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第四話
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「レティシア! リーベット村にゴブリン十数体確認報告、イルマ連れて行ってくる!」
ユニスは支部長室に寄ると、そこにいた上長に五秒で報告を終える。
「はい、行ってらっしゃい。安全第一でね」
報告を受けたレティシアはデスクの引き出しを開けると、そこから一本の鍵を取り出して、ユニスに投げ渡した。
「分かってる!」
ユニスはそれをキャッチすると、すぐに踵を返して支部長室をあとにし、廊下を駆けていく。
それを見ていたイルマは、瞳をきらきらと輝かせてユニスのあとを追った。
「か、カッコイイです、先輩!」
「妙なトコに感心してんじゃねぇ!」
「あと可愛いです! 抱きしめていいですか!?」
「なんでそうなる!?」
ユニスは小走りで階段を駆け下りて、一階の「ブルーム保管庫」の前に直行。
レティシアから受け取った鍵で扉を開ける。
扉を開くと、狭い保管庫の中には四本のブルーム──魔法のホウキが安置されていた。
少女たちの身の丈ほどの長さのブルームは、形状こそ普通の竹ぼうきに似ているが、その実態は魔力を宿した高価な素材をふんだんに使って作られた強力なマジックアイテムだ。
ユニスはそこにあったブルームのうち二本に手を触れると、それらに魔力を流し込む。
「──アンロック!」
そう唱えると、ブルームがわずかに魔力の輝きを帯びた。
ユニスはそうしてから、一本を自分のものとし、もう一本をイルマへと渡す。
「ブルームの使い方は分かるな?」
「はい! 学園でみっちりトレーニングしました!」
「よし。あと絶対に壊したり失くしたりすんなよ。オレらの給料三ヶ月分が吹っ飛ぶぞ」
「ひえぇ……」
ユニスはブルーム保管庫の鍵を閉めると、再び二階まで走ってレティシアに鍵を投げ渡す。
それからイルマを連れて、事務所の庭へと出た。
「よし、それじゃいくぞ、イルマ」
「はい、ユニス先輩!」
二人はともに、ブレスレットをした左腕を天に掲げ、魔法の呪文を唱える。
「「──マジカルコート・ドレスアップ!」」
すると二人の少女の全身が光り輝き、「変身」を始めた。
着ていた衣服が光の粒となって弾け飛び、裸身のシルエットの上から新たな光の衣装をまとう。
やがて光が弾けると、燐光と可憐なコスチュームに身を包んだ二人の魔法少女の姿が現れていた。
なお、二人の衣装のデザインは似たような傾向を持つものの、細部は大きく異なる。
特に目立つ差異は、ユニスが淡いライトグリーンを基調とした衣装であるのに対して、イルマのそれは赤をベースにした鮮烈な印象のコスチュームだということだ。
これらの衣装は、魔法少女学園の卒業者に贈呈される個別の変身用ブレスレットに内蔵されているイメージになる。
学園には魔法少女専門の衣装デザイナーがいて、彼女の一存ですべての魔法少女の衣装デザインが決定され、そのデザインを編まれた魔法衣装がそれぞれの魔法少女たちに渡されるのだ。
なお魔法少女たちは、こうした「変身」をすることによって、体内に宿した魔力を筋力サポートや運動能力の増強、魔力障壁による防御効果などへと変換することができるようになる。
そのように「変身」を終えたところで、魔法少女たちは現地へと出発することになるのだが──
「……ん? どうしました、ユニス先輩?」
変身をしたイルマが、ユニスに向かって声をかける。
そこには、イルマの姿を見つめてぼーっと熱に浮かされたようになっている、小さな魔法少女の姿があった。
「ユニス先輩! どうしたんですか?」
「──んあっ? ……お、おお、悪い。ちょっと見惚れてた。……イルマお前、変身するとずいぶん化けるのな。めっちゃ綺麗で驚いた。オレが男だったら一目惚れしてんぞ」
「えぇぇっ!? そ、それって告白とみなしていいですか!? ユニス先輩のこと抱いていいですか!?」
「いや、それは違う。けどせっかく綺麗なのに、中身がそれなのもったいねぇ……」
「どういう意味ですかそれ!? ユニス先輩だって喋らなきゃ可愛いのにオレっ子じゃないですか! それでも可愛いってどういうことですか!?」
「うるせぇ! あと可愛い可愛い連呼するな! さすがのオレだって照れるわ! ──ほれ、さっさと行くぞ」
「はーい」
二人はそんなやり取りをしつつ、ブルームにまたがる。
二人の魔法少女が魔力を注ぎ込むと、ブルームが魔力の輝きを帯び、少女たちを乗せたまま浮かび上がった。
やがて、魔法少女事務所の屋根よりも高く浮上すると──
「それじゃ、レッツゴー♪」
「えぇい、お前が仕切るな!」
二人の魔法少女はホウキに乗って空を飛び、現地へと向かうのだった。
ユニスは支部長室に寄ると、そこにいた上長に五秒で報告を終える。
「はい、行ってらっしゃい。安全第一でね」
報告を受けたレティシアはデスクの引き出しを開けると、そこから一本の鍵を取り出して、ユニスに投げ渡した。
「分かってる!」
ユニスはそれをキャッチすると、すぐに踵を返して支部長室をあとにし、廊下を駆けていく。
それを見ていたイルマは、瞳をきらきらと輝かせてユニスのあとを追った。
「か、カッコイイです、先輩!」
「妙なトコに感心してんじゃねぇ!」
「あと可愛いです! 抱きしめていいですか!?」
「なんでそうなる!?」
ユニスは小走りで階段を駆け下りて、一階の「ブルーム保管庫」の前に直行。
レティシアから受け取った鍵で扉を開ける。
扉を開くと、狭い保管庫の中には四本のブルーム──魔法のホウキが安置されていた。
少女たちの身の丈ほどの長さのブルームは、形状こそ普通の竹ぼうきに似ているが、その実態は魔力を宿した高価な素材をふんだんに使って作られた強力なマジックアイテムだ。
ユニスはそこにあったブルームのうち二本に手を触れると、それらに魔力を流し込む。
「──アンロック!」
そう唱えると、ブルームがわずかに魔力の輝きを帯びた。
ユニスはそうしてから、一本を自分のものとし、もう一本をイルマへと渡す。
「ブルームの使い方は分かるな?」
「はい! 学園でみっちりトレーニングしました!」
「よし。あと絶対に壊したり失くしたりすんなよ。オレらの給料三ヶ月分が吹っ飛ぶぞ」
「ひえぇ……」
ユニスはブルーム保管庫の鍵を閉めると、再び二階まで走ってレティシアに鍵を投げ渡す。
それからイルマを連れて、事務所の庭へと出た。
「よし、それじゃいくぞ、イルマ」
「はい、ユニス先輩!」
二人はともに、ブレスレットをした左腕を天に掲げ、魔法の呪文を唱える。
「「──マジカルコート・ドレスアップ!」」
すると二人の少女の全身が光り輝き、「変身」を始めた。
着ていた衣服が光の粒となって弾け飛び、裸身のシルエットの上から新たな光の衣装をまとう。
やがて光が弾けると、燐光と可憐なコスチュームに身を包んだ二人の魔法少女の姿が現れていた。
なお、二人の衣装のデザインは似たような傾向を持つものの、細部は大きく異なる。
特に目立つ差異は、ユニスが淡いライトグリーンを基調とした衣装であるのに対して、イルマのそれは赤をベースにした鮮烈な印象のコスチュームだということだ。
これらの衣装は、魔法少女学園の卒業者に贈呈される個別の変身用ブレスレットに内蔵されているイメージになる。
学園には魔法少女専門の衣装デザイナーがいて、彼女の一存ですべての魔法少女の衣装デザインが決定され、そのデザインを編まれた魔法衣装がそれぞれの魔法少女たちに渡されるのだ。
なお魔法少女たちは、こうした「変身」をすることによって、体内に宿した魔力を筋力サポートや運動能力の増強、魔力障壁による防御効果などへと変換することができるようになる。
そのように「変身」を終えたところで、魔法少女たちは現地へと出発することになるのだが──
「……ん? どうしました、ユニス先輩?」
変身をしたイルマが、ユニスに向かって声をかける。
そこには、イルマの姿を見つめてぼーっと熱に浮かされたようになっている、小さな魔法少女の姿があった。
「ユニス先輩! どうしたんですか?」
「──んあっ? ……お、おお、悪い。ちょっと見惚れてた。……イルマお前、変身するとずいぶん化けるのな。めっちゃ綺麗で驚いた。オレが男だったら一目惚れしてんぞ」
「えぇぇっ!? そ、それって告白とみなしていいですか!? ユニス先輩のこと抱いていいですか!?」
「いや、それは違う。けどせっかく綺麗なのに、中身がそれなのもったいねぇ……」
「どういう意味ですかそれ!? ユニス先輩だって喋らなきゃ可愛いのにオレっ子じゃないですか! それでも可愛いってどういうことですか!?」
「うるせぇ! あと可愛い可愛い連呼するな! さすがのオレだって照れるわ! ──ほれ、さっさと行くぞ」
「はーい」
二人はそんなやり取りをしつつ、ブルームにまたがる。
二人の魔法少女が魔力を注ぎ込むと、ブルームが魔力の輝きを帯び、少女たちを乗せたまま浮かび上がった。
やがて、魔法少女事務所の屋根よりも高く浮上すると──
「それじゃ、レッツゴー♪」
「えぇい、お前が仕切るな!」
二人の魔法少女はホウキに乗って空を飛び、現地へと向かうのだった。
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