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学院中等部 9学年生
お泊まり会 ~確認~
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サミュエル先生の話したい事は、これだけじゃなかったようだ。
「さっきラッセル殿とも話し合っていたんだけど、その収納ピアスの容量って、誰か把握してるかな?」
「あ、私が把握してます。ジョーダンさんがサバイバルセットと呼ぶ救急セットと、携帯食料が10食分入っています。後はキャンプセット。これらが元々入っていた物ですね。それらを出して、試してみた結果、15平方m位は広さががあるという計算でした。高さは樹魔法持ちの方に協力していただいたのですが、5m位ですね」
リーサさんが言う。そういえば確認しておくって言ってたっけ?
「15平方mか。高さはともかく、広さは一人暮らしの部屋位かな?」
ラッセル様が言う。15平方mというと、だいたい8畳か9畳だったっけ?あまり覚えてないけど。
「キャシーちゃん、どの位だい?」
「私の寮のお部屋位でしょうか」
「けっこう広いね。そこに縦方向が5m加わるとなると……。かなりの容量だね」
「そのキャンプセットとか元々入っている物は、全員把握しておいた方がいいね。人生何が起きるか分からないしね」
ラッセル様の言葉には、全員が頷いた。転生もしているしね。本当に何が起こるか分かりません。
「しかし、収納ピアスかぁ。便利だよね」
「今のところ量産の目処は立っていないようだね。魔法陣が複雑すぎかつ小さすぎて、苦労しているらしい」
「ピアスだからね。小さくて当然だね」
「バングルなんかでも良さそうですよね?後はネックレスとか」
「それなら石の部分も大きくなるし。ラッセルさん、言ってあげたら?」
「なぜ僕なんだい?誰だって連絡は取れるでしょ?」
「だって、ねぇ……」
「お勤めしてるんでしょ?その最中の通話は迷惑よね?」
「ブラック企業っぽいし」
ジョーダンさんの職業を知らないからか、ララさんとセシルさんとリーサさんが言う。
「残業が無ければ、5時には終わるよ。あの職場は」
「お家に帰ったら、ご家族もいるでしょ?お邪魔じゃない?」
「ジョーダンは独身だからねぇ。大丈夫じゃないかな?」
「趣味の時間とか……」
「ララさん達は、ジョーダンさんが苦手なのですか?」
「苦手っていうか」
「取っ付きにくい?」
「話しかけ辛いわねぇ」
「アハハ。大丈夫だよ。ジョーダンは真面目だけど話しやすいから」
「じゃあ、ラッセルさんが言ってよ」
「わざわざ私達に頼まなくても」
「そうよ。元上司なんでしょ?」
ララさんとセシルさんとリーサさんに一斉に詰め寄られて、ラッセル様がタジタジになっている。
「キャシーちゃんは、今はあのピアスは持って無いんだっけ?」
みんなの会話を聞いていたら、サミュエル先生に話し掛けられた。
「はい。タウンハウスの私の部屋の、アクセサリーケースに仕舞ってあります」
「私からも何か贈ろうか?」
「お気持ちだけ受け取っておきます」
「他意は無いよ?」
「正直に申しますと、これ以上のアクセサリーは不要な気がするのです。ネックレスもイヤリングもたくさんあって、もちろん侯爵家の娘として、相応しい装いはしなければなりませんが、今はまだ学院生ですし」
「欲が無いねぇ」
「欲なら有りますよ?」
「物欲が無いね、って事だよ。キャシーちゃんが欲しがる物は、自分の為じゃないでしょ?たいていは他人の為だ。もっと自分の為に欲を持っても良いんだよ?」
「私は今、衣食住、すべて満ち足りています。これ以上を望んでももて余してしまいます」
「キャシーちゃんは甘えていて良い年頃なんだけどね」
「性格に合わない気がします。可愛くないですよね?」
「フェルナー嬢はそのままで十分可愛いと思うけど?」
レオナルドさんが言った。
「そうよね。見た目だけでなく、性格も可愛いわよ?」
「その見た目で、頭の回転も早いっていう、そのギャップに惹かれるのは多いんじゃない?」
「常に前を見ている所も、応援したくなるな」
セシルさんとララさんもレオナルドさんに追従した。どうやら、私とサミュエル先生の会話は、全員に聞かれていたようだ。
「あ、ありがとうございます」
「素直なのも可愛いわよねぇ」
「貴族令嬢って、礼を言わないイメージなんだけど?」
「ほとんどは言わないと思うよ。特に格下の爵位の者に対してはね。その家の教育方針なんだろうけど、礼を言うとナメられるというか、プライドが許さないらしい」
「ブランジット様は、お礼も謝罪もきちんと言われますよね?」
「そう育てられたからね。両親曰く謝意を表せない人間からは、人は離れていくんだって」
「真理だねぇ。『ありがとう』と『ごめんなさい』は基本だからね。この2つが素直に言えない人間は、将来どこかで信頼も信用も出来なくなるんだよね」
ラッセル様が言うと、なんだか説得力があるなぁ。
庭に出て収納ピアスの中身を出してみる事になった。携帯食料は自分で作れるからと言ってくれたので、セシルさんの収納ピアスの中身を確認する。
リーサさんが言っていたように、負傷時用の救急セットに、携帯食が10回分、それとテントが1張り。後は焚き火セットに調理器具?金属製の大きめのコップが2個と深さのある金属製のお皿と、少し大きめの金属筒?レの字状に接合されているから、筒状といって良いのか疑問だけど。
「これ、何でしょう?」
「火起こしの道具だよ。煙突効果を利用したロケットストーブだね」
煙突効果は知っている。煙突のドラフト効果についても習ったもの。
「後は火付け用の魔道具と、吐水の魔道具だね。それから毛布が3枚か。よくこれだけ集めたね。少し還元しておこうかな?」
「ラッセル様、ジョーダン様にお金をお渡しになるのでしたら、私の分も一緒に預けてもよろしいでしょうか?」
「あ、私も。携帯食料は食べてみた方がいいかもね」
「これ、どうやって食べるのかしら?」
「そのまま食べるんだよ。ライトミールブロックだな。猟師時代はよく世話になった。水分を摂らないと、口の中の水分が全て奪われるけどな。それに旨くない」
レオナルドさんが言う。
「美味しくないの?」
「改良するわよ。任せておいて?ドライナッツバーとか、シリアルバーとかも良いわね。ウフフ。楽しみだわぁ」
試作品を作ってみるとか、言い出しそうだなぁ。
「セシルさん、そのシリアルバーに必要な物は?」
「オートミールとドライフルーツとハチミツとバターね。基本はこれだけで作れるわ。ナッツもあれば最高だけど」
「ここでも作れますか?」
「もちろんよ。ってキャスリーンちゃん?」
「お作りになられるのかと。材料は確認してもらいます」
「良いの?」
「もちろんですわ」
今すぐじゃないから、材料を書き出してもらう事にした。
「けど、それの保存性は?」
「1ヶ月持てば良い方だと思うけど、冷凍した物しか分からないわね。そもそもこのピアスって、時間経過はどうなってるの?」
「ジェームスに聞いてみるよ。保存魔法が掛かってれば良いんだけどね。時間完全停止とか、出来ないんだっけ?」
聞かれたサミュエル先生が、少し呆然としながら答えた。
「時間完全停止は無理ですね。時間遅延は最高で外時間の150倍だったと。ただ、今の技術では再現出来ません。どうしても100倍が限度なのですよ」
「数字を書き換えても?」
「魔道具士の話ですが、150倍にするには魔法式を組み直す必要があるらしいです。昔の時間遅延魔法式を解析しても、違いが見付からないらしく」
「見てみたいねぇ」
「賢者殿でしたら許可も降りるでしょう。魔道具室長に連絡しておきます」
「ねぇ、キャシーちゃん、外時間の100倍って、どれ位?」
ララさんに聞かれたけど、単純に100分の1って事よね?
「100倍ですから、100日過ぎても中の物は1日経った程度という事では?」
「あ、そうね。単純に100倍すれば良いわよね。やだ、私ったら」
「さっきラッセル殿とも話し合っていたんだけど、その収納ピアスの容量って、誰か把握してるかな?」
「あ、私が把握してます。ジョーダンさんがサバイバルセットと呼ぶ救急セットと、携帯食料が10食分入っています。後はキャンプセット。これらが元々入っていた物ですね。それらを出して、試してみた結果、15平方m位は広さががあるという計算でした。高さは樹魔法持ちの方に協力していただいたのですが、5m位ですね」
リーサさんが言う。そういえば確認しておくって言ってたっけ?
「15平方mか。高さはともかく、広さは一人暮らしの部屋位かな?」
ラッセル様が言う。15平方mというと、だいたい8畳か9畳だったっけ?あまり覚えてないけど。
「キャシーちゃん、どの位だい?」
「私の寮のお部屋位でしょうか」
「けっこう広いね。そこに縦方向が5m加わるとなると……。かなりの容量だね」
「そのキャンプセットとか元々入っている物は、全員把握しておいた方がいいね。人生何が起きるか分からないしね」
ラッセル様の言葉には、全員が頷いた。転生もしているしね。本当に何が起こるか分かりません。
「しかし、収納ピアスかぁ。便利だよね」
「今のところ量産の目処は立っていないようだね。魔法陣が複雑すぎかつ小さすぎて、苦労しているらしい」
「ピアスだからね。小さくて当然だね」
「バングルなんかでも良さそうですよね?後はネックレスとか」
「それなら石の部分も大きくなるし。ラッセルさん、言ってあげたら?」
「なぜ僕なんだい?誰だって連絡は取れるでしょ?」
「だって、ねぇ……」
「お勤めしてるんでしょ?その最中の通話は迷惑よね?」
「ブラック企業っぽいし」
ジョーダンさんの職業を知らないからか、ララさんとセシルさんとリーサさんが言う。
「残業が無ければ、5時には終わるよ。あの職場は」
「お家に帰ったら、ご家族もいるでしょ?お邪魔じゃない?」
「ジョーダンは独身だからねぇ。大丈夫じゃないかな?」
「趣味の時間とか……」
「ララさん達は、ジョーダンさんが苦手なのですか?」
「苦手っていうか」
「取っ付きにくい?」
「話しかけ辛いわねぇ」
「アハハ。大丈夫だよ。ジョーダンは真面目だけど話しやすいから」
「じゃあ、ラッセルさんが言ってよ」
「わざわざ私達に頼まなくても」
「そうよ。元上司なんでしょ?」
ララさんとセシルさんとリーサさんに一斉に詰め寄られて、ラッセル様がタジタジになっている。
「キャシーちゃんは、今はあのピアスは持って無いんだっけ?」
みんなの会話を聞いていたら、サミュエル先生に話し掛けられた。
「はい。タウンハウスの私の部屋の、アクセサリーケースに仕舞ってあります」
「私からも何か贈ろうか?」
「お気持ちだけ受け取っておきます」
「他意は無いよ?」
「正直に申しますと、これ以上のアクセサリーは不要な気がするのです。ネックレスもイヤリングもたくさんあって、もちろん侯爵家の娘として、相応しい装いはしなければなりませんが、今はまだ学院生ですし」
「欲が無いねぇ」
「欲なら有りますよ?」
「物欲が無いね、って事だよ。キャシーちゃんが欲しがる物は、自分の為じゃないでしょ?たいていは他人の為だ。もっと自分の為に欲を持っても良いんだよ?」
「私は今、衣食住、すべて満ち足りています。これ以上を望んでももて余してしまいます」
「キャシーちゃんは甘えていて良い年頃なんだけどね」
「性格に合わない気がします。可愛くないですよね?」
「フェルナー嬢はそのままで十分可愛いと思うけど?」
レオナルドさんが言った。
「そうよね。見た目だけでなく、性格も可愛いわよ?」
「その見た目で、頭の回転も早いっていう、そのギャップに惹かれるのは多いんじゃない?」
「常に前を見ている所も、応援したくなるな」
セシルさんとララさんもレオナルドさんに追従した。どうやら、私とサミュエル先生の会話は、全員に聞かれていたようだ。
「あ、ありがとうございます」
「素直なのも可愛いわよねぇ」
「貴族令嬢って、礼を言わないイメージなんだけど?」
「ほとんどは言わないと思うよ。特に格下の爵位の者に対してはね。その家の教育方針なんだろうけど、礼を言うとナメられるというか、プライドが許さないらしい」
「ブランジット様は、お礼も謝罪もきちんと言われますよね?」
「そう育てられたからね。両親曰く謝意を表せない人間からは、人は離れていくんだって」
「真理だねぇ。『ありがとう』と『ごめんなさい』は基本だからね。この2つが素直に言えない人間は、将来どこかで信頼も信用も出来なくなるんだよね」
ラッセル様が言うと、なんだか説得力があるなぁ。
庭に出て収納ピアスの中身を出してみる事になった。携帯食料は自分で作れるからと言ってくれたので、セシルさんの収納ピアスの中身を確認する。
リーサさんが言っていたように、負傷時用の救急セットに、携帯食が10回分、それとテントが1張り。後は焚き火セットに調理器具?金属製の大きめのコップが2個と深さのある金属製のお皿と、少し大きめの金属筒?レの字状に接合されているから、筒状といって良いのか疑問だけど。
「これ、何でしょう?」
「火起こしの道具だよ。煙突効果を利用したロケットストーブだね」
煙突効果は知っている。煙突のドラフト効果についても習ったもの。
「後は火付け用の魔道具と、吐水の魔道具だね。それから毛布が3枚か。よくこれだけ集めたね。少し還元しておこうかな?」
「ラッセル様、ジョーダン様にお金をお渡しになるのでしたら、私の分も一緒に預けてもよろしいでしょうか?」
「あ、私も。携帯食料は食べてみた方がいいかもね」
「これ、どうやって食べるのかしら?」
「そのまま食べるんだよ。ライトミールブロックだな。猟師時代はよく世話になった。水分を摂らないと、口の中の水分が全て奪われるけどな。それに旨くない」
レオナルドさんが言う。
「美味しくないの?」
「改良するわよ。任せておいて?ドライナッツバーとか、シリアルバーとかも良いわね。ウフフ。楽しみだわぁ」
試作品を作ってみるとか、言い出しそうだなぁ。
「セシルさん、そのシリアルバーに必要な物は?」
「オートミールとドライフルーツとハチミツとバターね。基本はこれだけで作れるわ。ナッツもあれば最高だけど」
「ここでも作れますか?」
「もちろんよ。ってキャスリーンちゃん?」
「お作りになられるのかと。材料は確認してもらいます」
「良いの?」
「もちろんですわ」
今すぐじゃないから、材料を書き出してもらう事にした。
「けど、それの保存性は?」
「1ヶ月持てば良い方だと思うけど、冷凍した物しか分からないわね。そもそもこのピアスって、時間経過はどうなってるの?」
「ジェームスに聞いてみるよ。保存魔法が掛かってれば良いんだけどね。時間完全停止とか、出来ないんだっけ?」
聞かれたサミュエル先生が、少し呆然としながら答えた。
「時間完全停止は無理ですね。時間遅延は最高で外時間の150倍だったと。ただ、今の技術では再現出来ません。どうしても100倍が限度なのですよ」
「数字を書き換えても?」
「魔道具士の話ですが、150倍にするには魔法式を組み直す必要があるらしいです。昔の時間遅延魔法式を解析しても、違いが見付からないらしく」
「見てみたいねぇ」
「賢者殿でしたら許可も降りるでしょう。魔道具室長に連絡しておきます」
「ねぇ、キャシーちゃん、外時間の100倍って、どれ位?」
ララさんに聞かれたけど、単純に100分の1って事よね?
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