川らしき人がいるのを見つけた。


「ゆりが……」

………え

絶句した
俺は動けなくなった












2人が
















キスしたから












お前らなんだよ
2人きりになりたかったのかよ







やっぱり






付き合ってたんだな



お前らの間に俺が入れるような隙間はなくて







俺は1人で思いを抱えているばかり
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