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くったりしたアーネをそっと横倒しにしながら、イングヴァルが衣越しに太腿に触れる。

「……すみません、初めてなので上手く出来ませんが……」
自分の心の声が漏れたのかと思ったが、それを発したのはイングヴァルだ。
「わ、私もです……、ので」
赤面しながらアーネも答える。

「では、もう少し足を開いて頂けますか?」
「は、はい……」
そろりそろりとアーネが言われるがままに足を開けば、イングヴァルはスカートの裾を持ち上げ、掌を太腿の間に滑り込ませた。そのままゆっくりゆっくり、人差し指と中指が這うように足の付け根へと潜り込む。
「……ぁっ……」
ひたり、とたどり着いた先、ショーツの中心はしっとりと濡れていた。

イングヴァルはアーネに気取られない様に安堵しながら、布地を指先でずらしつつ触れる陰毛の感触を楽しむ。
ふわふわとした毛が中心に向かうとドロリと重たくなるのが嬉しかった。

「んん……っ」
爪が当たらない様に、アーネの蜜壺の周りをくるりくるりと撫で回す。愛液が馴染んで、ぷっくりとした襞が顕になった。

「……舐めますね」
「えっ!?……はぃ……」
恥ずかしさで消え入りそうな、それでも許可した可愛い唇にちゅ、と一度口付けし、イングヴァルはアーネの両足をわざとしっとり左右に広げる。
ごくり、と喉が鳴る程に扇情的なアーネの性器に、次の瞬間イングヴァルは夢中でむしゃぶりついた。

「ひゃうっ!ぁ、あぁん……っっ」
イングヴァルは、とろとろと潤った泉に舌先を伸ばし、膣内を刺激して更に滴らせた淫水をぢゅるぢゅる、と美味しそうに舐めすする。

先程指でした様にぐるりぐるりと入り口を舌で可愛がれば、その舌先にぷくりと膨らみ始めた秘豆が当たって主張をはじめる。
ひくりひくりと誘う穴にそっと人差し指を埋め、アーネが痛くなさそうなのを確認しながらクリトリスを優しく舐め上げ、左右に弾き、パツンパツンに尖りきったところで吸い付く様にしながら口内に導き入れ、舌でゆっくり押し潰す。

「ぁあっ!!あぁーーっっ!!」
アーネは感じた事のない快感に、腰をガクガクと震わせる。クリトリスを中心に、溜まりに溜まっていく快楽……それでも弾け方を知らずにずっとそれはアーネの下半身にとどまり続ける。

「い、いゃぁっ!!イングヴァル、さまぁ!!」
気持ち良すぎるのが怖くて、アーネは首を左右に振る。
イングヴァルは、「大丈夫ですか?」と優しく問いかけながら、下半身から身を話してアーネの着ていたネグリジェの胸元に掌を滑らせ、たゆんとした胸を顕にさせる。

「んっ……」
顕になった胸元に吸い付き、大きな掌でその豊かな胸を揉みしだいた。
「ぁ……っ、ぁあっ……!!」
ゆっくりと下半身を動かし、自らの肉棒をアーネの敏感な立ち上がりきった芽に何度もすり付ける。
右の乳首は舌に転がされ、左の乳首は指先で捏ねられたり引っ張られたりした。

アーネのひくりひくりと誘う濡れそぼった淫穴に、イングヴァルの亀頭が何度もくぽくぽと挨拶をかわした。
そのまま腰を突き入れてしまいたいのを、イングヴァルの理性が総動員されて何とか思いとどまる。
アーネは処女で、指で解さないと酷く痛い思いをする事になる。

「……怖くないですか?」
「……はい。あ、あの、キス……したいです」
顔を近付けてアーネに問えば、アーネからは思いもよらぬ可愛いおねだりをされ、イングヴァルはそれに応えた。

啄む様なキスから、歯列をなぞり、舌を絡め合うキス。長い長い口付けの間、ずっとアーネの膣内を指で解きほぐしたイングヴァルは、漸く自らの希望を伝える。

「……入れて、良いですか?あなたが欲しい……」
こくりと頷いたアーネの頭を大切そうに、けれどもしっかりと抱え込んで抱き締めてから、アーネのとろけた泥濘に自らの欲望をひたりと当てて、そのまま埋め込んでいく。

「あ……っ、うぅ……っっ」
アーネが眉間にシワが寄る度、イングヴァルは動きを止めて指で秘豆を可愛がった。
「だ、大丈夫……です、イングヴァル様……」
イングヴァルに大事にされているのだと感じる度、結果としてアーネの心はイングヴァルを欲した。

アーネはイングヴァルの首に両手を回し、腰に足を回して、イングヴァルと早くひとつになりたいのだと拙いながらも懸命に伝える。

「アーネ……っっ」
イングヴァルは、それでもアーネを気遣いながら、ゆっくりと押し広げ……漸く最奥までたどり着いた。
汗だくになった二人は、視線を合わせて微笑み合う。
「……動いて下さい……」
「大丈夫か?」
「はい。イングヴァル様を……感じたい、です」

初めて同士の初夜は、イングヴァルは達する事が出来たが、アーネが達する事はなかった。
それでも、幸せに満ちた二人だった。



***



「あなたが望むのであれば、ストラーニャの民を私が救おう」

他の四大家門を諭して、魔石の譲渡を条件にひっそりとストラーニャの反乱軍と手を組んだイングヴァルは、王族を幽閉して国のトップを無血ですげ替えた。そして新たな指導者の下、ストラーニャは国民にとってより良い国へと変化していく。

アーネは再び時が遡る事を恐れたが、全てが終わった際、イングヴァルから種明かしをされて涙を流した。

それは、アーネが初めて流した嬉し涙だったのかもしれない。

やっと、腐りきった王宮で、自らの使命を信じて孤独に闘っていた罪深い王女は、その手を汚す事なく唯一の男性ヒトと幸せに暮らしたのだった。
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