俺にしか描けない

東妻蛍

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三年生

ずっと見てきた

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「あら、一人?」
「……一時間後に来るってさ」
 近宮に問われて、優一はすぐに返事をした。誰のことかなんて名前を出さなくてもこれだけで伝わる。近宮は「ふうん」と笑うと美術室の中を指さした。
「まだやってるわよ。あの二人」
「え、吉井先生と横山先生?」
「あの二人、どうやら高校の同級生らしいのよね」
「……へえ、意外」
「それも結構仲が良かったらしいの。さっき覗きに来た菊池先生が言ってた」
「い、意外過ぎる」
 自由人な吉井と規律にやたらと厳しい横山。優一からももちろん他の生徒からも犬猿の仲に見えていたと思う。まさかそんな、仲がいい時期が一瞬でもあったなんて想像もつかなかった。驚いた様子の優一を見て、近宮は楽しそうに口元を吊り上げる。しかし近宮はすぐにばつが悪そうに美術室の方に視線をやった。
「まあこのままあの人たちがやりあってると、生徒が誰も展示を観にきてくれないのよね」
「ああ……確かに」
 先生同士の喧嘩――とはいえこの場合は口論程度だが、そんなものなんて生徒からしたら気にはなるけど、見ていられない。特に横山は生徒指導を担当していることもあり、生徒からは畏怖の対象である。そんな横山の苛立ったような声が聞こえてくる展示室には先ほどから人っ子一人寄り付かないでいた。
「……俺、ちょっと言ってくる」
「ええ、お願いするわ」
 優一がそう言いだすのを待っていたのだろう。近宮は優一の言葉を聞くとニヤリと笑みを溢してびじゅつしつの」
「……一時間後に来るってさ」
 近宮に問われて、優一はすぐに返事をした。誰のことかなんて名前を出さなくてもこれだけで伝わる。近宮は「ふうん」と笑うと美術室の中を指さした。
「まだやってるわよ。あの二人」
「え、吉井先生と横山先生?」
「あの二人、どうやら高校の同級生らしいのよね」
「……へえ、意外」
「それも結構仲が良かったらしいの。さっき覗きに来た菊池先生が言ってた」
「い、意外過ぎる」
 自由人な吉井と規律にやたらと厳しい横山。優一からももちろん他の生徒からも犬猿の仲に見えていたと思う。まさかそんな、仲がいい時期が一瞬でもあったなんて想像もつかなかった。驚いた様子の優一を見て、近宮は楽しそうに口元を吊り上げる。しかし近宮はすぐにばつが悪そうに美術室の方に視線をやった。
「まあこのままあの人たちがやりあってると、生徒が誰も展示を観にきてくれないのよね」
「ああ……確かに」
 先生同士の喧嘩――とはいえこの場合は口論程度だが、そんなものなんて生徒からしたら気にはなるけど、見ていられない。特に横山は生徒指導を担当していることもあり、生徒からは畏怖の対象である。そんな横山の苛立ったような声が聞こえてくる展示室には先ほどから人っ子一人寄り付かないでいた。
「……俺、ちょっと言ってくる」
「ええ、お願いするわ」
 優一がそう言いだすのを待っていたのだろう。近宮は優一の言葉を聞くとニヤリと笑みを溢して美術室の扉を開ける。こういう時ばかり俺を利用してと思わなくもないが、近宮はこういう時でもないと俺を頼ってくれない。優一は近宮に向かって大袈裟にため息を吐いてみせる。そして近宮はそんな優一を見て笑う。三年をかけて築いてきた絆を感じて、悪い気分ではない。吉井と横山もこんな風に仲が良かったのだろうか。そんなことを考えながら優一は恐る恐る美術室の中を覗いた。
「何もこんな彫像を出さなくてもいいじゃない」
「こんなって言い方はやめてよ。これでも作品展で評価高いんだよ」
「作品展にまで出してるわけ!? ええ……ていうかこれが評価されるって本当に分かんない世界だな……」
「なに、杏子は評価してくれないの?」
「……上手くなったんじゃない。高校の時より、ずっと。でも、それはそれ。これはこれ」
 なるほど。現場を見るまでは信じられなかったが、この二人は本当に仲が良かったのだろう。少し目にしただけの優一からしても旧知の仲に見えた。しかし一瞬だけ落ち着いたもののすぐに二人は臨戦態勢に入ってしまう。これ以上口論される前にと優一は慌てて声を掛けた。
「吉井先生」
「……上沢君、なに?」
「なにというか、その。生徒が怖がってるから、来場者が消えたというか」
「あ。あー……杏子のせいだわ」
「莉子だって。……いや、そうだね。申し訳ない」
 吉井は横山を揶揄ったが、横山は吉井を少し睨みつけると小さくため息を吐いた。そして横山はそのまま出口に向かって歩き出す。別に追い出したかったわけではないので、優一は慌てて横山に声を掛けた。
「あ、その。作品はゆっくり見ていってください」
「作品見てるとまた文句つけたくなるからさ。……ああ、でもそれなら上沢君の作品だけ見せてもらおうかな」
「え! あー……はい。分かりました」
 予想もしていなかった横山の言葉に優一は思わず大きな声を出した。しかし誤魔化すように咳払いをして横山を自分の描いた絵の前まで連れていく。横山は優一の作品を見ると驚いたように感嘆の声を上げた。
「驚いた。いい絵描くじゃん、上沢君」
「え。あ、ありがとうございます」
「なに。杏子、私の作品は褒めてくれないのに。上沢君のだけ褒めるなんてズルいじゃん」
「教師が何言ってんのよ」
 吉井はわざわざ横山に絡まないと気が済まないのだろうか。優一は吉井の言動に首を傾げつつ、眩しそうな目で優一の作品を見つめる横山の顔を眺めた。どうして横山はこんな顔で俺の作品を見ているのだろう。俺の作品を見て、一体何を考えているのだろう。優一にはさっぱり分からなかった。
「……満足した。じゃあ私は見回りがあるから、これで」
「あ、ありがとうございました」
「いえいえ。邪魔して悪かったわね。……莉子も」
「……杏子さあ、美術部の打ち上げ、来る?」
「なんでよ。行かないわよ」
「いやあ。よく考えたら杏子にも参加資格あるなあと思って」
「何言ってんの。はあ……あんまり部員の子に迷惑かけんじゃないわよ」
「はぁい。まあ打ち上げのことは考えといて」
 まだ打ち上げの話をし続けている吉井へ、横山は呆れたようにため息を吐くと出口の方へ歩いて行った。その背を見送りながら優一は「あれ?」と首を傾げる。出口の一番近くにある吉井が制作した彫像。どこか横山に似ているような。……まさか。
「あ、上沢君。お目当ての子、来たっぽくない?」
「え?」
 疑問を吉井にぶつける前に吉井に声を掛けられて優一は目を見開く。吉井の言葉に耳を澄ませると、確かに入口の方から聞きなじみのある声がした。ようやく来てくれたのかという歓喜の気持ちとついに作品を見られてしまうのかという焦りがないまぜになって優一の頭が真っ白になる。早鐘を鳴らす心臓をぎゅっと押さえた優一の背を励ますように吉井がパンと勢いよく叩いた。
「いってらっしゃい」
「……はい」
 優一は深呼吸をすると入口の方へと向かう。予想していた通り受付では近宮が陽太と何やら話をしていた。
「来てくれたんだね」
「あ、優一! そりゃもう。優一に頼まれたら断れねえよ」
「ファン一号ってところね」
「最初で最後のって?」
「あら、私がファン二号よ?」
「……優一と近宮さんって本当に仲良くなったよなぁ」
「……変な勘違いはやめてよね」
「ああ、あの噂なら心外ね。私にはそんな暇ないんだから」
「あー、あれね。うん。悪かった。なんか二人って普通に悪友って感じ」
「それはそれでどうなんだろ……まあいいや。とりあえずどうぞ」
「お邪魔しまーす」
 優一は陽太を伴って美術室へ入る。陽太は物珍しいものを見るような様子でキョロキョロと展示を見回していた。
「おー。美術館みたいな感じ! つーか美術室って俺初めて入ったかも」
「陽太は音楽選択だもんね。ここら辺が一年生の作品だよ」
「優一のはどこ?」
「お、俺のは……あっち」
 ついにこの時が来てしまった。優一はごくりと喉を鳴らし、自分の作品を指さす。陽太は「あれが!」と声を上げてとことこと窓の方へ向かった。優一は叱咤するように自分の足を叩いて陽太の背を追う。陽太は果たして自分が描かれていることに気が付いてくれるだろうか。気が付いたとして、どんな反応をするだろうか。優一はちらりと陽太の顔を盗み見る。陽太はまっすぐ優一の作品を見つめていて、感情は読み取れなかった。
「……ここ、優一がよく座ってた場所だよな」
「え、なんで知ってるの?」
「そりゃ知ってるよ。上見たらいつでも優一の姿が見えるんだもん。そっか。ここから見るとこんな風に見えるのか」
 そう言うと陽太はゆっくり窓際に近づき、窓の外を見た。自分がいつも練習していたグラウンドを上から眺めて、陽太は今何を思っているのだろう。優一は永遠とも思えるほど長い時間陽太の背を見つめていた。どれくらい時間が経っただろうか。陽太はゆっくりと優一の方を振り向き、そして優一の絵の方を見た。
「なあ。違ってたらめっちゃ恥ずかしいけど……これ、俺?」
「ぐっ……。えーっと……そう」
「なんでそんな言いづらそうなんだよ。……そっか。俺かぁ」
 言い淀んだ優一を見て、陽太は楽しそうに目を細める。そしてもう一度優一の絵の方に向かうとじっくりと絵を眺めた。ああ、そんなにじっくり見ないでほしい。何度も書き損じて下描きの線は消しても完全には消えなかった。色塗りだって完璧じゃない。まるで裸でも見られているような気恥ずかしさのまま、優一は陽太の後姿を見つめる。陽太はゆっくりと優一の方を向くと「すげえなぁ」と感想を口にした。
「夏休みから始めたのに、こんなに水彩上手くなったのかよ」
「そりゃあ……頑張ったもん。こんなに必死に絵を描いたのなんて初めてだった」
「頑張った、か。そうだよなあ。頑張ったんだよな。陽太がこんなに頑張れるの、知らなかった」
「俺も。自分でもこの歳になるまで自分の底力ってやつを知らなかったよ」
「なんだよそれ」
 陽太は優一の言葉にくすりと笑みを溢すと再び窓に視線を向けた。そしてぼんやりと外を眺める。なんと声を掛けたらいいのか優一が考えていると、陽太がぽつりと「そっか」と声を漏らした。
「優一はずっとあそこから俺のこと見てくれてたのか」
「……恥ずかしながら、そうです」
「なんで恥ずかしがんだよ。別に……いや、まあそっか。恥ずかしいかも」
 陽太は恥ずかしさを誤魔化すようにか赤く染まった頬に手を当てた。その手に刻まれたマメや傷の数々を、俺はこの窓からずっと見てきた。陽太の努力の日々を俺は全部知っている。優一は陽太の手にそっと自分の手を重ねる。陽太はそれを驚いたような表情で見つめていた。
「俺が陽太の頑張りを知ってるって、ちゃんと分かってくれた?」
「あ。あーっと……うん。よく分かった。あの時はごめん」
「いや。あの時のことがあってこんないい絵が描けたんだから、それはそれで必要だった」
 そういえば二人とも夏前のことを謝りもしなければ話題にも出さなかった。でも陽太はずっと自分の発言を反省していたのだろう。陽太は涙を堪えでもするかのように唇を震わせてぎゅっと唇を噛み締める。それを見ていると優一は胸を締め付けられる思いがした。やめてほしい。気にしないでほしい。陽太は笑っているところが一番素敵なのだから。優一は空気を変えようと努めて明るい声を出した。
「なあ。感想聞いてもいい?」
「あ。言ってなかった? すげーいい。俺の努力を見ててくれて、形にしてくれて、ありがと」
「うんうん。いい絵だよねえ。しかもほぼ素人からこんな絵を完成させたんだから、これは来年以降の美術部員勧誘のいい弾になる」
「わ! ……吉井先生、いつからいたんですか」
「さっきからだけど? いいねえ。青春だねえ」
 急に吉井に声を掛けられて、優一と陽太は慌てて距離をとった。邪魔をされたと感じた優一は吉井を思いっきり睨みつけたが、当の吉井は何食わぬ顔で優一の絵を眺めていた。
「この絵、美術部でもらっていい?」
「え、なんでですか?」
「さっきも言ったじゃん。美術部の優秀なOBの作品として美術室に飾ろうと思って」
「……い、いやです」
「なんで小島君が断るの?」
「え! えーっと……ちょ、なんか言えよ優一」
「あー……とりあえず考えさせてください」
「ちょ、なんでだよ!」
「はいはい。色よい返事をお待ちしてまーす」
 そんな会話を三人でしていると、突然チャイムが鳴り響いた。文化祭の終わりを告げる合図だ。ぽかんとする優一と陽太をよそに吉井は「終わりかあ。近宮さーん。軽く片付けするよ」と外にいる近宮に声を掛ける。優一がゆっくり陽太の方を見ると陽太はまだ優一の作品を見つめていた。
「陽太?」
「あー、うん。優一、後夜祭の時にちょっと時間貰える? 話がしたい」
「え。あ、うん。それは全然かまわないけど」
「よろしく。じゃあ俺、自分のクラスの片付けあるから」
 陽太はそれだけ言うと優一の言葉も聞かずに美術室から走って出ていった。その背を見送る優一の肩を近宮がドンと叩く。片付けを急かされたのだと思い優一は慌てて周りを見回したが、近宮はニヤニヤと楽しそうに笑っているだけだった。
「よかったじゃない。褒められて」
「……よかったけど、大丈夫かな」
「何がよ」
「後夜祭の時に俺、なんて言われるんだろ。ずっと見てて気持ち悪いとか言われないかな」
「……なんでさっきの流れでそんな想像に行きつくのよ」
「さすがにそれはないでしょ。お礼も言われてたし」
「先生は相当横山先生にぼろくそ言われてましたもんね」
「……気持ち悪いと思われてたらあれくらい言われるのよ」
 吉井の言葉に優一はやっと合点がいく。やっぱり吉井が作っていた彫像のモデルは横山なのだ。ということは吉井が好きな相手って、その。それを優一が聞く前に吉井は青い顔をしながら自分の作品を持ち上げてふらふらと美術準備室へと入っていった。言葉にできなかった質問の答えを求めるために優一は近宮の方を慌てて向く。近宮は困ったように眉尻を下げ、小さくうなずいた。
「後夜祭、頑張りなさい。私が言うのもなんだけど、気持ちはちゃんと言葉にした方がいい」
「……近宮は思ったこと基本的にストレートにぶつけてくるよね」
「そうだったかしら? 私は慎ましい大和なでしこなつもりだけど」
 ぶっきらぼうな物言いで周囲と衝突ばかりしていた近宮を思い出しながら優一は苦笑を漏らす。そんな優一を見て近宮もまた笑った。
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