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何故こうなった?
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先代勇者の活躍により、平和な日々が続いていた世界ーー
しかし、数百年たった今その封印が綻び始めーーー
再び暗黒の時代がやってくるーーーー
そこは常に暗雲立ち込める場所、魔王城ーーー
魔王がひっそり目覚め少しづつ魔物が現れ始めた頃
「まだ勇者の息の根を止めれんのかーーっ!!」
そこに雷鳴のような怒声が響きわたると、その足元に配下らしき魔物が慌ててひれ伏す。気迫だけでも相当お怒りなのは間違いない。
「も、申し訳ございません!随時魔物を派遣してはいるのですが…」
冷や汗をたらしながら配下がそう弁解すると、魔王は一枚の紙切れを取り出し呆れた様子で読み上げた
「それにしては人間どもの歓喜に満ちた号外しか届かぬがな。『勇者またも魔物を撃破!』……経験値を与えてどうする!!育てているのか?」
「その…お言葉ですが魔王様、前回の勇者にやられてしまった強い魔物を復活させるにはやはりそれなりに準備と時間が必要でして…」
「それはわかっている。が、ループしているのが分からんか?やはり弱いうちになんとかして我が潰さねば…」
「そう言われましても…魔王様前回の勇者にかけられた魔方陣の中から出られないではないですか」
「む……」
魔王が復活してからまだ3日。
足元に白く光る魔方陣は、先代勇者がその命を削って魔王にかけた固定魔法で、封印から目覚めたばかりでまだ力が3/1程度しか戻っていない魔王には解くことができない
「忌々しい術を…」と呟く魔王
そしてしばらくの沈黙が二人を包んだ
「…なにか新しく策を練って参ります」
「…そうだな、まともな策を練ってくるがいい」
「はっ、では失礼いたします」
ガチャガチャ…
そういって出ていこうとした配下だがなぜかドアノブをガチャガチャしている。壊れた?そんなに雑な扱いはしていないハズだが、と思い声をかける
「…なにをしている」
「あ…いえその…開かないのです」
よく見ると押し込んでいる。はぁ…とため息をつく魔王
「そこは押すのではない…引くのだ」
「あっそうでした…はは…」
「3日しか経たぬとはいえ、いい加減慣れ…ん?引く………そうか……これか!フハハハハ…!」
突然笑いだした魔王に何事かと出たばかりの配下がすぐに戻ってきた。
「どうされました魔王様?」
「ククク…外から押してダメなら中から少しづつ潰していけばいい!」
「と、申されますと」
「我の魂を勇者一行の誰かに乗り移らせるのだ。この魔方陣は我本体に作用する術であって魂までは干渉できぬ。であれば我の魂のみを飛ばして憑依はさせられるだろう?」
「成る程…妙案ですね」
「それに自身の仲間内によもや魔王がいるとは思うまい!」
「さすが魔王様!…ですが、過去に例がありません。果たして狙い通りいくでしょうか?」
「やらねばまた前と同じ事の繰り返しになってしまうだろう?それにできなければすぐに戻る。お前はそれまで魔物の強化をするのだ」
「はっ」
配下が返事をするのを確認すると、魔王の頭上から青い魂が抜け出て城の天井を通り抜け空に舞い上がり、そこから勇者のいる方角にまっすぐ飛んでいくのだったーーーー
「いってしまわれた…。あ。そういえば魂が抜けた後の身体は一体どうなるのだろうか…」
視界が凄まじい勢いで変わる、変わる、変わる。
常闇の城から黒の森を抜け、熱帯雨林を通りすぎいくつもの町をこえ山をこえ谷をこえ小さな村の宿に宿泊している勇者の一向のなにやら小さな生き物にーー「って生き物だと!?いかん!我は仲間のうちの一人にーーーーっあああああ!すいこまれるぅぅぅううう!?」
ビクンッビクッビクッ………ブルブルブルブルスポンッ!!
魔王の魂がその勇者の傍らに眠る小さなピンクの生き物に吸い込まれると同時に、そのピンクの生き物からピンクの魂が押し出され、その魂は魔王城のある方角に飛んでいってしまったーー…
『まっ、まて!まてこらピンクの生き物!!貴様ーーーっ!』
「ううーーん…」
『!!』
傍らで人の声。ハッとなって隣を見ると油断しきった顔で眠るにっくき勇者がいた。
『フフフ…勇者よ仲間内に殺られる絶望を味わわせてやろうぞ…』
魔王が邪悪な笑みを浮かべ、その首をへし折ってやろうと手をーーー
ポニュッ
『ポニュ?』
そのピンクでフワフワの手を首に(乗せた)。
『なっ…なっなっなっ…』
プルプルと自身の両手を見る魔王。そこには小さな爪をつけたプニプニ肉球のなんとも愛らしい獣の手があった。
『なんだこれはぁぁぁぁああああ!!!!????』
しかし、数百年たった今その封印が綻び始めーーー
再び暗黒の時代がやってくるーーーー
そこは常に暗雲立ち込める場所、魔王城ーーー
魔王がひっそり目覚め少しづつ魔物が現れ始めた頃
「まだ勇者の息の根を止めれんのかーーっ!!」
そこに雷鳴のような怒声が響きわたると、その足元に配下らしき魔物が慌ててひれ伏す。気迫だけでも相当お怒りなのは間違いない。
「も、申し訳ございません!随時魔物を派遣してはいるのですが…」
冷や汗をたらしながら配下がそう弁解すると、魔王は一枚の紙切れを取り出し呆れた様子で読み上げた
「それにしては人間どもの歓喜に満ちた号外しか届かぬがな。『勇者またも魔物を撃破!』……経験値を与えてどうする!!育てているのか?」
「その…お言葉ですが魔王様、前回の勇者にやられてしまった強い魔物を復活させるにはやはりそれなりに準備と時間が必要でして…」
「それはわかっている。が、ループしているのが分からんか?やはり弱いうちになんとかして我が潰さねば…」
「そう言われましても…魔王様前回の勇者にかけられた魔方陣の中から出られないではないですか」
「む……」
魔王が復活してからまだ3日。
足元に白く光る魔方陣は、先代勇者がその命を削って魔王にかけた固定魔法で、封印から目覚めたばかりでまだ力が3/1程度しか戻っていない魔王には解くことができない
「忌々しい術を…」と呟く魔王
そしてしばらくの沈黙が二人を包んだ
「…なにか新しく策を練って参ります」
「…そうだな、まともな策を練ってくるがいい」
「はっ、では失礼いたします」
ガチャガチャ…
そういって出ていこうとした配下だがなぜかドアノブをガチャガチャしている。壊れた?そんなに雑な扱いはしていないハズだが、と思い声をかける
「…なにをしている」
「あ…いえその…開かないのです」
よく見ると押し込んでいる。はぁ…とため息をつく魔王
「そこは押すのではない…引くのだ」
「あっそうでした…はは…」
「3日しか経たぬとはいえ、いい加減慣れ…ん?引く………そうか……これか!フハハハハ…!」
突然笑いだした魔王に何事かと出たばかりの配下がすぐに戻ってきた。
「どうされました魔王様?」
「ククク…外から押してダメなら中から少しづつ潰していけばいい!」
「と、申されますと」
「我の魂を勇者一行の誰かに乗り移らせるのだ。この魔方陣は我本体に作用する術であって魂までは干渉できぬ。であれば我の魂のみを飛ばして憑依はさせられるだろう?」
「成る程…妙案ですね」
「それに自身の仲間内によもや魔王がいるとは思うまい!」
「さすが魔王様!…ですが、過去に例がありません。果たして狙い通りいくでしょうか?」
「やらねばまた前と同じ事の繰り返しになってしまうだろう?それにできなければすぐに戻る。お前はそれまで魔物の強化をするのだ」
「はっ」
配下が返事をするのを確認すると、魔王の頭上から青い魂が抜け出て城の天井を通り抜け空に舞い上がり、そこから勇者のいる方角にまっすぐ飛んでいくのだったーーーー
「いってしまわれた…。あ。そういえば魂が抜けた後の身体は一体どうなるのだろうか…」
視界が凄まじい勢いで変わる、変わる、変わる。
常闇の城から黒の森を抜け、熱帯雨林を通りすぎいくつもの町をこえ山をこえ谷をこえ小さな村の宿に宿泊している勇者の一向のなにやら小さな生き物にーー「って生き物だと!?いかん!我は仲間のうちの一人にーーーーっあああああ!すいこまれるぅぅぅううう!?」
ビクンッビクッビクッ………ブルブルブルブルスポンッ!!
魔王の魂がその勇者の傍らに眠る小さなピンクの生き物に吸い込まれると同時に、そのピンクの生き物からピンクの魂が押し出され、その魂は魔王城のある方角に飛んでいってしまったーー…
『まっ、まて!まてこらピンクの生き物!!貴様ーーーっ!』
「ううーーん…」
『!!』
傍らで人の声。ハッとなって隣を見ると油断しきった顔で眠るにっくき勇者がいた。
『フフフ…勇者よ仲間内に殺られる絶望を味わわせてやろうぞ…』
魔王が邪悪な笑みを浮かべ、その首をへし折ってやろうと手をーーー
ポニュッ
『ポニュ?』
そのピンクでフワフワの手を首に(乗せた)。
『なっ…なっなっなっ…』
プルプルと自身の両手を見る魔王。そこには小さな爪をつけたプニプニ肉球のなんとも愛らしい獣の手があった。
『なんだこれはぁぁぁぁああああ!!!!????』
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