6 / 22
フォルシア国編
第6話 作戦開始
しおりを挟む
「では──こちらが先に相手を封印すればよい、ということだな?」
ライルのこの言葉に、ローゼスさんはありえないと否定する。
「いや──相手は複数人な上、全員を封印するには規模が大きくなりすぎます。一人ではとても──」
「できる。無用な心配はするな。私はグローリア家の者だぞ?」
彼は半分諦めたように、別の案を示した。
「はは……ではそれをまず試すとして、失敗した時の策を考えましょう……」
────そうして話し込んでいる内に、空は段々と明るくなっていった。
もうすぐ日が登り始めるだろうという頃、作戦会議に一段落ついた私とライルはベッドの上で少し横になっていた。
そんな中、沈黙を破るようにライルが口を開く。
「なあ、継承石を持っていれば、王……人の指導者になれるということだよな?」
厳密には違うと思うが……やる気を出させるために、彼女が期待しているであろう答えを返す。
「──うん、そうだよ」
これに、彼女はニヤリと不器用な笑顔を見せる。
「そうか……!」
これでよし、と安心する私に、今度の彼女は突飛なことを問いかけた。
「それともう一つ聞きたいんだが……何故今回の敵を殺しちゃならんのだ?」
例え戦争であっても人殺しは良くない、という自明の理が人間にはあるが、邪龍にそれは通用しない。
邪龍には倫理よりも論理だ、と判断した私は、答えを用意する。
「それは──目立つからでしょ。もし相手を殺したとしたら、殺人の罪として各国で追われるようになって、私たちは身動きを取りづらくなるんだよ?」
しかし彼女はまだ満足しなかった。
「ふうん……『今回の敵』を殺したらまずいのは分かった」
それ以上は困るから勘弁してくれ、と祈るが……彼女は容赦なく聞いてくる。
「だが……ローゼスが言っていたのはそれだけではなく、人として人を殺してはいけない、という風だったぞ。ではなぜ、人は人を殺しちゃならんのだ?」
「それは…………」
来てしまった。まさか倫理のリの字を知らない邪龍が、突然ここまで踏み込んでくるとは……。
普通の勉強こそ頑張ってきたつもりだが、残念ながら哲学は未履修だ。
いくらかの思案のうち、返す言葉をやっと見つける。
「……じゃあ、もし誰かを殺したとしてさ。そのあと、その人の仲間が自分を殺しにきたらどうする?自分が殺されるのは、嫌でしょう?」
ライルは少し納得したような、でもまだ不満があるような、そんな顔をする。
その直後、また面倒な言葉が返ってきた。
「ならば、やり返されぬよう徹底的に叩き潰せばよかろう!?」
「うーーーん……」
それはあなたが強すぎて全てに勝つ前提があるからでしょ!?……と言いたくなる気持ちを抑える。
(その方向に行かれると、どんな哲学者でも無理でしょ……)
眉間にしわを寄せて頭をかいていると、横からローゼスさんの声がした。
「レイルさん、ライルさん、そろそろ時間です。……本当に大丈夫ですか?」
「あ、ローゼスさん……はい……」
少し眠たげにしながら、私はベッドから降りる。
太陽は顔を出し始め、遠くの騎馬隊を見る私たちの右頬を照らしていた。
ローゼスさんは双眼鏡を覗き、現在の状況を確認する。
「騎馬隊は──馬2頭の馬車が6台で12人。乗り込んでいる戦術隊も、およそ合計12人でしょうか──」
騎馬隊は馬車と馬を流れるように切り離し、手綱を引いていた兵士がそれぞれの馬に跨る。
戦術隊は馬車から降りると、魔法で飛んでこちらへ向かってくる。
ローゼスさんはそれを見て、私たちに大きな声で伝えた。
「騎馬隊停止、魔法戦術隊展開開始しました! こちらも準備を!」
瓦礫が騎馬を阻むと、今度は兵士たちも魔法で飛び、瓦礫を飛び越えてくる。
可能な限り体力を消耗させない、効率的なやり方だ。
「よし……軽くひねってやろう……!」
ライルは立ち上がり、調子に乗ったことを言う。
それを見て、私は小声で忠告を繰り返した。
「くれぐれも、拘束と魔法封印に留めてくださいよ!」
「分かってる分かってる、つまらんけどな……」
そこにローゼスさんが最後の補足を行った。
「いいですか? 魔法戦術隊は、陣形を組んだ後に魔法封印の発動が主目的ですから、それまでが重要ですからね」
「分かっている!」
作戦開始に、まず私はライルに後ろから抱かれるようにしてしっかりとくっつく。
そして共に空へ飛びあがると、彼女は光魔法で私たちを透明にした。
……つまり敵に見つからなければ無問題という、雑な解決方法である(使ってる魔法は高度なんだけど)。
そして宙を舞う兵士たちは、段々とローゼスさんを囲うように近づいてくる。
「頼みますよ……ライルさん!」
ローゼスさんは虚空に向かってそう呟くと、覚悟を決めたように腰の剣を抜き構えた。
まだ敵の囲いは不完全という中──
「目標、ローゼス・ブライト! 総員突撃──!!」
突如敵が急接近し、ローゼスに迫る。
(どこもよくやる白兵戦。数はそれほど多くない──)
兵士たちは彼に次々と剣を振るう。
しかし、その剣先の流れは虚しく空を切り、当たると思ったものは彼の剣で弾かれる。
(これで刺してしまえば楽ですが、そういうわけにはいきませんからね……頼みますよライルさん!)
白兵戦をいなすことは良かったが、問題はこうして稼がれていく時間の方にあった。
次第に戦術隊は展開を進め、やがて剣を振るっていた兵士たちはその場を素早く離脱した。
(来ましたか……!)
周囲を取り囲む魔法戦術隊。杖を構え、いつでも制圧可能だという雰囲気を放っていた。
一方、上空の二人は────
「ライル何してるの!? 早くやってよ!?」
「いいだろうしばらくは。ヒト同士の戦いを見るのも一興だ」
「そうは言ったってもう戦術隊が!!」
ライルはいつもの邪龍しぐさで、戦うローゼスさんたちを眺め、楽しげに笑っていた。
「はあ。まあ、そろそろか──」
そうこうしていると、戦術隊の一人が懐から見慣れないものを取り出す。
「それは……!!」
それを持ったリーダーらしき人物が口を開く。
「流石はローゼスだな、これのことも知っていたか……」
リーダーは話しながら、それを様々な角度から見るように手を動かす。
「封印空間でも使用可能な、魔法に頼らない携行兵器。名前は──『ピストル』だったか?」
ライルのこの言葉に、ローゼスさんはありえないと否定する。
「いや──相手は複数人な上、全員を封印するには規模が大きくなりすぎます。一人ではとても──」
「できる。無用な心配はするな。私はグローリア家の者だぞ?」
彼は半分諦めたように、別の案を示した。
「はは……ではそれをまず試すとして、失敗した時の策を考えましょう……」
────そうして話し込んでいる内に、空は段々と明るくなっていった。
もうすぐ日が登り始めるだろうという頃、作戦会議に一段落ついた私とライルはベッドの上で少し横になっていた。
そんな中、沈黙を破るようにライルが口を開く。
「なあ、継承石を持っていれば、王……人の指導者になれるということだよな?」
厳密には違うと思うが……やる気を出させるために、彼女が期待しているであろう答えを返す。
「──うん、そうだよ」
これに、彼女はニヤリと不器用な笑顔を見せる。
「そうか……!」
これでよし、と安心する私に、今度の彼女は突飛なことを問いかけた。
「それともう一つ聞きたいんだが……何故今回の敵を殺しちゃならんのだ?」
例え戦争であっても人殺しは良くない、という自明の理が人間にはあるが、邪龍にそれは通用しない。
邪龍には倫理よりも論理だ、と判断した私は、答えを用意する。
「それは──目立つからでしょ。もし相手を殺したとしたら、殺人の罪として各国で追われるようになって、私たちは身動きを取りづらくなるんだよ?」
しかし彼女はまだ満足しなかった。
「ふうん……『今回の敵』を殺したらまずいのは分かった」
それ以上は困るから勘弁してくれ、と祈るが……彼女は容赦なく聞いてくる。
「だが……ローゼスが言っていたのはそれだけではなく、人として人を殺してはいけない、という風だったぞ。ではなぜ、人は人を殺しちゃならんのだ?」
「それは…………」
来てしまった。まさか倫理のリの字を知らない邪龍が、突然ここまで踏み込んでくるとは……。
普通の勉強こそ頑張ってきたつもりだが、残念ながら哲学は未履修だ。
いくらかの思案のうち、返す言葉をやっと見つける。
「……じゃあ、もし誰かを殺したとしてさ。そのあと、その人の仲間が自分を殺しにきたらどうする?自分が殺されるのは、嫌でしょう?」
ライルは少し納得したような、でもまだ不満があるような、そんな顔をする。
その直後、また面倒な言葉が返ってきた。
「ならば、やり返されぬよう徹底的に叩き潰せばよかろう!?」
「うーーーん……」
それはあなたが強すぎて全てに勝つ前提があるからでしょ!?……と言いたくなる気持ちを抑える。
(その方向に行かれると、どんな哲学者でも無理でしょ……)
眉間にしわを寄せて頭をかいていると、横からローゼスさんの声がした。
「レイルさん、ライルさん、そろそろ時間です。……本当に大丈夫ですか?」
「あ、ローゼスさん……はい……」
少し眠たげにしながら、私はベッドから降りる。
太陽は顔を出し始め、遠くの騎馬隊を見る私たちの右頬を照らしていた。
ローゼスさんは双眼鏡を覗き、現在の状況を確認する。
「騎馬隊は──馬2頭の馬車が6台で12人。乗り込んでいる戦術隊も、およそ合計12人でしょうか──」
騎馬隊は馬車と馬を流れるように切り離し、手綱を引いていた兵士がそれぞれの馬に跨る。
戦術隊は馬車から降りると、魔法で飛んでこちらへ向かってくる。
ローゼスさんはそれを見て、私たちに大きな声で伝えた。
「騎馬隊停止、魔法戦術隊展開開始しました! こちらも準備を!」
瓦礫が騎馬を阻むと、今度は兵士たちも魔法で飛び、瓦礫を飛び越えてくる。
可能な限り体力を消耗させない、効率的なやり方だ。
「よし……軽くひねってやろう……!」
ライルは立ち上がり、調子に乗ったことを言う。
それを見て、私は小声で忠告を繰り返した。
「くれぐれも、拘束と魔法封印に留めてくださいよ!」
「分かってる分かってる、つまらんけどな……」
そこにローゼスさんが最後の補足を行った。
「いいですか? 魔法戦術隊は、陣形を組んだ後に魔法封印の発動が主目的ですから、それまでが重要ですからね」
「分かっている!」
作戦開始に、まず私はライルに後ろから抱かれるようにしてしっかりとくっつく。
そして共に空へ飛びあがると、彼女は光魔法で私たちを透明にした。
……つまり敵に見つからなければ無問題という、雑な解決方法である(使ってる魔法は高度なんだけど)。
そして宙を舞う兵士たちは、段々とローゼスさんを囲うように近づいてくる。
「頼みますよ……ライルさん!」
ローゼスさんは虚空に向かってそう呟くと、覚悟を決めたように腰の剣を抜き構えた。
まだ敵の囲いは不完全という中──
「目標、ローゼス・ブライト! 総員突撃──!!」
突如敵が急接近し、ローゼスに迫る。
(どこもよくやる白兵戦。数はそれほど多くない──)
兵士たちは彼に次々と剣を振るう。
しかし、その剣先の流れは虚しく空を切り、当たると思ったものは彼の剣で弾かれる。
(これで刺してしまえば楽ですが、そういうわけにはいきませんからね……頼みますよライルさん!)
白兵戦をいなすことは良かったが、問題はこうして稼がれていく時間の方にあった。
次第に戦術隊は展開を進め、やがて剣を振るっていた兵士たちはその場を素早く離脱した。
(来ましたか……!)
周囲を取り囲む魔法戦術隊。杖を構え、いつでも制圧可能だという雰囲気を放っていた。
一方、上空の二人は────
「ライル何してるの!? 早くやってよ!?」
「いいだろうしばらくは。ヒト同士の戦いを見るのも一興だ」
「そうは言ったってもう戦術隊が!!」
ライルはいつもの邪龍しぐさで、戦うローゼスさんたちを眺め、楽しげに笑っていた。
「はあ。まあ、そろそろか──」
そうこうしていると、戦術隊の一人が懐から見慣れないものを取り出す。
「それは……!!」
それを持ったリーダーらしき人物が口を開く。
「流石はローゼスだな、これのことも知っていたか……」
リーダーは話しながら、それを様々な角度から見るように手を動かす。
「封印空間でも使用可能な、魔法に頼らない携行兵器。名前は──『ピストル』だったか?」
0
あなたにおすすめの小説
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
追放された聖女は旅をする
織人文
ファンタジー
聖女によって国の豊かさが守られる西方世界。
その中の一国、エーリカの聖女が「役立たず」として追放された。
国を出た聖女は、出身地である東方世界の国イーリスに向けて旅を始める――。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
ぽっちゃり女子の異世界人生
猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。
最強主人公はイケメンでハーレム。
脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。
落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。
=主人公は男でも女でも顔が良い。
そして、ハンパなく強い。
そんな常識いりませんっ。
私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。
【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる