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陰陽の鏡
陰陽の鏡5
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乙が連れ出した先は、船内の遊戯場だった。
瀾は困惑ぎみに訪ねる。
「先輩、ここ…」
「ああ、見ての通りだ」
「私達、遊んでる暇はないんじゃないんですか?
せっかく先輩が説明してくれてるのに私…」
瀾が俯くと、乙はクスリと笑った。
「別に遊びに来た訳じゃない」
「でも…先輩が持っているそれは、ビリヤードの棒ですよね?」
「ああ、そうだ。
正確には棒ではなくてキューと呼ぶんだ」
しかし、瀾の頭は更に混乱した。
「先輩…それで…あの…」
瀾が聞きにくそうに口を開くと乙はクスリと笑顔で瀾の答えを口にする。
「まずは物理から始めるか」
「え?」
そう言うと9の玉をビリヤード台のプールに置き、白い玉を手に戻って来ると今度はプールの手前側に置くと瀾のもとへと戻ってきた。
「野中、この台が宇宙だとすると、あそこにある黄色い玉は地球から見た月だ」
「え?」
瀾からすれば、さっぱり訳が解らなかった。
「月は太陽から浴びる光を反射させて、地球からは形を変える。
…と言うよりは形が変わって見えるのは知ってるよな?」
「は、はい…」
乙は、少し前屈みにビリヤード台に片手を付いて瀾を促した。
「野中、シャンパンを飲んだ日を覚えているか?」
「は、はい…」
「あの時と同じ様に視点を下げて玉に合わせて見てみろ」
瀾がしゃがみ玉を覗きこんだ。
「あっ!!三日月…?」
「クス…」
そして、乙は月の自転や引力などを話始めると瀾は、不思議と効率よく理解し始めていった。
「…ここまでは大丈夫か?」
「はい!!とても解りやすくて楽しいです」
「クス…それは良かった。
では月や地球の他にも惑星と呼ばれる物があるが、それが幾つで何があるか答えられるか?」
「えっと…曜日と同じだから…
月と火星・水星・木星・金星・土星……えっと…」
「天王星と海王星だ」
「あ、はい。そうでした」
「他に覚え方を教えてもらわなかったか?」
「あ…何だか呪文のようなものを教えてもらったような…
ナントカチカモク…えっと…」
「水金地火木土天海…(冥)だろ?」
乙の言葉に瀾は発見したように立ち上がり嬉しそうに口を開いた。
「それです!!」
「やっぱり覚えるのは少し難しいか…」
「すいません…」
乙がポツリと言葉をつくと、瀾は劣等感に途端にシュンと俯いた。
瀾は困惑ぎみに訪ねる。
「先輩、ここ…」
「ああ、見ての通りだ」
「私達、遊んでる暇はないんじゃないんですか?
せっかく先輩が説明してくれてるのに私…」
瀾が俯くと、乙はクスリと笑った。
「別に遊びに来た訳じゃない」
「でも…先輩が持っているそれは、ビリヤードの棒ですよね?」
「ああ、そうだ。
正確には棒ではなくてキューと呼ぶんだ」
しかし、瀾の頭は更に混乱した。
「先輩…それで…あの…」
瀾が聞きにくそうに口を開くと乙はクスリと笑顔で瀾の答えを口にする。
「まずは物理から始めるか」
「え?」
そう言うと9の玉をビリヤード台のプールに置き、白い玉を手に戻って来ると今度はプールの手前側に置くと瀾のもとへと戻ってきた。
「野中、この台が宇宙だとすると、あそこにある黄色い玉は地球から見た月だ」
「え?」
瀾からすれば、さっぱり訳が解らなかった。
「月は太陽から浴びる光を反射させて、地球からは形を変える。
…と言うよりは形が変わって見えるのは知ってるよな?」
「は、はい…」
乙は、少し前屈みにビリヤード台に片手を付いて瀾を促した。
「野中、シャンパンを飲んだ日を覚えているか?」
「は、はい…」
「あの時と同じ様に視点を下げて玉に合わせて見てみろ」
瀾がしゃがみ玉を覗きこんだ。
「あっ!!三日月…?」
「クス…」
そして、乙は月の自転や引力などを話始めると瀾は、不思議と効率よく理解し始めていった。
「…ここまでは大丈夫か?」
「はい!!とても解りやすくて楽しいです」
「クス…それは良かった。
では月や地球の他にも惑星と呼ばれる物があるが、それが幾つで何があるか答えられるか?」
「えっと…曜日と同じだから…
月と火星・水星・木星・金星・土星……えっと…」
「天王星と海王星だ」
「あ、はい。そうでした」
「他に覚え方を教えてもらわなかったか?」
「あ…何だか呪文のようなものを教えてもらったような…
ナントカチカモク…えっと…」
「水金地火木土天海…(冥)だろ?」
乙の言葉に瀾は発見したように立ち上がり嬉しそうに口を開いた。
「それです!!」
「やっぱり覚えるのは少し難しいか…」
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