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学院中等部 9学年生
説得
「私、医師資格試験を受験いたしますの」
「「えっ?」」
「それに領地経営学にも興味がございますし」
「領地経営学ですか?」
「はい」
「しかし、フェルナー嬢はその、光の聖女様で」
「資格は身を助けますから。同じく知識も無いよりある方が有益です。そう思われませんか?」
「そうですが。そうなんですが、少し意外な気がして。申し訳ありません」
「会長様も女だてらに領地経営などと、そう思われますか?」
「いいえ。貴族の女性は結婚すれば領主の伴侶となる方もいらっしゃいますでしょう。その時に何も知らないと言うのは、少々頼りないと言いますか。私は夫唱婦随ではなく共に手を取り合っていきたい方ですので」
「そのお考え、素敵ですわ。そうでない方もいらっしゃいますでしょうけれど、私は会長様のお考えは素敵だと思います」
「ははっ、ありがとう」
会長のハワード・コールマン様が照れ照れと笑った。
「会長、そろそろ肝心なお話を」
会計のオーロラ・アービー様が、話の軌道修正を図る。
「そうそう。今日来てもらったのは、フェルナー嬢に来年の生徒会執行部入りを依頼しようと思っていた……んだけど。忙しいよね?」
「まずは具体的なお仕事内容をお教え願えますか?私は執行部について、あまり存じ上げませんので」
ハワード・コールマン様とオーロラ・アービー様が、代わる代わる話してくれた事を総合すると、ほぼ前世の学生時代の生徒会と同じような感じだった。
ただし、さすが貴族学院だと思ったのが、予算の潤沢さ。会計は3人居て、さらに会計監査が5人居る。会計監査は生徒会執行部の役員じゃなくて、教職員も含まれているし、年によって違うと言う。
書記官は2人。必ず下位貴族からひとりは任命されるらしい。
副会長と会長は推薦制。
貴族学院で生徒会執行部役員だったというのは、いわゆる「箔が付く」らしく、断る人はほぼ居ないんだとか。
「お断りしてもよろしいですのよね?」
「良いけどね。書記官か会計なら時間の融通は利くよ。今日だって書記官ひとりと会計ひとりは、休んでるし」
微妙に説得しようとしてくるなぁ。
「前年度の執行部役員が、なんらかの干渉をしてくる事は?」
「無いと言い切りたいね」
つまりはあるって事ね。どうしようかしら。干渉してくるのが会長のハワード・コールマン様や副会長のトレイシー・シアラー様、会計のオーロラ・アービー様なら大丈夫だと思う。マトモそうだし。でも、副会長のリューク・バック、書記官のブルーノ・ウィレット、デニス・ミラーは干渉して欲しくない。もうひとりの会計、マリアン・セルディンはいわゆる「要領の良いタイプ」で、その時々によって付く陣営を変えるらしい。
「そちらはもう少し考えてもらって良いよ。もうひとつの用件っていうのが、『我こそは光の聖女様コンテスト』なんだよ。審査員なら良いって聞いているけど?」
「はい。審査員ならとお返事はいたしました。ただ、お聞きしたいのですが、準備は進んでおりますの?いまだに募集要項が大々的に発表されていないようですが。このままだと知っている一部しか準備が間に合わないのでは?」
「耳が痛いね。そうなんだよ。準備が間に合っていないんだよね」
「一部の役員が自分に都合の良い女性のみを、コンテストに出さないように画策したようです」
「書記官2人があちら側ですと、少々不都合ですわねぇ」
「そうなんだよねぇ」
「何かお知恵をお借り出来ませんでしょうか?」
「知恵、ですか?」
「そうすれば執行部の部屋に来やすくなるし?」
「そのままなし崩しに、生徒会執行部に所属させられそうなのですが?」
2人が目を逸らした。分かりやすいなぁ。ワザとかもしれないけど。
「先生方に話は通っていますの?」
「当然だね。生徒会執行部で何か新しい事を企画しようとすれば、教職員に了解をとらないとね」
「それならばあの方々は放置して、こちら側だけで進めてしまっては?」
「それも考えたんだけどね。邪魔されそうなんだよね」
「それならば、準備委員の方々にご協力願っては?後はなるべく高位貴族の子女に協力をあおぐとか。あの方々の最高位は?」
「伯爵位だよ。ブルーノ・ウィレットだね」
「あとひとつ、マリアン・セルディン様をこちらの陣営に率いれてくださいませ」
「彼女を?どうやって?」
「流されやすい方のようですもの。あちら側のデメリットをそれとなく吹き込めば、簡単かと。後は罰則でしょうか?」
「罰則?」
「それも後出しの。学院長先生にお話ししておけば、完璧ですわね。明文化も条件に入りますが」
生徒会執行部に所属していたという経歴に箔が付くというのなら、それをさせなければ良い。そして明文化してあれば好き勝手やった後に言い逃れも難癖も付けられない。
「なかなかエグい事を考えるね」
「職務を全うせず、美味しい所だけというのは、少々虫が良すぎませんか?」
「そうだね」
「薬草研究会でも話をしておきます。なるべく噂を広げていただけるように。具体的な日時をお教え願えますか?」
「芸術祭のファッションショーの前で考えているよ」
「かしこまりました。そういう風に話しておきますわね」
「やっぱり執行部に欲しいね」
「今は集中させてくださいませ」
「ん?あぁ、医師資格試験」
「私は、少々まだ学生ですもの。学生の本分は勉強ですわ」
「そうなんだけどね。説得は無理かぁ」
「うふふ。申し訳ございません」
若干しつこい会長様の勧誘をお断りして、薬草研究会に行く。
「何のご用だったのですか?フェルナー先輩」
ピアーズ君に聞かれた。
「芸術祭のお話ですわ。芸術祭のファッションショーの前に『我こそは光の聖女様』コンテストを行う予定なのですって」
「『我こそは光の聖女様』コンテスト?」
「卒業式のセレモニーで、ここ数年私が花道の最後に立っては卒業生をお見送りしているのですけれど、私も今、9学年生でしょう?私が卒業してしまったら、その後の方々が不公平感を覚えるのでは?とお考えになられたようです。それならばと試みとして、コンテストを開催するそうですわ」
「芸術祭でって、間に合うんですか?」
「会わない方もいらっしゃるでしょうね。そこで皆様のお力をお借りしたいのです」
「分かりましたわ。噂を流せば良いんですね?」
「最初に『誰にも内緒だ』と、前置きしてくださいませね。出来れば最後にも念押ししてくださいませ」
「内緒なんですか?」
「その方が盛り上がると思いません?」
カリギュラ効果だ。禁止や制限されたことに対して、興味や関心が高まる心理現象で心理的リアクタンスの一種だ。日本固有の用語だったりする。
「そういうものですか?」
「そういうものですわ」
部員達は早速その日から動いてくれたらしい。噂好きの友人に囁いてくれたらしく驚くべきスピードで、噂が広まっていった。
カリギュラ効果って、貴族社会と相性が良いのだと思うけど、10日後には私は再び生徒会執行部に呼び出された。呼び出されたというか、トレイシー・シアラー様に文句を言われた。
「フェルナー嬢、困りますね」
「まぁ、シアラー様、何の事でしょう?」
「例の事を誰かに言いましたか?」
「いいえ?誰にも秘密だと言われましたもの。私はそこまで口は軽くございませんわ」
「そうですよね。どこから漏れたのでしょう?」
「他の役員様ではございませんの?私はよく存じ上げませんが、シアラー様にお心当たりは?」
「何人か。はぁ、困ったな。これでは前倒しにせざるを得ない」
「日時の変更はせずともよろしいのでは?それによって困る方はいらっしゃらないでしょうし」
教室前で、普通の声量で話せば、さらに噂は広がる。ちなみにこれも打ち合わせ済みだ。
「「えっ?」」
「それに領地経営学にも興味がございますし」
「領地経営学ですか?」
「はい」
「しかし、フェルナー嬢はその、光の聖女様で」
「資格は身を助けますから。同じく知識も無いよりある方が有益です。そう思われませんか?」
「そうですが。そうなんですが、少し意外な気がして。申し訳ありません」
「会長様も女だてらに領地経営などと、そう思われますか?」
「いいえ。貴族の女性は結婚すれば領主の伴侶となる方もいらっしゃいますでしょう。その時に何も知らないと言うのは、少々頼りないと言いますか。私は夫唱婦随ではなく共に手を取り合っていきたい方ですので」
「そのお考え、素敵ですわ。そうでない方もいらっしゃいますでしょうけれど、私は会長様のお考えは素敵だと思います」
「ははっ、ありがとう」
会長のハワード・コールマン様が照れ照れと笑った。
「会長、そろそろ肝心なお話を」
会計のオーロラ・アービー様が、話の軌道修正を図る。
「そうそう。今日来てもらったのは、フェルナー嬢に来年の生徒会執行部入りを依頼しようと思っていた……んだけど。忙しいよね?」
「まずは具体的なお仕事内容をお教え願えますか?私は執行部について、あまり存じ上げませんので」
ハワード・コールマン様とオーロラ・アービー様が、代わる代わる話してくれた事を総合すると、ほぼ前世の学生時代の生徒会と同じような感じだった。
ただし、さすが貴族学院だと思ったのが、予算の潤沢さ。会計は3人居て、さらに会計監査が5人居る。会計監査は生徒会執行部の役員じゃなくて、教職員も含まれているし、年によって違うと言う。
書記官は2人。必ず下位貴族からひとりは任命されるらしい。
副会長と会長は推薦制。
貴族学院で生徒会執行部役員だったというのは、いわゆる「箔が付く」らしく、断る人はほぼ居ないんだとか。
「お断りしてもよろしいですのよね?」
「良いけどね。書記官か会計なら時間の融通は利くよ。今日だって書記官ひとりと会計ひとりは、休んでるし」
微妙に説得しようとしてくるなぁ。
「前年度の執行部役員が、なんらかの干渉をしてくる事は?」
「無いと言い切りたいね」
つまりはあるって事ね。どうしようかしら。干渉してくるのが会長のハワード・コールマン様や副会長のトレイシー・シアラー様、会計のオーロラ・アービー様なら大丈夫だと思う。マトモそうだし。でも、副会長のリューク・バック、書記官のブルーノ・ウィレット、デニス・ミラーは干渉して欲しくない。もうひとりの会計、マリアン・セルディンはいわゆる「要領の良いタイプ」で、その時々によって付く陣営を変えるらしい。
「そちらはもう少し考えてもらって良いよ。もうひとつの用件っていうのが、『我こそは光の聖女様コンテスト』なんだよ。審査員なら良いって聞いているけど?」
「はい。審査員ならとお返事はいたしました。ただ、お聞きしたいのですが、準備は進んでおりますの?いまだに募集要項が大々的に発表されていないようですが。このままだと知っている一部しか準備が間に合わないのでは?」
「耳が痛いね。そうなんだよ。準備が間に合っていないんだよね」
「一部の役員が自分に都合の良い女性のみを、コンテストに出さないように画策したようです」
「書記官2人があちら側ですと、少々不都合ですわねぇ」
「そうなんだよねぇ」
「何かお知恵をお借り出来ませんでしょうか?」
「知恵、ですか?」
「そうすれば執行部の部屋に来やすくなるし?」
「そのままなし崩しに、生徒会執行部に所属させられそうなのですが?」
2人が目を逸らした。分かりやすいなぁ。ワザとかもしれないけど。
「先生方に話は通っていますの?」
「当然だね。生徒会執行部で何か新しい事を企画しようとすれば、教職員に了解をとらないとね」
「それならばあの方々は放置して、こちら側だけで進めてしまっては?」
「それも考えたんだけどね。邪魔されそうなんだよね」
「それならば、準備委員の方々にご協力願っては?後はなるべく高位貴族の子女に協力をあおぐとか。あの方々の最高位は?」
「伯爵位だよ。ブルーノ・ウィレットだね」
「あとひとつ、マリアン・セルディン様をこちらの陣営に率いれてくださいませ」
「彼女を?どうやって?」
「流されやすい方のようですもの。あちら側のデメリットをそれとなく吹き込めば、簡単かと。後は罰則でしょうか?」
「罰則?」
「それも後出しの。学院長先生にお話ししておけば、完璧ですわね。明文化も条件に入りますが」
生徒会執行部に所属していたという経歴に箔が付くというのなら、それをさせなければ良い。そして明文化してあれば好き勝手やった後に言い逃れも難癖も付けられない。
「なかなかエグい事を考えるね」
「職務を全うせず、美味しい所だけというのは、少々虫が良すぎませんか?」
「そうだね」
「薬草研究会でも話をしておきます。なるべく噂を広げていただけるように。具体的な日時をお教え願えますか?」
「芸術祭のファッションショーの前で考えているよ」
「かしこまりました。そういう風に話しておきますわね」
「やっぱり執行部に欲しいね」
「今は集中させてくださいませ」
「ん?あぁ、医師資格試験」
「私は、少々まだ学生ですもの。学生の本分は勉強ですわ」
「そうなんだけどね。説得は無理かぁ」
「うふふ。申し訳ございません」
若干しつこい会長様の勧誘をお断りして、薬草研究会に行く。
「何のご用だったのですか?フェルナー先輩」
ピアーズ君に聞かれた。
「芸術祭のお話ですわ。芸術祭のファッションショーの前に『我こそは光の聖女様』コンテストを行う予定なのですって」
「『我こそは光の聖女様』コンテスト?」
「卒業式のセレモニーで、ここ数年私が花道の最後に立っては卒業生をお見送りしているのですけれど、私も今、9学年生でしょう?私が卒業してしまったら、その後の方々が不公平感を覚えるのでは?とお考えになられたようです。それならばと試みとして、コンテストを開催するそうですわ」
「芸術祭でって、間に合うんですか?」
「会わない方もいらっしゃるでしょうね。そこで皆様のお力をお借りしたいのです」
「分かりましたわ。噂を流せば良いんですね?」
「最初に『誰にも内緒だ』と、前置きしてくださいませね。出来れば最後にも念押ししてくださいませ」
「内緒なんですか?」
「その方が盛り上がると思いません?」
カリギュラ効果だ。禁止や制限されたことに対して、興味や関心が高まる心理現象で心理的リアクタンスの一種だ。日本固有の用語だったりする。
「そういうものですか?」
「そういうものですわ」
部員達は早速その日から動いてくれたらしい。噂好きの友人に囁いてくれたらしく驚くべきスピードで、噂が広まっていった。
カリギュラ効果って、貴族社会と相性が良いのだと思うけど、10日後には私は再び生徒会執行部に呼び出された。呼び出されたというか、トレイシー・シアラー様に文句を言われた。
「フェルナー嬢、困りますね」
「まぁ、シアラー様、何の事でしょう?」
「例の事を誰かに言いましたか?」
「いいえ?誰にも秘密だと言われましたもの。私はそこまで口は軽くございませんわ」
「そうですよね。どこから漏れたのでしょう?」
「他の役員様ではございませんの?私はよく存じ上げませんが、シアラー様にお心当たりは?」
「何人か。はぁ、困ったな。これでは前倒しにせざるを得ない」
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