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第七章 さらに、その先へ。
第三十二回 三月三十日の……。
しおりを挟む――日曜日。
と、言いたいところだけど、本年は閏年……二月が二十九日まである四年に一回の年により、月曜日となる。何故このお話になったのかというとね、
――二か月前の引っ越しを機に、とあるCDを発見したからで、出てきたからで、
探していたというよりも、忘却と諦めの中途半端な位置で、
……それはというとね、
「なくなったと思ってたのに」と、まずはお母さんの声。その言葉の裏側には、思いもかけない歓喜があるようだ。少なくとも、いつもとは違うような感じ……
それよりも、
ティムさんが僕のパパになってから、これまでとのイメージとのギャップ……ストレートに表現するなら、お母さんが明るく、どことなく優しくなったような気がする。
だから僕も、
「どうしたの? お母さん」と、声をかけやすくなった。
この頃からかな? ……お母さんとお喋りして、楽しく思えたのは。
「あったのよ、『三月三十日の日曜日』……って、千佳は知らないか。これはね、昔、そうねえ、お母さんが五つ頃かな? お母さんと……千佳にとってはお祖母ちゃんだね、一緒にね、聴いた思い出の曲なの」と、ウットリしていて、僕ではなくお母さんが。
「でも、お母さんが五つってことは……その頃にCDあったの?」
「ないよ、もちろん。CDが出回ったのは一九八五年の頃で……お母さんがお母さんと聴いてたのはレコード。千佳は見たことないでしょ、レコード」
「う、うん」
僕は思う。――レコードって、どうやって聴くのだろう? と、まったくイメージもできなかった。だから、お母さんは言うのだ。僕のこれから考えることを見通して。
「お盆に帰ろうか、お母さんの田舎。パパも一緒に、お祖母ちゃんに会いに」と。
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