書庫『宛先のない手紙』

中村音音(なかむらねおん)

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バイクの後ろに乗せたげる。

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突然、オートバイに乗ってみたくなって、教習所通いはじめました。
免許取ったら、キミを乗っけてあげるからね!

キミは慎重で臆病で食わず嫌いだけど、ちょっとは冒険してもいいんじゃない?
私はキミと違って「HSS」(High Sensation Seeking=高刺激探究者)だから、初めてのことにとってもわくわくする!

なんで私たち、つきあってんだろ?
不思議だよね。
でも、私には私がなぜキミを選んだのかわかる気がする。
初めてのタイプだから。

って書くと、ふくれるキミが見える。
まるで女の子みたいよ。

プライムビデオでそういえば、こんなのやってた。
「ネズミがネコに噛みついた。あべこべだネコ叩き!」
まるで私たちみたいね!

ふふ、今度は怒りを奥歯で噛んでるな。
手に取るようにわかっちゃう。


・・・
だいじょうぶだって。こう見えて私、運動神経いいんだから。

そうね、どこ行こうかな。
北海道なんてどう?
広大な大地を、左右に広がるラベンダー畑を、湖底まで見透かせるほどの湖のほとりを、ぎゅってしてもらったまま走るの。
キミとはいつだって、ぎゅっとつながっている。

道の途中、空に続く雲見つけたら、きっとそのそのまま宙に向かっていきたくなっちゃうんだろうなあ。
つまり、昇天! なんちゃって。
あら、暗くなったかしら?
ジョーダンよ、冗談。


・・・
真に受けるキミの顔が浮かぶ。

たった20時間ほど会えないでいるだけなのに、こんなに恋しい。
今日も会いたいよ。
仕事のあと、あいてる?


あとね、ひとつお願いがあるの?
ふたりでツーリングに出かけるの、来年の秋まで待ってくれる?

なぜか、訊きたい?

どーしても訊きたい?

う~ん。

うん。

教えてあげる。

それはね、免許取ってから1年は、ふたり乗りできないことになってるから。

だから、それまでは私をぎゅってしてくれていないと。
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