ETERNAL CHILDREN ~永遠の子供達~

ラサ

文字の大きさ
7 / 22

07 強い思い 

しおりを挟む

 マナと会わない日が三日続いた。
 彼は今、マナが唯一来ない地下にいた。いつものように。
 この一年、日課となった作業を機械的にこなす。
 体を動かしている間は何も考えなくてすむが、作業が終わればまた、現実を直視しなければならない。
 必要な電源だけを残し、それ以外のすべてが消えていることを確かめると、ユウは部屋を出ようとして、ふと足を止めた。
 ここから出たら、マナに会ってしまうかもしれない。
 その時、自分は一体何を言えるだろう。
 マナの前であんな風にシイナを非難したが、自分にその資格はあるのか。
 自分だって、全てをマナに話しているわけではない。
 こうして真実に触れる部分は隠したままだ。
 全てを教えもせずに、マナに判断しろなどと、本来なら言える訳がないのだ。
 マナが苦しいように、ユウもまた苦しかった。
 マナを傷つけたいわけではなかった。
 ただ、哀しいだけだ。哀しみだけが、日毎に強く、この胸を圧迫していくから。
 時折、呼吸していることすら億劫になる。
 今ここにいる自分が、嫌で嫌でたまらない。
 許してほしいのに。
 一番に誰よりも。
 どんな愛でもいい。
 必要としてほしい。
 ここにいてもいいのだと言ってほしい。
 望むのは間違いなのか。
 愛されないから憎むのか。
 シイナという女を、怒りなしに思い起すことは不可能だった。
 だが、今ユウは怒りだけでない感情を、呼び起こさずにはいられなかった。

 向けられた微笑みを。
 あたたかな眼差しを。
 優しく語られた言葉を。

 もうとっくに忘れかけていたあたたかな感情まで甦るのは、苦痛に近い。
 ユウは胸を押さえた。
 あの頃は、全てを信じていられた。
 世界は自分のためだけにあるように、幸福だった。
「――」
 シイナの面影と、マナが重なった。
 シイナのように、いつかマナも、自分から去る。
 欲しいものは、決して得られない。

 どうして、自分は――

 ユウは顔を上げ、振り返り、ただ一点を凝視した。
「……どうして」
 決して彼を受け入れない、その姿を。
「教えてくれ。どうして、あんたのその目に、俺は映らないんだ。生きているのに。触れられるのに。どうして俺だけを切り離すんだ……」
 それは決して届かない、声だった。



 地下室を出てから真っ直ぐ自室へ戻ったユウだが、気分が晴れずに外へと向かおうと部屋を出、階段を降りた。
「ユウ?」
 階段の踊り場で呼び止められ、苦い思いで顔を上げる。
 だが、今は誰とも話をしたくなかった。口を開けば、自分はまたマナにあたりちらすだろう。
 ユウは黙って階段を下りて外へと向かった。
 追いかけてくる足音が響く。
「ユウ、待って。あなたに話があるのよ」
 マナの声に、ユウは振り返った。
 彼女は真っすぐにユウを見つめていた。
 彼が戸惑いを覚えるほど一途に。
 マナは階段を駆け下り、ユウの前に立った。
「ごめんなさい、ユウ。あなたのこと、疑ったりして。とても反省してるわ。
 でも、あたしは博士が好きなの。ユウを好きなのと同じくらい、博士もフジオミもおじいちゃんも好きなの。ユウは博士を好きなあたしを、許してはくれない? やっぱり、一緒にいるの、いやかしら」
 遮られるのを恐れるように、マナは一息に喋った。
「――」
 ユウは遠い瞳で、マナを見ていた。
 そのままマナを通り抜け、自分を動かすものに想いを馳せる。その感情がどういうものかは、自分からはあまりにも遠すぎて、理解することはできなかったけれど。
 マナの意志は、もう揺らがない。
 彼女は自分で考え、そして選んだのだ。
「シイナは、あんたに優しかった?」
 穏やかなユウの問いに、マナはしっかりと頷いた。
「とても優しかったわ」
 マナの気持ちは、マナだけのものだ。
 自分の憎しみが、自分だけのものであるように。
 ユウは、それを理解した。そして、受け入れた。
「それなら、いい。あんたはあんたが信じたいものを信じればいい。誰も、人の心に強制はできない。俺が憎む分、あんたは愛せばいい。俺が許さなくても、あんたが許せばきっとシイナは幸せになる」
 不思議と、心は穏やかだった。
 マナの瞳は、いつも迷わずに自分を見据える。
 マナは、今ここにいる自分を、確かに見てくれる。
「マナ、あんたは強い女だ」
「強い? あたしが?」
「ああ。とても、強い」
 自分よりもずっと。

 自分は一体、誰を見ているのだろう。

「俺はずっと、あんたに会いたかった。あんたが俺を知るずっと前から、俺はいつか、あんたに聞きたいと思っていたことがあったんだ」
「それは何?」
「もういいんだ。もう、どうでもいいことだから」
 目の前のこの少女が愛しかった。
 だがそれは、決して許されないものであることも知っていた。

「それでも、俺は、ずっとあんたに会いたかったんだ――」




 もう何度も見直し、完璧に内容を覚えてしまった報告書に、シイナはもう一度目を通していた。
「――」
 結果はどうあっても同じだった。
 だからこそ、マナを育てたのだ。
 未来のために。
 ただそれだけのために。
「母体が、必要なのよ。完全な生殖能力を持つ女性体が――」
 出来得る限りの精子と卵子は、凍結保存してあった。
 だが、マナがいなければ、それも意味をなさない。
 生殖能力を備えた子供の誕生には、その子を産む母親の存在が必要不可欠なのだ。
 シイナはもう一度、書類に視線をやった。

 唯一絶対の条件。
 女性の体内で育てられること。

 妊娠・分娩は母子ともに多大な負担をかける。よって、どちらにも安全な方法として科学技術の粋を懲らし、極めて完璧に近い人工子宮なるものまで作り上げた。
 初めは、彼等も安心していたのだ。いつでも欲しいときに子供を得られるようになったのだから。そして、それにより結婚という概念も、彼等の意識の中では徐々に重要性を失くしていった。
 誰でも、いつでも好きな時に子供を得られるのだ。精子か卵子、己れの持つものとは異なるどちらかを提供してもらえれば。
 しかし、世代を重ねる内に、人工子宮で育った子供はクローンであるなしに関わらず、肝心の生殖能力を持たなくなっていった。
 原因に気づくまでには、世界の人口は驚くほどに減っていたという。そこまで至って、ようやく彼等は自分達の現状に危機感を抱いたのだ。
 このままでは、人類は滅んでしまうと。
 今や人工子宮はクローニングにのみ使用される。
 出来得る限りの技術を駆使して母体に近い環境を整えてものこの事実は、一体何を意味するのだろう。
 やはり生命の領域は、人の手には負えぬ代物なのか。
「もっと母体がいれば――」
 全てが枯渇してきている。
 終末が、近づいている。
 産まれない子供。
 産まれない女。
 本来、女児のほうが生存率が高いはずなのに、産まれてもすぐに死んでしまう。
 ようやく育っても、生殖能力をもたない女が多かった。
 だが、それでも、子宮さえあれば、人工受精は可能なのだ。卵子も精子も、ストックはいくらでもある。
 前世紀の人間達は愚かだったと、シイナは思った。
 彼等の代なら、まだ未来を救うことは出来たはずだ。女性は、まだたくさんいたのだから。
 だが、彼女等は未来を考えなかった。
 兆しはあったろうに、未来を救うことを放棄した。
 女達は、自分達の子供を産むことに、あくまでもこだわった。自分達に連なる子供を産むことにだ。その結果が、今の未来だ。
 己れのエゴで、未来が滅ぶというのに、なぜ、誰も、強制的にでも彼女等を従わせなかったのか。
 そして、そのつけを、なぜ、今自分達が支払わなければならないのだ。
 わずかに血を繋いできた人間がこのドームで暮らしてきてからすでに2世紀が経とうとしていた。
 いくら耐久性に優れていても、当時の科学力で造られたものでは年月には勝てない。
 新たに造り出すには、人員も、技術も、資源も、少なすぎるのだ。

 このままでは、半世紀も待たずに人間は滅びる。

 いきつく思考に、シイナは身を震わせた。

「――いいえ。まだよ、まだだわ。まだ、私達は救われる。マナが、救ってくれる」

 きつく、シイナは唇を噛みしめた。




「シイナに、会っているかね」
 カタオカは独り言のように呟いた。背を預けた皮張りのソファーが、ぎしりと音をたてる。
「ええ。マナの居所がつかめないので少々焦っているようです」
 カタオカと向かい合って座るフジオミは、グラスを口へ運んだ。
「マナ――か。いくつだったろうか、その子は」
「十四です。もう五年もすれば、ユカのように美しい娘になるでしょう」
「ユカ――そうか、彼女が死んで、もう十四年も経ったのか……」
 ユカは、カタオカの伴侶であった女が産んだ子供だった。もちろん彼の子供ではない。
 子供の産まれにくいこの社会では、いつしか一妻多夫制を取り入れていた。
 身体の弱かった〈妻〉は、二人目の子を産むとすぐに亡くなった。それがツシマとサカキの血を引くマサトとユカの兄妹だ。
 カタオカ自身は、自分の子供をとうとうその腕に抱くことはなかった。
 ユカは何度も身篭ったが、そのほとんどは流産であった。
 生殖能力があり、妊娠することができるのに、なぜか育たない子供達。
 その度に衰えていく彼女の身体。
 カタオカはユカに数えるほどしか会っていなかった。彼女自身に、興味すらなかった。
 妊娠、出産は、多大な疲労を、肉体とその精神にかける。
 子供を産むためだけの道具のように扱われる彼女。
 そのためにユカは複数の〈夫〉を持っていた。
 それでも、彼女はそれを不満に思うことさえないようだった。

 未来のために。

 誰もが口をそろえて言う。
 その内の一人に、かつては自分も入っていた。
 若かった自分は未来を考えながら、その実何も理解してはいなかったのだと苦々しく思い知る。
 現実を見るがいい。

(未来など、何処にある――?)

 彼女を、シイナを、マナを、女達を犠牲にしてまで繋ぐ未来に、何の価値があったというのだろう。
 いきつく先は、すでに決まっていたことだったのに。
 それはすでに、同胞達にも、考えればわかる簡単なことだったのだ。そう。考えさえ、していれば。
 自分達は、どこかで何かを間違った。
 今になってそれに気づく自身の愚かさを、カタオカは自嘲した。
「カタオカ?」
「いや、すまない。考え事を、していてね。もし計画が失敗しても、私は別にもう、どうでもいいのだがね。シイナには聞き入れてもらえなかったが」
「シイナにも、本当はそんなことはどうでもいいんですよ。彼女に必要なのは、自分に何ができるかということです」

 そして、フジオミから逃れること。

 マナがいれば、彼女はフジオミから自由になれる。
 フジオミ自身それに気づいていた。が、別段気にも止めなかった。自分が満たされていれば、相手などマナでもシイナでも変わりないと思えた。
「フジオミ、君は自分の立場をどう認識している? その義務を、どう考えているんだね?」
 カタオカにとって、それは真摯な問いであった。だが、フジオミには愚問だった。
 なりたくてなったわけではなかった。
 ただ生まれたときから、決められていただけだ。
 全てが自分の意志ではどうにもならないことだったから、彼にとっては全てがどうでもいいことだった。その点では、フジオミもまた、マナと同じく『自身』を持たない人形に過ぎなかった。
「僕には何も考えることなどありませんよ。義務は果たしましょう。ですが、それ以上を望まないでください。望まれても、僕には期待に応えるだけの気力も情熱もありはしないんです。
 あなた達が、僕等をそう造った。ならばあなた達もそれ以外を考えるのはやめてください。今更後悔されても、何にもならない。
 中途半端な優しさを見せるより、彼女を殺してでも止めてやったらいかがですか。それさえもできないのなら、見え透いた偽善を振りかざすのもやめるべきです」
「――」
 黙り込むカタオカを、フジオミは憐れにも思う。確かに彼はシイナを傷つけただろう。義務を優先して、その信頼を裏切ったのだから。
 だが、彼だけを責められようか。
 カタオカもまた、自分達と同じに義務を強いられた人間であるに過ぎないのだ。
「すみません。言いすぎました」
「いや。いいんだ」
 大きな吐息をついて、カタオカは首を振った。
「実際、我々は袋小路に追い詰められている鼠のようなものだ。マナと君の子供が産まれれば、それで最後だ。それ以上増えることはないだろう。そして、マナにも正常な子供が産めるとは思えない。ユカがいい前例だ。今更過ちを繰り返すつもりはない。いずれ終わるなら、今終わらせても、大して変わりはないとも思えるのだよ」
「シイナにとっては、もっと前に言ってほしかった言葉ですね。なぜ、今更それを僕に言うんですか」
「あの頃は、私もまだ、ありえない可能性に縋っていたんだよ。そして、シイナを傷つけた。私は後悔しているんだよ。君のために、シイナを犠牲にしたような結果になったことを」
 フジオミは大して気にした風もなく肩を竦めた。
「正直、僕には全てがどうでもいいことなんです。シイナのように何かに情熱をそそぐ対象もないですしね。僕はただ――」
「ただ、何だね」
「したいことのある人間がいるなら、そちらを優先させてやったほうがいいと思っているだけです。そんな風に何かに夢中になれるなんて、尊敬に値しますからね」
「だが、シイナの情熱は危険だ。すでに一度、殺人まで犯しかけている。生命の尊さを、彼女は真に理解していない。生命の重さはみんな同じだ。例え、それがどんな生命でも」
 フジオミはカタオカの言葉に、純粋に驚いた。彼の口から、生命の尊厳を聞こうとは思ってもいなかったのだ。
「平気でクローニングを繰り返してきたあなたとは思えない言葉だ」
 フジオミの揶揄に、カタオカは表情を強ばらせた。誰にでも触れられたくない部分はある。痛みを伴う後悔であるなら、それは尚更だ。
 カタオカは強ばった口調で告げる。
「私が常に平静であったと、信じたいのならそうすればいい。だが、問題は私ではない。
 シイナだ。彼女を、止めなければ――」
「止められますか、あなたに」
「いいや。できないだろう。シイナは二度と、私に心を開くまい。私は彼女の信頼を裏切った。君では、止められないかね」
「できません。信頼を裏切った点では、僕も共犯でしょう。僕等は彼女に義務を強いた。それを続ける以上、それ以外で彼女を拘束することはできませんね」
 シイナの面影が脳裏をよぎる。
 フジオミの知っているシイナは、いつも怒りと嫌悪しか彼に向けない。フジオミの方は、いつもそれを興味深く観察していた。シイナを見ていると飽きなかったのだ。
 あの決して殺せない情熱は、一体何処から生まれるのだろう。同世代で生まれていながら、この違いは一体何なのだろう。
 フジオミにはわからなかった。彼等の立場が、その魂の形成を大きく変えてしまっていたことを。

 選ばれた者と、選ばれなかった者とに。

「――彼女を、自由にしてやってはいけないかね?」
 カタオカの思いがけない言葉に、フジオミは我に返る。
「すみません。今なんと?」
「シイナを、自由にしてやってはどうだろう」
 ためらいがちなカタオカは断定を避けてはいるが、フジオミにはそれが明白だ。
 自分から、彼女を自由にしてやってくれとカタオカは頼んでいるのだ。
 随分虫のいい話ではないか。今更。
「では、マナを見つけてください。マナがいるなら、シイナはいりません。いつでも自由にしてやっていい」
「フジオミ――」
「それができないなら、お断りです。あなたと同じように僕だって自分が大事だ。見返りもないのに奉仕なんてできませんよ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

サイレント・サブマリン ―虚構の海―

来栖とむ
SF
彼女が追った真実は、国家が仕組んだ最大の嘘だった。 科学技術雑誌の記者・前田香里奈は、謎の科学者失踪事件を追っていた。 電磁推進システムの研究者・水嶋総。彼の技術は、完全無音で航行できる革命的な潜水艦を可能にする。 小与島の秘密施設、広島の地下工事、呉の巨大な格納庫—— 断片的な情報を繋ぎ合わせ、前田は確信する。 「日本政府は、秘密裏に新型潜水艦を開発している」 しかし、その真実を暴こうとする前田に、次々と圧力がかかる。 謎の男・安藤。突然現れた協力者・森川。 彼らは敵か、味方か—— そして8月の夜、前田は目撃する。 海に下ろされる巨大な「何か」を。 記者が追った真実は、国家が仕組んだ壮大な虚構だった。 疑念こそが武器となり、嘘が現実を変える—— これは、情報戦の時代に問う、現代SF政治サスペンス。 【全17話完結】

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

処理中です...