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学院中等部 9学年生
厄哭の石を持ち歩こう
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先生との話し合いの10日後の授業後、ディザスターラメンティがダニエルさんによって私の元に届けられた。
「もしかして、ダニエルさんが取りに行ってくださったのですか?ありがとうございます」
「別にいいけどよ。その、なんだっけ、中身。お嬢ちゃんはよく平気だな」
「哀しみは伝わってきますが、特に不快にはなりませんが?」
「ここまで持ってくるだけでも、破壊衝動みたいな……、うまく言えねぇけど、めちゃくちゃに暴れたくなった。お嬢ちゃんがそれを持ったら嘘みたいに消えたけど」
「そうなのですか?」
私がディザスターラメンティから感じるのは、孤独や悲しみだ。ダニエルさんの言うように破壊衝動に駆られる事はないし、他の人が言うように憎悪感を感じる事もない。
これ、どうしよう。持ち歩くなら何か袋状の物が要るけど、シャトレーヌかレティキュールしかないわよね。ララさんはぬいぐるみと同じようにって言っていたらしいし。
でも、苦手なのよね、お裁縫。この世界にはソーイングマシーンはある。私は前世はともかく、今世では触った事がない。手縫いだと縫い目に笑われているような気になるし。ハハハハハって。縫い目が揃わないのよ。
どうしようかしら。
寮に帰る道の途中で悩んでいたら、ガブリエラ様に声をかけられた。
「キャスリーン様、こんな所でどうなさいましたの?」
まぁ、寮までの帰り道のど真ん中で、立ち尽くしていたら不審に思うわよね。
「ガブリエラ様、握り拳の大きさの物が入る何かと聞いて、何が思い浮かびます?」
「キャスリーン様がお持ちの箱とか、後はドローストリングバッグでしょうか?」
「ドローストリングバッグ……」
「ご入り用ならお作りいたしますけれど?」
「お願い出来ますでしょうか?」
「シャトレーヌとレティキュール、どちらになさいます?」
「早く作れるのはシャトレーヌですわよね?」
「そうですわね。ではシャトレーヌでよろしいでしょうか?キャスリーン様に似合う刺繍もお入れいたしますわね」
「ありがとうございます」
ガブリエラ様にディザスターラメンティの詳しいサイズを言うと、何度も頷いていた。本当は実物を見せた方が良いのだろうけどね。ディザスターラメンティを他の人に見せて、どんな影響が出るか分からないし、止めておいた。
5日後、ガブリエラ様からシャトレーヌが手渡された。しっかりした厚手の生地で作られた、パステルグリーンのシャトレーヌで、可愛らしい花々が刺繍してある。
「スゴいですわ」
「お針子部にちょうどいい布がございましたの。お気に召されたようですわね。ホッといたしましたわ」
腰に巻いたチェーンベルトにドローストリングバッグを付ける。まだ中には何も入っていないけれど、違和感もなくて小花の刺繍も可愛らしい。
「お似合いですわ」
「ガブリエラ様のおかげですわね」
この中にディザスターラメンティを入れて、いろんな景色を見せてあげたい。学院の中だけだけど、それでも今までタウンハウスの私の部屋の奥に押し込んであったし、連れ出してやったら楽しいよね?
って、ディザスターラメンティを生物のように考えちゃってるけど、こういう事で良いのかしら?
今は授業前だし、寮には戻れない。ガブリエラ様が寮を出る前に渡してくれたら、ドローストリングバッグに入れて持ってこられたのに。
そんな事を考えていたら、マリアさんに怪訝そうに見られてしまった。
「キャスリーン様?」
「明日からが楽しみですわ」
「楽しみですか?」
ディザスターラメンティはドローストリングバッグに入れた状態でも、結界を張っておいた方が良いのかしら?
「マリアさん、今日の授業後、サミュエル先生にお会い出来ますかしら?」
「大丈夫だと思いますが、予定を伺っておきます」
その日の授業後にサミュエル先生の部屋に行ったら、私のよく知るお客様が居た。第2王子だ。
「やぁ、光の聖女様、お邪魔してるよ」
「第2王子殿下にご挨拶申し上げます」
「今日は報告をと思ってね」
「報告ですか?」
「サフィアのお腹に新しい生命が宿ったよ」
「おめでとうございます。サフィア様にもお祝いをお伝え願えますか?」
「もちろんだよ。それでね、ロシュフォール嬢にもお礼を言っておいてもらえないかと思って」
「喜んで承りますわ。セシルさんも喜ぶと思います」
「それを伝えたくてね。長居をさせてもらった。サミィ兄様、お邪魔しました」
「気を付けて帰りなさい。王宮に戻る時期は、相談に乗るからね」
「お願いします」
第2王子が帰っていった。
「サミュエル先生は、第2王子殿下に慕われておられるのですね」
「慕うというか、王子教育の教師もやっていたからね。逆らえないだけじゃないかな?言って聞かない時には、容赦なく鞭や拳骨で躾たし」
暴力反対。でもこれが普通だったりするのよね。
「それで、どうしたんだい?」
「ディザスターラメンティを入れて持ち運べる、ドローストリングバッグを作っていただきましたの」
「自分で作ったんじゃなく?」
「私、お裁縫は苦手ですの。ソーイングマシーンは触った事がないですし、手縫いだと縫い目に笑われているような気になるんですもの」
「縫い目に笑われるって面白い表現だね」
「それはどうでも良いのですわ。このドローストリングバッグにディザスターラメンティを入れて持ち歩く場合、結界も張った方が良いですわよね?」
「そうだね。今は入ってないんだよね?」
「はい」
「じゃあ明日。明日にはブレシングフォグをディザスターラメンティに吹き掛けてみよう。キャシーちゃんの側にあれば、そう心配ないと思うんだよね」
「その根拠は?」
「ダニエルだよ。ダニエルはディザスターラメンティを持っていた間の衝動が、キャシーちゃんが持ったら消えたと言っていた。私はね、そういう感覚は本人にしか分からないと思っている。だから言葉にして出した感情表現を信じているんだ。ま、本心を取り繕う人に囲まれていたというのも、言葉にして出した感情表現を信じる一因だけどね」
「そのわりには、先生ご自身は感情を隠されますわよね?」
「大人だからね。特に外交ではいちいち露骨な感情を出していたら、足を掬われる」
「大袈裟なほど感情を出す方も、本心は掴みにくいですけれど?」
「そうだね」
翌朝、起床し朝食をいただいたら、ディザスターラメンティをドローストリングバッグに入れて、結界術を掛けてから、腰のチェーンベルトに付ける。今日の結果次第で、今後の方針が決まる。
少し緊張して学院に行った。
教室では時に何もなかった。いつも通りの授業、いつも通りの友人とのお喋り。チェーンベルトに付けたドローストリングバッグについても聞かれたけど、ガブリエラ様の作品だと答えると、ガブリエラ様にいくつか注文が行っていた。ガブリエラ様ってば、嬉しそうに注文を受けるのよね。材料費と少額の手間賃で引き受けていたけど、そのお金はお針子部に還元するらしい。
「もしかして、ダニエルさんが取りに行ってくださったのですか?ありがとうございます」
「別にいいけどよ。その、なんだっけ、中身。お嬢ちゃんはよく平気だな」
「哀しみは伝わってきますが、特に不快にはなりませんが?」
「ここまで持ってくるだけでも、破壊衝動みたいな……、うまく言えねぇけど、めちゃくちゃに暴れたくなった。お嬢ちゃんがそれを持ったら嘘みたいに消えたけど」
「そうなのですか?」
私がディザスターラメンティから感じるのは、孤独や悲しみだ。ダニエルさんの言うように破壊衝動に駆られる事はないし、他の人が言うように憎悪感を感じる事もない。
これ、どうしよう。持ち歩くなら何か袋状の物が要るけど、シャトレーヌかレティキュールしかないわよね。ララさんはぬいぐるみと同じようにって言っていたらしいし。
でも、苦手なのよね、お裁縫。この世界にはソーイングマシーンはある。私は前世はともかく、今世では触った事がない。手縫いだと縫い目に笑われているような気になるし。ハハハハハって。縫い目が揃わないのよ。
どうしようかしら。
寮に帰る道の途中で悩んでいたら、ガブリエラ様に声をかけられた。
「キャスリーン様、こんな所でどうなさいましたの?」
まぁ、寮までの帰り道のど真ん中で、立ち尽くしていたら不審に思うわよね。
「ガブリエラ様、握り拳の大きさの物が入る何かと聞いて、何が思い浮かびます?」
「キャスリーン様がお持ちの箱とか、後はドローストリングバッグでしょうか?」
「ドローストリングバッグ……」
「ご入り用ならお作りいたしますけれど?」
「お願い出来ますでしょうか?」
「シャトレーヌとレティキュール、どちらになさいます?」
「早く作れるのはシャトレーヌですわよね?」
「そうですわね。ではシャトレーヌでよろしいでしょうか?キャスリーン様に似合う刺繍もお入れいたしますわね」
「ありがとうございます」
ガブリエラ様にディザスターラメンティの詳しいサイズを言うと、何度も頷いていた。本当は実物を見せた方が良いのだろうけどね。ディザスターラメンティを他の人に見せて、どんな影響が出るか分からないし、止めておいた。
5日後、ガブリエラ様からシャトレーヌが手渡された。しっかりした厚手の生地で作られた、パステルグリーンのシャトレーヌで、可愛らしい花々が刺繍してある。
「スゴいですわ」
「お針子部にちょうどいい布がございましたの。お気に召されたようですわね。ホッといたしましたわ」
腰に巻いたチェーンベルトにドローストリングバッグを付ける。まだ中には何も入っていないけれど、違和感もなくて小花の刺繍も可愛らしい。
「お似合いですわ」
「ガブリエラ様のおかげですわね」
この中にディザスターラメンティを入れて、いろんな景色を見せてあげたい。学院の中だけだけど、それでも今までタウンハウスの私の部屋の奥に押し込んであったし、連れ出してやったら楽しいよね?
って、ディザスターラメンティを生物のように考えちゃってるけど、こういう事で良いのかしら?
今は授業前だし、寮には戻れない。ガブリエラ様が寮を出る前に渡してくれたら、ドローストリングバッグに入れて持ってこられたのに。
そんな事を考えていたら、マリアさんに怪訝そうに見られてしまった。
「キャスリーン様?」
「明日からが楽しみですわ」
「楽しみですか?」
ディザスターラメンティはドローストリングバッグに入れた状態でも、結界を張っておいた方が良いのかしら?
「マリアさん、今日の授業後、サミュエル先生にお会い出来ますかしら?」
「大丈夫だと思いますが、予定を伺っておきます」
その日の授業後にサミュエル先生の部屋に行ったら、私のよく知るお客様が居た。第2王子だ。
「やぁ、光の聖女様、お邪魔してるよ」
「第2王子殿下にご挨拶申し上げます」
「今日は報告をと思ってね」
「報告ですか?」
「サフィアのお腹に新しい生命が宿ったよ」
「おめでとうございます。サフィア様にもお祝いをお伝え願えますか?」
「もちろんだよ。それでね、ロシュフォール嬢にもお礼を言っておいてもらえないかと思って」
「喜んで承りますわ。セシルさんも喜ぶと思います」
「それを伝えたくてね。長居をさせてもらった。サミィ兄様、お邪魔しました」
「気を付けて帰りなさい。王宮に戻る時期は、相談に乗るからね」
「お願いします」
第2王子が帰っていった。
「サミュエル先生は、第2王子殿下に慕われておられるのですね」
「慕うというか、王子教育の教師もやっていたからね。逆らえないだけじゃないかな?言って聞かない時には、容赦なく鞭や拳骨で躾たし」
暴力反対。でもこれが普通だったりするのよね。
「それで、どうしたんだい?」
「ディザスターラメンティを入れて持ち運べる、ドローストリングバッグを作っていただきましたの」
「自分で作ったんじゃなく?」
「私、お裁縫は苦手ですの。ソーイングマシーンは触った事がないですし、手縫いだと縫い目に笑われているような気になるんですもの」
「縫い目に笑われるって面白い表現だね」
「それはどうでも良いのですわ。このドローストリングバッグにディザスターラメンティを入れて持ち歩く場合、結界も張った方が良いですわよね?」
「そうだね。今は入ってないんだよね?」
「はい」
「じゃあ明日。明日にはブレシングフォグをディザスターラメンティに吹き掛けてみよう。キャシーちゃんの側にあれば、そう心配ないと思うんだよね」
「その根拠は?」
「ダニエルだよ。ダニエルはディザスターラメンティを持っていた間の衝動が、キャシーちゃんが持ったら消えたと言っていた。私はね、そういう感覚は本人にしか分からないと思っている。だから言葉にして出した感情表現を信じているんだ。ま、本心を取り繕う人に囲まれていたというのも、言葉にして出した感情表現を信じる一因だけどね」
「そのわりには、先生ご自身は感情を隠されますわよね?」
「大人だからね。特に外交ではいちいち露骨な感情を出していたら、足を掬われる」
「大袈裟なほど感情を出す方も、本心は掴みにくいですけれど?」
「そうだね」
翌朝、起床し朝食をいただいたら、ディザスターラメンティをドローストリングバッグに入れて、結界術を掛けてから、腰のチェーンベルトに付ける。今日の結果次第で、今後の方針が決まる。
少し緊張して学院に行った。
教室では時に何もなかった。いつも通りの授業、いつも通りの友人とのお喋り。チェーンベルトに付けたドローストリングバッグについても聞かれたけど、ガブリエラ様の作品だと答えると、ガブリエラ様にいくつか注文が行っていた。ガブリエラ様ってば、嬉しそうに注文を受けるのよね。材料費と少額の手間賃で引き受けていたけど、そのお金はお針子部に還元するらしい。
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