政略カップルと切ない王子様

まび

文字の大きさ
上 下
17 / 19
集団宿泊

集団宿泊 3日目 朝 愛梨

しおりを挟む
昨日は綺麗な夜空だったなぁー

昨日は、望くんと夜空を見ながら過ごしてた。

望くんはいろいろなことを教えてくれたっけ……





あれ?







なに教えてもらったっけ?







………………………………


ダメだなー
望くんの話聞いてない証拠じゃん

あっご飯作んないと

私がそう思いながら、キッチンへ行くと。

ありゃ
また、多部くんに料理してもらっちゃった。

起きるの遅かったしたなー

もうご飯はほとんどできていて
「おはよー」

多部くんに挨拶する。

「…はよ」

何だか最近、喉の下のあたりがもやもやするんだ。
特に多部くんに会うと。

どうして?

病気かな??
そういえば、昨日のピーマン食べなかったの感じ悪かったかも。

あっ、もうみんな席ついてる。





「「「いただきまーす」」」




卵焼きを口へ運ぶ

パクッ


「おいし~」


卵焼きは、甘みが口へ広がった。
おいし~
私がそう思いながら、自分の皿の卵焼き、二つ目を食べようとした時。


「危ない!!!!」


口に入れようとした時に望くんが叫んだ。


しーん


騒然となる

みんなもよくわかんないみたい。

でも望くんは血相を変えて

「そ、その卵焼きプラッシック片が入ってるよ!」



……え?

卵焼きを見てみると
確かに少しだけ、透明のプラ素材が飛び出している。


こわ……


あのまま口に入れてたら口の中を切るとこだった。

私誰かに恨み買ったっけ?

思い当たる節すらない。

「……あっ…ありがと、望くんが言ってくれなかったら危なかったなぁー」

私はそんなこと気にせず呑気に考えていたんだけど。



「和樹なんてもん作って何だよ!もし、今愛梨が怪我でもしたらどうするんだよ!!」


ちょ……

望くん怒りすぎじゃない?
別に私、怪我はしてないし…


「べっ別にわざと入れたわけじゃないし……大丈夫だよ」

ねっ?と望くんをなだめる。


「………」

多部くんなんか反論したらいいのに…
まさか本当に多部くんが入れたなんてないよね?





何だかよくない空気で朝ごはんは終わってしまった。
しおりを挟む

処理中です...