4 / 18
第三話「あっ王様! 王様! 休憩ですか?」
しおりを挟む
和平についての話し合いは、今のところ順調だった。
お互いの国のトップの意志が固く、会議に参加した者達も「和平」という同じ目標を見ているからだろう。お互いに無茶な要求を出す事もなく、あくまで対等に公平に、話は進んでいく。
そうして二日目の会議が終わって、少しした頃。
バーガンディーは城の廊下を歩きながら、取り出した懐中時計で時間を確認すると、十五時を少し回ったところだった。
(ふむ、お茶の時間にでもするか)
砂の国には十時と十五時にお茶を嗜む風習がある。
子供の頃からずっとそうなので、バーガンディーも時間があればそうしていた。
特によく飲んでいるのが香辛料入りのミルクティーだ。
今日もそれにしようかと考えながら歩いていると、ふと、中庭の方から楽しげな声が聞こえてきた。
顔を向けると、そこにはマルベリーとシャルトルーズの姿がある。二人は和やかに談笑していた。
この二人、料理の話題であっという間に仲良くなったようで、本日の昼前くらいにはお互いに「シャルさん」「マルさん」と呼び合っていた。
いがみ合うのではなく、仲良くしているのは良い事だなとバーガンディーは微笑ましく思ったものだ。
足を止め、何となくそちらの方を見ていると、マルベリーがバーガンディーに気づいた。
「あっ王様! 王様! 休憩ですか?」
ぶんぶんと手を振るマルベリー。それに返すように軽く手を挙げると、バーガンディーもそちらへ近づく。
「ああ、そろそろお茶でもしようかとな。二人もどうだ?」
「それはナイスアイデアなのであります! シャルさん、一緒にお茶をしようでありますー!」
マルベリーは、もし獣の尻尾が生えていたらぶんぶん振っていたであろう様子で、シャルトルーズを誘う。
シャルトルーズは満面の笑顔で「ぜひ!」と言った後、しまった、という顔になり。
大慌てで「いえ、えっと。私も良いのですか?」と聞き返してきた。
おや、とバーガンディーは僅かに首を傾げる。
「ああ、構わない。お茶は皆で楽しんだ方が美味しいからな。……どうかしたのか?」
「いやぁ、実は昨日、サックス師匠から『謙虚と遠慮と腹八分目』を再度叩き込まれまして」
困った顔で笑いながら、シャルトルーズは頭をかく。
彼女の言葉に、バーガンディーは昨日の朝食の様子を思い出して、なるほどと頷く。
「食事代も受け取っているからな。その辺りも気にしなくて構わんよ」
「あははは……では、お言葉に甘えて、お邪魔します」
笑うシャルトルーズにつられ、バーガンディーが小さく笑っていると、後ろの方から「陛下」と、呼ぶ声が聞こえてきた。
顔を向けると、長い灰色の髪を風に揺らしながら、柔和な表情を浮かべた丸眼鏡の青年が立っている。彼はバーガンディーの臣下の一人だ。
ただ、マルベリーやオーカーとは少し違う。彼はバーガンディーが王位に就いた際に遠ざけた、不正を働いた元臣下の息子だった。
バーガンディーが「どうした?」と聞くと、彼はにこりと笑顔を浮かべたまま近づいて来た。
名前はマダーと言い、歳は二十四。城では文官の仕事を行っている。
父が不正をと言ったが、マダー自身は関与していない。それどころか「父のした事への贖罪がしたいのです」という理由で、バーガンディーに仕えている。
その仕事ぶりは真面目で、優秀だと周囲から評判だ。バーガンディーを恨む素振りすら見せない。
むしろ彼の態度はその真逆で、オーカー曰く「心酔という言葉が似合いそうですね」との事だ。
今回、和平の席を設けるという話を出した時に、真っ先に賛成してくれたのが彼だ。
(ただ、妙な違和感はあるのだがな)
彼には悪意というものがまるでない。言動に相手を害そうという感情が欠片も感じられないのだ。
誰にだってそういう感情はある。恨みや憎しみ、妬みや悲しみ。そういった感情から、悪意は生まれる。
善人の象徴とされている、古い時代に聖人と呼ばれた者達ですら、持ち合わせているものだ。
けれどマダーからはそれを感じられない。
幼少の頃から、悪意が周囲にあったバーガンディーにとっては、マダーの感情は少し異質だった。
それはバーガンディーだけではなく、マルベリーも同じようで。彼女は今も朗らかな笑顔を浮かべているが、そこに僅かに警戒の色が伺える。
そう言えばマルベリーはマダーの事が苦手だったなと思っていると、シャルトルーズがスッとさりげない動作でマルベリーの前に立った。
まるで庇うような動きだ。おや、と目を瞬いた時、マダーが目の前にやって来た。
「お話し中に申し訳ございません。先日、南部オアシス付近で発生した、巨大魔獣についての討伐が完了しましたので、そちらのご報告をと思いまして」
魔獣と言うのは、魔力に当てられ、力を増大させた獣の事だ。地域によっては危険種とも呼ばれる。
数日前に、砂の国南部にあるオアシスの付近で、巨大な魔獣を見かけたとの報告があった。
オアシス付近には町がある。放っておくと甚大な被害になりかねないため、バーガンディーはその討伐をマダーに任せていたのだ。
「被害状況は?」
「町の方には特には出ていません。ただ、現地の傭兵団と、向かわせた兵に少し怪我人が」
「そうか、ご苦労。傭兵団の方に報酬と、怪我人には医者と治療費を手配してくれ」
「承知しました」
マダーは恭しく頭を下げる。
そして少しして顔を上げると、シャルトルーズの方をちらりと見た。
「あなたが森からいらした使節団の方ですね。初めまして、マダー・ルナルドと申します。砂で文官を務めております」
「初めまして、シャルトルーズ・ウナヴォルタと申します。森で魔導具技師をしています」
マダーが挨拶をすると、シャルトルーズも同様に返す。
「魔導具技師の方でしたか。お若いのに、素晴らしいですね」
「いえいえ。私はまだまだですよ。師匠からは一人前にゃほど遠い、なんて言われておりまして」
フフ、と笑って、シャルトルーズは元気に答える。
マダーも微笑みながら「いやいや、御謙遜を」なんて言っている。
それから彼はバーガンディーを見て、
「陛下は、この後はどうなさるのですか?」
「ああ。彼女達とお茶をしようと思ってな。君もどうだ?」
「それは魅力的なお誘いですが、これから別件の仕事がありまして。またの機会にぜひ。あ、そうだ。その時は、この国のお菓子でもご馳走させてください。野菜の砂糖漬けなんですが、美味しいですよ。……では、失礼致します」
マダーはそう言うと、バーガンディーに向かって頭を下げ、去って行った。
姿が見えなくなった頃にマルベリーが、シャルトルーズの後ろから、ひょこりと顔を出す。
「い、行ったであります……?」
「行ったよ。マルベリーは本当にマダーが苦手だな」
「だってマダーさん、何か怖いのでありますよう」
うう、とマルベリーは口を尖らせる。
バーガンディーが感じている違和感を、マルベリーは『怖い』と捉えているのだろう。
そう考えていると、マダーが去って行った方角を見つめていたシャルトルーズが「確かに」と呟く声が聞こえた。
「あの人は、怖い人ですね」
普段の朗らかで、跳ねるような声でははなく。
落ち着いた真面目な声でシャルトルーズはそう言った。
お互いの国のトップの意志が固く、会議に参加した者達も「和平」という同じ目標を見ているからだろう。お互いに無茶な要求を出す事もなく、あくまで対等に公平に、話は進んでいく。
そうして二日目の会議が終わって、少しした頃。
バーガンディーは城の廊下を歩きながら、取り出した懐中時計で時間を確認すると、十五時を少し回ったところだった。
(ふむ、お茶の時間にでもするか)
砂の国には十時と十五時にお茶を嗜む風習がある。
子供の頃からずっとそうなので、バーガンディーも時間があればそうしていた。
特によく飲んでいるのが香辛料入りのミルクティーだ。
今日もそれにしようかと考えながら歩いていると、ふと、中庭の方から楽しげな声が聞こえてきた。
顔を向けると、そこにはマルベリーとシャルトルーズの姿がある。二人は和やかに談笑していた。
この二人、料理の話題であっという間に仲良くなったようで、本日の昼前くらいにはお互いに「シャルさん」「マルさん」と呼び合っていた。
いがみ合うのではなく、仲良くしているのは良い事だなとバーガンディーは微笑ましく思ったものだ。
足を止め、何となくそちらの方を見ていると、マルベリーがバーガンディーに気づいた。
「あっ王様! 王様! 休憩ですか?」
ぶんぶんと手を振るマルベリー。それに返すように軽く手を挙げると、バーガンディーもそちらへ近づく。
「ああ、そろそろお茶でもしようかとな。二人もどうだ?」
「それはナイスアイデアなのであります! シャルさん、一緒にお茶をしようでありますー!」
マルベリーは、もし獣の尻尾が生えていたらぶんぶん振っていたであろう様子で、シャルトルーズを誘う。
シャルトルーズは満面の笑顔で「ぜひ!」と言った後、しまった、という顔になり。
大慌てで「いえ、えっと。私も良いのですか?」と聞き返してきた。
おや、とバーガンディーは僅かに首を傾げる。
「ああ、構わない。お茶は皆で楽しんだ方が美味しいからな。……どうかしたのか?」
「いやぁ、実は昨日、サックス師匠から『謙虚と遠慮と腹八分目』を再度叩き込まれまして」
困った顔で笑いながら、シャルトルーズは頭をかく。
彼女の言葉に、バーガンディーは昨日の朝食の様子を思い出して、なるほどと頷く。
「食事代も受け取っているからな。その辺りも気にしなくて構わんよ」
「あははは……では、お言葉に甘えて、お邪魔します」
笑うシャルトルーズにつられ、バーガンディーが小さく笑っていると、後ろの方から「陛下」と、呼ぶ声が聞こえてきた。
顔を向けると、長い灰色の髪を風に揺らしながら、柔和な表情を浮かべた丸眼鏡の青年が立っている。彼はバーガンディーの臣下の一人だ。
ただ、マルベリーやオーカーとは少し違う。彼はバーガンディーが王位に就いた際に遠ざけた、不正を働いた元臣下の息子だった。
バーガンディーが「どうした?」と聞くと、彼はにこりと笑顔を浮かべたまま近づいて来た。
名前はマダーと言い、歳は二十四。城では文官の仕事を行っている。
父が不正をと言ったが、マダー自身は関与していない。それどころか「父のした事への贖罪がしたいのです」という理由で、バーガンディーに仕えている。
その仕事ぶりは真面目で、優秀だと周囲から評判だ。バーガンディーを恨む素振りすら見せない。
むしろ彼の態度はその真逆で、オーカー曰く「心酔という言葉が似合いそうですね」との事だ。
今回、和平の席を設けるという話を出した時に、真っ先に賛成してくれたのが彼だ。
(ただ、妙な違和感はあるのだがな)
彼には悪意というものがまるでない。言動に相手を害そうという感情が欠片も感じられないのだ。
誰にだってそういう感情はある。恨みや憎しみ、妬みや悲しみ。そういった感情から、悪意は生まれる。
善人の象徴とされている、古い時代に聖人と呼ばれた者達ですら、持ち合わせているものだ。
けれどマダーからはそれを感じられない。
幼少の頃から、悪意が周囲にあったバーガンディーにとっては、マダーの感情は少し異質だった。
それはバーガンディーだけではなく、マルベリーも同じようで。彼女は今も朗らかな笑顔を浮かべているが、そこに僅かに警戒の色が伺える。
そう言えばマルベリーはマダーの事が苦手だったなと思っていると、シャルトルーズがスッとさりげない動作でマルベリーの前に立った。
まるで庇うような動きだ。おや、と目を瞬いた時、マダーが目の前にやって来た。
「お話し中に申し訳ございません。先日、南部オアシス付近で発生した、巨大魔獣についての討伐が完了しましたので、そちらのご報告をと思いまして」
魔獣と言うのは、魔力に当てられ、力を増大させた獣の事だ。地域によっては危険種とも呼ばれる。
数日前に、砂の国南部にあるオアシスの付近で、巨大な魔獣を見かけたとの報告があった。
オアシス付近には町がある。放っておくと甚大な被害になりかねないため、バーガンディーはその討伐をマダーに任せていたのだ。
「被害状況は?」
「町の方には特には出ていません。ただ、現地の傭兵団と、向かわせた兵に少し怪我人が」
「そうか、ご苦労。傭兵団の方に報酬と、怪我人には医者と治療費を手配してくれ」
「承知しました」
マダーは恭しく頭を下げる。
そして少しして顔を上げると、シャルトルーズの方をちらりと見た。
「あなたが森からいらした使節団の方ですね。初めまして、マダー・ルナルドと申します。砂で文官を務めております」
「初めまして、シャルトルーズ・ウナヴォルタと申します。森で魔導具技師をしています」
マダーが挨拶をすると、シャルトルーズも同様に返す。
「魔導具技師の方でしたか。お若いのに、素晴らしいですね」
「いえいえ。私はまだまだですよ。師匠からは一人前にゃほど遠い、なんて言われておりまして」
フフ、と笑って、シャルトルーズは元気に答える。
マダーも微笑みながら「いやいや、御謙遜を」なんて言っている。
それから彼はバーガンディーを見て、
「陛下は、この後はどうなさるのですか?」
「ああ。彼女達とお茶をしようと思ってな。君もどうだ?」
「それは魅力的なお誘いですが、これから別件の仕事がありまして。またの機会にぜひ。あ、そうだ。その時は、この国のお菓子でもご馳走させてください。野菜の砂糖漬けなんですが、美味しいですよ。……では、失礼致します」
マダーはそう言うと、バーガンディーに向かって頭を下げ、去って行った。
姿が見えなくなった頃にマルベリーが、シャルトルーズの後ろから、ひょこりと顔を出す。
「い、行ったであります……?」
「行ったよ。マルベリーは本当にマダーが苦手だな」
「だってマダーさん、何か怖いのでありますよう」
うう、とマルベリーは口を尖らせる。
バーガンディーが感じている違和感を、マルベリーは『怖い』と捉えているのだろう。
そう考えていると、マダーが去って行った方角を見つめていたシャルトルーズが「確かに」と呟く声が聞こえた。
「あの人は、怖い人ですね」
普段の朗らかで、跳ねるような声でははなく。
落ち着いた真面目な声でシャルトルーズはそう言った。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。
向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。
それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない!
しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。
……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。
魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。
木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
寵愛の花嫁は毒を愛でる~いじわる義母の陰謀を華麗にスルーして、最愛の公爵様と幸せになります~
紅葉山参
恋愛
アエナは貧しい子爵家から、国の英雄と名高いルーカス公爵の元へと嫁いだ。彼との政略結婚は、彼の底なしの優しさと、情熱的な寵愛によって、アエナにとってかけがえのない幸福となった。しかし、その幸福を妬み、毎日のように粘着質ないじめを繰り返す者が一人、それは夫の継母であるユーカ夫人である。
「たかが子爵の娘が、公爵家の奥様面など」 ユーカ様はそう言って、私に次から次へと理不尽な嫌がらせを仕掛けてくる。大切な食器を隠したり、ルーカス様に嘘の告げ口をしたり、社交界で恥をかかせようとしたり。
だが、私は決して挫けない。愛する公爵様との穏やかな日々を守るため、そして何より、彼が大切な家族と信じているユーカ様を悲しませないためにも、私はこの毒を静かに受け流すことに決めたのだ。
誰も気づかないほど巧妙に、いじめを優雅にスルーするアエナ。公爵であるあなたに心配をかけまいと、彼女は今日も微笑みを絶やさない。しかし、毒は徐々に、確実に、その濃度を増していく。ついに義母は、アエナの命に関わるような、取り返しのつかない大罪に手を染めてしまう。
愛と策略、そして運命の結末。この溺愛系ヒロインが、華麗なるスルー術で、最愛の公爵様との未来を掴み取る、痛快でロマンティックな物語の幕開けです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる