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04.恐怖侯爵様の、愛娘と宝物。
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「ねえ、おねえちゃんって、お花好き?」
ほわほわと笑うシャロットにそんなことを聞かれたのは、午前の紅茶のあと。
相変わらずのぷくぷくした顔でお菓子をつまんでいたシャロットが、ふとカップを置いて、私を見上げた。綺麗な金色の髪が、カップの日差しでやわらかく光ってる。
「好きよ。シャロットも好きよね」
「うん! ママもすきだったから!」
ママ。……その言葉に、どうしたって胸がきゅっと締めつけられてしまう。
私は“新しいお母さん”としてこの家に来たけれど、シャロットにはまだそれを伝えていない。
というかイシドール様が言っていないからだけど。
「パパもね、お花すきなんだよ」
「へぇ……意外。じゃなくて、そうなのね」
「うん! だってパパ、お花をしおりにしているもの! だいじな人にもらったんだって!」
大事な人。前妻のラヴィーナさんかしら?
その栞をずっと使い続けるくらい、まだ愛しているのね。
そういえば私も昔、お花で栞を作ったことがあったっけ。図書館の隅に置かせてもらったのよね。
ただのスミレの花だけど。あ、ただの、なんて言っちゃ悪いか。
でも、この園庭の素晴らしい花々を見ると、うちの庭先に咲いていただけのスミレじゃ、パッとしない印象を受けても仕方ない。
イシドール様がもらった栞はきっと、バラの花びらとか……そうに違いないわ。
「ねぇねぇ、おねえちゃんのだいじな宝物も、シャルに見せてほしいなぁ」
キラキラと目を輝かせるシャロット。
え、宝物? ……どうしよう、ないんだけど!
私は誕生日にプレゼントなんてもらったこともないし。
家ではいないものと扱われていたから、思い出に残る品なんて一つもない。
「ごめんね、シャロット……ないのよ、恥ずかしながら」
「え!? おねえちゃん、宝物ないの!? ひとつも?? シャルはね、いっぱいあるよ! おへやにきて!」
そう言って手を引かれた私は、シャロットの部屋に足を踏み入れる。
淡いピンクを基調にした、小さなお姫様のような部屋。
窓辺には花が飾られ、棚には人形や絵本、宝石箱がきちんと並んでいる。
ふわふわのクッションが乗ったベッドの上には、ぬいぐるみたちが整列していて、どこもかしこも愛らしい空間だった。
「これね、ママの手鏡なの! すごいでしょ? 」
シャロットが両手で大事そうに持っているのは、小さな銀の手鏡。表面に細かい花模様が彫られていて、ちょっと曇っているけれど、ちゃんと磨かれているのがわかる。
「パパがくれた、くまさんのぬいぐるみ!」
次に抱きしめたのは、ちょっとくたっとしたぬいぐるみ。片耳が傾いてるけど、それがまた味になっている。何度も一緒に寝てるのか、毛足がすり切れていた。
「あとね! これ、ママが作ってくれたブレスレット!」
引き出しから取り出したのは、幼児用の小さなブレスレット。でもさすが侯爵家、いいものだわ。
「……それと、これ! おねえちゃんがくれた髪飾りも、シャルの宝物になったの」
とびきりの笑顔で差し出されたのは、先日、庭遊びのときに編んであげた花冠だった。
枯れてしまっているけれど、シャロットはちゃんとそれを紙の箱に入れて保管していてくれたのね。
なんだか胸がぎゅっと熱くなっちゃう。
「あとね……これ、シャルのいちばんのひみつ!」
シャロットがこっそりタンスの奥から取り出したのは、スケッチブック。ページの端には、子どもらしいぎゅうぎゅうの文字で『シャルとママのにっき』と書かれている。
「ママといっしょにいたときのこと、かいたんだよ。わすれたくないから!」
ページをめくると、拙い文字と一緒に、お花の絵や、笑ってる“ママ”の似顔絵が並んでいた。
「それとね……これ、パパがシャルのためにかってくれた赤いくつ!」
クローゼットの中から、大事そうに小さな靴を取り出す。つま先に小さなリボンがついていて、少し擦れているけれど、よく磨かれている。
「パパ、シャルが泣いたときに“げんきがでるくつだよ”ってくれたの! ほんとうにね、これをはくと、しゃん!ってなるの!」
そして、そばの棚から取り出したのは、一つの小瓶。
「これはね、“ふしぎの香水”なの! ママのにおいがしたの。もうあんまりにおいしないけど……とってあるの。シャル、すきだったから」
中身はほとんど残っていないけど、その瓶をシャロットは、何よりも大事そうに抱いていて……。
「宝物はね、なくなっても、ちゃんと心にのこるの。ママがそう言ってたんだよ」
この宝物の山や、残された言葉を聞けば、どれだけシャロットが母親に愛されていたのかがわかる。
どうしてラヴィーナさんは、雲隠れしちゃったんだろう。
シャロットは、ラヴィーナさんがイシドールさんのことを嫌いだと言っていたけど……本当?
地下室から聞こえた、女の人の声は……?
頭を悩ませる私に、シャロットはにこっと天使のような笑みを見せた。
ズギュン! 撃ち抜かれるっ!
「おねえちゃんに、これ、あげる!」
そんなシャロットが差し出したのは、手のひらに乗るくらいの、小さな木の箱だった。
蓋には花のレリーフが彫られてる。鍵はついていないけれど、留め具の部分に小さなリボンが結ばれていて……素敵。
「これ、シャルの宝物だったけど、おねえちゃんにあげるね!」
「え……いいの?」
「うんっ。だってね――」
シャロットは、にこっと笑って言った。
「これからおねえちゃんの宝物、いっぱいになるでしょ? そのとき入れるばしょがないとこまるから、さきにあげるの!」
え、なに、本当に天使すぎる……!
どうしよう、泣いちゃいそう!!
でも泣くのは禁止。だって“ママ”が消えてしまう前に泣いたって言ってたもの。心配させないって決めたんだから。
「ありがとう、シャロット……私の初めての宝物ね。絶対絶対、大事にする」
「うん! これからいっぱいいっぱい、おねえちゃんの宝物、ふえていくよ! だってシャル、いっぱいプレゼントするもん!」
だめ、もう、泣きそう……胸がいっぱいになっちゃう。
我慢よ、我慢っ!
「嬉しい! 私もシャロットにたくさんプレゼントするね!」
「やったぁ!」
飛び上がって喜ぶシャロットが可愛くて。愛おしくて。
私は手の中の宝物を、そっと抱きしめた。
ほわほわと笑うシャロットにそんなことを聞かれたのは、午前の紅茶のあと。
相変わらずのぷくぷくした顔でお菓子をつまんでいたシャロットが、ふとカップを置いて、私を見上げた。綺麗な金色の髪が、カップの日差しでやわらかく光ってる。
「好きよ。シャロットも好きよね」
「うん! ママもすきだったから!」
ママ。……その言葉に、どうしたって胸がきゅっと締めつけられてしまう。
私は“新しいお母さん”としてこの家に来たけれど、シャロットにはまだそれを伝えていない。
というかイシドール様が言っていないからだけど。
「パパもね、お花すきなんだよ」
「へぇ……意外。じゃなくて、そうなのね」
「うん! だってパパ、お花をしおりにしているもの! だいじな人にもらったんだって!」
大事な人。前妻のラヴィーナさんかしら?
その栞をずっと使い続けるくらい、まだ愛しているのね。
そういえば私も昔、お花で栞を作ったことがあったっけ。図書館の隅に置かせてもらったのよね。
ただのスミレの花だけど。あ、ただの、なんて言っちゃ悪いか。
でも、この園庭の素晴らしい花々を見ると、うちの庭先に咲いていただけのスミレじゃ、パッとしない印象を受けても仕方ない。
イシドール様がもらった栞はきっと、バラの花びらとか……そうに違いないわ。
「ねぇねぇ、おねえちゃんのだいじな宝物も、シャルに見せてほしいなぁ」
キラキラと目を輝かせるシャロット。
え、宝物? ……どうしよう、ないんだけど!
私は誕生日にプレゼントなんてもらったこともないし。
家ではいないものと扱われていたから、思い出に残る品なんて一つもない。
「ごめんね、シャロット……ないのよ、恥ずかしながら」
「え!? おねえちゃん、宝物ないの!? ひとつも?? シャルはね、いっぱいあるよ! おへやにきて!」
そう言って手を引かれた私は、シャロットの部屋に足を踏み入れる。
淡いピンクを基調にした、小さなお姫様のような部屋。
窓辺には花が飾られ、棚には人形や絵本、宝石箱がきちんと並んでいる。
ふわふわのクッションが乗ったベッドの上には、ぬいぐるみたちが整列していて、どこもかしこも愛らしい空間だった。
「これね、ママの手鏡なの! すごいでしょ? 」
シャロットが両手で大事そうに持っているのは、小さな銀の手鏡。表面に細かい花模様が彫られていて、ちょっと曇っているけれど、ちゃんと磨かれているのがわかる。
「パパがくれた、くまさんのぬいぐるみ!」
次に抱きしめたのは、ちょっとくたっとしたぬいぐるみ。片耳が傾いてるけど、それがまた味になっている。何度も一緒に寝てるのか、毛足がすり切れていた。
「あとね! これ、ママが作ってくれたブレスレット!」
引き出しから取り出したのは、幼児用の小さなブレスレット。でもさすが侯爵家、いいものだわ。
「……それと、これ! おねえちゃんがくれた髪飾りも、シャルの宝物になったの」
とびきりの笑顔で差し出されたのは、先日、庭遊びのときに編んであげた花冠だった。
枯れてしまっているけれど、シャロットはちゃんとそれを紙の箱に入れて保管していてくれたのね。
なんだか胸がぎゅっと熱くなっちゃう。
「あとね……これ、シャルのいちばんのひみつ!」
シャロットがこっそりタンスの奥から取り出したのは、スケッチブック。ページの端には、子どもらしいぎゅうぎゅうの文字で『シャルとママのにっき』と書かれている。
「ママといっしょにいたときのこと、かいたんだよ。わすれたくないから!」
ページをめくると、拙い文字と一緒に、お花の絵や、笑ってる“ママ”の似顔絵が並んでいた。
「それとね……これ、パパがシャルのためにかってくれた赤いくつ!」
クローゼットの中から、大事そうに小さな靴を取り出す。つま先に小さなリボンがついていて、少し擦れているけれど、よく磨かれている。
「パパ、シャルが泣いたときに“げんきがでるくつだよ”ってくれたの! ほんとうにね、これをはくと、しゃん!ってなるの!」
そして、そばの棚から取り出したのは、一つの小瓶。
「これはね、“ふしぎの香水”なの! ママのにおいがしたの。もうあんまりにおいしないけど……とってあるの。シャル、すきだったから」
中身はほとんど残っていないけど、その瓶をシャロットは、何よりも大事そうに抱いていて……。
「宝物はね、なくなっても、ちゃんと心にのこるの。ママがそう言ってたんだよ」
この宝物の山や、残された言葉を聞けば、どれだけシャロットが母親に愛されていたのかがわかる。
どうしてラヴィーナさんは、雲隠れしちゃったんだろう。
シャロットは、ラヴィーナさんがイシドールさんのことを嫌いだと言っていたけど……本当?
地下室から聞こえた、女の人の声は……?
頭を悩ませる私に、シャロットはにこっと天使のような笑みを見せた。
ズギュン! 撃ち抜かれるっ!
「おねえちゃんに、これ、あげる!」
そんなシャロットが差し出したのは、手のひらに乗るくらいの、小さな木の箱だった。
蓋には花のレリーフが彫られてる。鍵はついていないけれど、留め具の部分に小さなリボンが結ばれていて……素敵。
「これ、シャルの宝物だったけど、おねえちゃんにあげるね!」
「え……いいの?」
「うんっ。だってね――」
シャロットは、にこっと笑って言った。
「これからおねえちゃんの宝物、いっぱいになるでしょ? そのとき入れるばしょがないとこまるから、さきにあげるの!」
え、なに、本当に天使すぎる……!
どうしよう、泣いちゃいそう!!
でも泣くのは禁止。だって“ママ”が消えてしまう前に泣いたって言ってたもの。心配させないって決めたんだから。
「ありがとう、シャロット……私の初めての宝物ね。絶対絶対、大事にする」
「うん! これからいっぱいいっぱい、おねえちゃんの宝物、ふえていくよ! だってシャル、いっぱいプレゼントするもん!」
だめ、もう、泣きそう……胸がいっぱいになっちゃう。
我慢よ、我慢っ!
「嬉しい! 私もシャロットにたくさんプレゼントするね!」
「やったぁ!」
飛び上がって喜ぶシャロットが可愛くて。愛おしくて。
私は手の中の宝物を、そっと抱きしめた。
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